‘Football 07/08’ カテゴリーのアーカイブ

UEFA CL 07/08 マンチェスター・ユナイテッド対バルセロナ 2nd Leg

2008 年 4 月 30 日 水曜日

■Manchester United 1 – 0 FC Barcelona
先のファーストレグの戦いを、マンチェスター・ユナイテッドは6割の力で戦い守備に全力を使い守りきった、と評する人もいれば、WCCFユーザーなら解る表現だとは思いますが、リアル7バックをして守った、と蔑む人もいる試合でした。あれは守り抜くためだけの試合、そう捉えてよかったのかもしれませんし、バルサが押しまくったがためにそうせざるを得なかったと捉えるのも自由です。ただこの試合もスタイルとしてはあまり変わりませんでしたね。
前半はバルセロナを抑えるためのセオリー通り、デコとシャビに非常に近いマンマーカーを配し、メッシの前のスペースを潰しディフェンスラインに時間を与えない、ということをやっていました。ロナウジーニョがいた頃であればそこに預けることも出来るんでしょうが、イニエスタはリスク管理をし過ぎて前線で溜を作る仕事よりも繋ぐ仕事とカバーの方に重点を置いてしまっていて消えている時間が長く、セオリー通りにやられたときの打開策としての役割は担えてませんでした。が、ユナイテッドの戦い方も前半はテベスを頂点としたフォーメーションで攻撃的に行き、完成されたプレッシングと共に連動した攻撃を仕掛けていたんですが、バルセロナがそうであったようにマンチェスター・ユナイテッドも決定的なチャンスを作り出せていたわけではありません。スコールズの一点もザンブロッタの苦し紛れのクリアを叩き込んだ「ごっつぁんゴール」と呼んでも差し支えのないものでした。それが彼の魅力なんですがね。
後半はさらにユナイテッドの評価を落としてしまってもいい。やっていたのはファーストレグでやっていた7バックと嘲笑されるような戦い方と同じやり方で、とにかくスペースを潰すやり方。言うなれば、レアル・マドリーやバルセロナを相手にしたリーガの下位クラブ、それも得点力のないクラブがやる戦い方であり、ある種のグラスゴー・レンジャーズに近いものすらありましたね。テベスをディフェンダーのように使い、トップに残るのはクリスチアーノ・ロナウドだけという状況を作り出してひたすらカウンター。彼がもしメッシ程度の粘りと精神的なタフさがあれば多くのファウルを貰いチームにもっと貢献していたんでしょうが、あまりにもファウルを受けられず、逆に苛々してファウルを犯す場面が目立つなどトップとしては不合格。見ている側としてはオドンコール程度のプレッシャーでしかなかったといえます。
ただ、状況を打開するために必要なのはアンリじゃなくボヤンでもない。ライカールトの戦術眼の無さには呆れるばかりで、スペースを埋められたあとに勝負をするためには、トゥーレ・ヤヤをグジョンセンにまず代え、飛び出しを多くさせることで前線の層を厚くし、両サイドのイニエスタとメッシにはドリブルで中に切り込ませてサイドバックでクロスを上げる。一瞬のエトーのひらめきと身体能力も「まぐれ当たり」を期待するためには必要で、完成されたディフェンダーを相手に未完成なボヤンを投入するのは自らチャンスを潰すことにも等しい。体を張れる選手が居ない中で彼を入れても誰も潰れない、クロスを上げても誰も触れられない。そんな状況を作り出してどうやって得点するのか。

とにかく残っているクラシコだけは勝たないとクラブが終わりかねない。むしろこのタイミングでライカールトをクビにしていいんじゃないか? と思えるくらいに監督に覇気がなさ過ぎる。あの顔を見たら勝てる試合も勝てなくなるぐらい目に生気がない。ラポルタにも飛び火をしていて、本当にだめぽ。流石だめぽ3兄弟の次男。でも美しく散ることは出来ない、かもね。クラシコに勝って盛大に散れればそれでいい。

