TopicPath: No Football, No Life. Foot-Lab / Football / Football 07/08
■Manchester United 1 - 1 Chelsea (PK6-5)
どちらのファンでもないので見ていたのはどちらが勝利するか、というよりも戦術的な部分でした。PKまでもつれ込んだのは見ている側としては面白くもあり残念でもあったわけですが、チェルシーには乙、ユナイテッドにはおめでとう、といっておきます。
戦い方としては多少の違いこそあれどちらも似たり寄ったりで、守備に含まれる人数と攻撃に移ったときのやり方は好きではないです。ユナイテッドの方は、ある程度パスを繋ぎながらサイドを利用してクロスを上げる、という方法をとっていて右は守備的に抑えながら左のエヴラには積極的にオーバーラップをさせ、クリスチアーノ・ロナウドの負担を減らすことをして、二人のフォワードには相変わらず守備を強いる。バルサ戦でみせたようなあまりに酷い守り方ではないにしろ、クリスチアーノ・ロナウドの守備負担を他の選手が肩代わりをするというのは変わりませんでしたね。
対するチェルシーはフォワードからディフェンダーに至るまで全ての選手が守備をし、その役割を免除された選手が居ないという部分で歪みが出来づらく、さらにはフォワードからの連動したプレッシングでマンチェスター・ユナイテッドのボールポゼッションを減らし、パスミスを誘うことに成功していました。この辺はテンカーテのやり方が反映されているんだと思いますがプレッシングは見事でした。ただそこから攻撃に移る際に、ロングボールをドログバに預け、そのこぼれ球を拾うという旧態依然としたスタイルには無理が多く、スマートなボール奪取に拘ることが多いとはいえファーディナンドにも強さと高さがあるわけで、ビディッチと二人がかりで潰されてしまえば正確な落としは望めない。ジョー・コールへの審判の判断で不利な結果が多かったのは不運ではありますが、そういった部分の運を自らに呼び込めない戦い方をしていたとも言えるわけで、ラインをもう少し高く保つことが出来ていれば、ドログバに当てるボールにしてもそのあとのボールにしてももう少し有効に使えていたのかもしれません。が、後半から顕著になった両チームのカウンタースタイルを考えると、チェルシーが押し上げられなかったのも解りますけどね。ただ、ユナイテッドにはドログバのような屈強なポストプレイヤーもいなければ本格的なストライカーもいないわけで、ポゼッションを高めて崩すことが出来ないのであればカウンター、という戦い方は自らの首を絞めるだけ。特に後半途中からの中盤のスペースが空いた戦いならよりパスを繋ぐことを重視しポジションチェンジを多くすれば、多少なりとも混乱を生み出せたのに。今日のクリスチアーノ・ロナウドには別段の魅力を感じることはなく、ただ左にいるだけのサイドアタッカーでしかなかった。クラックではなくただの選手です、あれでは。
システムでいうとチェルシーは4-1-4-1の両サイドアタッカーに相当の運動量を強いるやり方で、相手の左側に対応するために右側を守備的に配置し、後半はその配置のまま攻撃的に行き相手を押し込むことに成功した。流動的なポジションチェンジは非常に少なく、中盤のランパードとバラックがある程度動いていたくらいで、連動性だとか混乱を生み出す動きは少なく、唯一の混乱を生み出したのがその役割を変えた右側だった。
マンチェスター・ユナイテッドは4-3-2で一人が孤立していた形。通常の言い方をすると4-4-2なんだろうけど、システムとして連動していたとはいいがたい選手が一人いたが、その左サイドの部分だけでは連動しているように見えたけれど全体としてその部分だけが連動してなかったと言ってもいい。サー・アレックス・ファーガソンのやり方がどうなのかは知らない。ただあそこまでやるのであればフリーマンにしてしまった方がより効果的だったように思う。で、こちらも連動したポジションチェンジは少なく、ルーニーとテベスの位置関係ぐらいでしょうか。それらがサイドに流れたりディフェンスライン近くまで戻ることで縦の関係になったり横になったり、ただそれ以外の選手が彼らを追い越していくという動きがあったわけでもなく、シュート数からも見られるように、チャンスは作れていない。
残念だったのはドログバの退場とそこら中で抗議をする全く成長を見せないバラック。いい加減に抗議でイエローもらうのは辞めろ、バラック。
それにしても揉めた場面の殆どにテベスが絡んでいたように見えたのは気のせい?
■ Real Murcia 3 - 5 FC Barcelona
最終節といえども消化試合で、さらには両者共に順位の変動が関係のない位置にいるので、それぞれのモチベーションは高くなく、必死さというのはあまり感じられませんでしたね。この試合の目的は底ではなくて如何に来季へ繋げられるか、という部分でムルシアはそのための布陣。バルサの方は監督の交代を始め多くの部分が変わるために、明確な「これ」という形は見受けられませんでした。が、ジオバニ・ドス・サントスの新しい可能性は見られた気がしますね。もともとが中央でプレイすべき選手でしたから、右の高いサイドでプレイしているときのようなメッシのモノマネや特攻ドリブルはこの試合はなく、中央の低い位置での簡単なボールを散らす動きと、プレッシャーの少ない位置から開始するスピードに乗ったドリブルはそれなりに機能していました。それもシャビがアンカーの位置にいてゲームをコントロールしているからできることで、ここに守備を中心とした人材を置いていたのなら出来ない芸当ではありますが。あとは守備に対する積極性の問題もあるので、来季に彼をここで固定するのは難しいとしても、メッシとのポジションチェンジを軸として突っ込ませるのは面白いかもしれません。そのジオバニも移籍するかもしれないっていう噂があるので何とも言えませんけどね。あとはここにきてエトーの放出やカピタンのトレード放出といった信憑性のない噂や、マテラッツィやキヴの獲得をしようとしているとか、ラームがバイエルンと契約延長をして獲得が不可能な状況になったり、とバルサを取り巻く環境は変化しすぎで、来季の予想なんて立てられる状況ではありません。
本当にグァルディオラが何をチームに求めているか、ラポルタがどこまでチームに介入しようとするか、という部分が問題なくらい。
ともあれ、消化試合であってもジョバニの欲しがっていたリーガ初ゴールおめでたう。残りの二つのゴールは(゚д゚)ウマー! でいきなりのハットトリックもプレッシャーのない試合だからこそ、という感じですかね。ボヤンやメッシと違い、そういった意識が強すぎるのが難点ですが、彼もカンテラーノとして残して欲しい。ファリはちと身体能力の高さは見られたけどテクニックと判断力に難あり、一昔前のオレゲールに近い感じ(というかバルサカンテラ出身の右サイドバックはこればっかりだw) で、ルエダですか。彼はクロッサスとあまり変わらないかな。レンタルバックしたあとの彼の去就ってのはどうなのか知りませんが、ここは飽和状態なので誰かに何かがなければ難しいだろうなぁ。そんなことは望みたくはないし。
ということでライカールト乙。
■FC Barcelona 2 - 3 Mallorca
消化試合という事なかれ。マジョルカにはUEFA CUPをかけた試合であり、バルサはホーム最終戦でサポーターの反応が顕著に表れる場所であり、バルサがUEFA Cupに回るかもしれないという危険をもはらんだ試合だということです。ただ、リーガ・エスパニョーラの順位を決める方法は、1.勝ち点、2.当該チーム同士の勝敗、3.当該チームの得失点差ということなので、セビリアとの直接対決との関係からUEFA CUPに回ることは事実上無いんですけどね。
ただスタジアムは混沌としたカオスの中にあって、観客席はガラガラ、選手たちには容赦のないブーイング、そして会長には白いハンカチが振り続けられる、という異様なもの。特にブーイングを浴びていたのはバルサにとって不利益となる言動を取った選手たちで、デコ、エトーは先日のクラシコへ出られなくなったイエローカードを巡る行動と発言からブーイングを浴び続け、ジオバニ・ドス・サントスは「コンスタントに出られるチームに行きたい」という発言からブーイングを浴びる結果になっていました。それらの選手の中で最後までブーイングを浴びていたのは、得点をしたとはいえ精彩を著しく欠いていたエトーだけであり、ジオバニはドリブルから相手をいなしてゴール前間出来た場面ではブーイングを浴びることなくプレイできていましたが、多くの部分に消極的で満足のいくプレイをすることもなく、倒されては苦笑いとはいえ笑みを浮かべているのは心証がよくない。
逆に最初から拍手を受けていたのは、メッシくらい。他のプジョル、ピント、アビダル、アンリらはプレイの質を評価されての拍手で、彼らは自らの力でサポーターの意識を変えさせるだけのモチベーションを持っていたとも言えるわけですね。他に拍手を受けていたのは意外にもライカールト監督。自分個人の意見を言えば、ライカールトの戦術に固執した姿がテンカーテを失ったあとに顕著になり、ロナウジーニョ専用のスタイルをロナウジーニョがいない中で続けようとしたのがここまで状況を悪化させた原因でもあり、マルケスを中心とした選手起用の下手さも相まって、彼にこそブーイングを浴びせたかった。いや、もしかするとライカールトではなく、ニースケンスやエウゼビオといった人たちが無能だったのかもしれない。そうだったとすれば彼らこそブーイングを浴びるべきであり、次のグァルディオラ政権には彼らがいなくなること喜ばなければならない。グァルディオラの下に誰がアシスタントコーチとして就くのか凄く興味のあるところですが、例えばドイツ代表のクリンスマン、ヨアヒム・レブのようないい関係で、尚かつレブのように単独で監督としても成功できる人物とセットでやってくれるといいですね。来季のクリンスマンはどうなるのか知りませんが。もしかしてライカールトと同じ道を(ry
最後に退場をしたエジミウソンは本当に要らない。ブーイングをする価値すらない。
こんな試合を見ていると、ラポルタやライカールト、ロナウジーニョがやってくる以前の末期症状を示していたころのバルサを思い出しますね。それはそれでいい思い出で、チームとそれを取り巻く環境が非常に悪かったとはいえ、試合内容はある種のファンタジーに満ちていて、今のような絶望的なまでの内容の悪さはなかったからよかったんですが――。フランク・デ・ブールのとんでもなく軽率なミスとか、ボナーノの足下の弱さとか、右サイドバックで下手くそなプジョールターンを披露する人とか、闘志剥き出しのルイス・エンリケ兄貴とか、サイドをひたすら駆け上がるオーフェルマルスとか、左足のみのリバウド大先生にファンタジーの塊のクライファートとかね。何もかも皆懐かしい。
