TopicPath: No Football, No Life. Foot-Lab / Football 07/08 / 日本代表二世代の試合 | Newer | Older
■Swiss 3 - 4 Japan
この試合を語るならば、前半はクソだったと予め書いておかなければなりません。反省点とすべき所はあっても、この内容のいずれも参考にすることは出来ないでしょう。完全なる負け試合だった、と一言だけでそこは終わりにしたいぐらい。ただ助けられたのは闘莉王が二回のハンドをして二回分のPKを与えるプレイをしたにもかかわらず、最初の一回を見逃してもらえたことは書いておきべきかもしれません。あれは審判のミスではなく、あの時間帯でPKを与えることは試合を壊すことと同義なので、あえてとらなかったというだけでしょう。その後にも一回、「木で出来た右足を持つ」マニャンの抜け出しが、明らかにオフサイドではなかったのに対して笛を吹いてもらえたこと、それも幸運だったのか意図的なのかは知りませんが、日本側にとって有利に働いた部分。唯一攻撃の面で松井大輔が抜け出してシュートまで持っていきましたが、あの時のスイスの守備を見れば分かることですが、シュートよりもマイナスのパスを警戒してくれたお陰でシュートまでいけたのだ、というのを忘れてはいけませんね。日本の他の選手たちの上がりが遅く、マイナスのパスからシュートという可能性が限りなくゼロに近かったにもかかわらずシュートコースにもう一人入らなかったのがあそこまでのチャンスになった要因。
後半はよくなりましたがその幾つかの理由として、マニャンがいなくなって日本の右サイドが彼によって大きな負担を強いられていたのが消えて楽になったこと、縦へのパスを受け手にマークが付いていても出すようになったこと、その二つは単純にそういえます。前半はあまりに縦へのパスが少なく、中へマークを絞らせる努力をしなかったためにサイドのスペースが空かず何も攻撃にならなかったのがあったんですが、中へパスを多少無理であっても出すことによってサイドが活きてきてそれらの得点が生まれた、ということ。そして注意がサイドに行くと中の受け手にも余裕が生まれて――という好循環になるわけで、それが出来るようなったのもスイス側の運動量が落ちたことが理由としてありますけどね。取れて一点か二点程度だと思っていたんですが、ベーラミの頭に血を上らせたのが勝因。最初のPKを得た松井のドリブルはダイブですが転け方の上手さとPKが既にスイス側に与えられていたことを考えれば、妥当ではなくても仕方のない部分として考えられ、巻のヘディングゴールは彼の上手さによるもので文句は無し。三点目のPKはベーラミが自滅。四点目はよくふかさなかった。それぐらい。
効果的だったとか恐怖感を与えるプレイをどれだけやったのか、というのからすると異常なゴール数だと思います。日本のPKによるゴールを除いても、それだけのチャンスを作ったかといわれれば疑問符が付きますし、遠藤や加地のような目的の見えない躊躇があって潰していたのもありますし、駒野のクロス精度や判断もいまいち。ようやく前試合で全く駄目だった中村俊輔が中盤の前の方でトラップ後に前を向いて、前へパスを出すようになったぐらい。
この試合の場合は相手が引いて守るのではなく高くラインを維持しコントロールするタイプで、中盤を含めた距離感が素晴らしかった。それは見習うべき部分。オフサイドに頼るとトルシエの二の舞になってしまうんで止めるべきですが、ラインを保ちコンパクトにするのは日本のサッカーをする上でも有意義なことでしょう。あとは中盤の選手の距離感は完璧。ワンタッチでボールを繋げる位置にいてそれでいて長いパスも出せてドリブルも出来る邪魔をしない位置にいる。中村俊輔、遠藤、松井の位置関係と比べると差は歴然。さらに鈴木啓太や稲本を含めると言わずもがな。ディフェンスが前に立っただけで止めてしまうドリブルも駄目でしょう。クロスは増えてもクロスをただ上げるだけでは駄目で判断も悪い。
勝ったとか優勝だとかそんな言葉よりも、勝ったから何なんだ、とでもいうべき試合。
■Jpan U-22 1 - 0 Qatar U-22
悪いところを挙げるのは簡単なんだけれども、どこがよかったかを明確にするのは難しい。
悪かった点を挙げるとすれば、まずは縦パスを入れた後の不正確なパス。プレッシャーがかかっている場面や、そうでない場面どちらでもダイレクトでパスをはたいて裏へ抜け出そうという意識が強すぎて、きちんと足下で収めて正確なパスをしてチャンスを形作るという単純な、でも確実な方法をとらずにボールを失ってばかり。相手がきつく来ている場合には有効な方法で、意表を突いて繋げることは出来るけれどこの試合それが必要な場面というのは少なく、ダイレクトを狙わずにワントラップ後、落ち着いてパスを繋いでいればいくらかチャンスの数が増えていたに違いない。前も向けていましたし。
あとはリスクを冒せとは言いません、むしろ上記の行為がリスクなので、むしろこちらはそれよりも単純でリスクのないプレイをすべきだったというぐらい。例えば前半にはサイドバックが相手のディフェンスラインの裏へ飛び出す機会が何度もありましたが、そこへパスが出たのは一度もなくて前で待つサイドハーフにショートパスをするぐらいだけ。カタール選手の技術を考えれば、ディフェンスラインの裏へ出す浮き球をカットされたとしても、それがすぐにカウンターになるとは考えられず、トラップ後のもたつきを狙って奪取をすればそこからさらに攻められる可能性を秘めているのに、その単純なことをしなかったのもマイナス。
本田が退場になった場面は、彼のミスというよりもああいったカードをもらう危険性のあるプレイの場合は、既にカードをもらっている選手がやるべきではなく、予選を通じて一枚ももらっていない選手がやるべき。そういった指示を出さなかった監督のミスとすべきか、周囲の選手がそれに気付いていないミスとすべきか。軽率ではありましたが、彼だけの責任ではないんで、強く責めるわけにはいかないんですよね。
ああ、守りはどうでもいいや。少なくとも一本分のPKを見逃してもらえたようなもので助けてもらったような気がしますが、それはそれとして攻撃の部分での問題点が多すぎてどうもこうも。相手のスピードとカウンターを警戒するのは分かりますが、ディフェンスラインをもうちょっと押し上げられないものでしょうか。前、中、後と間隔が全て開いていて下がるときには下がりすぎて、あれでどうやって攻撃に移るのか。カウンターにカウンター布陣で対する愚かさ、とでも表現しましょうか。しっくりきませんが。