で、チャンピオンズリーグ圏内まで失ったりはしないよね?(ぉ

La Liga 34 デポルティーボ対バルセロナ

2008 年 4 月 27 日 日曜日

■Deportivo de La Coruna 2 – 0 FC Barcelona
多分前にも書いたと思うんですが、デポルティボのやり方は5バックといわれながらも実際の所は3バックなんですね。ただ日本代表がやっていたり日本のクラブチームがやっているような陳腐な3バックではなく、かなり高いレベルのものだ、という違いはあります。守備的になりがちな、つまりリトリートして守るようになりがちな3バックを高い位置で保つためのピボーテ二枚の運動量であるとか、センターバックがリスクを冒してフォアチェックをするとか、ウイングバックとウイングが連携してサイドの数的有利を攻撃と守備の両面で維持し続けることとか、そういった面ですね。日本代表も無理して4バックを使うぐらいならこれを参考にした方がまだ機能するかもしれませんが、無能な岡田では(ry

そんな戦術的に高い位置にあるデポルと、メンバーを落として次のアウェーでのマンチェスター・ユナイテッド戦へ照準を合わせているバルサでは勝負になりません。特に両サイドの位置では徹底して二枚で攻めるデポルが優勢で、深い位置までシウビーニョとザンブロッタを押し込むことでボヤンとジオバニにボールが入ったときにその二人を追い越す動きを出来ないようにして、守備時も一対二の状況を作り出して深い位置からのクロスはもちろんのこと縦へのドリブルすら封じてしまう、そんな状況を一人で打開できるとしたらメッシや好調時のロナウジーニョくらいでしょう。両サイドで圧倒的に負けているバルサが中で勝負するには、トゥーレ・ヤヤとグジョンセンの展開力では大きな無理があり、「どこで奪うか」という共通理解の行き届いたデポルの網にかかるのは必至。バルサにとっての安全地帯はどこにもなく、ディフェンスラインはもとよりキーパーの所でもゆっくりとボールを持てないのではどうにもなりません。バルサの中で気合いを入れていたのがプジョルとテュラムだけっていうのも、ね。二人で完全にチスコを抑え込んでも、その他の部分が雑なんでどうにもなりません。
デコを投入したあとに少しだけ状況が改善されたようにも見えましたが、最後まで一度も最も重要で改善が必要だったサイドの部分にライカールトは手をつけることが無く終えたのは残念な部分でしたね。ベンチメンバーを見れば解るとおり手をつけるだけのメンバーがいなかったわけですが、それでもサイドバックの開始位置を極端に前へ上げれば改善する余地はあったんです。トゥーレ・ヤヤをアンカーにしてマルケスをフォアスイーパーにして縦関係を作り、プジョルとテュラムで横のスペースをケアする。チスコを封じきるには不向きなフォーメーションですが、先制されてしまったあとに追いつくためにはこれぐらいの修正はしてもよかったはず。これでサイドバックを上げることによって前線の両サイドを孤立させることなく、相手のサイドアタックの開始位置を押し下げる、つまりはデポルティーボのやろうとしていることを同じようにやり返して優位に立てばいいということ。サイドで勝つことが出来れば、中でゲームを組み立てる困難さも少しは改善されるはずで、マンチェスター・ユナイテッド戦もそうでしたが、今のバルサにはリスクを冒すタイミングをつかんでいる選手が少ないのが難点で、チームの調子の悪さに引きずられて消極的になっているようにも見えますね。

とはいえリーガは既に優勝が決まっているような状態ですから、クラシコに勝ち、チャンピオンズリーグで優勝しビッグイヤーを掲げることさえ出来ればいいわけで、この負けはそれほど意味はないのかもしれません。予選からの出場になったとしても世界金策ツアーの中止がもしかすると選手のコンディションにはプラスになるかもしれませんしね。ただユナイテッドはチェルシーに負けたとはいえ、得失点差にあれだけの開きがあれば優勝は堅いかな。CLで転けて精神的に転ければ解りませんが。