でもそのサイクルを終わらせた人たちが、全て去ろうとしているのもまた何かが始まろうとする前兆なのかもしれませんね。いい方向にしろ悪い方向にしろ。
つかね、あれだけ優勝確実な状況だったインテルも最終節まで優勝がもつれ込むとか、もう、さすがだめぽ3兄弟と言うしか……。いや、セリエAのgdgdっぷりもかなり酷くてミランがナポリに負けるとかもうね。もうカオス。ガンペール杯のジンクスとか色々合わさってもう(゚∀゚)アヒャヒャヒャヒャ
夜にプレミアの優勝決定戦でも見て折れた心をつなぎ止めておきます(つД`)
■Real Madrid 4 - 1 FC Barcelona
前半5分も経たないうちに試合の結果が見えたのは自分だけではないはず。それほどまでにバルサの動きが悪く、マドリーの動きが悪くなっていなかったのが残念でなりません。前節のイエローカードが意図的であろうがそうでなかろうが、チーム状況が致命的なまでに悪いのは確実で、ただでさえエトーとデコがおらず前線からプレッシングをするための鍵がいない、そこへイニエスタが怪我で出られずグジョンセンを置くしかないとなるとこうなるのも必然ですね。シーズンの悪い時期に何度も繰り返された選手起用でしかありません。ただ問題なのは、前節のマドリー戦のエントリに書いたとおり、エインセのイエローカードが取り消されてやっぱり出場していることです。イエローに十分値するファウルをしておきながら取り消され、さらにはPKとなったあのファウルで本来二枚目のカードをもらって退場してもおかしくなかったにもかかわらずカードを出されてもいないのだから、そう思わざるを得ませんね。さらに書くと、この試合の先制点はグティがマルケスを確実に何度もリプレイで流されたとおり倒していて、そこで得たこぼれ球をラウールが押し込んだだけなのでこれもまた審判の裁量一つ。後半にプジョルのハンドでPKを取るのであれば、これもまたファウルでしょう。プジョルの手は明らかに体の正面であり、手を伸ばさなければ触れることが出来ないところでボールに触れたのではないのだから。さらにもう一つ審判に関する事を書けば、二点目もセルヒオ・ラモスのダイブ、つまりシミュレーションによるものです。アビダルはしっかりと避けていて、まったくセルヒオ・ラモスには触れてもいない。そこで得たフリーキックから点が入ったのだからもう――。直後に受けたメッシへの三つ連続したファウルで一枚のカードモでなかったのが象徴的ですね。
マルケスが些細なミスを繰り返しそこから失点をする、というのはテンカーテがいなくなってからいつものことで、この試合のグティに倒された部分もセンターバックなら耐えなければならず、ファウルではあったけどファウルをアピールすべきではないんです。ただあの展開力はチームにとって必要不可欠で、怪我の影響で運動量にもプレーの精度にも影響の出ているトゥーレ・ヤヤをアンカーに起用するよりも、マルケスを一列前で使うことにより、ミスをしてもカバーできる環境を提供してやるべきで、前回出場時に見せたようなパフォーマンスをテュラムがしてくれるならテュラムを先発で起用してプジョルと組ませるべきでした。そうすることで中盤の底に展開力と安定感が生まれて、多少なりとも中盤の一枚がグジョンセンであることのカバーにはなったはず。
そこから先は見ていても苛々が募るだけの試合です。グジョンセンを見限るのも早すぎで、二枚目のイエローをもらいかねない精神状況だったとはいえ、マルケスを下げてアビダルを中央に持ってくるぐらいなら、先に書いたことを実行すべきだった。全く展開力もなく、ボールを支配しなければいけないチームがボールを支配されて、プレッシングから前にボールを出せず単純なミスを繰り返し、オフ・ザ・ボールの動きは皆無で、マークに付かれパスコースを読まれ、サイドの深い位置までボールを運んでも中の動きがないから何のチャンスも生まれず。この状態で一点を返せたのは奇跡でしかなく、もっと大差でやられていてもおかしくなかった。前節のバレンシアのようにね。
プレイしている本人らの苛立ちが見ているこっち側に伝わるようで、これでビジャレアルが勝利したために三位以下確定で、金策ツアーの一部中止は余儀なくされるでしょう。一番の問題は、ここから下に落ちる可能性が次のアトレチコ次第ではあるということ。もしさらに一つ下の順位に落ちてしまったら、それこそ監督だけではなくて会長のクビも飛んで選手たちが方々に散るだろう。もうバルセロナの花は散ってますけどね。
今度の散り際は美しくなかった。むしろ痛々しすぎて、嗚呼バルサ…もうだめぽ。
<⌒/ヽ-、___
/<_/____/
■Osasuna 1 - 2 Real Madrid
相変わらず期待だけさせやがって、オサスナのこんちくしょう(つД`)
オサスナの試合を見ていると毎試合思うことなんですが、前半は非常に素晴らしい。でも後半はてんで駄目、という展開が多すぎますね。特にこの試合は、マドリーの優勝を意識するあまり浮き足立っていた部分と入れ込みすぎていた部分があって、本来の力を発揮できていたのもありますが、攻守の切り替えの速さと複数人できっちりと囲み奪うポジショニングが出来ていて、マドリーに全く中盤の構成を許さなかったオサスナの守備が目立ってました。もちろん攻撃でもそれだけ切り替えが速ければ高い位置を保つことが出来るわけで、ボールホルダーを追い越す動きも活発で、決定的なチャンスこそ少なかったものの、いい攻めをしていましたね。ただ後半は運動量の低下からプレスが効かなくなりディフェンス位置が下がり、攻撃に移る差異の距離が伸びてしまって追い越す動きが減り――、という負のスパイラルに陥ってしまいました。パンディアーニとキケ・ソラの二人を同時投入したのは、カンナバーロが退場をして数的有利が出来たこともあってなんでしょうが、それでもその時に必要だったのは中盤から前でプレスをして再び連動性を取り戻せる人材で得点を取ることに固執する事じゃなかったんじゃないかと思うわけです。例えば、ポルティージョを残し、一枚だけの交代にとどめておき、もし得点を奪うことが出来れば、さらにいえば不利になって押し込まれそうになったとき、高い位置からプレスできる選手を交代で入れることで有利に試合を進めることが出来るようになっていたでしょう。その辺の甘さがオサスナがオサスナたる所以で、この位置に沈んでいる原因でもあるわけですね。
で、前のエントリの訂正をしなければならないわけですが、カンナバーロは二枚のイエローカードで退場をして次節出場停止、エインセも累積でクラシコの出場停止になったんですが、マドリーの場合は必殺のカード取り消しが使えますからね(わら
ただ本来ならエインセはPKを与える場面になったハンドの局面で二枚目のカードをもらってもおかしくなかったわけで、もしそうやって退場になっていたらその後の展開もなかったかもしれません。何にしろメディナ・カンタレホの試合コントロールに疑問符が付くのは珍しいことではなく、オサスナ側にも開始早々ともう一つハンドがあったわけですが、レアル・マドリーがPKを取られたものと心象として違ったのは、最初のはサビオラの手にも当たっていたということ、二つ目はラウールが後ろから押していたがためのものだった、という点。この二つではさすがにカードはおろかPKは取れません。
それにしても珍しくガゴやスナイデルの二人が入れ込みすぎて無駄なファウルをしていたのには驚き、あのセルヒオ・ラモスが落ち着き払って状況を広く読み取れていたのにも驚き。この試合でオサスナが引き分け、もしくは勝ちを拾っていたら、次のクラシコを相当に楽しめていたのに悔しいです。
これでバルサはエトーとデコ、マドリーはカンナバーロとエインセですか。ポジション的に多少面白くなりましたね。ただ優勝が決まっているために、それ以上の期待は出来ません。今節の期待の裏切り方は異常。
■FC Barcelona 6 - 0 Valencia
前日にアトレチコ・マドリーが勝利したために、チャンピオンズリーグ圏内というのも脅かされると思っていたらこの結果です。思いも寄らない大差での勝利で、戦術的なこととか選手個人のことなど特に書くこともないんですが、一応少しだけ書いておきます。
バレンシア側の覇気の無さは試合開始直後からではなく、メッシに中央をこじ開けられてPKを取られた部分から少しずつ失っていった感じでした。それまではプレッシャーは多少薄くてもボールに行くことも出来ていましたし、何よりあのメッシを取り囲んだ人数から解るように一定の集中力は持てていました。あそこでPKにさえならず、得点さえ取られなければ、多少は持ちこたえられていたでしょう。あのファウルの判断は微妙で、最初にコンタクトがあったのはペナルティエリアのわずかに外。そこから転かすファウルになってしまったのはエリアの中。審判によっては最初の接触部分でファウルを取ってフリーキックにしていたかもしれません。二点目だったか三点目だったか、それとも得点の部分ではなかったのかも覚えてませんが、アンリがディフェンスラインの裏に飛び出したのも審判によってはオフサイドでした。そういう運もあったんでしょう。でもブーイング一色で埋まったカンプノウを変えてやりたい、というバルサの選手たちの気迫がプレイの随所に見られ、例えばメッシがミゲウに徹底的にチェックに行ってクリアをさせなかったり、前線から連動して守備をして高い位置でボールを奪い、普段なら躊躇するカウンターをしっかりとしたり、ホアキンをアンリとアビダル、そしてプジョルが完全に抑え込んだり、随所にそれはありましたね。そして後半には既にいいプレイが生まれると自然と拍手が出るようになって劇的にスタジアムの雰囲気を改善していました。多分、それがバルセロナの意地だったんだと思う。バレンシアにはその意地を受け止めて跳ね返すだけの意地がなかった。唯一それを持ち合わせていたのがホアキンで、でも一人だけではどうしようもなく唯一の得点機はビジャのミドルシュートだけ。
バルサは得点チャンスをことごとくゴールに結びつけられたんですが、それはいつもの決定力の無さが改善されたのではなくて、バレンシア側のディフェンダーや中盤の選手たちが全くと言っていいほどプレッシャーを与えられていなかったから、でしょう。殆どの場面でシュートを打つ選手たちにプレッシャーはなく、近くに選手が居たとしてもそれはマークをしているのでも守っているのでもなく、ただ立っているだけ。あの状況でシュートを打たれれば、あまりにもコースが多すぎてキーパーは止める術がないでしょう。そういう意味ではあの大量失点はキーパーのヒルデブラントの責任ではなく、守備陣だけの責任でもなく、チーム全体の責任。堅守速攻のチームとは思えないくらいで、途中から見てて悲しくなるぐらいでしたヨ。
