Bundesliga 17. Spieltag バイエルン・ミュンヘン対ケルン

2011 年 12 月 17 日

■FC Bayern Munchen 3 – 0 1.FC Koln
ケルンは守備的な布陣を敷き、3バックの横に極端に下げたウイングバックを置き、5バックと呼べるほどの幅を持たせてディフェンスラインを構築している。そのため前線からのプレッシングは期待できず、ポドルスキも積極的に追い回す選手ではないため、バイエルンは最後尾をハーフウェーラインにまで押し上げてポゼッションをしている。一度カウンターで押し下げられたとしても、バイエルンボールになればすっと下がってディフェンスラインと中盤の距離を狭めてコンパクトに保つことを優先するため、バイエルンはラインを押し上げることを躊躇せずに出来、カウンターになってもポドルスキがセンターバックに入りついていないため、裏を取られる心配を攻撃の時からしておかなくてもよく、バイエルンの中盤は間延びせずにコンパクトさを保てている。

バイエルンは起点をリベリーやロッベンのウイングに頼り、5バックの外側へボールを収めようとすることも多く、ポジションチェンジをしたときにはミュラーがタッチライン際に開き、中央のスペースを減らさないよう、相手を外へ開かせようとしているように見える。安定してポゼッションできることでサイドバックのポジションが高く、ウイングが孤立してしまうことも少なく、サイドバックのオーバーラップによってマークを引きつけられるため、ウイングがボールタッチの際に密着されていることもない。リベリーはマークに付かれていないことで自由にポジションを動かしやすく、ドリブルを開始してもスピードアップしやすい。それは他の選手にも言えることで、十分な人数を後方に用意しながら、人数がいることに安心をしてしまってボールホルダーに対してチェックにいっておらず、ドリブルをされればリトリートしている。他もそれに合わせて下がってしまうため、中の選手を掴まえきることが出来ず、飛び込んでくるマリオ・ゴメスもフリーで合わせられたり、バイタルエリアからミドルシュートをも狙えるほどの時間をくれる。
ただ、相手のディフェンスラインの前であれば、そういった変化を作るのは難しくないものの、ケルンはディフェンスラインの前に3枚から5枚という膨大な人数を並べて待ち構えていることは殆どで、その中盤のラインを相手にドリブルを仕掛けることは難しく、バイタルエリアに選手が入っていても縦パスを入れていくことも難しい。ポゼッションのためサイドバックをあげられないその状況でリベリーが中へとポジションを移してしまえば、選手の隙間を狭めてしまい、より縦パスを入れられなくなる。見ようによってはリベリーとロッベンの二人がタッチライン際でしかプレイできないよう開かされているとも見えるわけで、外から中へのカットインは二枚で対応されて塞がれ、縦のドリブルしか許してもらえていない。

序盤はバイエルンも相手の裏をダイレクトに使うべくフィードを入れて単純に走らせることはあったものの、時間の経過と共にそれは大きく減り、安定したポゼッションばかりを選択するようになってしまった。特にクロースはボールを置く触れるポジションにいて、多く関与していながらも効果的に縦のボールを配球すことが出来ず、左右へと単純に散らすのみで変化を全くつけられていない。
バイエルンの攻撃を受け止めることになれてきたケルンは、ただ居るだけだったディフェンダーがしっかりとボールホルダーへと向かって体を寄せ始め、余裕を奪い、バイエルンのフォワードが裏へ抜けようとしないことも影響をして、受け止められるようになってきた。徐々にカウンターへの勢いを出し始め、リベリーは無駄に苛立っていった。全く必要ではないプレイで熱くなってカードをもらい、直後にさらに相手に手を出して退場。チームに迷惑をかける以外何もない退場の仕方だった。

ケルンは数的有利に立ったことで守備にも大胆さが出始め、それまではパスカットを狙うためにセンターバックが前へ張り出すことはなかったものの、縦パスに対して一気にでてカットし、そこからカウンターへ繋げたり、ボールを多く触るクロースへ激しくぶつかり、高い位置からのカットも狙うようになった。ロッベンにも体をぶつけて足を出し、様々な場所でボールを奪いに行っている影響で、バイエルンからすると個人で抜くチャンスが増え、ファウルを貰えるようになったものの、一時的なものでしかなく、すぐにケルンは元に戻してきっちりとゴール前を塞ぐようになった。

後半、バイエルンの戦い方は多少変化をして、サイドを深くえぐることよりも単純に裏を取ろうとフォワードが動き始め、複数でそれを行うことでギャップを作れるようになってきていた。先制点を得られた形は違っていたものの、相手のお粗末なミスによって助けられたとはいえ、しっかりと裏を取る意識を持っていたからこそ詰められたゴールかもしれない。ケルンが前半とは違い、後半に入ってからは得点を狙うべく色気を出し、縦へのスピードアップのみを狙わずボールを繋ごうとしていたこともミスになった要因の一つで、前半もそういった雰囲気は見られたものの、カウンター以外で流れを作れておらず、停滞した後の選択肢を無理に作ろうとして背後のスペースを増やしてバイエルンにカウンターを許していた。

追いかける立場になったケルンは攻撃にかける人数を増やし、ボールを支配しようと動かすようになった。5バック気味に推移をしているものの、サイドバックのオーバーラップ頻度を上げ、サイドを貴店に中へとボールを動かし、高い位置でキープや変化をつけようとするようになった。ただペシュコやクレメンスとポドルスキとの距離は遠く、バイエルンのチェックをかいくぐってダイレクトで動かそうとしても、お互いの状況とポジションを確認できていない中でのパスはミスにしかならず、チャンスを生み出せない。

クロスのこぼれ球をアラバが押し込み二点差とされたケルンは選手交代を行い、ポドルスキを下げて前へ向かえる選手を揃えたものの、一人少ないバイエルンが主にポゼッションをされてしまった。ケルンがフォアチェックをかけられるようになっても大きく乱れることはなく、選手交代を行ってバランスを整えることを優先させたバイエルンが、前へ出てくるケルンの逆を突き、カウンターから背後へ飛び出してチャンスを作り、全体を押し下げ、縦パスのコースにマークをつけてスピードアップもさせない。状況を安定させたバイエルンが崩されるようなことはなく、終了間際にカウンターから追加点を奪って試合を終えた。

試合の早い段階で怪我人が出たことで途中出場のチャンスを得た槙野は体を張って前半を無失点に抑えることに貢献し、前へ出る動きで相手の背後を抑えようとする際には問題はなかった。一歩目の判断が少し遅かったことと、背後を取られそうになったときのカバーリングポジションに怖さがあったくらいだろうか。失点以後は右のセンターバックからサイドバック気味にプレイする機会を増やしたものの、攻撃にからめるようなチャンスは少なく、守備では体をぶつけられず、距離を取ったリトリートをしすぎて相手の勢いを止められず、味方のサポートのタイミングも得られなかった。パスのセンスはこの試合ではある方だったものの、味方との連携が取り切れておらず、いいアイデアも繋げられなかった。

FIFA Club World Cup 準決勝 アル・サッド対バルセロナ

2011 年 12 月 15 日

■Al-Sadd SC 0 – 4 FC Barcelona
バルセロナはメディアに取り上げられたように多くの休息を、来日していこう取ってきており、この試合も主力を多く休ませた上で挑むかと思われたもの伊野、メッシやイニエスタを始め、多くの主力選手を出場させている。

