TopicPath: Winning Eleven Blog - No Football, No Life / EURO2008 / EURO2008 ベスト11と最優秀選手を勝手に選出 | Newer | Older
本物の最優秀選手はEUROの場合は決勝終了後でしたよね。それよりも一歩先に勝手に選出してしまおうという記事です。もちろん決勝の前に書いていますから活躍は含まれませんし、決勝でどの選手がどれだけの活躍をして最優秀選手に選出されるかも知りません。これは予想ではなく、自分が勝手に印象度で選出しただけで、最優秀選手に重きを置いているよりもベスト11の選考の方がメインです。さらに個人的趣向に思いっきり偏っていますのでご了承ください。
■ラーション / スウェーデン / FW
フォワードがこの年齢で代表復帰するだけでも驚きだというのに、バルセロナでプレイしていたときよりもさらにオフ・ザ・ボールの動きが進化しているのだからたまらない。彼自身のボールタッチ数やパスの本数は多くないが、味方がよりよく動くためのスペース作りと他の選手がプレイしやすい環境を作り出し、チームを活性化させていたのが印象に残ってます。エゴイスティックなプレイをせず、どう動けば如何にチームにとってプラスの効果を与えられるか、フットボールを熟知した動きにはもう言葉もありません。
■パブリュチェンコ / ロシア / FW
とにかく彼の特徴としてシュートが多い。枠外ではなく枠内のシュートが多く、効果的なポジショニングが出来ているからこそそのシュートが多いんですね。それをするまでの前線からのフォアチェックで相当なスタミナを消費していながら、サイドに流れてチャンスメイクをしたり、中央でシュートを打ったり、ありとあらゆる場面に顔を出していると思えるぐらいにプレイエリアが広いのも魅力。さらにボールを捉える技術も高く、それが実際の得点数にも現れてます。アルシャヒンが入ってから彼の負担が減ったお陰で特にいい働きをしていましたね。身長の高さを活かした空中戦が得意でなさそうなのは減点要素なんですが、今大会は突出したストライカーがいなかったので彼を。
■シュバインシュタイガー / ドイツ / MF
初戦は先発ではなくクロアチア戦では退場などグループリーグではさっぱりだったんですが、そこから戻ってきてからはポルトガル戦の1ゴール2アシストをしてマン・オブ・ザ・マッチに選出され、続くトルコ戦でもゴールするなど動きが鋭いとは言えないドイツ代表の中でチームを活性化させる活躍をしてきたのが大きな要因。攻撃面の貢献はもちろんのこと右サイドの粘り強い守備も07/08シーズンから得た武器の一つで、これで二度とクロアチア戦のようなことを起こさないくらいに精神面が成長すればいい選手になるでしょうね。中に絞ってもよし、サイドに開いてもよし、前への飛び出しも守備での貢献も、右も左も、とユーティリティプレイヤーでもありますから、ドイツの中だけに収まっているのは勿体ない。
■シオンコ / チェコ / MF
ロシツキー不在で一向に調子の上がらないチェコ攻撃陣の中で、彼だけが元気でした。右のウイングでありながらセカンドトップとしての役割も果たし守備も手を抜かない。最初はサイドアタックをを放棄しているように見えた動きを批判もしましたが、試合をこなすうちにチームとしての完成度が高まって機能していきましたね。ボールを持ったら仕掛ける姿勢も、中に入って飛び出す動きも、彼を活かせるだけの人材が中盤に一人いれば、と歯がゆくなるほどにいい動きをしていたんですが、周りが彼の好調さとは裏腹にさっぱりでしたね。いやー、本当に惜しいことをしました。年齢的にもここがピークでしょうね。次の2010年のワールドカップまで保てれば最高なんですが、もう一度大舞台で彼の活躍を見てみたいという期待を込めて。
■ニコ・コヴァチ / クロアチア / MF
クロアチアの中盤は総じて攻撃的で、クラニチャル、モドリッチ、ラキティッチという三枚の司令塔を上手く後ろで操っていたのが彼。モドリッチとラキティッチの二人は献身的に守備をしてくれますが、それでも本職のプレイヤーと比べると劣ることは間違いなくクラニチャルに至っては運動量が少なく守備を殆どしませんから、彼の負担は推して知るべし。この年齢でありながら技術的にも身体能力的にも全盛期とさほど変わらない位置をキープできているのは素晴らしく、キャプテンとしてチームを統率するのも非常に上手くなりましたね。
■ナイジェル・デ・ヨング / オランダ / MF
デビューした頃はディフェンダーで、機動力があるがミスの多い選手、というイメージがぬぐい去れなかったんですが、最近は中盤でプレイするようになり持ち前の身体能力がより発揮される場所を見つけたような印象を受けます。この大会でもそれを遺憾なく発揮し、ファーストチェックからルーズボールの奪取まで幅広いプレイスタイルとプレイエリアで、攻撃に偏りがちなオランダの中盤を支えていました。パートナーだったエンヘラールとの呼吸もばっちりで、今大会のNo.1コンビだったかもしれませんね。欲を言えば、このポジションをするならもっと攻撃面での活躍が欲しく、特にシュートが一本もなかったのは要改善点といったところでしょうか。
■タマシュ / ルーマニア / DF