これでクラシコに向けて多少の弾みはつけられたと思うんですが、問題は恐らく出場停止になるであろう二人。デコの出場停止に関してはしかたがないと思うんです。マルチェナがした、ファウルを受けて倒れているエトーへ対してボール思い切り蹴って当てるという行為は、本来ならイエローカードを出されて警告をされるべきもので、最低でも審判は厳重に注意をすべき行為なんですが、このプレイに関してそれほど注意が与えられたわけではなかったんです。エトーもイエローカードの累積でリーチの状態にありましたし、デコもリーチだった。でもエトーがもしマルチェナにファウルをすれば報復行為とさえ取られかねないわけで、エトーがファウルを犯さないために、カードをもらわないために、警告をろくにしてくれなかった審判に代わってデコが警告を与えた、ということ。不用意なファウルというよりはチームのためのファウルで、仕方ないと思ってます。デコの調子も戻りきっておらず、どちらかといえばクラシコに必要なのはエトーでしたしね。ただそのエトーが不用意にファウルをしてカードをもらってしまったことで水の泡。ボヤンの動きはマドリーの中でマルセロだったりセルヒオ・ラモスのような裏の動きに弱いディフェンダー相手なら通用しますが、カンナバーロやエインセのような狡猾さのある相手なら難しいでしょうね。好調のペペもパワーとスピードがあるんでボヤンの未完成な体では少し難しいかも。
この試合の調子でバルサが挑んでもレアル・マドリーに勝つのは難しいでしょうね。中盤を支配してもサイドのケアをしなければならず、裏のスペースを意識しなければならない。本来ならバレンシアもこのタイプで苦労するはずだったんですが、モチベーションのかけらもないチームとでは比べられない。
今日は珍しく試合でもなく対戦動画でもない記事を。というかチラ裏でやれ、って話ですが、ここはチラ裏同然のブログだから書いても文句を言わないで(ぉ
だってウイイレの対戦をしばらくやっていないからリーガとチャンピオンズリーグとかの試合ぐらいしか書くことが無くて(つД`)
■バルセロナ、来季に向け改革に着手
この記事にある中で実際に放出されるであろう選手はテュラム、エジミウソン、エスケーロ、ザンブロッタ、ロナウジーニョといった所でしょうか。
デコは復帰後に見せたパフォーマンスとチーム戦術の貢献度を考えれば現時点での放出は難しいかもしれない。もちろん監督も替わるだろうけれど、その候補がモウリーニョであったり、グァルディオラだったりすることから前者なら監督との関係を考えて残留する可能性は高く、後者ならチーム戦術上、イニエスタとシャビの両者が出ずっぱりでパフォーマンスが落ちた今季などを考えると必要な選手だとして残したがるのではないか、という具合。
マルケスもテンカーテが不在になったあと低下したパフォーマンスには以前に自身がインタビューで答えていたように、ミスを犯してもそのミスのどこがいけなかったのかを指摘してもらうことが出来なくなり困惑していたから、という部分がある。さらにはテンカーテがいた頃の守備戦術と現在のそれは違い、マルケスが最も得意としている他の味方選手を利用した守備が出来ない状況になっているが故のもの、それと単純なミスですね。そこをケアすることが出来れば、マルケスがパフォーマンスを取り戻すことは容易で、トゥーレ・ヤヤの怪我を考えればアンカーとしても使える彼は置いておきたい。
グジョンセンはなんだかんだと残りそうな気がする。特に理由はない。
去るであろう選手について書くと、ザンブロッタのプレイスタイルはこれまで幾度も書いてきたように、左サイドバックを務めてきたファン・ブロンクホルストやシウビーニョらに比べるとオフ・ザ・ボールの動きに乏しく、前にいるメッシやジオバニと相性がとても悪いのが原因だろう。ジュリがまだいたのなら良好な関係を築けただろう。守備も国際大会では持ち味のセリエで培った狡猾さを武器にして守ることが出来ても、多くのイタリア人及びセリエ出身者が苦労してきたように、得意な守備スタイルのリーガでは難しいのかもしれない。デュラムもその部分では同じで、以前よりスピードは幾分落ちたものの技術もパワーも申し分なく、第一線で活躍するだけのものを持ちながらレギュラーを奪取できなかったのは高いディフェンスラインを保つことに対する抵抗感や、そのスタイルに合致できなかったからでしょう。またセリエに戻れば多分活躍してくれるはず。
あとは書くほどのこともしていない、エスケーロとエジミウソンは本当に要らない。
補強のことを書くにはまず監督が誰になるか、っていうのが問題でしょうね。モウリーニョを狙っているクラブとして名前が挙がるのがインテルなんですが、チャンピオンズリーグでは勝てていないものの、自力でのリーグ連覇は目前でマンチーニとの関係もそれほど悪い訳じゃない。でも辞任騒動があったり、なんだかんだと本人から辞めてしまう可能性も否定できないのもあり、モウリーニョが就任する可能性も十分にある。会長とうまくいくとは思えませんが。そういう意味では、バルサにモウリーニョが来たとしたら、会長以上に権力を持つとさえいわれるクライフがバルサから離れてしまう可能性がある。それはクレにとっても辛抱なら無いことかもしれないし、現地紙のアンケートでは歓迎するという声もあることから意外に歓迎されるのかもしれない、という話もある。でもモウリーニョがやるサッカースタイルを見て「バルサみたいだ」と思う人はいるだろうか。あれはバルサスタイルではないし、攻撃的だと言い切ることも難しい。もし監督に就任したとしてもカペッロ同様にタイトルを取っても一年でクビ、なんてのが関の山だろう。だからそれは期待しない。
現状の改善を目指すのであれば偉大なカピタンの一人であったグァルディオラを昇格させサポーターの求心力を得、カンテラ上がりの選手たちをまとめることが最善策かもしれない。これは理想でしかなくて、現実的に考えると監督経験の無さが響いてくるから、別の監督を招聘することになるかもしれない。またオランダ人? 誰にしろバルサのスタイルを崩す監督を選ばない、ということを前提として補強を書こう。未来は誰にも解らないからね。
さて本題。離れる選手たちから見ていくと中盤はそう大きな補強は必要なく、名前が挙がっているセスク・ファブレガスにしてもアーセナルの心臓部であることには違いが無く、彼の出来次第でチーム全体が上下してしまっているアーセナルが彼を放出するとは考えられず、これはないでしょう。ベンゼマにしても、素晴らしい選手ではあるけれどリヨンが彼を出すだろうか。国内連覇中でも変革をしなければならない時期にさしかかっているリヨンがこれからの軸になりそうなベンゼマを放出して――というのは難しそうだ。もし彼を獲得できてしまったら、アンリとエトーとベンゼマでセンターを争わせるのだろうか。アンリはリーガの中央は出来ないから左サイドだとしても無駄が大きすぎて、さらにはボヤンやジオバニ・ドス・サントスもいるのだから、そのタイプは必要ない。もし、その位置で使うのならバレンシアのシルバを強奪して、ボールの収めどころとしてしまうのが一番かもしれない。
一番に可能性があるのはバイエルン・ミュンヘンのラーム。契約延長をしないと決めたラームを獲得するのは容易いでしょう。ザンブロッタがやっていた右も出来て左でも遜色ない働きを出来る。ドリブルで切り込んでのミドルもクロスもあって攻撃的なバルサにぴったり、かもしれない。ディフェンス面での負担は増えるのは間違いなく、そこをケアするために結構苦労しそうだけれど、あのバイエルンでやっていたのだからその心配も必要以上に大きくする必要もまた無い。ただザンブロッタのようにオフ・ザ・ボールの動きの面でチームにフィットするかどうか、という問題もありますね。ドイツ代表やバイエルンで左を担当していたときのシュバインシュタイガーとのコンビのように、オーバーラップを頻繁にしてくれれば問題無くやれるはず。フォワードとの信頼関係が重要にはなりそうですが。
他にはダニエウ・アウベスなんかが名前として挙がっていますが、彼の移籍金を考えると難しく、さらにプレイスタイルからしても、先日の試合で右のサイドハーフでプレイして機能しなかったのを見て解るように、彼を獲得すると間違いなくザンブロッタの二の舞。彼を獲得するのならばメッシを右で起用するのを諦めて、ダニエウ・アウベスを中心に据えなければならないでしょうね。だからこれは無い、というか、これには反対。
で、他にはサラゴサでいい活躍をしながらマンチェスター・ユナイテッドでチャンスをもらえないジェラール・ピケとか。彼なら右サイドバックを急遽務めることになっても出来るでしょうし、アンカーの仕事もとりあえずこなせる。ただ動きが鈍く運動量も豊富とは言えない。テクニックも――となるとオレゲール越えをまずしなければならないことから、大金をはたいてまで補強する価値はないかもね。
あとは失敗しない補強として、ポウルセンとかデデとかヂエゴとかフェルナンド・メイラとかサニョルとかヌリ・サヒンとか。ええ、まぁ個人的な趣味ですが(わら
多くを放出しても、チャンピオンズリーグを予選から戦うことになれば、金策ツアーの短縮を迫られるわけで、そうすると選手獲得も「有名選手をずらり」とはいかないでしょうね。モウリーニョが来てしまったら、大量に来てしまうかもしれませんが。そうならなくてもランパードは欲(ry
バイエルンが負けてむしゃくしゃしてやった、今は反省している。
■Manchester United 1 - 0 FC Barcelona
先のファーストレグの戦いを、マンチェスター・ユナイテッドは6割の力で戦い守備に全力を使い守りきった、と評する人もいれば、WCCFユーザーなら解る表現だとは思いますが、リアル7バックをして守った、と蔑む人もいる試合でした。あれは守り抜くためだけの試合、そう捉えてよかったのかもしれませんし、バルサが押しまくったがためにそうせざるを得なかったと捉えるのも自由です。ただこの試合もスタイルとしてはあまり変わりませんでしたね。
前半はバルセロナを抑えるためのセオリー通り、デコとシャビに非常に近いマンマーカーを配し、メッシの前のスペースを潰しディフェンスラインに時間を与えない、ということをやっていました。ロナウジーニョがいた頃であればそこに預けることも出来るんでしょうが、イニエスタはリスク管理をし過ぎて前線で溜を作る仕事よりも繋ぐ仕事とカバーの方に重点を置いてしまっていて消えている時間が長く、セオリー通りにやられたときの打開策としての役割は担えてませんでした。が、ユナイテッドの戦い方も前半はテベスを頂点としたフォーメーションで攻撃的に行き、完成されたプレッシングと共に連動した攻撃を仕掛けていたんですが、バルセロナがそうであったようにマンチェスター・ユナイテッドも決定的なチャンスを作り出せていたわけではありません。スコールズの一点もザンブロッタの苦し紛れのクリアを叩き込んだ「ごっつぁんゴール」と呼んでも差し支えのないものでした。それが彼の魅力なんですがね。