システムは通常の4-3-3を採用して、右にアドリアーノを置き、アンカーにケイタを配している。アル・サッドはプレッシングのために労力を使おうとしておらず、すぐにリトリートしていく。ディフェンスラインに対して積極的に向かっていかないことで、バルサは楽に最後尾でボールを扱い、前へ出すチャンスをうかがえる。運動量が少なく相手間の隙間に入る動きを多用していないものの、自由にコースを探す時間を多くもらえているため、楽に縦やワイドにボールを出していけている。アル・サッドは二枚の守備的な中盤が真ん中を抑え、サイドの選手も中央へ入れてゾーンを狭めてリトリートしているものの、そことセンターバックとの間を埋め切れておらず、バイタルエリアにバルサの選手が入っても掴まえられておらず、縦パスを許している。それでもラインコントロールはしていて、サイドを深く使われた後、バックパスが入ればラインを押し上げて中央のブロックを形成し直す。中央を縦やワンツーで崩させないよう布陣を整え、そこからカットしてカウンターを狙っている様子がうかがえる。

ただ前へ出る守備をしておらず、中央で待ちかまえる守備はセカンドボールを拾うことも出来ず、連続して攻撃を受けることに繋がっている。バルサのパススピードはそれほど遅くなく、ある程度スムーズに回っている。運動量が多ければ、センターバックの背後を取ろうとし過ぎて選択肢の増加と共に攻撃の厚みを失う可能性があるものの、適度に厚みを保っているためにセカンドボールを拾えており、マスケラーノとプジョルが的確にカウンターを抑え、スピード勝負にも持ち込ませていない。攻守の切り替えの面でも問題は見えてこない。

ペドロを左に、ビジャを中央に置いて、メッシをフリーに動かすシステムは変則的な2トップにも見え、中を固めて守る相手に対して、ワイドに開いたペドロが高い位置で起点になって外側に相手を開かせる役割を担う。右はアドリアーノが高く保つことで中へ絞らせないように気を配りつつ、中央のビジャがゴールの近い位置で裏を狙うことでクロスでも得点を狙える状況を作る。メッシが下がってボールを扱う回数を増やすことで、アル・サッドのボランチを前へ引き出してバイタルエリアを広げ、イニエスタやチアゴがそこに入れるスペースを作る。一本のパスで相手の背後を取ろうとしている傾向が強く、相手のブロックが中央に集まり、人数が多く、中盤からも飛び出さなければ乱すことが難しいことも、それを多用させている要因になっている。無理にミドルシュートを打とうとしたり、相手の前からシュートを打とうとしても、コースを切るに足る人数がそろっているため、メッシのドリブルからのシュートにしても、囮となる存在がいなければシュートコースを空けられない。

先制点はあまりにもお粗末で、左からのクロスに対してディフェンダーが足でキーパーへ無茶なバックパスをしてしまい、それを詰めていたアドリアーノがゴール。ディフェンダーが触るのならばキーパーへ戻さずクリアすべきで、コーナーキックへ逃れる方法もあり、触らなくても済ませられた。至近距離で足を使ってバックパスをする、最悪な方法を選んでしまった。

一点を追いかける立場になっても、アル・サッドの守備位置が前に上がることはなく、ディフェンスラインはペナルティエリアに張り付く形で後ろに残り、中盤の4人が少し前へ引っ張り出されるようになったものの、バイタルエリアをいたずらに広げるだけでプレッシャーにはなっておらず、カウンターになったときも一斉に駆け上がっていくのではなく、立ち止まっていて攻撃に参加をする様子も見られない。カデル・ケイタとニャンに任せたカウンターも時折キープの形を作れるものの、サポートを得られないことでそれ以上のものはもたらせない。
サイドでこそ体を寄せて自由を奪おうとする意識はあるものの、サイドバックが積極的に行うだけで中盤が動かなくなっていることでセンターバックが止められるのは裏を狙うビジャを中心としたもの。バルサも得点以前よりペースを落としてドリブルでの仕掛けからゴール迫る姿勢を出さなくなり、中盤からの飛び出しもしなくなったことで相手が対応しなければならない変化は少なくなったため、停滞した状態になっている。
ビジャが負傷退場し、アレクシス・サンチェスが投入されて以降は中央を経由したサイドチェンジを含め、両サイドをワイドに使いつつ中盤の選手が追い越し、ぽっかりと空いたバイタルエリアからゴール迫るようにもなっていた。変化を加え始めていたバルセロナは早々にアドリアーノが二点目となるゴールを決めて結果に結びつけた。

後半のアル・サッドは前半よりは積極的にプレスに出ようとし、センターバックに対してもチェイシングをするようになった。中盤もある程度はそれについて押し上げて連動したチェックになるよう、運動量と労力を出し、ディフェンスラインも押し上げる。バルサをサイドへ押し出しながらバックパスを選択させ、高い位置でのポゼッションを限定しようとするようになた。バルサはその変化によって一時的に影響を受けたものの、外側に起点を設けて、横に動かすことで彼らの設定してあるブロックの外側でボールを動かし、手前側で扱い引き出していく。ラインを高く設定してチェックに行く意識が出たぶん、バルサの横パスを利用したサイドチェンジに対してパスカットに出られるようになり、マイナス気味にパスを選択させて、バルサに後ろ向きの意識を出させることに成功している。バルサは片側に選手を集め、ボールへのサポートの距離を縮めることでプレッシャーをかいくぐりやすくし、プレッシャーへ出るのを躊躇させ、足を止めさせ、バイタルエリアにボールを入れて一気にスピードアップやドリブルからゴールに迫る方法を選ぶようになった。前半は相手の裏側に決定機を求め、後半は相手の手前に決定機を求め、いくつかその形を作ったことで、より裏側への飛び出しを容易にしようとしていると同時に、センターバックを引き出すことに成功している。三点目はセットプレイからの流れだとはいえ、センターバックを引き出したところからセイドゥ・ケイタが裏へ飛び出してゴール。

アル・サッドはある程度ボールを持たせてもらえるようになったものの、中盤が縦パスと連動してオーバーラップする姿はなく、フォワードの横へサポートが出て行く姿は見られない。個人が持ち上がってフォワードと同列になってようやくちゃんすら敷物にはなるものの、ボールのないところでの動きによってその形を作らず、足を止めてしまっている時間の多さが攻撃の流れを作れない要因に見え、守備時にもラインを整えられず、アンカーを5バック気味に入れていてもそれがフラットに整えられておらず、中盤のケアのためにたびたび引き出されてギャップを作っている。中央から中央への崩しをバルサが固執して、メッシがゴールを狙える状況を作ろうとし過ぎていることで、そこに引っかかっているものの、他を多く使おうとしていれば、致命的に見えるほどのギャップと渋滞を中央に作ってしまっている。

セットプレイからマクスウェルが4点目を追加して試合を終えるための準備をしながらも、バルサはメッシへ点を取らせるための展開をし続けた。あまりにもメッシへ得点を取らせようという意識が強すぎるため、メッシへのパス一本にアル・サッドは集中をし、そこにボールが納められないように、納められてもシュートコースを塞いでゴールを狙わせない。メッシを狙いすぎて無理な状況でボールを渡すことも多くあり、ファウルが多くなってきたこともあって終盤には狙わなくなっていた。