UEFA CL 07/08 バルセロナ対マンチェスター・ユナイテッド 1st Leg

2008 年 4 月 24 日 木曜日

■FC Barcelona 0 – 0 Manchester United
開始早々のハンドからPKへの流れは至極当然で、あのジャッジに疑問を挟む余地もないぐらいにガブリエル・ミリートは手でブロックしていました。下手をすればイエローカードを提示されるようなものでしたから、それをされなかっただけバルセロナにとっては幸運だったということでしょう。それ以上にクリスチアーノ・ロナウドがPKを外してくれたことを幸運だったといわなければならないかもしれません。もしあれが決まっていたら、ここまでの試合は出来ていなかったでしょう。もしくは、相当に攻め込んでとんでもないことになっていたのかもしれませんが、結果として幸運だったといっておきます。

バルサが一方的に攻め込み、マンチェスター・ユナイテッドに攻撃をさせなかったのは、中盤のスペースをイニエスタとメッシを含めた5人で大きなポジションチェンジを繰り返しながらワンタッチでボールを逃がせる位置取りを続けられていたことが大きな要因でしょう。つまりボヤンとアンリが入ってからボールポゼッションに関しては変化がなかったものの、中盤の高い位置でボールを回せなくなってきたのは二人の問題でもその他の選手のスタミナの問題でもなく守備がよくなったからでもないわけです。ポジションチェンジを繰り返すことで相手がそれに対応しようとしてフォーメーションにずれが出る、そこを利用してパスを回していたのだからポジションチェンジのパターンが減ってパスが回らなくなるのは当たり前。あとは、エトーがフリーマンのように前後左右に動きまくるお陰で、エリア内まで入ってシュート、という場面は殆どありませんでしたが、リーガ・エスパニョーラやブンデスリーガのようにディフェンス面でスペースを作らないことを基調としているリーグではないために、パスでゲームを支配することは容易かったようです。デコが帰ってきた事によるボールの戻し場所が出来たのも大きいかもしれませんね。
ユナイテッドの方はクリスチアーノ・ロナウドをカウンター要因でワントップ気味に残して、その後ろにルーニーとテベス。ユーティリティーな選手ではありますが、パスがこなければどうすることも出来ませんよね。ルーニーはまるでサイドバック化のように自陣深くに押し込まれている時間が長く、プレッシングをかいくぐるだけの時間を得るのは難しい状況でした。お陰でクリスチアーノ・ロナウドの消耗は避けられましたが、パク・チソンが空気だったのもあって他の選手に相当な負担がかかって全くボールが回りませんでしたね。それもバルサのプレッシングの速さがあってのことで、デコの切り替えの速さだけではなくて、まるでリーガでの不振が嘘のように全体が連動できていたからの守備でした。。それで中盤の底から出てくるパスを封じてしまえば、比較的プレミアの中では足技を持っているディフェンスラインとキーパーであっても、リーガと比べると雲泥の差ですから、最後尾から出てくるボールを捉えるのは難しくない。少しずつプレッシャーをかけつつ中盤を経由させないというのはライカールトにしては珍しくいい采配。バルサ側はマルケスを置いていることでロングフィードでの展開もショートパスでの展開も高い精度で出来ますから特に問題はなかった様子。それも中盤の構成が機能していたからこそのことですが。

あとはクリスチアーノ・ロナウドはもう少し倒れ方を考えなければならないかもしれませんね。フィジカルコンタクトの強いプレミアでやっている影響か、それともバルサの面々の当たり方が狡猾だったからかは解りませんが、倒れては抗議、進路をふさがれては抗議、そして天を仰ぐ、という場面が多すぎ。最初のPK失敗でナーバスになる要素があったとしても試合終了間際までそれが続き、審判の基準を見抜けないまま倒れ続けるのはいい選手とは言えない。あれだけ負担になるような守備も全て免除してもらってプレイしているんだからもう少し何とかしなければ。

ただこの試合で、支配率61/39でバルサ、シュート数16/5でバルサ、試合内容でも一方的というように圧倒していたようにも見えますが、実際はそうではなくバルサがエリア内にどれだけ進入でき、どれだけフリーでシュートを打てたのかを考えれば、それほどバルサが押していたわけでもない。もちろん、ユナイテッドが優勢だったというつもりは毛頭ありませんが、試合内容から受けるようにバルサの狙い通りのサッカーをやっている部分と一線は越えさせないユナイテッドの部分があってのこの結果。次がカーサなら勝ち上がれるかもしれないと言えるけど、オールド・トラッフォードでアウェーゴール取れる…のか?