後半はさらにユナイテッドの評価を落としてしまってもいい。やっていたのはファーストレグでやっていた7バックと嘲笑されるような戦い方と同じやり方で、とにかくスペースを潰すやり方。言うなれば、レアル・マドリーやバルセロナを相手にしたリーガの下位クラブ、それも得点力のないクラブがやる戦い方であり、ある種のグラスゴー・レンジャーズに近いものすらありましたね。テベスをディフェンダーのように使い、トップに残るのはクリスチアーノ・ロナウドだけという状況を作り出してひたすらカウンター。彼がもしメッシ程度の粘りと精神的なタフさがあれば多くのファウルを貰いチームにもっと貢献していたんでしょうが、あまりにもファウルを受けられず、逆に苛々してファウルを犯す場面が目立つなどトップとしては不合格。見ている側としてはオドンコール程度のプレッシャーでしかなかったといえます。
ただ、状況を打開するために必要なのはアンリじゃなくボヤンでもない。ライカールトの戦術眼の無さには呆れるばかりで、スペースを埋められたあとに勝負をするためには、トゥーレ・ヤヤをグジョンセンにまず代え、飛び出しを多くさせることで前線の層を厚くし、両サイドのイニエスタとメッシにはドリブルで中に切り込ませてサイドバックでクロスを上げる。一瞬のエトーのひらめきと身体能力も「まぐれ当たり」を期待するためには必要で、完成されたディフェンダーを相手に未完成なボヤンを投入するのは自らチャンスを潰すことにも等しい。体を張れる選手が居ない中で彼を入れても誰も潰れない、クロスを上げても誰も触れられない。そんな状況を作り出してどうやって得点するのか。
とにかく残っているクラシコだけは勝たないとクラブが終わりかねない。むしろこのタイミングでライカールトをクビにしていいんじゃないか? と思えるくらいに監督に覇気がなさ過ぎる。あの顔を見たら勝てる試合も勝てなくなるぐらい目に生気がない。ラポルタにも飛び火をしていて、本当にだめぽ。流石だめぽ3兄弟の次男。でも美しく散ることは出来ない、かもね。クラシコに勝って盛大に散れればそれでいい。
で、チャンピオンズリーグ圏内まで失ったりはしないよね?(ぉ
■Deportivo de La Coruna 2 - 0 FC Barcelona
多分前にも書いたと思うんですが、デポルティボのやり方は5バックといわれながらも実際の所は3バックなんですね。ただ日本代表がやっていたり日本のクラブチームがやっているような陳腐な3バックではなく、かなり高いレベルのものだ、という違いはあります。守備的になりがちな、つまりリトリートして守るようになりがちな3バックを高い位置で保つためのピボーテ二枚の運動量であるとか、センターバックがリスクを冒してフォアチェックをするとか、ウイングバックとウイングが連携してサイドの数的有利を攻撃と守備の両面で維持し続けることとか、そういった面ですね。日本代表も無理して4バックを使うぐらいならこれを参考にした方がまだ機能するかもしれませんが、無能な岡田では(ry
そんな戦術的に高い位置にあるデポルと、メンバーを落として次のアウェーでのマンチェスター・ユナイテッド戦へ照準を合わせているバルサでは勝負になりません。特に両サイドの位置では徹底して二枚で攻めるデポルが優勢で、深い位置までシウビーニョとザンブロッタを押し込むことでボヤンとジオバニにボールが入ったときにその二人を追い越す動きを出来ないようにして、守備時も一対二の状況を作り出して深い位置からのクロスはもちろんのこと縦へのドリブルすら封じてしまう、そんな状況を一人で打開できるとしたらメッシや好調時のロナウジーニョくらいでしょう。両サイドで圧倒的に負けているバルサが中で勝負するには、トゥーレ・ヤヤとグジョンセンの展開力では大きな無理があり、「どこで奪うか」という共通理解の行き届いたデポルの網にかかるのは必至。バルサにとっての安全地帯はどこにもなく、ディフェンスラインはもとよりキーパーの所でもゆっくりとボールを持てないのではどうにもなりません。バルサの中で気合いを入れていたのがプジョルとテュラムだけっていうのも、ね。二人で完全にチスコを抑え込んでも、その他の部分が雑なんでどうにもなりません。
デコを投入したあとに少しだけ状況が改善されたようにも見えましたが、最後まで一度も最も重要で改善が必要だったサイドの部分にライカールトは手をつけることが無く終えたのは残念な部分でしたね。ベンチメンバーを見れば解るとおり手をつけるだけのメンバーがいなかったわけですが、それでもサイドバックの開始位置を極端に前へ上げれば改善する余地はあったんです。トゥーレ・ヤヤをアンカーにしてマルケスをフォアスイーパーにして縦関係を作り、プジョルとテュラムで横のスペースをケアする。チスコを封じきるには不向きなフォーメーションですが、先制されてしまったあとに追いつくためにはこれぐらいの修正はしてもよかったはず。これでサイドバックを上げることによって前線の両サイドを孤立させることなく、相手のサイドアタックの開始位置を押し下げる、つまりはデポルティーボのやろうとしていることを同じようにやり返して優位に立てばいいということ。サイドで勝つことが出来れば、中でゲームを組み立てる困難さも少しは改善されるはずで、マンチェスター・ユナイテッド戦もそうでしたが、今のバルサにはリスクを冒すタイミングをつかんでいる選手が少ないのが難点で、チームの調子の悪さに引きずられて消極的になっているようにも見えますね。
とはいえリーガは既に優勝が決まっているような状態ですから、クラシコに勝ち、チャンピオンズリーグで優勝しビッグイヤーを掲げることさえ出来ればいいわけで、この負けはそれほど意味はないのかもしれません。予選からの出場になったとしても世界金策ツアーの中止がもしかすると選手のコンディションにはプラスになるかもしれませんしね。ただユナイテッドはチェルシーに負けたとはいえ、得失点差にあれだけの開きがあれば優勝は堅いかな。CLで転けて精神的に転ければ解りませんが。
■FC Barcelona 0 - 0 Manchester United
開始早々のハンドからPKへの流れは至極当然で、あのジャッジに疑問を挟む余地もないぐらいにガブリエル・ミリートは手でブロックしていました。下手をすればイエローカードを提示されるようなものでしたから、それをされなかっただけバルセロナにとっては幸運だったということでしょう。それ以上にクリスチアーノ・ロナウドがPKを外してくれたことを幸運だったといわなければならないかもしれません。もしあれが決まっていたら、ここまでの試合は出来ていなかったでしょう。もしくは、相当に攻め込んでとんでもないことになっていたのかもしれませんが、結果として幸運だったといっておきます。
バルサが一方的に攻め込み、マンチェスター・ユナイテッドに攻撃をさせなかったのは、中盤のスペースをイニエスタとメッシを含めた5人で大きなポジションチェンジを繰り返しながらワンタッチでボールを逃がせる位置取りを続けられていたことが大きな要因でしょう。つまりボヤンとアンリが入ってからボールポゼッションに関しては変化がなかったものの、中盤の高い位置でボールを回せなくなってきたのは二人の問題でもその他の選手のスタミナの問題でもなく守備がよくなったからでもないわけです。ポジションチェンジを繰り返すことで相手がそれに対応しようとしてフォーメーションにずれが出る、そこを利用してパスを回していたのだからポジションチェンジのパターンが減ってパスが回らなくなるのは当たり前。あとは、エトーがフリーマンのように前後左右に動きまくるお陰で、エリア内まで入ってシュート、という場面は殆どありませんでしたが、リーガ・エスパニョーラやブンデスリーガのようにディフェンス面でスペースを作らないことを基調としているリーグではないために、パスでゲームを支配することは容易かったようです。デコが帰ってきた事によるボールの戻し場所が出来たのも大きいかもしれませんね。
ユナイテッドの方はクリスチアーノ・ロナウドをカウンター要因でワントップ気味に残して、その後ろにルーニーとテベス。ユーティリティーな選手ではありますが、パスがこなければどうすることも出来ませんよね。ルーニーはまるでサイドバック化のように自陣深くに押し込まれている時間が長く、プレッシングをかいくぐるだけの時間を得るのは難しい状況でした。お陰でクリスチアーノ・ロナウドの消耗は避けられましたが、パク・チソンが空気だったのもあって他の選手に相当な負担がかかって全くボールが回りませんでしたね。それもバルサのプレッシングの速さがあってのことで、デコの切り替えの速さだけではなくて、まるでリーガでの不振が嘘のように全体が連動できていたからの守備でした。。それで中盤の底から出てくるパスを封じてしまえば、比較的プレミアの中では足技を持っているディフェンスラインとキーパーであっても、リーガと比べると雲泥の差ですから、最後尾から出てくるボールを捉えるのは難しくない。少しずつプレッシャーをかけつつ中盤を経由させないというのはライカールトにしては珍しくいい采配。バルサ側はマルケスを置いていることでロングフィードでの展開もショートパスでの展開も高い精度で出来ますから特に問題はなかった様子。それも中盤の構成が機能していたからこそのことですが。
あとはクリスチアーノ・ロナウドはもう少し倒れ方を考えなければならないかもしれませんね。フィジカルコンタクトの強いプレミアでやっている影響か、それともバルサの面々の当たり方が狡猾だったからかは解りませんが、倒れては抗議、進路をふさがれては抗議、そして天を仰ぐ、という場面が多すぎ。最初のPK失敗でナーバスになる要素があったとしても試合終了間際までそれが続き、審判の基準を見抜けないまま倒れ続けるのはいい選手とは言えない。あれだけ負担になるような守備も全て免除してもらってプレイしているんだからもう少し何とかしなければ。
ただこの試合で、支配率61/39でバルサ、シュート数16/5でバルサ、試合内容でも一方的というように圧倒していたようにも見えますが、実際はそうではなくバルサがエリア内にどれだけ進入でき、どれだけフリーでシュートを打てたのかを考えれば、それほどバルサが押していたわけでもない。もちろん、ユナイテッドが優勢だったというつもりは毛頭ありませんが、試合内容から受けるようにバルサの狙い通りのサッカーをやっている部分と一線は越えさせないユナイテッドの部分があってのこの結果。次がカーサなら勝ち上がれるかもしれないと言えるけど、オールド・トラッフォードでアウェーゴール取れる…のか?