終了間際にプジョル、マスケラーノと足を踏まれたのが気にかかり、前半のビジャの怪我とアレクシス・サンチェスと共に決勝や、その後の試合に影響しないほどであることを祈るばかり。

Bundesliga 16. Spieltag シュツットガルト対バイエルン・ミュンヘン

2011 年 12 月 12 日

■VfB Stuttgart 1 – 2 FC Bayern Munchen
バイエルンはロッベンが再び怪我から復帰したため先発に戻ったためクロースが一列下がったポジションに入り、シュツットガルトは岡崎が先発から外れベンチスタートになっている。

シュツットガルトは三枚、あるいは二枚のフォワードを前へ残し、それらにコースを切らせながらバイエルンのパスコースを塞ぎ、その後ろにフラット気味に保たれた中盤を残してコンパクトに保とうとしている。ディフェンスラインがそれと連動して高く保たれているとは言い難いものの、足を止めていたりリトリートすることをに重点を置いているのではなく、縦パスを読み、鋭く反応して前へ出て抑えようとしている。パスを受けに戻る選手に対してセンターバックがきっちりと張り付いて出て行くため、ディフェンスラインに常に四枚を揃えて残しておけず、バイエルンが足下のパスを狙って縦へ出している間こそ、きちんと掴まえていられるものの、一歩でも遅れれば前へ出たギャップを疲れてディフェンスラインの背後を突かれやすく、先制点がバイエルンに入ってもおかしくない場面が見られた。

ただ実際に先制点を挙げたのはシュツットガルト。バイエルンのボールを奪った後、モリナーロがオーバーラップを仕掛けてアーリー気味にクロス。それをハルニクが落としてゲントナーがゴールを決めた。
シュツットガルトはパスを繋いで構築するよりも、サイドにある機動力を活かしたオーバーラップが目立ち、外側を走らせ、個人のドリブルによってバイエルンの戻りよりもクイックに攻め、外から中へのクロスを中心として試合を構築しようとしているよう。

バイエルンは同点に追いつけたものの、それほど効果的には攻められていなかった。ディフェンスラインの前にボランチを置いてパスをセンターバックから出せたとしても、中盤を省略しているかのように攻撃に傾きすぎている前線との距離が開いてしまっており、縦パスを入れる先も選択肢が少なく距離が長かった。加えてクロースが一列下がっていることで受けに戻る動きも少なく、前がかりになっていても厚みを用意できていない。リベリーが外から中へ動くことでようやく横の距離が縮まって、縦関係らしきものが出来上がり、得点に至った場面のようになったものの、マリオ・ゴメスがサイドへ流れてもきっちりミュラーが中央を埋めて、中への選択肢を失わないことのみがメリットになっているだけのよう。
徐々にロッベンとリベリーが大きくボランチの位置にまで下がってボールを引き出し始めたことで、シュツットガルトのマークから外れて一つボールを触れるようになって、そこから上がることで縦の変化を作れるようになった。一歩引いた位置からボールを扱い、上がることで相手の視線を集め、他の選手が飛び出す助けになっているのは好材料。それを頻繁に行いすぎてポジションが下がりすぎてもよくないが、まだそれが効果的に行えているとも言えず、クロースやティモシュチュクから横へスムーズにパスが出る場面は見られず、サイドバックから中へと預けて追い越していく動きも見られていない。ロッベンが何度もドリブルで仕掛けても、彼個人の動きでしか無く、チームとしてその先への連携があるようには見えない。
ただ彼へのファウルが試合をいい意味でも悪い意味でも熱くさせたようで、不必要なファウルから試合が途切れるようになり、シュツットガルトはしっかりとマークをしていた選手たちが、無理に向かいすぎて本来マークすべき対象から離れてしまっていたり、バイエルンは前線で横パスを入れるスペースを得てスピードアップをして仕掛けられるようにもなった。シュツットガルトは中盤が下がってしまってディフェンスラインに厚みを作るどころか、厚みを失うほど最後尾と同化してしまって、バイエルンの中盤からディフェンスラインにかけて、自由にボールを横へ動かすスペースを与えてくれた。そしてモリナーロがロッベンへの二度のファウルから早々に退場をしてしまって状況を悪化させた。

前へ出ることで抑えられていたシュツットガルトが、退場者が出たこともあって前へ出なくなり、バイエルンのディフェンスラインが余裕を持ってボールを扱えるようになった効果は大きく、サイドバックが再三にわたり高いポジションを保つことで、個人に頼ることなく崩しを狙えるようになり、横パスを出せる位置が上がって相手を左右へ走らせることも可能になった。まだシュツットガルトはボランチに対して向かってこようとする意識は持っているものの、全体を連動させることが出来ないままそれを行い、ディフェンスラインの線種がバイエルンのフォワードについて戻ってくるのも、後ろのケアを著しく欠いたままなのは変わらない。パスの出し所にプレッシャーがかからないまま後ろを見出して出てくることで、バイエルンとしては縦の動きを連動させれば飛び出してゴールへ直結させやすくなっているものの、前後の動きを繰り返すほどの運動量が彼らにはなく、チャンスを得る回数は限られている。

後半のシュツットガルトは、前半開始直後のように、しっかりとラインを整えて試合に入り、ディフェンスラインに吸収されるほど近づいていた中盤のラインを押し上げて、下がりすぎないよう押し留めておくようになった。フォワードが一枚しか残されていないため、バイエルンのセンターバックにまでは積極的にチェックに向かっていけないものの、ボランチに対してはある程度向かえるようにはなっており、二つの場所で守れるようになっているようには見える。
しかしその積極性は低く、きちんと接触するまで体を寄せたり、足を出してボールを奪おうとする意識を強く出すこともなく、足を止めてみている時間が長くなっている。パスを出した後動き直しても、その動きに対してついていかず、出されたボールを見て選手についていかずに背後を取られたり、ポジション修正を頻繁に行わないことで、縦パスに対して先にボールを触れるどころか、前を向かせないよう限定することにもなっていない。
バイエルンが中央を経由した左右への振り分けと、そこから中へのカットインや斜めのパスを使って動きによる変化をつけられるようになっている。そういった変化を呼び込んだのはシュツットガルトの守備かもしれない。逆転ゴールを取った場面でもボールばかりを見て、ラームもマリオ・ゴメスも全く見られていなかった。

リード後のバイエルンのポゼッションはしっかりと形になり、左右へのボールの散らしはさらにスムーズになっている。ディフェンスラインからウイングへのパスがカットされずに通ることやボランチがボールを持っても全くプレッシャーを受けないことで、ボランチからワイドレンジにパスを出せることが出来るようになり、サイドバックを押し上げて、シュツットガルトを左右へ走らせたり、中央のブロックに集めて足を止めさせることが容易になった。相手の手前でボールを回すだけではなく、自由になったクロースがフォワードを追い越したり、序盤はラインに張り付く姿がマークを受ける要因になっていたミュラーも、ポゼッションが形になればパスの選択肢としても使えるようになり、リベリーへのマークを減らし、対応を鈍らせる要素になっている。前後左右にボールを動かしてポゼッションをし、時折見せるミスさえなければ、シュツットガルトにスピードアップをするチャンスを与えず、押し込まれた状態から無理に前を狙う相手のパスをカットし、逆に攻撃に出ようとした背後を取るチャンスをも増やしていた。