La Liga 33 バルセロナ対エスパニョール

2008 年 4 月 20 日 日曜日

■FC Barcelona 0 – 0 RCD Espanyol
勝つつもりのない相手に勝つのは難しい。エスパニョールは調子が悪くここ4試合連続で無得点、つまりはどん底の状態にありながらのダービーで「これを機に」などといいながらも結局の所、勝ちに拘っていたわけではないんです。むしろ前半から引き分けを意識した戦い方をしており、バルサの攻撃を封じ込めることを第一としたやり方でしたね。バルサの方もリーグ戦の優勝が望み薄な状況で全力を尽くすつもりはなく、中盤でゲームをコントロールできるのがシャビだけ。ロナウジーニョがいた頃ならそこでキープをして組み立てることが出来るためにそれでも構わないんですが、ボヤンとジオバニの二人では構成力はなく、シャビを潰せばそれでいいというのが露骨すぎます。エスパニョールとしては余計に簡単に引き分けにできる状況を作ってもらってラッキーだったと言えるわけですね。
後半になってようやくメッシとイニエスタを投入したわけですが、何度も何度も書いてあるとおり、これでは駄目なんです。繰り返しになりますが――
サイドバックとウイングの二枚を置いてのサイドアタックをする場合、その選手たちの特性を理解してセットとして考えなければならず、どちらもがドリブラーであってはいけないんです。例えば全盛期のバルサであれば、左にロナウジーニョは固定されていてサイドバックにファン・ブロンクホルストやシウビーニョといったコンビだったんですが、ロナウジーニョはドリブラー。二人はオフ・ザ・ボールに異様なまでの特徴があり、オーバーラップをする頻度とロナウジーニョを追い越していく動きを試合開始から終了間際まで貫徹する事が出来ていたわけです。その動きをすることによってロナウジーニョに付く二つのマークが一つになり、パスコースが生まれシュートコースも生まれていたんですね。それを利用してドリブルも仕掛けられましたし、だからこそあれだけの活躍をロナウジーニョが出来たとも言えるわけです。右はベレッチやオレゲールが担当していてタイプは違いますが、ウイングにいたのはジュリですね。こちらはドリブルを仕掛けることも出来るベレッチがサイドを攻め上がる間に、前のジュリが裏を窺いチャンスがあれば抜け出してパスを受ける、なんてこともしていました。左とは前後の関係が真逆であったんですが、メッシがスタメンを取る頃になるとベレッチはオーバーラップして追い越す動きを重視してマークを引きつける動きをするようになった。つまり左と同じ動きです。これがまぁ、失点の原因になったり守備の脆さに繋がって批判されるわけですが、攻撃に関してはとても効果的だった。
それで今を考えると、ザンブロッタはオフ・ザ・ボールの動きに優れているわけでもなく、ディフェンスラインの裏に抜ける動きが上手いわけでもない。マークを引きつけるのではなく、マークをトップが引きつけてくれたところを上がるのが得意なアタッカーという感じですね。そしてジオバニにしろメッシにしろ、マークの厳しい深い位置でボールを受けて単純な仕事をこなすタイプではなく、低くマークの緩い位置で受けてのドリブルがあるわけです。そうすると相手のサイドバックはザンブロッタのオーバーラップが先にあるわけではないから、メッシやジオバニを待ち受けるだけでいいんです。そうあんると中へ切れ込む位置をケアすればいいわけだから、スペースが消されドリブルで仕事が出来なくなる。だから駄目なんです。左のシウビーニョとボヤンのコンビも、ボヤンにキープ力があるわけではなくドリブラーでもないから中へ切れ込んでのシュートぐらいしか選択肢が無くなってしまう。どちらかといえば、ボヤンの動きがラウールに似ていると形容されていたようにオフ・ザ・ボールの動きに特徴がありポジショニングに優れたタイプで、そうなるとシウビーニョとのコンビも動きの質が似通ってしまいお互いの長所を潰してしまっているわけです。
守り一辺倒の相手を崩すには、ここの所のコンビを変えないとどうしようもないでしょうね。マンチェスター・ユナイテッドのような攻撃に出てくれるチームであれば、まだこの酷いバランスのサイドであっても崩せる可能性は残っていますが、特別な脅威を相手に与えることは難しいでしょう。ここで脅威を当てれば中が楽に仕事が出来るんですけどね。あとはアンカーの所とか、書きたい部分は山のようにあるんですが、いい加減しつこいのでこの辺で。