■FC Barcelona 0 - 0 RCD Espanyol
勝つつもりのない相手に勝つのは難しい。エスパニョールは調子が悪くここ4試合連続で無得点、つまりはどん底の状態にありながらのダービーで「これを機に」などといいながらも結局の所、勝ちに拘っていたわけではないんです。むしろ前半から引き分けを意識した戦い方をしており、バルサの攻撃を封じ込めることを第一としたやり方でしたね。バルサの方もリーグ戦の優勝が望み薄な状況で全力を尽くすつもりはなく、中盤でゲームをコントロールできるのがシャビだけ。ロナウジーニョがいた頃ならそこでキープをして組み立てることが出来るためにそれでも構わないんですが、ボヤンとジオバニの二人では構成力はなく、シャビを潰せばそれでいいというのが露骨すぎます。エスパニョールとしては余計に簡単に引き分けにできる状況を作ってもらってラッキーだったと言えるわけですね。
後半になってようやくメッシとイニエスタを投入したわけですが、何度も何度も書いてあるとおり、これでは駄目なんです。繰り返しになりますが――
サイドバックとウイングの二枚を置いてのサイドアタックをする場合、その選手たちの特性を理解してセットとして考えなければならず、どちらもがドリブラーであってはいけないんです。例えば全盛期のバルサであれば、左にロナウジーニョは固定されていてサイドバックにファン・ブロンクホルストやシウビーニョといったコンビだったんですが、ロナウジーニョはドリブラー。二人はオフ・ザ・ボールに異様なまでの特徴があり、オーバーラップをする頻度とロナウジーニョを追い越していく動きを試合開始から終了間際まで貫徹する事が出来ていたわけです。その動きをすることによってロナウジーニョに付く二つのマークが一つになり、パスコースが生まれシュートコースも生まれていたんですね。それを利用してドリブルも仕掛けられましたし、だからこそあれだけの活躍をロナウジーニョが出来たとも言えるわけです。右はベレッチやオレゲールが担当していてタイプは違いますが、ウイングにいたのはジュリですね。こちらはドリブルを仕掛けることも出来るベレッチがサイドを攻め上がる間に、前のジュリが裏を窺いチャンスがあれば抜け出してパスを受ける、なんてこともしていました。左とは前後の関係が真逆であったんですが、メッシがスタメンを取る頃になるとベレッチはオーバーラップして追い越す動きを重視してマークを引きつける動きをするようになった。つまり左と同じ動きです。これがまぁ、失点の原因になったり守備の脆さに繋がって批判されるわけですが、攻撃に関してはとても効果的だった。
それで今を考えると、ザンブロッタはオフ・ザ・ボールの動きに優れているわけでもなく、ディフェンスラインの裏に抜ける動きが上手いわけでもない。マークを引きつけるのではなく、マークをトップが引きつけてくれたところを上がるのが得意なアタッカーという感じですね。そしてジオバニにしろメッシにしろ、マークの厳しい深い位置でボールを受けて単純な仕事をこなすタイプではなく、低くマークの緩い位置で受けてのドリブルがあるわけです。そうすると相手のサイドバックはザンブロッタのオーバーラップが先にあるわけではないから、メッシやジオバニを待ち受けるだけでいいんです。そうあんると中へ切れ込む位置をケアすればいいわけだから、スペースが消されドリブルで仕事が出来なくなる。だから駄目なんです。左のシウビーニョとボヤンのコンビも、ボヤンにキープ力があるわけではなくドリブラーでもないから中へ切れ込んでのシュートぐらいしか選択肢が無くなってしまう。どちらかといえば、ボヤンの動きがラウールに似ていると形容されていたようにオフ・ザ・ボールの動きに特徴がありポジショニングに優れたタイプで、そうなるとシウビーニョとのコンビも動きの質が似通ってしまいお互いの長所を潰してしまっているわけです。
守り一辺倒の相手を崩すには、ここの所のコンビを変えないとどうしようもないでしょうね。マンチェスター・ユナイテッドのような攻撃に出てくれるチームであれば、まだこの酷いバランスのサイドであっても崩せる可能性は残っていますが、特別な脅威を相手に与えることは難しいでしょう。ここで脅威を当てれば中が楽に仕事が出来るんですけどね。あとはアンカーの所とか、書きたい部分は山のようにあるんですが、いい加減しつこいのでこの辺で。
■Recreativo de Huelva 2 - 2 FC Barcelona
バルサオワタ\(^o^)/
審判の不可解な判断によって引き分けさせられた、というのがある種の見方からすれば正確な言い方かもしれませんが、得点を取って突き放せなかったバルサにも問題があり、二点目を決められてしまったのは審判のジャッジは関係が無く、そういった面から見てもバルサのリーガは終わったと言うしかありません。
最初の失点は、明らかにライン上であり、どの角度のリプレイであってもビクトル・バルデスはラインより後ろに「ボール全体」が行くほど取りこぼしてはいないんです。どう見てもルール上はゴールではなく、後半にもあったビクトル・バルデスが取り損なった際どいボールもありましたが、あれもゴールラインを越えることはなくノーゴール。ただ印象として悪かったのが、ビクトル・バルデスがボールを取りこぼしてしまい、体の下側に入り込んでしまっていた、という部分でしょう。あれによって副審は、あるいはボールが体の下に潜り込んだままラインを割った、と判断してしまったのかもしれません。でもこの副審は後半終了間際のビクトル・バスケスの「オンサイド」の飛び出しに対してオフサイドの笛を吹きバルサが勝ち越しを奪ったのも事実であり、メッシが投入された直後の相手を抜き去って独走できそうな場面で悪質に止められたファウルに対してレッドカードを要求しなかったという部分もある。故意なのかただの実力不足かそれともカメラワークのせいなのかは知りませんが。
それにしてもバルサの攻撃は悪く、先のチャンピオンズリーグの記事でも書いたように右側を深くえぐることでしかチャンスを生み出せないのは悩みの種で、この試合左に入ったエスケーロにはサイドをワイドに使う意識がまるでなく、起点になろうともしなかった。そのお陰でどんどんと押し込まれる隙を与えてしまい、あげくにはエトーと連動してプレッシングをせずファウルを受けてうずくまるだけになってしまうという体たらく。彼がここまでチームとして機能しない動きをするのであれば、途中投入されたビクトル・バスケスを先発投入をして若手にチームを活性化してもらう、という方がまだよかった。そういう意味でリスクを冒さないライカールトの采配にはうんざりで、あれだけ不安のあるエジミウソンを投入するのであれば、コンディションに難があっても安定したマルケスを投入すべきで、そうすればこの試合調子のよかったグジョンセンを下げる必要もなく、明らかに精彩を欠いていたトゥーレ・ヤヤを試合終了まで引っ張る必要もなかったはずだ。エジミウソンを投入するがために彼が残され、4-2-1-3のフォーメーションにせざるを得なくなったのだから。
二失点をした守備はプジョルとガブリエル・ミリートの二人は問題なく、アンカーのトゥーレ・ヤヤに引っ張られて状況を悪化させてしまった面があるのと、右のザンブロッタのポジショニングが不安定でプレッシングが機能しなかったのが問題なだけ。ディフェンスラインには問題が無く、先に挙げた人たちの問題。かなり前にも書きましたが、ザンブロッタとメッシそれぞれのプレイスタイルからの相性が悪いように、ザンブロッタとジオバニ・ドス・サントスであってもそれは似たスタイルである以上同じ事。そうならザンブロッタが機能していないと判断すればすぐにでもテュラムを投入して右にプジョルを持ってくることも出来ただろうに。プジョルなら高い位置をとり続けて二人のドリブラーへのマークを減らすということもしてくれるし、中盤までプレッシングにいってくれてボールの出所も抑えることが出来るのだから。
下手するとチャンピオンズリーグも次は予選からかもしれない……。世界金策ツアーなんてやっている場合じゃないと思うんですが、ね。ラポルタさん。
■Real Madrid 1 - 0 Real Murcia
試合前の口撃が効いていたらしく、イトゥラルデ・ゴンザレス主審はマドリーに不利なジャッジを幾つかしましたね。もちろんこの口撃は正当なものであって、過去の記事を見てもらえば解るとおり、この主審は過去に幾度もマドリーに有利なジャッジをし、バルサに厳しいジャッジをした経緯を持っています。もちろんマドリーに不利なジャッジをすることもありますし、そもそも試合のコントロールが出来ない審判だからどこに肩入れする出も無くやってしまうのかもしれない。日本でも悪名高い家本という主審がいますが、彼と同じ、とはいいませんがそれに近いぐらいに評判は悪い。
さて、この審判を持ち上げたり牽制したりするのはリーガでは慣例となっていて、マドリーも彼を擁護する発言を結構しているんです。それがこの試合に限っては先手を取られたがためにこの仕打ち。前半早い段階で、競り合いでペペの肘が当たったという不可解な判断でイエローを出されましたが、この部分は試合中ずっと同じ基準でファウルを取りイエローカードをムルシアのゴイトムにも出していましたから、これは不可解ではあるけど大きな問題にはならない。ただ直後のミゲル・トーレスに対するレッドカードはどうなんだろうか。確実に相手の後ろからアフターでスパイクの裏を使っているが、スライディングをしたわけではない。アキレス腱を踏みつけただけだ。もちろんそれでも悪質なんだけど、あまりに早い段階で退場にしてしまうことは、先のイエローカードといい試合のコントロールを難しくするだけでメリットは少ない。ロハではなくアマリージャにとどめて厳重注意を与えるだけで十分だったかもしれない。あるいは様子を見るだけの時間も必要だったかもしれない。
他にもグティのシミュレーションでのイエロー、後半開始直後にペペが相手に肘打ちをして倒した場面やゴイトムがマルセロに倒された場面、その差異がはっきりとしなかったことも問題でしょう。グティのダイブは足はかかっていてもダイブであり、ゴイトムが倒されたのはマルセロのタックルにいって残った足がゴイトムの足をすくっており、ペペのは空中戦の判断であればファウルの笛が吹かれるものだった。はっきり覚えているだけでこれだけあるんだから、この審判はやっぱりどうにもならない。
戦術的な話を少しすると、ラウールにクアドラードをマンマークにつけさせたクレメンテの戦術は古くさく、成功したように見えるかもしれないけれど、ラウール一人にラインを押し下げられすぎていてクアドラードと他の選手とのギャップがかなり激しかった。もしマドリーの選手たちがドリブルではなく飛び出しを重視していれば、そのギャップを利用してキーパーと一対一を大量に作れていたかもしれませんね。カリーニはしっかりとそのケアはできていましたけど、あれをするのならマンマーカーを一枚用意してその裏にスイーパーを置くやり方の方が的確だったかもしれません。例えばギリシャがやったものを手本にすれば。それはそれでガチガチに堅めすぎて面白くも何ともないんですが、少なくともマンマーカーとラインの意思統一をしておいてあそこまでのギャップが出来ないようにしないと。