シュツットガルトは何とか同点に持ち込もうとスピードを上げてバイエルンゴールに迫ろうとしているものの、攻撃に出られる人数を増やしてもサイドバックを含めた後方からの押し上げを期待することは難しく、一度減速させられてしまえば、後ろから変化を加えられることがないため、停滞しマークに付かれた前方だけで何とかしなければならず、流れの中からはチャンスを作りきれず、セットプレイを得て、そこからゴールに迫るほか無い。ヴァン・ブイテンのバックパスミスでカカウが決定的なチャンスを迎えたように、バイエルンを少ない手数で後ろ向きに走らせればチャンスがあったものの、ポゼッションで押し込まれてからでは、深く守るバイエルンのセンターバックを相手にそこまで一気に持っていくのは難しかった。

Liga Espanola Jornada 16. レアル・マドリー対バルセロナ / クラシコ

2011 年 12 月 11 日

■Real Madrid 1 – 3 FC Barcelona
レアル・マドリーはこのクラシコは守備的な布陣ではなく、4-2-3-1を使用して自分たちの内容を作るべくメンバーをそろえてきた。問題を抱えているのは右サイドバックの所だろうか。左利きのコエントランを置かなければならなくなっている。
バルセロナはビジャを先発させずにイニエスタとセスク・ファブレガスを共存させる方法を選んだ。システムとして4-3-3を選択し、フォワードは右にメッシの可能性があり、中央にはアレクシス・サンチェスを置き、左にイニエスタいる。ピケとプジョルの二人をそろえて出場させ、スピードとカウンターを抑えることに長けているマスケラーノを先発させてこなかった。

最後尾からボールを繋ごうとした試合開始早々にビクトル・バルデスがパスミスから簡単に失点をしてしまった。マドリーのフォアチェックも別段厳しいとは言えず、あの程度のプレッシングで焦る要素は少なかったはずにもかかわらずミスによってあっという間にピンチを作り、セルヒオ・ブスケツはよく二度も触ったものの、最初に作られた状況が悪すぎてリードを許した。だが早いタイミングでマドリーもセルヒオ・ラモスのミスによってメッシが決定的なチャンスを得たものの、カシージャスがきっちりと止めて同点にはさせてもらえなかった。

バルセロナは右にイニエスタを置き、サンチェスが中央から右を担当し、右から中央への動きをメッシがする。それに加えてセスクが前へ絡むことでフォワード三枚の動きを固定しないようにしている様子がうかがえる。マドリーはそれらにマンマークを付けるような形は見られず、4バックの前に二枚のピボーテを置いただけで対応をしている。ラインは低く下げようとしておらず、下がってボールを受けることが多くなっているメッシに対してセンターバックやピボーテどちらもが密着するわけでもなく、シャビに対しても同様に緩やかながらエジルが見ている程度で、以前までのような激しさはない。パスコースを十分に切ることで、そこへ安定してパスを出させないようにしている。メッシがバイタルエリアに入ったときにはぺぺが大きく張り出して対応しに出てきてきているものの、その背後を突くべく動くセスクがそれほど近く保てておらず、マドリーもその裏へ入らせないようにしていることでチャンスにはなりにくく、それよりも左右であったり低ければ、ボールホルダーに対して厳しく寄せるラサナ・ディアラがしっかりと前に向いたまま対応をして防いでいる。以前のようにボールを奪った直後に彼が狙われることもなく、狙われたとしても守備がしっかりと囲い込んでいるため、サポートが近く、すぐに出されて逃れられてしまう。

マドリーの縦に早い攻撃は、パスで繋ぐポゼッションの間にもあり、スローダウンをしたと思っていても、ボールが収まれば前へのドリブルを出来る存在がそろっているため、バルセロナの面々は守勢に回ったときに相手に厳しく背後から掴まえておくだけにとどめ、パスカットを狙うだけ前への意識を出せない。無理に狙って背後に逸らしてしまうとスピードの差によって追いつけないため仕方が無く、そのスピードを警戒するあまり厳しくマークに付くことが出来ずに、縦へスペースを用意しながらリトリートする事も多い。バイタルエリアを空けてしまってスピードに乗らせてしまっていることで、下がりながら難しい対応を強いられていることも多く、その難しい状態のまま相手のペースでボールを奪うため、不十分な体勢でのカットになることも多く、そこから繋ぐことが出来ずに一度体制を整えるか、周りが見えていない状態でプレッシャーを受ける前にクリアしなければならなくなっており、守備から攻撃に繋げることも出来ず、むしろ奪った直後を狙われている。以前はバルサが攻撃から守備に切り替えたときに、狙いを絞ってそれをしてチャンスを作っていたものの、マドリーのスピードを警戒しすぎて相手にそれを許している。

メッシのドリブルからスルーパス、そしてアレクシス・サンチェスが抜け出して難しいゴールを決めた。メッシがバイタルエリアではなく低い位置でボールを受けて、そのままドリブルを開始したことでピボーテもセンターバックも近くから守備をすることが出来ずにスピードに乗らせてしまった。密着して抑えようと下がるメッシに対してのマークを決めていなかったことが裏目に出て、完全にドリブルを許してしまって、後手に回ったディフェンダーが前へ出て陣形が崩れたところをアレクシス・サンチェスが上手く使って同点にした。

バルサは攻守の切り替えやフォアチェックを行っているものの、ディフェンスラインがスピードを警戒するあまり下がってしまって、連動してかかっていない。コースをいくつもを切っていくことはできず、チェックが徒労に終わり、むしろチェックに行った逆を取られてスピードアップされる要因を作ってしまっていた。それが同点に追いついてからはマドリーの方に見られるようになって、中盤に厳しさが減って裏を取られないようにと下がっているようになった。そのお陰でバルサは中盤でボールを繋ぎやすく、フォワードまでボールを届けられるようになったものの、マドリーはパスミスが増えてバルサのチェックをかいくぐっていたとしてもパスミスによって自らチャンスを潰してしまったり、受け手と出し手の意識が合わずに、縦へのスピードにばらつきが見られるようになった。一気にスピードアップできなくなると、どこかで横パスを使ってボールを納めなければならなくなっているものの、そのポイントとしてボールの扱いに長けている、シャビ・アロンソらを使っていけず、ラサナ・ディアラになっているところにバルサの狙いがあり、メッシが足を出してカットしてカウンターをしようとしている。

ラサナ・ディアラが中心に見ているのはセスクで、シャビを多く見ているのはエジル。セルヒオ・ブスケツがダニエウ・アウベスのポジションが上がっていることで中央のセンターバックとしてプレイする時間が増えているものの、底を埋めるのがシャビやセスクが入れ替わり行うことで、攻撃に出たときにマークを受けずにボールを触ることが出来ているのと同時に、マークに付いている相手を前へ引っ張り出している効果もあり、上がっていったときにマーカーに見られず自由にポジションをとれる事にも繋がっている。ただそれがポゼッションや崩しに繋がっていかないところに硬さが見て取れる。