Liga Espanola Jornadas 32

2008 年 4 月 14 日 月曜日

■Recreativo de Huelva 2 – 2 FC Barcelona
バルサオワタ?(^o^)/
審判の不可解な判断によって引き分けさせられた、というのがある種の見方からすれば正確な言い方かもしれませんが、得点を取って突き放せなかったバルサにも問題があり、二点目を決められてしまったのは審判のジャッジは関係が無く、そういった面から見てもバルサのリーガは終わったと言うしかありません。
最初の失点は、明らかにライン上であり、どの角度のリプレイであってもビクトル・バルデスはラインより後ろに「ボール全体」が行くほど取りこぼしてはいないんです。どう見てもルール上はゴールではなく、後半にもあったビクトル・バルデスが取り損なった際どいボールもありましたが、あれもゴールラインを越えることはなくノーゴール。ただ印象として悪かったのが、ビクトル・バルデスがボールを取りこぼしてしまい、体の下側に入り込んでしまっていた、という部分でしょう。あれによって副審は、あるいはボールが体の下に潜り込んだままラインを割った、と判断してしまったのかもしれません。でもこの副審は後半終了間際のビクトル・バスケスの「オンサイド」の飛び出しに対してオフサイドの笛を吹きバルサが勝ち越しを奪ったのも事実であり、メッシが投入された直後の相手を抜き去って独走できそうな場面で悪質に止められたファウルに対してレッドカードを要求しなかったという部分もある。故意なのかただの実力不足かそれともカメラワークのせいなのかは知りませんが。
それにしてもバルサの攻撃は悪く、先のチャンピオンズリーグの記事でも書いたように右側を深くえぐることでしかチャンスを生み出せないのは悩みの種で、この試合左に入ったエスケーロにはサイドをワイドに使う意識がまるでなく、起点になろうともしなかった。そのお陰でどんどんと押し込まれる隙を与えてしまい、あげくにはエトーと連動してプレッシングをせずファウルを受けてうずくまるだけになってしまうという体たらく。彼がここまでチームとして機能しない動きをするのであれば、途中投入されたビクトル・バスケスを先発投入をして若手にチームを活性化してもらう、という方がまだよかった。そういう意味でリスクを冒さないライカールトの采配にはうんざりで、あれだけ不安のあるエジミウソンを投入するのであれば、コンディションに難があっても安定したマルケスを投入すべきで、そうすればこの試合調子のよかったグジョンセンを下げる必要もなく、明らかに精彩を欠いていたトゥーレ・ヤヤを試合終了まで引っ張る必要もなかったはずだ。エジミウソンを投入するがために彼が残され、4-2-1-3のフォーメーションにせざるを得なくなったのだから。
二失点をした守備はプジョルとガブリエル・ミリートの二人は問題なく、アンカーのトゥーレ・ヤヤに引っ張られて状況を悪化させてしまった面があるのと、右のザンブロッタのポジショニングが不安定でプレッシングが機能しなかったのが問題なだけ。ディフェンスラインには問題が無く、先に挙げた人たちの問題。かなり前にも書きましたが、ザンブロッタとメッシそれぞれのプレイスタイルからの相性が悪いように、ザンブロッタとジオバニ・ドス・サントスであってもそれは似たスタイルである以上同じ事。そうならザンブロッタが機能していないと判断すればすぐにでもテュラムを投入して右にプジョルを持ってくることも出来ただろうに。プジョルなら高い位置をとり続けて二人のドリブラーへのマークを減らすということもしてくれるし、中盤までプレッシングにいってくれてボールの出所も抑えることが出来るのだから。