ビジャレアルも負けてマドリーの優勝はほぼ確定。内容や采配はともかくとして、日程がマドリーに有利なんでね。例えクラシコでバルサが勝ったとしても、あと二つマドリーが負けるとは思えない。というか、バルサが全勝でいけるとも思えない(わら
■FC Barcelona 1 - 0 Schalke 04
やっぱり試合内容が改善されてないがな(´・ω・`)
「勝てばそれでいい」っていうのはバルサには当てはまらなくて、内容もよくなければ勝ってもそれは勝ちではない、とまでは言いませんけどね。でも1stLeg共々これをバルサの勝ち、と言い切るのはとても難しい。
この試合のバルサがもの凄く手堅いサッカーをしているように見えたのは、運動量の低下による支配率の低下、そして攻められている時間の長さから来るディフェンスラインの深さ、そして中盤までもが下がってしまいカウンターのように前数人でしか攻められない、という部分であたかも下位クラブがやるような戦い方に陥ってしまったから。もしくは勝つためのサッカーをやってしまったから。ヘタフェ戦も似たようなものでしたが、辛うじて攻撃が出来ていたのは、ボヤン・ケルキッチが中央ではなく右サイドでプレイしていたからだと言えそうです。エトーが右にはいると早い段階でカットインしたり、アーリークロスをしてみたり、と、相手のラインを押し下げるよりもまず勝負をしてしまうことに原因があるわけです。それによってディフェンスラインの裏のスペースを活用することは出来ても、ディフェンスラインと中盤との間を活用することは出来ず、さらにはこぼれ球を多く相手に拾われてしまう原因にもなる、ということですね。で、ボヤンがこの試合多くやったのはゴールライン間際までドリブルで進入した後にクロスなりマイナス方向のボールを供給し続けること。これをすることでキーパーの守備範囲内にディフェンダーを置き、行動範囲を狭めると共にエリア内にエトーとアンリ+1を入り込ませることが出来ていたのだから成功でしょう。実際に得点もそれから生まれているわけですから。ですが、それがあまりにも多くて、逆サイドのアンリまで同じ方法をとるから単調になってディフェンダーにはカットされまくり。この繰り返しで嵌められるウイイレじゃあるまいし、ここのディフェンダーが自らの意志を持って動けばあそこまで繰り返すだけの単調な動きであれば止められます。中盤からの飛び出しも多くなく、選択肢が限られた中であればなおさら。前半も後半もさして試合内容は変わらず、ボヤンが交代で変わったあとにディフェンスラインを押し下げることが出来なくなって余計に悪化したぐらいでしょうか。
現状を見る限りでは、イニエスタとシャビの疲労度が最も高く、アンカーの位置からセンターフォワードの位置まで二人でケアをしなければならないのがさらに負担となって疲労を加速させているとしか思えない。マルケスの復帰でトゥーレ・ヤヤの負担を減らすことが出来れば(言い方を変えるとライカールトがそれをすれば)、この二人の負担を減らすことが出来てポゼッションも運動量も向上、ディフェンスラインを高く保てるようになりサイドアタックも活性化する、と思うんです。かなり楽観的な見方ですけどね。
悲観的な見方をすると、エトーのコンディションが上がってこないこととモチベーションの低下が目に見えてあるということ、ジオバニ・ドス・サントスのキープが出来ない特攻ドリブルではサイドをえぐることが難しく押し上げる時間稼ぎにもならないこと、アンリのメンタルの弱さ、ザンブロッタのイタリア人的プレイが増えてカードや退場の問題がいつもつきまとっていること、ライカールトの不可解な采配、プジョルの次節出場停止、なんて挙げればきりがないほど多くの材料があって困る。もちろんロナウジーニョやデコ、エジミウソンといったブラジル勢の問題は全ての大前提としてあるわけで。
都合で少しだけ。
■Mallorca 1 - 1 Real Madrid
前半を端的に表すとすれば「マドリーはこうやっていつも勝つ」といわれるような戦い方で、特に特徴のないまま試合を進めて、ピンチはことごとく審判の笛に助けられて失点をしないで済む、というもの。
マジョルカの三つあった得点に直結するチャンスの一つ目は、ハーフウェーライン付近でのオフサイド。パスが長く先にカシージャスが触れるチャンスがあっただけに、即得点とはいえないけれど大きなチャンスであったのは事実で、オンサイドでもあった。二つ目は右からのクロスをアランゴがシュートにいこうとしたところでセルヒオ・ラモスと競り合い、オフェンスファウルを取られた場面。二人ともがボールに向かっていてアランゴがセルヒオ・ラモスが飛んだために下側になってしまいファウルになったんだけど、あれはセルヒオ・ラモスが上手くファウルを貰おうとした行動で、笛が吹かれるのはしかたがない。審判によっては取らない事もあるだろうけど、あれはファウルでいい。三つ目はカンナバーロがクロスをエリア内で手で止めてハンドを取られて然るべき行為。ハンドの笛でPKを与えるときに留意する点は、体に手が着いているか、という部分。それが大きくジャッジを左右して例え手に当たっていたとしても体に引っ付けてさえいればハンドの笛を吹くことは稀。あとは意図して止めようと手を出したりすれば確実なんだろうけど、この試合のハンドでいえば、心象の悪いハンドだったのは確か。あそこでPKを与えていればこの試合の行方を大きく変えていたでしょうね。
後半を端的に表すとすれば、前半の反動をもろに受けて審判がゲームを破壊した、ということでしょうか。
マジョルカの攻撃がよく、シュスターの意図のはっきりしない采配があったとしても、前述の審判の行為がなければ、と思う。セルヒオ・ラモスへ与えられた一つ目のイエローカードはハンドによるもので、これは意図的に止めたというよりも当たったという側面の方が強い気がするもので、前半にあったカンナバーロのハンドよりは甘く判断してもいいものなんですが、ここで何故かイエローカード。前半の部分の判断ミスを審判が帳消しにしようとしたんでしょう。あとはエインセに出されたイエローは抗議によるものでしょう。あれだけ前半自分たちに味方して貰いながら、少しでも不利なジャッジをされると激高して猛抗議をする姿勢はどうにかならないのかな。だからマドリーはいつも審判に(ry
で、セルヒオ・ラモスが二枚目のイエローで退場させられるのは、そういったことの積み重ね。自重できない彼の欠点とそのあとのシュスターが不可解な交代でミゲル・トーレスではなくディアラを右サイドバックへ置いたことで失点をするわけですが――。
総括すると、審判の判断がゲームを壊し、マドリーは攻撃の形を作れず、マジョルカは持ち味を出した。グイサにもう少しの運とホナス・グティエレスにシュートセンスがあればマジョルカの勝ちは堅かった。そんな試合。
■FC Barcelona 0 - 0 Getafe
何を書けばいいのかわからない。
両チームとも上記の試合に比べて日程が厳しい中で、動きの質が落ちるのはしかたのないことだけど、あそこまで低質なパフォーマンスをされると批判する気にもならない。ポストにシュートを三本止められるという不運もあったけれど、そもそもそこに至るまでの判断スピードが鈍く、タッチ数を一つ削るだけでシュートに持っていける場面が多すぎる。あとはエトーは何故後半に私服で観戦していたのか。ロナウジーニョやデコ、エジミウソンといった選手たちとそれ以外との確執の話やドクタースタッフと現場の不一致、そういった内部の雰囲気の悪さが影響しているのかもしれませんね。
まるでかつての暗黒時代を彷彿とさせる(ry
昔はリバウド大先生を支えに見ていたけど、今はボヤンとカピタンを支えにするしか――。
とにかく上二つが勝てていない中、だめぽの精神を発揮してこの結果。
空気読みすぎ、乙。
■Betis 3 - 2 FC Barcelona
もうショック過ぎて言葉が出ない。
前半のバルサの攻勢はベティスが4-1-4-1のフォーメーションを採用していたところへ、そのアンカーが一枚の左右のスペースを利用することでボールを受けやすくしていたのが大きな部分かもしれません。一枚のセンターがディフェンスラインを押し下げ、サイドバックが上がることで相手のウイングがバルサのウイングをマークしきれないようにしていたのもそれを助けていたのかもしれません。
それが後半から出来なくなったのは、一枚だったアンカーの部分を二枚にして左右のスペースを消し、中央のマークを厚くすることでディフェンスラインが下がらず前でパスカットを狙えるようにしたことで、サイドのスペースが消え、エトーなりアンリにマークを付けられるようになった、ということでしょう。オフ・ザ・ボールの動きに定評のあるボヤンを下げてジオバニを入れるという無駄な采配をしたライカールトにも多少の原因はありますけどね。ボヤンを置いたままでジオバニを入れるのであればアンリを下げて右にジオバニを置き、サイドバックが上がるまでの時間を稼ぐ役割を担わせた方がよかった。得点することが無理でも、相手を押し込みさえすればスタート位置を下げることが出来て後半通して押され続けるという事にはならなかったでしょう。それもオドンコールが入ったことで崩れてしまっていたかもしれませんが。
オドンコールへの意識過剰さは、アビダルだけではなく殆どの選手がそうなってしまったがために、マークとカバー、そしてラインの裏側を取られないためにライン全体が下がるという悪循環を生んでました。一番最初にゴールラインを割ったとはいえオドンコールがアビダルをぶっちぎった場面がそういった意識を植え付けたわけです。彼のことをもしバルサの面々がよく知っていれば、スピードを恐れる必要はあっても、ディフェンスラインを下げてまでクロスを警戒しなければならないと思うことはなかったはずなんです。ドルトムント時代からサイドバックの裏へ圧倒的なスピードで抜け出すことはあっても、そのあとのクロスに精度はまるでなく、まぐれ当たりのようなクロスでしかアシストは出来ないんですヨ。この試合でもそうだったように、ディフェンダーが横にいればそれに当ててスローインにするのが精一杯。アビダルがPKを与えてしまった場面も、ファウルで止めようとする必要はなく蹴らせておけばよかったんです。そうすれば脅威にもならなかった。
うん、まぁ、そういうこと。
オドンコールへの意識過剰と対応を誤ったのがこの試合の敗因。
こういうだめぽな時には安住の地へ…と思ったら荒れてて逃げ込めない罠。
WEYSといい某といい、どうにもこうにも。
■Bahrain 1 - 0 Japan
再三にわたって書いていたサイドアタッカーをサイドに置くべき、という部分に関していえばこの試合ではそれがされているように見えます。ただそれが3バックの横にウイングバックを置くというスタイルである以上、それをアタッカーと呼べる状態ではないんです。デポルティーボ対マドリーのエントリで書いたように、3バックでラインを形成して相手の2トップを抑え込むというのであれば、それはいい。カウンターを抑えるという考えで選択するのなら守備に専念できるセンターバックを三枚置くのは理解できる。ただ、バーレーンのやり方でいうとサイドのスペースに一人、センターに一人、という形でのカウンターなら3バックを置く必要はどこにもなく、4バックでその都度、スライドしながら疑似3バックを形成する方が無駄が無く、中盤の構成力を犠牲にすることもないわけです。殆どの場合において、センターバック三枚が異常に近い位置に存在し、一人は余分な状況になっていて、サイドアタッカーをウイングバックで見ているから実質的には5バック。そしてさらにはデポルティーボ戦から引用すると、「両ウイングバックがウイングと連携をして二人で必ずサイドアタックをするという形を取って――」ということですね。日本がこの形を取った場合、サイドアタックをウイングバック一人に任せてしまって攻撃に厚みが出ない。サイドに数的有利を作ろうとして、フォワードのどちらかがサイドに流れてきてしまうから中が手薄になってしまってバーレーンはサイドのケアに十分に人を割くことが出来る。これでは何も意味がありませんヨ。