バルサは前半も途中からダニエウ・アウベスがポジションを上げていて、プジョルが右にいることが多く、セルヒオ・ブスケツがセンターバックに入ることが多かった。後半も同じく3バックの姿勢に近いものを用意しながらも、4バックのように横への幅広さも残してピケがプジョルの裏もケアしていることで右のスピード不足を補っているものの、中央の厚みを犠牲にしているということでもあり、マドリーがサイドを複数で崩そうとしないことが助けているものの、中へのカットインを許すとカバーリングを行う選手がいなくなり、ぎりぎりの止め方を選択しなければならなくなる。クリスチアーノ・ロナウドの目に輝きが無く、精彩を欠いているように見えるため、ゴールを脅かすような恐怖はないから助かっているものの、得点に直結するプレイやファウルに繋がってしまうため、気をつけるべき部分。

3バックにこうしたことでバルサの中盤の人数が上回り、右に張り続けていたイニエスタも中へと動き直すことが可能になり、中央に人数を置いて狭い地域でパスを回せるようになった。特にイニエスタがウイングとしての役割に固執せずに、流動的な動きと共にアレクシス・サンチェスが中央から動いてシャビやセスクのオーバーラップを呼び込んで、細かいパスを横と縦に連続して使えるようになってきた。相手のチェックよりも素早いスピードでボールを動かしてバイタルエリアを使えるようになった。

逆転ゴールはシャビのミドルシュートがマルセロに当たって入った幸運なもの。その前にあったスルーパスも通っていればオフサイドで試合を止められていただろうし、ゴールだけではなく、流れの中でも運に助けられたゴールだった。

逆転してからのバルサは守備に人数をかけなければならない場面が見られるようになったものの、それよりもバルサのポゼッションが順当に行えるようになった事の方が大きく影響をしていて、マドリーにカウンターのチャンスを与えることなく、鋭さも減らし、外へ押し出しながらゴールへ向かった攻撃もさせなくなっていった。外に押し出したクリスチアーノ・ロナウドも中へのカットインを狙わず外からのクロスを狙い、左に回ってきたディ・マリアも同じように外からクロスを入れるだけで中へのパスを選択しきれず、カカも、ベンゼマも外へ出てきてボールを受けることは出来ても中央へのパスを選択する先が見つからず、外へと動かさなければならない。ゴールを取る自信を失っているように見えるクリスチアーノ・ロナウドがゴール前にいても怖さはなく、セットプレイは別なものの流れの中で脅かされる場面はない。もしかすると試合序盤に痛めたように見えた足がこの試合中ずっと影響しているのかもしれない。

三点目はバルサ。イニエスタがボールを持ちカウンターに入ろうとしたところを、コエントランが遅れてチェックに向かったものの奪い切れず、中央のメッシへと渡る。ドリブルからポジションを上げてフリーになっているダニエウ・アウベスを使い、そこからクロスがファーサイドへ送られてセスクのヘディングゴール。

ケディラとイグアインが投入され、攻撃にかける人数の増加に繋がり、最前線に人数が増えていった。特に外から中へのクロスを入れたときに、ゴール前へ詰めている選手が出来たのが大きく、中へ切れ込めなくなっているマドリーにとって得点の可能性が増えたのは確か。ただボールサイドに寄せるスピードは明らかに落ち、バルサがボールを持ったときにかけるプレッシャーが落ちてそれぞれのマークも距離も遠くなり、バルサにとっては十分なスペースがそれぞれに残り、パスを回しながらプレッシャーよりも早くボールを離せるようになったことで、アフターでのチェックが増えてファウルになりやすくなった。ラサナ・ディアラを下げてケディラが入ったことでバイタルエリアでボールサイドに鋭く寄せる選手がいなくなったことも大きく影響し、フリーでの利用が増え、バルサは外から中へカットインしても、ゴールへ近づいていけるようになった。また、バイタルエリアを中心に中央を意識させることで右のダニエウ・アウベスがフリーでウイングの位置に居続けられるようになり、そこにいつでも逃れられるようになって、起点にも使えるようになっている。

ケイタを投入してバルサは最前線の変化をそれほど作れなくなったものの、ディフェンスラインの前へケイタというアンカーが出来たことで中央の守備に厚みが出来て、マドリーの攻撃を遅らせることが出来れば、中央に縦へ二枚の選手を置くことが出来て、クロスやマイナス方向のパス、跳ね返したこぼれ球を拾って連続した攻撃にさせず、カウンターへと繋げられるようになっている。マドリーはそのたびに引き戻されてしまって、人数をかけていないバルサはスローダウンをしてポゼッションをしながらイニエスタを始め、個人の技術で足が止まっているマドリーの守備をドリブルで切り崩す。イニエスタが交代したあとはより個人の突破に頼るよりもパスを繋いで横へ揺さぶることを選択し、バックパスを使いながら時間を経過させることを優先させて、危なげなく試合を終わらせようとした。最後のクリスチアーノ・ロナウドへのファウルから揉め事を起こされたことが残念。

UEFA Champions League 11/12 -A- Matchday 6 マンチェスター・シティ対バイエルン・ミュンヘン

2011 年 12 月 8 日

■Manchester City 2 – 0 FC Bayern Munchen
首位通過を既に決めているバイエルンは先発メンバーの約半分を落として試合に臨んでいる。守備面こそ大きな差がないものの、攻撃面ではプレイメイカーの役割を果たしていたクロースもおらず、左右のアタッカーもいない。

シティはボールを得ても試合を動かすところまで持っていけないバイエルンに対し、積極的にフォアチェックでボールを追い、キーパーにまでしっかりとチェイシングをする。ボランチにボールを引き出す動きが無く、その先にも下がって戻ろうとする動きがないため、センターバックがチェックを受ければボールを下げなければならず、そこからキーパーへ戻されたとしても、展開する先が増えるわけでもない。単純にフィードをし、それを競らせてプラニッチやオリッチが抜け出す展開を狙わなければならなかったが、徐々に改善され始め、積極的にプレスに向かってくるということは、前後に伸びることでもあり、センターバックが連動して上がっていなければ、バイタルエリアのスペースが広くなる。バイエルンはそこへ縦パスを入れられるようにまではなった。

主にボールを支配しながら前へ運ぼうとしているものの、バイエルンがしっかりと中央のフォワードを抑えて、ボランチも固める。中へのコースを中心に切りながら、シティの両センターバックにボールを持たせている。外へ押し出すような守り方にシティは縦への鋭いパスを入れられず、空いているとおりにサイドを使おうとしてくる。ただサイドバックの外側にシティは選手を配しているわけではなく、ナスリやシルバに対してサイドバックが引っ張られたとしても右はアラバが埋め、バドシュトゥバーやボアテングが引き出されてもボランチがセンターバックのスペースを埋めることで解消している。シティは外へ展開したあと中へもう一度ボールを戻す先を見つけられておらず、積極的なプレッシングから個人の突破によって中央の切り崩しを図らなければ、バイエルンを慌てさせられていない。ナスリやシルバがトゥーレ・ヤヤと近づくことでプレッシャーの中でもボールを扱えるようになるものの、それ以外の選手たちはプレッシャーの厳しい中央でボールを触りたがっておらず、ボールを簡単に下げてしまう。シティがバイエルンのゴールを脅かせているのはセットプレイぐらいなもので、そこでは大きくプレッシャーを与えている。

