‘Football 10/11’ カテゴリーのアーカイブ

キリンカップサッカー2011 日本対ペルー 超雑感

2011 年 6 月 1 日 水曜日

前半序盤の日本はシステムが3-4-3になった影響を強く受けていて、非常にシステムを守ろうとするあまり、それぞれのポジションから離れていこうとしない印象が強かった。特にセンターバックに顕著に現れていて、守備時にはリトリートして主にファルファン一人しかマークする必要もない中、三枚が揃って守りについてしまっていた。誰かがチェックにでた後をカバーするのではなく、チェックの役割を中盤に任すなどして、前へ踏み出さないために全体を下げざるを得ず、ウイングバックも下がってしまい、全体的に引き気味に推移するきっかけを作ってしまっていた。スピードに乗られる以前に、縦パスを入れられポストプレイになりそうな場面でもチェックに出て行くスピードであったり、予め掴まえて相手についていく姿勢も足りず、楽にボールを扱わせてしまっていた。チェックにでたとしてもセンターバックが余っているのだから、カバーリングはしてもらえるはずだし、ウイングバックも下がってしまっていたのもあって十分にいたのだから彼らに任せてもよかった。サイドを崩されそうになったときもウイングバックと中盤、あるいはウイングに守備を任せてしまって中でクロスの対応のために三枚が残っている姿も珍しくなかったものの、三枚がマークに付くべき相手が誰一人いない中で残っていて、守備が相当数余っている場面も多く、ウイングバックの背後をきっちりと左右のセンターバックが埋めていればウイングバックがポジションを下げすぎずに攻撃に移行できる形を作れたのかもしれない。

攻撃時にも3枚のディフェンダーは足を引っ張っていて、長谷部が下がって伊野波を前へ押し上げさせ、ザッケローニ監督が修正を行ってからは伊野波のポジションが前へ上がり、ウイングバックを押し上げる役に立っていたし、ポジションが上がったことでボランチとの横の関係を作れるようになり、手詰まりになっていたボランチから外への選択肢を作ることが出来ていた。後方に三枚も余らせてしまっているからペルーにはウイングバックを含めてマークに付くだけの余裕があったから、そういった変化をセンターバックがもたらす必要があり、マークをする相手もなく後ろに居続ける必要はなかった。その点、右の栗原は伊野波ほどのユーティリティ性を持っておらず、西のサポートをするために上がっていくことも張り出して後ろを埋めて安心して上がれるようにしてあげることも出来なかった。もしセンターバックの左右が中央を残して攻撃の組み立てに多く参加をしていればよりスムーズさはでていたはず。前半の終盤は今野が栗原とポジションを変わったことでようやく左右へのカバーリングと組み立ての参加が見られるようになったものの、序盤のポジション選択は間違っていたのかもしれない。

センターバックだけではなく、他もよくなく、システム上、横に大きく使えるだけ各ポジションに選手が揃っているにもかかわらず、パスを動かす距離が広く、タッチラインから中へのパスコースを中心に用意できず、横方向に動かせるポジションをを取れていなかった。サイドからサイドに縦へ送ったり、中央から中央というような限定されてゾーンを狭めて対応できる攻め方をしていれば窮屈になるのは当たり前で、ウイングバックはボランチと横に動かせる環境を作るべきだったし、ウイングはフォワードとすべきだった。それぞれがばらばらにしていると全く繋がらなくなってしまうものの、途中からウイングが外から中へと動きながら法レイすることによって相手のサイドバックを中へ引き入れ、タッチライン際にスペースを用意できるようになったのは好材料で、ウイングバックがそこを使うことが出来れば、ウイングと横にボールを動かして、中に人を入れつつ、外も幅広く展開してクロスを中心とした攻め方が出来ていたのかもしれない。左の安田は関口と上手く横関係を作って飛び出したり、自身が中へ入って横並びになれる状態を作っていく姿も見られたものの、西は岡崎が中へ入ると同じように中へ入ってしまい縦関係を作ることに終始してしまっていた。すると右にぽっかりとスペースはあるものの利用すべき選手が誰もおらず、中に渋滞が出来上がって切りくず事の出来ないゾーンへ入り込んでしまうだけになっていた。

