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W杯3次予選 タイ対日本

Date
June 14, 2008 9:36 PM
Category
Football

■Thailand 0 - 3 Japan
勝って当たり前の試合を勝つことがどれだけ難しいか、得点が二つもセットプレイでしかなく、流れの中での決定力不足はフランスの比ではないというのは別にして、書きたいことは別のこと。

この試合中村俊輔が出場しないのではないかと言われるほど足首の状態が悪いのは各種ニュースサイトでも書かれていたので周知の事実だったんですが、松井も練習中に腰を打撲して万全の状態ではないとか、多くの選手に故障や体調不良があったようですが、中村俊輔はその中でも状態が悪い、なんて事が言われていました。実際にそのプレイを見てみればコンディションの悪さは明らかで、パスを出す部分にはあまり現れていませんでしたが、ボールを受ける部分やオフ・ザ・ボール動きの部分では顕著で、パスを受ける際に自分の思っていた場所と少しでもずれてしまえば一歩も足が出ずにボールを失ってしまう場面が多々見られ、フリーランニングが多い選手ではありませんが、この試合は際だって前線へ飛び出していく場面は少なく、サイドでボールを受けてもいつものように軽くドリブルでいなす場面も見られません。セットプレイの最中も後方に位置してフィジカルコンタクトを避ける場面がいつもより目立つなど、これだけでも状態が悪いと解るでしょうし、さらに書くとすれば、中村がサイドでフリーになっていても、中でボールを持つ選手たちは簡単にそこには出さず限界が来るまで中でキープ、もしくは他の選手へのパスコースを出すなどチームメイトからも状態の悪さを懸念されているほどでした。
果たしてそんな状態の選手を先発させる必要があったのか。

交代で入った中村憲剛が俊輔のポジションを完全にこなせないにしても、テーピングで足を思いっきり固めていなければプレイできないような怪我人と、コンディションの整っている選手がいれば、よほどの実力差がない限りコンディションの整っている方を起用すべきでしょう。中村俊輔と中村憲剛の二人にそこまでの実力差があるとは思えず、特にこの試合のように、相手が格下であり、引き分け以上で最終予選へと駒を進められるぐらいに条件の緩い中での試合であればなおさら怪我人を強行出場させる必要なんてないはず。松井も試合中に腰を押さえている場面が何度か見られましたし、実際にその二人に交代枠を消費し、足をつった香川に最後の人枠を消費してしまっているのだから戦術的な交代を何一つ出来ていないことになる。怪我人を出していなければ、戦術的な交代をしてもっと効果的に試合を進められたのではないだろうか。その上で、同点のまま後半途中まで進んでしまってどうしても俊輔の力が必要なときに出場させれば、選手を潰してしまう危険を減らせられるというのに、前半23分、39分という早い段階で得点を取って余裕が出たのに、後半25分まで引っ張って起用し続ける理由も、また存在しないはずだ。
勝ち点3を得ることが大事だとしても、そこまで選手を酷使しなければならないほど大事な試合だろうか。疑問でならない。

試合内容でいうと、攻守の切り替えを速くするのは一向に構わない。むしろいいことで、前から守備をすればそれだけ相手のゴールの近くから攻撃を開始できることにもなるのだから、否定はしない。でもユーロが行われているような気候でこの試合は行われているのではなく、ホームであるタイの選手ですら足がつるほどの高温多湿な中で行われている試合なのだから、素早い守備と素早い攻撃でどんどんと運動量を増加させて攻めるのではなく、ボールを動かし続けて相手を左右に揺さぶり守備に奔走させることで消耗をさせるという狙いがあってもいいのではないだろうか。特に早い段階で得点をして、いつまでも攻め続けなければならない理由はなく、途中から戦術の転換をして遅攻に変更をして、相手が崩れる隙を狙ってもよかった。
いくら速い攻めをしても、何度も裏へ抜け出したフォワードに一切スルーパスを出さないぐらいなら、その方が選手の消耗は確実に抑えられたはずだ。
それをしてしまうとアジアカップのように、相手に引かれて攻めあぐねてしまうかもしれない。だが、リードしているのならいくら攻めあぐねても構わない。ボールを持ち続けている限りは相手の脅威にさらされる心配はなく、守備に終われるよりも疲れないのだから。積極的に前線からバックパスをも追いかけ回さなくても、相手がディフェンスラインでボールを回していても、時間を浪費してくれていると考えれば、きっちりと中盤以降をマークできていればロングボールを送り込まれるぐらいは重要な事じゃない。もう思い切って徹底的に引きこもって守備を固め、スピードのある選手でオランダのようにカウンターを仕掛けてもいい。試合開始から終了まで全く同じ戦い方を貫徹する理由もないはずだ。その辺の試合内での戦術変更を柔軟にできるようになれば、もっと楽にアジアでは戦えるようになるでしょう。気候に合わせて如何に戦うかってのも、最終予選を見据えれば重要になってくるでしょう? ここら辺から実践していきましょうよ。