バイエルンはオリッチが相手に奪われないボールコントロールを見せ、ある程度起点になれつつあるものの、そこに明確にボールを出せる環境が整っておらず、フォアチェックによって下げられた位置からフィードで省略することも出来ていない。プラニッチの運動量と合わせて、高い位置で連携が取れればクイックに変化を加えられるものの、それもあまりできていない。プラニッチがある程度下がり、左右に幅広く動きバランスを取ることで序盤よりはボールを動かせるようになったものの、ボランチの二人を経由して大きく展開することが出来ないことで幅が狭まっており、チェックからのショートカウンターを軸に組み立てなければならない。ただ、外から中へカットインをシティが許してくれていることがバイエルンの形を助けている。

シルバが外から中へと動くことでシティはようやく外から中への展開先を得ると共に、長い縦パスを中央に入れられるようになっていた。それ以前から、前へチェック出るバイエルンの逆を突いて背後に走り、センターバックの裏を取り、スピード勝負に持ち込める状態を作りつつあったものの、バイエルンがラインを下げて対応していたこともあって、カバーリングの方が先に触れていた。ただ得点を得た場面のように、スローインでバイエルンの足を止めさせ、厚みを失わせた上で相手の前からシュートを打つのは効果的で、コースも限定できておらず、先制点を許した。その後すぐにアグエロにも決定的な場面を作られたが、それも中へ動いたシルバからで、一度ボールを奪ったもののカウンターへ移行しようと不用意にラインを上げたことで逆を突かれ、トゥーレ・ヤヤのランニングがさらにスペースを作る役割を果たしていた。スピードやスルーパスで裏を取ることを中心として攻められていたため、それに対する意識が強く働き、手前を使われる可能性を低く見てしまっているのかもしれない。

バイエルンは後半もメンバーを変えておらず、戦い方もそれほど変えてきたわけではない。左右へ大きくボールを触れるようになっているのは、シティの意識が後ろ向きになり、前半のように得点を取るためのプレッシングを中心とせず、守りに入ろうとする意識が強くなりすぎた影響によって、バイエルンは攻撃の形をある程度作れるようになっただけ。センターバックやボランチに対して素早く厳しいプレッシャーが与えられず、自由に持つ時間をもらえれば、左右へ大きく振ることも出来るしサイドチェンジも出来る。サイドバックがオーバーラップをするタイミングも得られて、バイエルンはようやく幅広い攻撃へと繋げられる。シティは前からも積極的に向かっておらず、後ろに引いてスペースを消しているわけでもない。カウンターへでられるだけの人数を前へ残し、バリーを残して少ない人数で守っているため、バイタルエリアが空きやすくなっており、バイエルンはそこを何度か使えていたが、明確には狙えてない。

しかしシティが前へ残している人数の多さはバイエルンがそれまで守れていたように中央を固めているだけでは防ぎきれず、前半も崩した場面で見られたように、裏へ抜ける動きと引いて受ける動きを連動させることで、バイエルンの守備はどちらにも明確に対応できなくなっており、4+1枚のアタッカー全てにマークをつくことは出来ず、前へと狙いを絞れば裏を取られる。サイドだけに留まらず中央でもそういった動きの連動によって崩されてしまい、二失点目。

バイエルンはサイドへ起点を作ろうとしてもアラバではその役割が担えず、左のオリッチも中へ移って得点への意識を強めすぎてボールを納められなくなっており、ペテルセンやプラニッチが流れなければ外へ起点を作れなくなってきている。あるいはサイドバックのオーバーラップを待たなければならない。仮に外でボールを収められたとしても、シティはそこから縦の突破を警戒しなくてもいいほど、バイエルンは個人での突破を狙わなくなってしまっており、特にアラバに顕著だった。誰かに預けて前へ出ることしかできないため、シティは横パスを警戒してカットを狙えばよくなっていた。ただ他会場のスコアが動いてしばらくしてからはシティのプレスが目立って鈍化し、バイエルンがゆっくりとボールを持って動かせるほど時間とスペースを与えてくれるようになった。そうなれば焦って横パスを使ってカットされるような事態を招かず、時間をかけてフリーな選手を探せばいい。横にボールを動かしている間に、シティが埋めようとしていないバイタルエリアへと入り込んでチャンスを伺うことも出来る。

シティの守備が足を止めてするようになった影響を受けて、バイエルンの足も動いているとは言えなくなり、特に守備において前線の選手が戻ってスペースを埋めることもなくなり、間延びをしていってしまたt。全体が縦へ伸びてしまうと、スピードのあるシティを相手に止まった状態から競争が始まってしまい、圧倒的に不利な状況に置かれてしまう。何度か振り切られそうになったり、サイドの裏を使われることでクロスを入れられ、ピンチを作ってしまった。失点しなかったのはシティの攻撃にかける人数を運動量が減ってサポートが少なかったからに他ならない。

宇佐美が久しぶりに出場することになったものの、ボールを受けられるのはサイドに限られている。シティは中央に入られなければ問題なく、サイドバックの裏を取られ、ボールをそこで受けられてもスピードアップできるだけのスペースは存在しておらず、問題はない。宇佐美がそこから中へのカットインが出来れば相手は警戒していったかもしれないものの、センターバックから逃れてサイドへ出て行ってボールを欲しがるばかりでそこから先に相手を脅かすようなドリブルもなく、ボールを受けるポジションも相手が脅威を感じるような所ではなかった。もちろんこの試合のバイエルンに試合をコントロールできるパサーがいないこともあって、ゴールへ直結するパスを出してもらえるはずもないため、中央で受けようとしてもボールは出てこない。左からのクロスに対してゴール前へ飛び込む姿勢はいいものの、流れの中で左から中を経由して右へボールを出せなかったのは、右に開きすぎているからで、状況に応じて中へ絞ることが出来ていれば、もっと多くボールを触れたのかもしれない。

UEFA Champions League 11/12 -H- Matchday 6 バルセロナ対BATEボリソフ

2011 年 12 月 7 日

■FC Barcelona 4 – 0 BATE Borisov
バルセロナにとって一位通過が確定して消化試合でしか無く、直後にクラシコを控えていることもあって通常は試合へ出場しないメンバーを中心としてスターティングメンバーを組んでいる。マクスウェル、チアゴ、ペドロといったあたりがクラシコへ出場する可能性を持っているものの、出場機会の問題やコンディションなど、現状ではファーストチョイスではないという現れかもしれない。

パススピードはこのメンバーでは流石に遅く、横パスを選択することも多い。十分にBATEの守備を揺さぶれるほどのパススピードがあれば効果的になる横パスも、相手の修正が間に合うスピードであることが多く、チアゴやペドロといったところにはまだ及ばない。彼らは相手のゾーン中、プレッシャーを受ける状況にあってもパスを要求でき、ダイレクトで逃れる術も持っている。縦パスを入れるのであればそこで、あとはリスクを冒さないオープンスペースを使い続けるものが多く見られる。わざとプレッシャーの厳しい中央へ入れて相手を引き寄せてから二つ目のパスで崩していくような、効果的でありながら余計なパスを使っていない。ただジョナタンが中盤の底から視野の広いパスを両サイドへ出せているのは魅力だし、セルジ・ロベルトもフリーの味方を見つけるのが上手く、ラフィーニャにしても接触で抑えられることはあっても鋭い動き出しでボールを引き出せるのは強みになっている。

