EURO2008 スイス対ポルトガル / グループA
- Date
- June 16, 2008 9:00 PM
- Category
- EURO2008
■Swiss 2 - 0 Portugal
両チームが敗退とトーナメント進出を決めていて、本来はこの試合に価値はなく見るほどのこともなかったんですが、一応見ておきました。何のことはない、開催国のためだけの試合でしたけどね。
ポルトガルはメンバーを大幅に入れ替えて、これまでの試合で出られていなかった選手を中心に据えて、継続出場はペペとパウロ・フェレイラとリカルドぐらいでしょうか。対するスイスはフォワードに怪我人が多く出ているものの、キーパーのズベルビューラーとフォンランテンだけが入れ替わった程度。いくらリザーブだとはいえ、ポルトガルの選手たちでしたから、実力が大きく落ちるわけでも戦術的に大きく変わってしまうわけでもなく、勝ちを開催国に譲るつもりでこのメンバーを選んだのではないことは、ファウル数や出されたイエローカードの数から見ても明らかでしょう。
ポルトガルの選手たちがそれでも上手くいっていなかったのはディフェンスラインの部分が不安定だったのが大きかったのかもしれません。ペペはずっと出続けていますが、彼がディフェンスリーダーになれるほどの経験を積んでおらず、ラインコントロールもいまいち。ブルーノ・アウベスにしても高さやパワーはあっても横の動きがよくなく、試合勘の問題から不安定でしたし、右のミゲウにしても同じですね。いくつものパスミスをして決定的チャンスを与えてしまうミスも犯し、セットプレイでは簡単にシュートをされてリカルドが止めなければ、もっと早い段階で失点していてもおかしくなかった。中盤の底を担当したフェルナンド・メイラも悪くはないんですが、やはりスイス側が持つモチベーションと比べると、ポルトガルの選手が持つそれは弱いんですヨ。どこかきちんと統率しきれていない印象が強かったんですが、最後のPKだけはポルトガルのミスではありません。あれは共催国からのプレゼントでしかなく、ああいった行為がオーストリア対ポーランドでもありましたが、大会の価値とチームが勝利した価値を落としているのを気付かないのだろうか。本当に残念でならない。
ポルトガルの攻めも守備も、前からの切り替えが非常に遅く、デコを中心としたメンバーがフォアチェックからコースを限定してプレスをすることでディフェンスラインの負担を軽くするんですが、今日の中盤はまるでその役目を担えておらず、どちらかといえばフォアチェックよりも下がって陣形を整えようとする意識の方が強いようでした。さらにクアレスマにしてもナニにしても結果を残してスターティングメンバーとして次節も出場したいという意識が強すぎて守備が雑でしたから、その部分の負担が他にかかっていたのもあります。ナニもクアレスマもドリブルの技術は素晴らしくてもバランス感覚はまだまだ荒削りで、スローダウンさせることで後ろの上がりを促して人数を多くした攻めを多用してもよかったように思いますし、エウデル・ポスチガも序盤は特に酷くて、得点を焦るあまりオフサイドエリアに出続けて気付かないままボールを要求し続けていたり、相手のミスから得点チャンスをプレゼントされた場面でも迂闊すぎて得点できなかったり、と印象が悪くなるプレイばかりで、彼が今大会の残りに出てくることはなさそうです。
前半で得点できるチャンスは多かったんですけどね。それをものに出来ない選手たちが控えにいてもジョーカーとしては使えませんから、スタメンが頑張るしかない。もしスタメンが完璧に抑え込まれたらあのメンバーで変化がつけられるのか、と考えると、トーナメントを勝ち抜いて優勝するためには不満の残る出来でしたね。主力を休ませられたのが好材料だっただけで。