下手するとチャンピオンズリーグも次は予選からかもしれない……。世界金策ツアーなんてやっている場合じゃないと思うんですが、ね。ラポルタさん。

■Real Madrid 1 – 0 Real Murcia
試合前の口撃が効いていたらしく、イトゥラルデ・ゴンザレス主審はマドリーに不利なジャッジを幾つかしましたね。もちろんこの口撃は正当なものであって、過去の記事を見てもらえば解るとおり、この主審は過去に幾度もマドリーに有利なジャッジをし、バルサに厳しいジャッジをした経緯を持っています。もちろんマドリーに不利なジャッジをすることもありますし、そもそも試合のコントロールが出来ない審判だからどこに肩入れする出も無くやってしまうのかもしれない。日本でも悪名高い家本という主審がいますが、彼と同じ、とはいいませんがそれに近いぐらいに評判は悪い。
さて、この審判を持ち上げたり牽制したりするのはリーガでは慣例となっていて、マドリーも彼を擁護する発言を結構しているんです。それがこの試合に限っては先手を取られたがためにこの仕打ち。前半早い段階で、競り合いでペペの肘が当たったという不可解な判断でイエローを出されましたが、この部分は試合中ずっと同じ基準でファウルを取りイエローカードをムルシアのゴイトムにも出していましたから、これは不可解ではあるけど大きな問題にはならない。ただ直後のミゲル・トーレスに対するレッドカードはどうなんだろうか。確実に相手の後ろからアフターでスパイクの裏を使っているが、スライディングをしたわけではない。アキレス腱を踏みつけただけだ。もちろんそれでも悪質なんだけど、あまりに早い段階で退場にしてしまうことは、先のイエローカードといい試合のコントロールを難しくするだけでメリットは少ない。ロハではなくアマリージャにとどめて厳重注意を与えるだけで十分だったかもしれない。あるいは様子を見るだけの時間も必要だったかもしれない。
他にもグティのシミュレーションでのイエロー、後半開始直後にペペが相手に肘打ちをして倒した場面やゴイトムがマルセロに倒された場面、その差異がはっきりとしなかったことも問題でしょう。グティのダイブは足はかかっていてもダイブであり、ゴイトムが倒されたのはマルセロのタックルにいって残った足がゴイトムの足をすくっており、ペペのは空中戦の判断であればファウルの笛が吹かれるものだった。はっきり覚えているだけでこれだけあるんだから、この審判はやっぱりどうにもならない。

戦術的な話を少しすると、ラウールにクアドラードをマンマークにつけさせたクレメンテの戦術は古くさく、成功したように見えるかもしれないけれど、ラウール一人にラインを押し下げられすぎていてクアドラードと他の選手とのギャップがかなり激しかった。もしマドリーの選手たちがドリブルではなく飛び出しを重視していれば、そのギャップを利用してキーパーと一対一を大量に作れていたかもしれませんね。カリーニはしっかりとそのケアはできていましたけど、あれをするのならマンマーカーを一枚用意してその裏にスイーパーを置くやり方の方が的確だったかもしれません。例えばギリシャがやったものを手本にすれば。それはそれでガチガチに堅めすぎて面白くも何ともないんですが、少なくともマンマーカーとラインの意思統一をしておいてあそこまでのギャップが出来ないようにしないと。