バルサがこのメンバーであってもミス無くポゼッションできることは相手にとって十分な脅威になっているようで、BATEは引っかけるポイントを見つけられずペナルティエリア前まで一気に引き、中盤を下げてディフェンスラインの前へもう一つのラインを置いている。中央を固めて左右のウイングに対して先手を取れるだけの近さを保とうとはしておらず、ボールが渡る段階になって寄せていく。大きく引いている関係でそれ以上ウイングが縦に使うことは難しく、縦と横、どちらのコースもきちんと切られているため、ウイングから中へ横断するようなドリブルはできず、パスをバイタルエリアへ入れることも難しい。グラウンダーのクロスは何度も送ることができているものの、中央を固めて引いている相手よりも先に触ることは難しく、サイドからではシュートに持っていく形は作りきれない。明確なフォワードがおらず、相手のバイタルエリアで常にボールを取れる体勢を作っていないことや、再三の飛び出しでディフェンスラインを押し下げ乱そうとしていないことも、外からの崩しを中心としなければならない要因になっている。

バルサは攻守の切り替えを明確にし、きちんと行っていることで前へ残されている二枚のアタッカーに対してボールを収めさせていない。序盤は直接フィードを背後へ送り込まれて押し下げられる場面が見られたものの、ポゼッションで相手を押し下げ、縦パスに対してジョナタンがしっかりとセンターバックのマークの前でパスカットを狙っていて、フォアチェックで限定されたコースに入って奪えている。攻守の切り替えも早く、前がかりになりすぎていないこともあって、後追いになることは少なく対峙した状態からチェックに向かえている。ただパスを抑えるためのチェックになってしまっていて、個人のドリブルで抜いてくることを考えられたときに、その変化についていけず簡単に抜かれてしまい、スピードアップされる場面が目立ち、抜かれた後のケアが不十分で二つ目のチェックが遅れ、原因になっているのは前後のコンパクトさをセンターバックが保ち切れていないからか。サイドから崩されたときにニアサイドへ走り込んでくるBATEにもきっちりつけている点は大きく、先に簡単に触らせていないことで何度かあったピンチも切り抜けている。

時間の経過と共に単純にフリーになっているウイングへのパスを中心に組み立てるのではなく、プレッシャーの中にある中央へいったんボールを入れた上で横へ動かして、相手を中央に集めてからさらに陣形を崩すために外を使えるようになった。立ち上がりは不十分だったパススピードも物足りない部分は残っているものの相手の修正を上回るだけのスピードになっている。セルジ・ロベルトの先制点は、マークに付かれていても縦を使えると意識したからこそこぼれてきたボールで、チアゴだったからこそそこを選択したのかもしれない。センターバックに対して向かっていくことで、より相手を圧縮して自分たちが使えるエリアを上げていたのも大きかった。構築の段階ではディフェンスラインへ張り付く姿はあまり見られないが、フィニッシュを狙う段階になればパスと共に背後を取ろうとする動きは多くあり、クロス以外にも浮き球で相手裏へ出してゴールへ向かえるようにもなった。

後半はBATEも前半より攻撃に人数をかけるようになり、中盤を守備に下げすぎないようにして、守備的な役割を担う一枚をセンターバックの前に置き、それ以外は背後への守備意識を減らしているように見える。バルサのウイングへの対処を早められるようにディフェンスラインは大きく開き、そのぶん空いていく中央のスペースを埋められるよう、そのアンカー気味の選手がセンターバックのいたポジションに入り、5バックのように見える状況もある。下がりすぎ無くなった中盤がセルジ・ロベルトやチアゴ、ジョナタンの中盤に対してチェックするスピードを上げて、より近くに保つようになった。ゴール前へ近づいたときだけではなく、構築の段階から緩やかにマークを受けていることでそこへ縦パスを出しづらく、ラインを高く保たれている上に相手を押し下げにくくなっていることで前半のようにペナルティエリア前へ張り付かせることも出来ない。楽にポゼッションはさせてもらえなくなったものの、それだけ相手の背後ヘスペースが出来たことでもあり、何度もバルサは浮き球を利用して裏を取ってシュートまで持っていけて、前半よりも多くの得点機を演出している。

ジョナタンを下げてムニエッサを投入してからは3バック気味になった。1点リードしているとはいえ、このメンバーでも3-4-3を試すところが驚きでもあり、その中でも得点を決めてしまったのがさらに驚きだった。ウイングバックに上がったモントーヤが持ち味のスピードを活かしたオーバーラップをして、4-3-3であればウイングで蓋をされているところを駆け上がり、中に絞ったクエンカと連動をして崩した。流れの中ではウインガーの錯塩かとポジションが被ってしまって余ってしまうこともあるものの、クエンカも柔軟に中へとポジションを移せるようになっていて、サイドバックの外からセンターバックとサイドバックの隙間から飛び出し、もう一点の起点となってペドロのゴールをアシストした。

ムニエッサはBATEが攻撃に出られておらずカウンターの心配も少ないことが大きく影響をして、サイドバックのようにオーバーラップをして左側の助けになっている。ラフィーニャが外に余る形を取っていることで早い段階で上がる必要はないものの、状況を見てクロスを上げられるほど上がっていくのはこのシステムでは重要なことで、彼が上がれば中盤に移ったマクスウェルがバランスを取り、サイドから攻撃を受ければモントーヤが下がって4バックとしてサイドを埋められる。若いチームでありながら柔軟に4バックと3バックを切り替えている印象を受け、ある意味では両サイドを高く保ってアンカーのマクスウェルが支える2バックでもある。

試合終盤になっても攻守の切り替えとフォアチェックは健在で、BATEに満足なカウンターをさせず、一本目の部分でまず抑え、抑えられなくとも守備の人宇卯を揃えられるだけの時間を稼ぎ、スピードアップをさせていない。前半よりもパスだけではなくドリブルを警戒したコースの切り方になっていて、簡単に抜かれることもなくなって、後ろの選手がカバーリングの為に無理をして出てくることもなくなり、裏を取られなくもなった。
攻撃面では運動量が落ちたことも影響をしてペドロやチアゴがマークに付かれ、ボールを受けてから前を向くのが難しくなって、ドリブルで仕掛けていかずに消極的なパスを選択する回数も増え、ポゼッションから相手を押し込むための状況を作れなくなった。パスをミス、あるいはカットされてBATEがボールを持つ時間が増えたものの、守備の形自体は問題なく、奪われてもすぐに奪い返せる距離を保って前後を間延びさせていないお陰で、セカンドボールを拾ってすぐにマイボールにしてしまえるし、縦パスを入れられてもBATEも運動量が減っているため、そこを抑えられる。