「そもそも」という言い方をしてもいいのであれば、5バックのシステムを採用して戦うのであれば、対戦相手がポゼッションサッカーを志向している、もしくは引いて守ろうとする相手に対して無理矢理カウンターをしようとしない、という前提のもとでなければならないんです。それをそのどちらにも当てはまらないことが明確な相手に使用する岡田監督の無能さ加減。カウンターになったときにボールホルダーに誰もチェックに行かず、ずるずるとラインと共に下がっていくのも修正の兆しもない。
本当は書くのもマンドクセ('A`)
だけど投げやりに書いておく。
岡田武史は本当に日本代表の監督をすべきなのか。
日本人監督の持つ戦術の少なさと、サイドアタックに関する知識の無さ、問題点を修正するためのトレーニング方法を持たないことなど、多くの面で日本人監督が代表チームを率いることが出来るほど成熟していないこの現実を受け止めなければならない。いくら優秀な選手を日本が抱えていたとして、そこへ素晴らしいストライカーが帰化したとしても、それを活かす方法をまるで持たない監督が指揮をしていたのでは何も変わらない。
それが誰を指しているのかというのは明白。もちろんそれ以外の日本人監督の多くもその範疇なんだけれど。下手をすると高校サッカーの監督の中にこそ、日本代表の監督をすべき人物がいるのかもしれませんね。そして何故彼が監督になったか、という経緯を考えれば日本サッカー協会の中に諸悪の根源があるということも書いておかなければならない。人脈もなければ戦略もない。それを変えるためなら、3次予選敗退しても構わない。
川口のミス? ハンド? ああ、そんなのもありましたね。そんなことよりも監督の更迭、川淵会長の辞任が必須。まずはそこから変えていきましょう。かなり川口も酷かったのも事実ですが、監督があれだから選手が安定したパフォーマンスを残せるわけがない。
たいそうなタイトルを付けて中身が何もないブログ(笑
書く気が失せるぐらいのサッカーをした人に文句を言ってください。
他は代弁してくれているコラムから引用。
■魔術師・マチャラのわな / スポーツナビ
結局のところ、この日の日本はマチャラに操られて低レベルのサッカーに付き合わされた上に、ミスを突かれて自滅的に敗れてしまった。地力では確実に勝る日本が、アウエーとはいえ、ほとんどの時間帯で自分たちのサッカーをやらせてもらえなかった。残念ながら、この結果は、双方の監督の格と経験の違いだったと判断するしかなさそうだ。
岡田監督の唯一にして最大のミッションは、W杯予選突破である。そのためには、どんなにつまらない内容でも割り切って、最後まで付き合っていこう、共に戦っていこうと思っていた。その考え自体、今はまだ揺らいではいない。しかしながら、現体制では「世界を驚かせる」どころか「ぎりぎり予選突破」で終わる可能性が高いことが、この日の試合では自ずと明らかになったのではないか。3次予選の行方については、私はまだ楽観はしている。だが「2位でもいい」という志の低いサッカーを続けていたなら、そして限界ばかりが感じられる試合内容を見せ付けていたら、きっとファンの心は代表から離れていく。今、われわれが警戒すべきなのは、オマーンやタイやバーレーンではない。そうではなくて、代表からどんどん熱が失われていく、この不気味に静かな兆候こそが、実のところ最も憂慮すべき問題なのである。
■Almeria 2 - 2 FC Barcelona
この試合で引き分けた責任を誰にも押しつけることも出来ないのは、バルサに発生しているあまりに多い怪我人の数を考えて、です。現状での怪我人は、ザンブロッタ、メッシ、ロナウジーニョ、ジオバニ、エスケーロ、デコ、マルケス、トゥーレ・ヤヤ、ホルケラ、とビッククラブでなければチームが崩壊しそうなくらいの人数で、特に怪我が響いているのはアンカーの位置。相当以前にも書きましたが、今日の試合でも解るとおりエジミウソンはプレッシャーのかかる場面でのボールコントロールもパスも上手くないんです。それをアルメリアのようにパスの出所を潰しに来るような相手であっても起用しなければならない、その部分の苦しさですね。もしマルケスがセンターバックにでもいれば、ロングフィードなりエジミウソンと入れ替わるようにして前に出て行くなりしてゲームを組み立てる役割を担うことは出来るんでしょうが、この試合のディフェンスラインを見てもパスの上手い選手は見当たらない。辛うじてガブリエル・ミリートのフィードがそれなりに使える、という程度でしょう。
まずはそうやって出所を潰されて、ポストプレイをしようとするエトーの所にはきっちりをマークをする。そうすることでプレッシャーのかかる状態で精度が悪い中、ボールを収めることも出来ないからサイドバックが上がれず、純粋なサイドアタッカーではない両ウイングが単独で攻めきることも出来ず、という手詰まりの状況を作り出してました。理想をいうなら、エトーとボヤンを中で使って、ポストと裏へ抜ける動きの二つを常に連動して近い位置でさせたかったんですけどね。それを繰り返せばラインを高く保つことが難しくなり、中盤にスペースが空くようになる、そして出所にもプレッシャーがかかりづらくなる、という具合ですね。ボールの出所にプレッシャーに強いイニエスタが入ってからゲームがある程度回るようになったのは、グジョンセンが高い位置でプレイすると共に上記の多くの部分を解消できるようになったからじゃないでしょうか。何にしても、ガビ・ミリートが退場したり、その後の状況を変えられるプレイヤーがリザーブにいなかったのも大きい。カンテラ上がりの若手では――。
にしてもアルメリアの上位陣を食い潰す強さには脱帽。前と後ろが連動してそれぞれバラバラの動きを出来るチームなんてそうはありませんヨ。
これで国内リーグのタイトルは難しく、国王杯も難しく、チャンピオンズリーグも次は楽でもその次からは地獄。ええと、またメジャータイトルは無冠の危機が(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
■関係のない話ですが
中国当局が行っているチベット弾圧と虐殺、その他多くのことに対して反対であり、北京オリンピックのボイコットをする国や選手がいればそれを支持する。4年に一度しか無いオリンピックだから参加する選手たちには申し訳ないけれど、こんな国でのオリンピックなんて見たくもない。
それにしても、「人権派」と自ら名乗る日本国内の人間たちが、この問題に関して全く声を上げていないのはどういう事なのだろうか。積極的に声を上げないのならば、人権擁護法案なんてどういった意図のものかが透けて見えてきそうですね。
正直しんどい。生観戦なんてとてもじゃなく録画でも細かいところまで見てられませんので簡易的に書くだけにしときます。対戦動画? そんなのもやっている時間なんてありはしません。自分自身がまずウイイレを全く触っていないくらいですから。
■Deportivo La Coruna 1 - 0 Real Madrid
デポルティーボのやり方は久しぶりに欧州の舞台で見た3-6-1もしくは5-4-1。日本人がこのフォーメーションで挑んでしまうと完全な守備固めで引き分け狙い、攻撃は前の数人だけ、というようになってしまうんですが、この試合のデポルティーボはそうはなりませんでしたね。両ウイングバックがウイングと連携をして二人で必ずサイドアタックをするという形を取って、マドリーはサイドバックのみでそれに対応しようとするがために数的不利をサイドで作られ中のディフェンスが横へスライドしなければならなくなっていました。それでも守れていたのは、中がセルヒオとデ・ガズマンの二人しかいなかったからでしょう。リキにしてもシスコにしてもどちらも中央で待ち受けるタイプではなくサイドに流れたがる選手ですし、それも戦術の一つになっている感じでしたが。それと守れていたのにはもう一つの要因は、ラウールを始めとして本来なら攻撃に専念させておくべき選手らが戻ってきて守備をしたことでしょう。それの善し悪しは別として。
そしてそういう攻め方をして両サイドにスペースが出来たとしても、中はきっちりと常に三枚が残っていて、全員が身長はそれほどでもないけれど空中戦に強くハイボールは全て跳ね返し、サイドの攻撃で押し込んでいるがために中から攻めてくることの多いマドリーの攻撃にはチェック&カバーをしっかりとしつつパスカットで対応。他のクラブがするようなファウルで相手を止めるような真似を一切せず、フェアなプレイで止めきる。こういう形の3バックや5バックであれば日本でもやってもいいんじゃないかと思うんですが、日本だとウイングバック一枚で攻守両面をカバーしようという発想になるからどうしようもない。
マドリーの攻撃がこれまで機能していたのは、相手が降格争いをしているようなクラブであっても相手にボールを持たせて攻めさせることでマドリーが鋭いカウンターをやれるチャンスを得ていたことが大きな部分でしょう。どれだけの相手でもポゼッションでは五分に近い、下手すると負けてしまうくらいのものだったのが、この試合はデポルティーボが最初から引いていたために、一時は7割近いポゼッションをせざるを得なくなっていた。これで失敗したのが先のローマ戦ですね。ローマもポゼッションはそれなりにあったが、マドリーが能動的に動かなければならなかった、カウンターを中心とした組み立てをさせてもらえなかった、というのがあったわけです。今季ずっとカウンターできていて急にポゼッションサッカーに切り替えてうまくいくはずなんてないんですヨ。ラウールもソルダードも相手を背負ってのポストプレイよりも裏へ抜ける動きの方がどちらかといえば得意で、カウンターの場面では遺憾なく発揮できるんですが、裏を封じられてポゼッション員あると飛び出すタイミングを失ってしまうんですよね。とりあえずこの試合のようにラインが低く、グティやスナイデルといったパスの出し手が深い位置まで入り込めず遠くからパスを出しているような状況では。
チーム全体の調子がいい頃であれば、完全に引きこもられても個人の力でサイドを打開して得点の可能性のあるクロスを放り込むことができたり、ドリブルからミドルシュートで得点、なんてこともできてしまうんですが、今の下降線をたどっているチーム状況でそういうことを期待するのは難しく、まぐれ当たりで何かが変わるとも思えませんね。例えば、クラシコなんかでバルサが思いっきりポゼッションサッカーを展開して、そこを今までのように徹底してカウンター一本狙いに絞ることで得点を出来れば、本来の形を取り戻すことが出来るかもしれません。調子を取り戻すためには、相手が前に積極的に出てきてくれることが大事。引かれると無理。こんな感じでしょうか。