驚くべき事に死のグループといわれたグループCで失点を二番目に少ない3に抑え、トーナメント進出まであと一歩に迫ることが出来たルーマニアの立役者といってもいいんじゃないでしょうか。体躯を活かしたヘディングでクロスボールを跳ね返すことはもちろんのこと、意外なまでのスピードと的確なカバーリングで守備の要として多くのピンチを取り除いた。それだけではなく攻撃面も正確なロングフィードを中心に貢献し、ルーズボールには自分のポジションを離れて飛び出し、あたかも中盤の選手であるかのように拾うなど、状況判断の的確さも目立ちましたね。あとは数こそ少なかったが驚異的なシュート力でしょう。
■ブーラルーズ / オランダ / DF
バベルの負傷から急遽追加招集されたとは思えないほど安定したパフォーマンスを見せてくれました。初戦こそいきなりの先発で幾つかのミスが見られたものの、オランダがグループリーグであれだけの活躍を出来たのも、彼が右サイドからディフェンスラインの安定をもたらしていたからでしょう。いい意味での驚きをくれた彼に大きな不幸さえなければ、オランダが勝ち上がっていく姿を想像するのは難くなかった。守備の貢献だけでなく、パスの成功率は低いんですが停滞したときのサポートも実に見事。クラブでも活躍が出来ればいうこと無いんですが……
■カプデビラ / スペイン / DF
非常にバランス感覚の優れたディフェンダーで、右サイドに位置するセルヒオ・ラモスの行動を把握しながら中に絞ったり前のサポートに上がるそのタイミングが秀逸で的確。攻守両面の技術が優れているわけではないんですが、気の利いたプレイをさせるのなら今大会でも屈指のサイドバックでしょう。さらにサイドバックでありながら驚くほど視野が広いのも今大会で発見した特徴で、彼からの一本のパスで何度カウンターを成功させたことか。こんなにいい選手でしたっけ。
■センデロス / スイス / DF
ファイターと紹介されていたように彼のプレイスタイルには闘争心がにじみ出てましたね。そういった選手の場合、往々にしてラフプレイヤーになってしまいがちで、そうでなくともファウルの数が多くなってしまうものなんですが、彼が犯したファウル数は少なく、熱さを持ちながらも冷静で、カバーリングの的確さも光っていました。身長とパワーを活かした空中戦はもちろんのこと、コーチングもしっかりと出来ていて、こういう闘争心の塊な選手も嫌いじゃないです。センターバックが目立つのはチームとしてよくないことなんですが、いい働きだったことには疑いの余地はないので。
■ボルツ / ポーランド / GK
決して強豪国ではなく堅固なディフェンスラインを持つわけでもないポーランドにありながら、あれだけのシュートブロックとファインセーブを見せたのは圧巻。所属クラブのセルティックでも同様に好調を維持しつつ好守を見せているそのままに、ユーロで活躍するキーパーたちが軒並み高齢化している中で、彼のような(キーパーとしては)若手が活躍しているのはいい傾向ですね。一対一のポジショニングも飛び出しの判断もよく、シュートへの反応も鋭い。クロスへの対応は完璧ではないが、近年のボールの進化を考えれば十分に及第点以上はあげられるはず。ただ、強豪国でないがために多くのシュートブロックチャンスがあり集中力を持続させやすいのもあるかもしれない。それを加味しても、ファン・デル・サール、ブッフォン、カシージャスらに引けを取らないパフォーマンスでした。
■ファティフ・テリム / トルコ / 監督
これといった明確な戦術もなければ、グループリーグでしていたようなハミト・アルティントップをサイドバックで使うなど、個人的には納得のいかない采配と、本当に名将なのか疑いたくなるようなチーム戦術でありながら準決勝まで勝ち上がっていけたのは、奇蹟ではなく彼が選手のモチベーションを上げる名人だったからでしょう。監督によって選手のモチベーションを上げることで勝つタイプと、計算された戦術で勝ち上がるタイプと二通りに(雑に)分けられると思うんですが、彼は前者。後者はブリュックネル、ビクトル・ピツルカといった感じでしょうか。ドイツのレーブも後者かな。前者は他にクロアチアのビリッチ監督もいたんですが、より劇的な勝ち方をしたテリム監督にこれを。
短期決戦の大会だからこその監督で、自分の応援しているバルセロナの監督にどうか? と言われれば即答で拒否しますけどね。明確な意図が見えてこない戦術は嫌いです。
■ベスト11の次点
ビジャ、マルコス・セナ、フリングス、ボシングワ、ファン・デル・サール
そして最優秀選手は――該当者無しで。
見ていて傑出した存在がいなかったのでこうさせていただきました。トーナメントになってからの活躍度でいけばシュバインシュタイガーにあげてもいいと思えたんですが、あまりにグループリーグの件が良くなかったので簡単にはあげられず、ビジャにしてもそれ以外の選手にしても他の選手たちよりも特別優れている感じはしませんでした。あのゴール前の冷静さだけでも評価してしまいそうでしたけど、ゴールだけでいえば決勝に残ったポドルスキやバラック、クローゼもいるわけですが、彼らもそれほどのインパクトを残していない。守備の地味な黒子役の選手や状況を変えてきたセスク・ファブレガスを選出してもいいんですが、そこまで断トツだと断言できないので。決勝次第ってことでしょうか。
でも自分は該当者無しでとりあえず。