最後は集中の切れたBATEを相手にPKも決め、カンテラ中心とは思えないスコアと内容で、危なげないまま試合を終えた。

Bundesliga 15. Spieltag バイエルン・ミュンヘン対ヴェルダー・ブレーメン

2011 年 12 月 4 日

■FC Bayern Munchen 4 – 1 Werder Bremen
バイエルンがボールをなかなか縦へと出せないのは、センターバックの二枚が深く位置し、ボランチがボールを受けに下がったとしても、それと連動してフォワードが下がるわけではなく、縦の距離を縮められず、ボランチ同士が縦関係になったとしてもパスコースの選択肢になっていないため。クロースが一列下がってボランチと同列にまで下がることで、前を向いてサイドバックやサイドアタッカーへスムーズにパスを出せるくらいに改善される。ようやくそこから攻撃がスタートし、ブレーメンの守備を押し下げてバイエルンはセンターバックを押し上げて全体をコンパクトに出来るようになるものの、その形を作るまでが長い。ブレーメンがセンターバックにまでプレッシャーをかけに出てこず、ハーフウェーラインを越えるまで自陣に残っているのだから、個人で引きつけて持ち上がってもいいはずだが、それもせずにパスを受けてパスコースを探すのみに留めてしまっていることが、状況をより難しくしてしまっている。
ブレーメンはドリブルに注意を払わなくても守れることでパスコースを切る事に専念して前を塞げばよく、パスカットからのカウンターも、バイエルンのパスの位置が低いことで高くから行える。カウンターもゾーンをボールサイドへ寄せてパスコースを限定するバイエルンの外側、逆サイドへのサイドチェンジを強く意識したボールを何度も出していて、バイエルンを横へ走らせようとする意図が見える。速攻を封じられても、ピサロとアルナウトビッチのフォワード二人が、縦関係になって引いて受ける、飛び出しを狙ってセンターバックを引っ張るのを同時に行うため、バイエルンは両センターバックが得意としている体をぶつけて動きを限定することもパスカットを狙うことも出来ていない。無理に遅らされながらも向かうことでファウルになってしまっており、フォワードにボールが収まることを警戒すれば、センターバックが中盤のサポートやサイドに流れる判断も遅れて、ブレーメンの押し上げに対応できなくなっていき、前を塞いでくれないことでバイエルンの中盤は戻りながら守備を強いられ、先手を取られている。

パスでリズムを作れないバイエルンの生命線はカウンターで、前に残したリベリーのテクニックとスピードを活かしたものになる。ブレーメンが積極的にオーバーラップをさせていることもあって、カウンターになれば数的にも同数以上を用意することは難しくなく、先制点を得られた場面では、縦への鋭い動きだけではなく、ダイアゴナルな動きを加えることで、リベリーのシュートコースを空けられるほど数に余裕があった。

先制点を得たことでバイエルンは攻撃面でリスクを冒せるようになったのか、パスからパスを続けるのではなく、少しであっても前を向いてボールを持ち上がろうとする姿勢を見せ始め、ボールを出してからすぐに動き直す姿も見られるようになった。動きながらボールを扱うようになれば、ブレーメンが塞いでいたパスコースにもずれが生じ、オーバーラップを加えることで縦とパスコースを塞ぎ続けられなくなり、複数で囲まれにくくなる。フォワードの二枚がセンターバックに積極的にプレッシャーをかけようと出てくることや、サイドバックの上がりや中盤の押し上げによってブレーメンの前線を減らすことが出来れば、バイエルンのセンターバックも二枚のフォワードへの距離を縮めて狙いを絞れる。縦関係を取らせず外を狙わせることでセンターバックが外へ張り出してケアをしてもきちんと抑えられていて、ブレーメンの縦の勢いを落とさせることで中盤の守備も高い位置で前を向いて行える。

ただバイエルンのセンターバックがスピードに乏しく、裏へ抜けられることを怖がっている点は変えられず、ブレーメンにきちんとした形でボールが収まってしまうと、一気に引いてしまう。ブレーメンが、待ち構えず、積極的に縦パスに対して体をぶつけようとし、コントロールを乱させて奪い、一気にカウンターへ繋げようとするような積極的な守備をしていることと、攻撃になればセンターバック二枚だけを残して押し上げていることも影響をしている。自らスペースを与えていることを加えてカウンターを受けやすくしてしまっているのが深くまで攻め込まれる原因にはなっているものの、守備をさぼらず球際をしっかり締めていることでペースは与えず、むしろ攻守に素早い切り替えが連続することで、バイエルンはカウンターをしやすく、パスで動かす問題点を隠せている。

後半も両者とも球際の激しさや速さは変わらず有り、特にバイエルンは守備への切り替えが早くなった。ブレーメンのボールを引き出すポイントがフォワードではなくサイドへ移行すれば、すぐに縦を塞いで足を止めさせ、その間に囲い込んで奪い返し、すぐに攻撃へと戻れるようになっていた。入り方自体は問題なかったものの、フォワードへの縦関係の対応を誤り、同点に追いつかれてしまった。起点になったピサロこそ抑えていたものの、もう一枚のローゼンベリを掴まえられていなかった。選手交代をしたとはいえ、前半からこのフォワードの縦関係からの崩しを狙って来ていたのだから警戒して置くべき部分だった。

攻守共にスピードアップした試合展開の中で、両者共に不必要に体を寄せていったり、球際の激しさを増やしたり、あるいはファウルを貰うためのプレイを増やすことで、熱くなりやすく精彩を欠いている。クイックに展開することでスピードがありカウンターも迫力があるものの、コントロールを疎かにして次のプレイに繋げられなかったり、無理に向かいすぎて逆を取られたり、両者の攻守共に雑に見えてくる。時間は多くあるにもかかわらず、バイエルンの攻撃は焦っているように見え、守備で積極的に追い回すことは本来の守備の形から大きく外れているわけではないものの、後方との関係を疎かにしてバイタルエリアに入られてしまっている。
幸運だったのはブレーメンも攻撃に出るあまり、パスカットを優先してしまって裏へ抜けられるリスクを軽く見てしまっていたこと。それによってマリオ・ゴメスが囲まれることなく一枚でボールを収められ、ミュラーが飛び出してPKを得たように、単純に裏を使ってもブレーメンは追わなければならなかった。PKを途中交代のロッベンがきちんと決めて勝ち越し。

守備を崩壊させてでも攻撃に出ようとしているかのようなブレーメンは、あまりにも縦への意識を強め、急ぎすぎて試合を構築していくことが出来ていなかった。前へ全力で走る選手はいても、サイドで起点になっている選手がマークを受けて抑えられていてもサポートに近づく選手がいない。横への展開先がないことでプレッシングから逃れられないにもかかわらずオーバーラップをしていくことで、後ろの枚数が極端に減ってしまってバイエルンの選手たちはボールを囲い込むだけで抑えられるのだから大きく引き戻されることはない。そこからカウンターを仕掛ければ、ブレーメンの重心が前へ傾いているため、守備の形を作る前に仕掛けることが出来、ディフェンダーの隙間が大きく空いてしまっているそこを突くことが出来る。そうやって三点目を取り、ブレーメンはそれまでの球際の激しさに加え、苛立ちを募らせ、アーロン・ハントが危険なタックルをして退場。この退場によって一気にブレーメンの勢いは削がれ、それまでのクイックすぎる展開から一転してバイエルンのボール支配を許し、積極的に前へ出ることこそやめたものの球際のラフさ自体は変わらず、再びPKを与えて四点目。途中投入だったローゼンベリを下げてまで中盤の構成を戻さなければならなかった。ウェズレイ投入直後にはワーグナーがしっかりと得点機を得て、守備のためだけの交代ではにと示したものの、精神的にも落ち、低下した運動量を取り戻すことはできなかった。