失点はミゲル・トーレスとペペのミスよりも、サイドのカバーが無く、いつでも数的不利の状況を作り出していた中盤の三人と、右ウイング不在のフォーメーションを組んだシュスターでしょう。
■FC Porto 1 - 0 FC Schalke 04 (total 1-1 PK 1-4)
前後半のチャンス数でいくと9:1でポルト。単純なスピードと、ドリブルでの突破力とパスの展開力、密集地帯のプレッシャーをかいくぐる方法も知っていて、さらにはワイドに使えるだけ攻め慣れていることもあって多くの時間はポルトの攻撃でしたね。シャルケの攻撃陣にはどれもなく、押し込まれているからラフィーニャの突破力も活きてこない。右のグロスミューラーがもう少し守備をし、味方と連携する意志を持てばそこを活用出来もするんでしょうが、守らない、走らない、動かない、ではどうしようもありません。何故ラキティッチを先発で使わなかったのか。ねぇ長谷川健太スロムカ監督。といいたい所なんですが、スロムカ監督は精神的にも肉体的にタフな試合展開を作ろうとしていたようですね。体を張ることに関してはブンデスリーガでプレイしている方が慣れているわけで、貫徹するだけの精神力もある。時間がかかればかかるほど相手は攻め疲れでどんどんと疲弊していく、それで味方の消耗を考えて、献身的ではあるが若くタフとはまだ言えないラキティッチを使わなかった、ということなんでしょう。グロスミューラーがタフかどうかは別にして(笑
しかしながら現代サッカーで最初から最後まで守りきるなんて事は不可能なんですよね。運も含めて、ですが、あれだけの猛攻を90分間受け続け、守備陣形をしっかりと維持したまま集中力も維持しなければならない。それはレンジャーズがバルサ相手にやったように、アンチ・フットボールとしてサッカーを壊さなければ出来ない方法なんです。シャルケがやろうとしたのは、サッカーをしながら守りきろうとしていたということですね。2トップを置いてまがいなりにも攻めようとはしていた。全員の頭の中が後ろ向きではありましたが。前半はそれで凌げても後半はしのぎきれず、後半9分あたりのノイアーの神懸かりセーブに代表されるように、キーパーが当たっていたからこその守備でもありました。あとはノイアーの苦手部分である飛び出しで、運良く相手に当たってラインを割った、なんてこともありましたね。神懸かりセーブの場面は本当に凄く、足一本でゴールになるはずのシュートを防いでしまうなんて、そりゃヘディングをしたタリク・セクティウイも呆然となる罠。
延長でもクアレスマとの一対一を冷静に最後まで動かずに耐えるとか、デビューからずっと見てきましたが、予想よりも早く一流のゴールキーパーになるかもしれませんね。年功序列の色が濃いドイツ代表の正ゴールキーパーというのはまだ先でしょうが、課題となる空中戦の処理と飛び出しのタイミングと勇敢ささえクリアすれば、レーマン以後の候補はあまり多いとも言えませんし、可能性はあるかもしれない。PK戦で二本も止めてしまうという信じられないこともやってのけてくれます。ええ、本当に彼は凄い。
ポルトの選手がするロングスローがことごとくファウルスローな件はどうなんだろう。国内では許されていてもあれはあまりにも酷い。
■Real Madrid 1 - 2 AS Roma
ファン・ニステルローイ間に合わず、せっかくロビーニョが戻ってきたというのに右を一人で担当するセルヒオ・ラモスも出場停止で怪我を抱えたサルガドが代役。苦肉の策でバチスタがセンターフォワードをやっていましたが、少なくともバチスタは中盤の選手であり、センターフォワードをやるにはボール受けに下がりすぎる傾向があってポストプレイも上手くはない。何よりラウールを活かすための囮にならなければならないのに、バチスタは前の二人が動いてできたスペースを利用しようとする動きをして、形としてはまるでなっていませんでした。それを相手にするローマはアウェーゴールを取られているから一点も取られてはいけないと考えて守備的に来るのかと思いきや、右にシシーニョを入れてさらに攻撃的な布陣にして一点を取ってしまえば、アウェーゴールの面で同じ条件で戦える。そしてかなり有利な状況を作り出せる、とでも言いたげな戦い方。先に見たシャルケの非常に消極的で大きな大会になれていない戦い方と比べると非常に潔いくらい。
ローマはマドリーを試合開始序盤に苛々させることに成功した、あるいはマドリーが先日のレクレアティボ戦の精神的に疲弊した状況を引きずっていて、簡単にファウルを犯してしまっていたのかもしれない。マドリーはもともと些細なことでファウルを犯しカードをもらう選手が多いのも事実で、グティやエインセ、ペペ、ロビーニョらは早い段階から苛立っているように見えるほど。特にグティは最初から最後まで精彩を欠いていて、いつものようなスルーパスで相手を苦しめることもなく、ボールを受ける位置もスタート位置も低く、時間のかかるやり方を選んでしまったのも高い位置でローマが自由を与えなかったからでしょう。さらにいえば審判の判定一つで自らに有利な判定がないと文句を言い続ける性質もマドリーのマイナス要因。そういったものがスタジアムの雰囲気と相まって後半の異常なテンションを作り上げて、自らピンチを作り退場者を出す結果に。普通の監督がするような交代で選手を落ち着かせる工夫をシュスターはせず、恐らくハーフタイムでも逆に煽るようなことをいったんでしょう。それは異常なテンションを作り上げて攻撃へ何が何でも向かわせるには十分な効果があるかもしれない。ヘタフェを指揮していた頃の後期がこんな感じでしたしね。シュスターなら十分にやっていた可能性はあるでしょう。でもそれは守備の集中力を著しく欠くということでもあり、必要以上に審判と相手にプレッシャーをかけて荒れさせるだけです。レクレアティボ戦で何も書くことがなかったように、これもまた何も書く必要がないくらいのサッカー。サッカーともいいたくないんですが、その中でローマは冷静さを失わずにノートップを貫き、フルトップを貫いた。どの面においても勝者はASローマ。
後味( ゚Д゚)マズー マドリーの試合はいつもこうだから困る。
と愚痴はその辺で、バルサとローマが勝ち上がりでオイラとショウ氏は(*´∀`)人(´∀`*)ナカーマ
直接対決だけはまだ避けたいところです。なんていってたら当たったりするんだ(w
■FC Barcelona 1 - 0 Celtic
もう勝負が決まっているだけに見る必要もなかったんですが、一応見ておきました。これからもし試合を見ようとする人がいるならば、先制点の所で見るのを止めても十分でしょう。あるいはメッシが怪我をするところまででも……。
バルサの守備は、ファーストレグとは違い、センターにプジョルとテュラムを置いて右へザンブロッタ、左へシウビーニョという布陣。そしてアンカーの位置にはトゥーレ・ヤヤを置いて、前回対戦時に得られた情報を基にして修正された布陣ですね。ローテーションでこうなった、というのではなく。守備時の安定感という面では、右にプジョルを置いて左にアビダル、というのは二人ともセンターバックも出来る選手ですから、あるように思えるかもしれませんが、それは相手による部分でセルティック相手の場合はそれが安定へと繋がらないわけです。サイドバックが中へ絞って守備をすることを求める必要のない相手ですから。むしろ攻撃的に前へどんどんと出て行って、ミッドフィールダーやフォワードと連携をしてフォアチェックに行ってしまった方がチーム全体を考えると効率がいい。そのために中がテュラムとプジョルで、横のカバーに優れた二人がサイドバックの上がりを促し、ラインを高く保つ。中央に出来るスペースはトゥーレ・ヤヤの絶妙なポジショニングでスペースを使わせないのではなくそこへパスを出させないことで解決をする、そういったやり方。
セルティック側はまるで前回対戦時の教訓を活かしておらず、メッシへのプレスが分散的で、戻ってボールを受けるメッシへのプレスもなければ前へ預けてワンツーで受けながらカットインをする動きを止めるための意識付けもされていない。もしそれが出来ていたならば、あの早い時間帯のゴールは防げていたでしょうし、そのあとも幾つかピンチを未然に防げていたでしょう。そしてメッシへの悪質なタックルも防げていたはず。マークに付き切れていないリー・ネイラーがボールを受けに行くメッシへレイトタックル。ここを修正していたなら、もう一人がメッシへのマークに付いていて、中へのコースをさらにもう一人、例えばセンターバックやボランチが潰していたでしょうから、あんな危険なタックルをする必要はどこにもなかったんですよ。パスを出し終わったあと着地した足首へのタックルなんて、いったい何を考えているんだ。せっかく怪我から復帰して調子の戻ってきたメッシをまた怪我でベンチ外へ追いやるくらいなら、レンジャーズがやったようにアンチ・フットボールを展開してくれていた方がまだマシだった。負傷退場したのは上記の件のところではないんだけど、それでもあれは引き金となるには十分悪質だった。
さらにセルティックのディフェンスについて書くと、バルサの選手がボールを受けに後ろへ下がっていくときにプレスに行くのはそれなりに出来ていた。中盤から前の選手だけがしていただけで、ディフェンスラインが全く前への意識を持っていなかったために連動性が無く、一人をかわすと広大なスペースができてしまっていましたが、それが出来ていればさらによかったんですが、そこまでは期待できず。さらには前述のディフェンダーが前へ向かう動きは出来ても、後ろへ向かう動き、例えば裏のスペースへのパスやドリブルで仕掛けられたときに下がりながら守ることができず、簡単にスペースを与えたり破綻を来していたのがあれだけの数のチャンスを与えた要因ですね。ゴールキーパーがボルツでなければ、もしくはバルサの選手ががむしゃらに点を取りに行っていれば何点か決まっていたかもしれません。
それにしても中村俊輔のパスは全てが後ろ向きで、それはプレッシャーの有る無しにかかわらずそうなのだから何にも役に立っていない。バルサのディフェンスが整っていなくて、少人数であってもカウンターを仕掛ければ今後のためにもなるような場面であってもマイナス方向のスピードのないパス。フリーランでマークを外した選手が居てもマイナスのパス。スノーなんてキレてましたね(w
本当にドリブルも何もなく、パスもマイナスでリスクを全く冒さずためが作れるわけでもない。ストラカンがポゼッションサッカーを志向しているのは理解していますが、あれはポゼッションサッカーではなく消極的なだけ。もしこの試合に勝つつもりや、勝てなくともバルサを苦しめて「セルティックはやれる」という意識を外にも内にも印象づけるつもりなら、あの位置に運動量が多くタフな仕事が出来る選手を置けばもっと違った展開になっていたでしょうね。例えば、最初からサマラスをV.O.ヘッセリンクと同時に起用してヘッセリンクをポスト役、あれだけ動けるサマラスを衛星にしても面白かったのに。
俊輔は最後の最後、バルサが思いっきり流している時にだけクロスと惜しいミドルシュートを打って、試合中にも貢献したかのような印象を与えようとしてもねぇ。