ビジャレアルも負けてマドリーの優勝はほぼ確定。内容や采配はともかくとして、日程がマドリーに有利なんでね。例えクラシコでバルサが勝ったとしても、あと二つマドリーが負けるとは思えない。というか、バルサが全勝でいけるとも思えない(わら

UEFA Champions League Quarter Final Second Leg

2008 年 4 月 14 日 月曜日

■FC Barcelona 1 – 0 Schalke 04
やっぱり試合内容が改善されてないがな(´・ω・`)
「勝てばそれでいい」っていうのはバルサには当てはまらなくて、内容もよくなければ勝ってもそれは勝ちではない、とまでは言いませんけどね。でも1stLeg共々これをバルサの勝ち、と言い切るのはとても難しい。
この試合のバルサがもの凄く手堅いサッカーをしているように見えたのは、運動量の低下による支配率の低下、そして攻められている時間の長さから来るディフェンスラインの深さ、そして中盤までもが下がってしまいカウンターのように前数人でしか攻められない、という部分であたかも下位クラブがやるような戦い方に陥ってしまったから。もしくは勝つためのサッカーをやってしまったから。ヘタフェ戦も似たようなものでしたが、辛うじて攻撃が出来ていたのは、ボヤン・ケルキッチが中央ではなく右サイドでプレイしていたからだと言えそうです。エトーが右にはいると早い段階でカットインしたり、アーリークロスをしてみたり、と、相手のラインを押し下げるよりもまず勝負をしてしまうことに原因があるわけです。それによってディフェンスラインの裏のスペースを活用することは出来ても、ディフェンスラインと中盤との間を活用することは出来ず、さらにはこぼれ球を多く相手に拾われてしまう原因にもなる、ということですね。で、ボヤンがこの試合多くやったのはゴールライン間際までドリブルで進入した後にクロスなりマイナス方向のボールを供給し続けること。これをすることでキーパーの守備範囲内にディフェンダーを置き、行動範囲を狭めると共にエリア内にエトーとアンリ+1を入り込ませることが出来ていたのだから成功でしょう。実際に得点もそれから生まれているわけですから。ですが、それがあまりにも多くて、逆サイドのアンリまで同じ方法をとるから単調になってディフェンダーにはカットされまくり。この繰り返しで嵌められるウイイレじゃあるまいし、ここのディフェンダーが自らの意志を持って動けばあそこまで繰り返すだけの単調な動きであれば止められます。中盤からの飛び出しも多くなく、選択肢が限られた中であればなおさら。前半も後半もさして試合内容は変わらず、ボヤンが交代で変わったあとにディフェンスラインを押し下げることが出来なくなって余計に悪化したぐらいでしょうか。

現状を見る限りでは、イニエスタとシャビの疲労度が最も高く、アンカーの位置からセンターフォワードの位置まで二人でケアをしなければならないのがさらに負担となって疲労を加速させているとしか思えない。マルケスの復帰でトゥーレ・ヤヤの負担を減らすことが出来れば(言い方を変えるとライカールトがそれをすれば)、この二人の負担を減らすことが出来てポゼッションも運動量も向上、ディフェンスラインを高く保てるようになりサイドアタックも活性化する、と思うんです。かなり楽観的な見方ですけどね。
悲観的な見方をすると、エトーのコンディションが上がってこないこととモチベーションの低下が目に見えてあるということ、ジオバニ・ドス・サントスのキープが出来ない特攻ドリブルではサイドをえぐることが難しく押し上げる時間稼ぎにもならないこと、アンリのメンタルの弱さ、ザンブロッタのイタリア人的プレイが増えてカードや退場の問題がいつもつきまとっていること、ライカールトの不可解な采配、プジョルの次節出場停止、なんて挙げればきりがないほど多くの材料があって困る。もちろんロナウジーニョやデコ、エジミウソンといったブラジル勢の問題は全ての大前提としてあるわけで。