Comment:2

iop:June 15, 2008 11:04 AM

こんにちは。
ベンチでスパイクを脱いだ姿を見てやはり状態は結構悪かったのだなと感じました。試合後のコメントもちょっとゾッとしましたね。

ただ、俊輔が試合で他の選手と合わせる事ができる試合が限られている事を考える、この4連戦は貴重な公式戦での「練習試合」ですのである程度の無理をしても先発で出ておくべきだったのだと思います。

最終予選は別に熟成させるべきテーマがありますので、その下地として俊輔と他の選手の感性を合わせておくためには次の試合もできるだけ出て欲しいと思っています。

代表の医療スタッフは代々優秀ですから本当にだめなら止めると思います。

leia@管理人:June 15, 2008 1:25 PM

>iopさん
はじめまして。馬鹿みたいに長いコメントになっていますがご了承ください。


自分は無理をして出るべきではないという持論は崩してません。他の選手との下地を作るのであったとしても、怪我を悪化させてしまい、この先数試合出場できないような状態、あるいは来季のセルティックでのプレイに影響を及ぼすほどまで悪化をしてしまったらどうでしょうか? 現にオマーン戦のあとはろくに練習にも参加できておらず、他の選手との関係を強化することはできていませんね。試合の中でしかできないこともありますが、練習で相互の関係を強化した上での試合でなければ、その度合いは弱まってしまうでしょう。そうなるのであれば、休養をさせてコンディションをある程度の所まで回復させ、合同練習で相互の意思を統一した後に試合で試し、修正し、改善をして、次の練習で高めていく方がより効果的でしょう。練習も無しにいきなり試合中に合わせることをしても、試し、修正をすることまでは出来たとしても、次の練習をまた行えない状態になりますから、改善し、高めていく作業が遅れ、また次の試合では相手が違うわけですから一から、ということにもなりかねません。
その結果来季まで響いてしまうような怪我になり、向こうでスタメンを勝ち得られなくなってしまったら代表にとってもマイナスですよね。さらにスタメンを勝ち得ることが出来ていない選手に長距離移動を強いてコンディションを悪化させて、さらに欧州に戻っても悪化したコンディションのせいでスタメンからさらに遠のいてしまう、という状態を作り出してしまうかもしれません。かつてジーコが監督をしていたときのようになってしまえば、試合勘もコンディションも落ちて日本代表にとってプラスになることはありません。


今はオフシーズンですから、来季に直接の影響はなくとも怪我の状態を悪化させてしまえば同じ事です。さらにいえば、最終予選と3次予選と別のイメージを持っているのではなく、3次予選は最終予選の前の段階でしかないので、「別に熟成させるべきテーマ」があってはならず、一つの方向性を持って成熟させていかなければならないわけです。最終予選になれば涼しい場所で全試合を行えるというのではありませんし、相手がアジアの外になるわけでもなく、ワールドカップに出るときにはまた別のテーマを持って成熟させる? そうやって一つずつやっても世界と戦えるだけのチームにはなりませんよね。4年間同じテーマを持って戦って成熟させたチームと、予選ごとにテーマを変えながら成熟させていったチームでは全体の完成度は大きく違ってくるでしょう。もちろん、ベクトルが全て正しい方向を向いていると仮定しても、ですが。もし今の戦い方を十分に完成させたとしても、最終予選で中東勢と多く当たったら、アウェーでは同じ事の繰り返しでしょうね。

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