TopicPath: No Football, No Life. Foot-Lab / Football 07/08 / La Liga 33 バルセロナ対エスパニョール | Newer | Older
■FC Barcelona 0 - 0 RCD Espanyol
勝つつもりのない相手に勝つのは難しい。エスパニョールは調子が悪くここ4試合連続で無得点、つまりはどん底の状態にありながらのダービーで「これを機に」などといいながらも結局の所、勝ちに拘っていたわけではないんです。むしろ前半から引き分けを意識した戦い方をしており、バルサの攻撃を封じ込めることを第一としたやり方でしたね。バルサの方もリーグ戦の優勝が望み薄な状況で全力を尽くすつもりはなく、中盤でゲームをコントロールできるのがシャビだけ。ロナウジーニョがいた頃ならそこでキープをして組み立てることが出来るためにそれでも構わないんですが、ボヤンとジオバニの二人では構成力はなく、シャビを潰せばそれでいいというのが露骨すぎます。エスパニョールとしては余計に簡単に引き分けにできる状況を作ってもらってラッキーだったと言えるわけですね。
後半になってようやくメッシとイニエスタを投入したわけですが、何度も何度も書いてあるとおり、これでは駄目なんです。繰り返しになりますが――
サイドバックとウイングの二枚を置いてのサイドアタックをする場合、その選手たちの特性を理解してセットとして考えなければならず、どちらもがドリブラーであってはいけないんです。例えば全盛期のバルサであれば、左にロナウジーニョは固定されていてサイドバックにファン・ブロンクホルストやシウビーニョといったコンビだったんですが、ロナウジーニョはドリブラー。二人はオフ・ザ・ボールに異様なまでの特徴があり、オーバーラップをする頻度とロナウジーニョを追い越していく動きを試合開始から終了間際まで貫徹する事が出来ていたわけです。その動きをすることによってロナウジーニョに付く二つのマークが一つになり、パスコースが生まれシュートコースも生まれていたんですね。それを利用してドリブルも仕掛けられましたし、だからこそあれだけの活躍をロナウジーニョが出来たとも言えるわけです。右はベレッチやオレゲールが担当していてタイプは違いますが、ウイングにいたのはジュリですね。こちらはドリブルを仕掛けることも出来るベレッチがサイドを攻め上がる間に、前のジュリが裏を窺いチャンスがあれば抜け出してパスを受ける、なんてこともしていました。左とは前後の関係が真逆であったんですが、メッシがスタメンを取る頃になるとベレッチはオーバーラップして追い越す動きを重視してマークを引きつける動きをするようになった。つまり左と同じ動きです。これがまぁ、失点の原因になったり守備の脆さに繋がって批判されるわけですが、攻撃に関してはとても効果的だった。
それで今を考えると、ザンブロッタはオフ・ザ・ボールの動きに優れているわけでもなく、ディフェンスラインの裏に抜ける動きが上手いわけでもない。マークを引きつけるのではなく、マークをトップが引きつけてくれたところを上がるのが得意なアタッカーという感じですね。そしてジオバニにしろメッシにしろ、マークの厳しい深い位置でボールを受けて単純な仕事をこなすタイプではなく、低くマークの緩い位置で受けてのドリブルがあるわけです。そうすると相手のサイドバックはザンブロッタのオーバーラップが先にあるわけではないから、メッシやジオバニを待ち受けるだけでいいんです。そうあんると中へ切れ込む位置をケアすればいいわけだから、スペースが消されドリブルで仕事が出来なくなる。だから駄目なんです。左のシウビーニョとボヤンのコンビも、ボヤンにキープ力があるわけではなくドリブラーでもないから中へ切れ込んでのシュートぐらいしか選択肢が無くなってしまう。どちらかといえば、ボヤンの動きがラウールに似ていると形容されていたようにオフ・ザ・ボールの動きに特徴がありポジショニングに優れたタイプで、そうなるとシウビーニョとのコンビも動きの質が似通ってしまいお互いの長所を潰してしまっているわけです。
守り一辺倒の相手を崩すには、ここの所のコンビを変えないとどうしようもないでしょうね。マンチェスター・ユナイテッドのような攻撃に出てくれるチームであれば、まだこの酷いバランスのサイドであっても崩せる可能性は残っていますが、特別な脅威を相手に与えることは難しいでしょう。ここで脅威を当てれば中が楽に仕事が出来るんですけどね。あとはアンカーの所とか、書きたい部分は山のようにあるんですが、いい加減しつこいのでこの辺で。