Liga Espanola Jornadas 31

2008 年 4 月 7 日 月曜日

都合で少しだけ。

■Mallorca 1 – 1 Real Madrid
前半を端的に表すとすれば「マドリーはこうやっていつも勝つ」といわれるような戦い方で、特に特徴のないまま試合を進めて、ピンチはことごとく審判の笛に助けられて失点をしないで済む、というもの。
マジョルカの三つあった得点に直結するチャンスの一つ目は、ハーフウェーライン付近でのオフサイド。パスが長く先にカシージャスが触れるチャンスがあっただけに、即得点とはいえないけれど大きなチャンスであったのは事実で、オンサイドでもあった。二つ目は右からのクロスをアランゴがシュートにいこうとしたところでセルヒオ・ラモスと競り合い、オフェンスファウルを取られた場面。二人ともがボールに向かっていてアランゴがセルヒオ・ラモスが飛んだために下側になってしまいファウルになったんだけど、あれはセルヒオ・ラモスが上手くファウルを貰おうとした行動で、笛が吹かれるのはしかたがない。審判によっては取らない事もあるだろうけど、あれはファウルでいい。三つ目はカンナバーロがクロスをエリア内で手で止めてハンドを取られて然るべき行為。ハンドの笛でPKを与えるときに留意する点は、体に手が着いているか、という部分。それが大きくジャッジを左右して例え手に当たっていたとしても体に引っ付けてさえいればハンドの笛を吹くことは稀。あとは意図して止めようと手を出したりすれば確実なんだろうけど、この試合のハンドでいえば、心象の悪いハンドだったのは確か。あそこでPKを与えていればこの試合の行方を大きく変えていたでしょうね。

後半を端的に表すとすれば、前半の反動をもろに受けて審判がゲームを破壊した、ということでしょうか。
マジョルカの攻撃がよく、シュスターの意図のはっきりしない采配があったとしても、前述の審判の行為がなければ、と思う。セルヒオ・ラモスへ与えられた一つ目のイエローカードはハンドによるもので、これは意図的に止めたというよりも当たったという側面の方が強い気がするもので、前半にあったカンナバーロのハンドよりは甘く判断してもいいものなんですが、ここで何故かイエローカード。前半の部分の判断ミスを審判が帳消しにしようとしたんでしょう。あとはエインセに出されたイエローは抗議によるものでしょう。あれだけ前半自分たちに味方して貰いながら、少しでも不利なジャッジをされると激高して猛抗議をする姿勢はどうにかならないのかな。だからマドリーはいつも審判に(ry
で、セルヒオ・ラモスが二枚目のイエローで退場させられるのは、そういったことの積み重ね。自重できない彼の欠点とそのあとのシュスターが不可解な交代でミゲル・トーレスではなくディアラを右サイドバックへ置いたことで失点をするわけですが――。

総括すると、審判の判断がゲームを壊し、マドリーは攻撃の形を作れず、マジョルカは持ち味を出した。グイサにもう少しの運とホナス・グティエレスにシュートセンスがあればマジョルカの勝ちは堅かった。そんな試合。

■FC Barcelona 0 – 0 Getafe
何を書けばいいのかわからない。
両チームとも上記の試合に比べて日程が厳しい中で、動きの質が落ちるのはしかたのないことだけど、あそこまで低質なパフォーマンスをされると批判する気にもならない。ポストにシュートを三本止められるという不運もあったけれど、そもそもそこに至るまでの判断スピードが鈍く、タッチ数を一つ削るだけでシュートに持っていける場面が多すぎる。あとはエトーは何故後半に私服で観戦していたのか。ロナウジーニョやデコ、エジミウソンといった選手たちとそれ以外との確執の話やドクタースタッフと現場の不一致、そういった内部の雰囲気の悪さが影響しているのかもしれませんね。
まるでかつての暗黒時代を彷彿とさせる(ry
昔はリバウド大先生を支えに見ていたけど、今はボヤンとカピタンを支えにするしか――。

とにかく上二つが勝てていない中、だめぽの精神を発揮してこの結果。
空気読みすぎ、乙。