遠藤と長谷部を助ける選手の存在は後半開始まで待たなければならず、本田が入ってからは三枚で中央から動かせることで両選手を上手く助けていた。長谷部が上がれば本田が下がりボールを扱って左右へ振り分けられるし、別の形も上手くやってのけていた。もちろんシステムが変わって4-2-3-1になっていたことも影響しているけれど、中央の三枚が交互の横関係を作りつつサイドへボールを配球することによって、前半は見られなかった横へのボール配球が増えて多少揺さぶれるようになってきていた。
センターバックからのボールも無駄が少なくなり、センターバック間やキーパーを交えてボールを動かすときには左右へ大きく開いて扱うことでボランチが戻って前を向いてボールを触れるようにできていたし、左右へ開けばサイドバックを押し上げることが出来て、ボランチとサイドバックが同列に並んでしまえるようになった。サイドバックを押し上げ中央でキープが出来れば前だと近い関係を保つことも難しくはなく、あとは支配率を上げていけばより形らしいものが作れたのかもしれない。ただペルーのプレッシングもあったし、濡れたピッチでミスも多かった。一番の問題はゆったりとリズムを作ろうとボールを持ったときに慌てない選手を用意できていないことで、前田や本田は前線で収められてもそれらへ収まったときにパスコースを作る動きや、相手のプレスの逆を取るための小さな動き、戻って受け、左右へ振り分けて組み立て直しのようなものが足りなかった。

途中投入されたフォワードらは縦パスを収める動きがなく、押し込まれる環境の中でまずきちんとボールへ触れるポジションを取って、一つ触ることで全体を押し上げて守備の形を作り直していく役割も担えておらず、かといって下がってセカンドボールを拾えるほど引いているわけでもなかった。カウンターのボールを出せる状況になく、精度の高いものを送れる状態にもない場合は、二人もフォワードとして出場したのだからせめて体を張ってフィードや縦パスを送らせるだけの役割を担う必要があった。両サイドバックに運動量と縦へのスピードがあったのだから、競ってセカンドボールを得ることが出来ればカウンターにすることも可能だったはずで、勝負のタイミングを見極めて出てきていたペルーに対して状況が見えてなかったのかもしれない。

試合中の変化はシステムの変化に寄るところが大きく、3-4-3のシステムで必要な左右センターバックの攻撃参加と外側の処理は不十分に思え、その形が出来たとしてもまだウイングとウイングバックの関係が不明確で攻撃の形にはならず、ボランチの二人にかかる負担が増大してしまう。ウイングが前田のような中央と連携をしたとしても、どちらも変化をもたらせる選手ではなかったから、引いてリズムを作ることも出来ず、ボランチを経由するしかなく、ダイレクトで戻したとしても二つ余計なパスを挟むことになって速攻もシュートまで持っていけない。
現状では4-2-3-1の方が、ボールを動かすための距離が近づきパスを繋げやすく左右へも動かせるようになる、ボランチの片方がポジションを上げやすく、変化をゴールに近い位置で作れるという点では日本には向いているものの、オプションとして考えた際に3-4-3を使ったとしてもいいかもしれない。ただまだまだ時間がかかる戦い方をしているのは確かで、3バックのサイド、あるいは中央が中盤にまで進出をして攻撃参加できるだけの足下の技術が要求されるはずだし、ウイングにはゲームを組み立てる能力も必要とされるはず。慣れという部分が大きいものの、選手を当てはめるポジションを間違っているのではないだろうか。

UEFA Champions League Final バルセロナ対マンチェスター・ユナイテッド

2011 年 5 月 29 日 日曜日

■FC Barcelona 3 – 1 Manchester United
マンチェスター・ユナイテッドは特にバルサに対応し戦い方をして試合に臨んでいました。押し込んだ後、バルサが攻撃に出ようと縦パスを出し、収めるポイントになるイニエスタやメッシに対して激しくプレッシングをし、掴まえることで攻撃へ移る一歩目のフィードを抑えてしまおうとしていました。密着をしてしまうとトラップ一つで振り切られてしまう可能性があるためそれをせず、ゾーンを集めて囲い込んで抑えていました。
そしてサイドバックを強く意識した攻撃をし、押し下げることによってシャビのポジションを下げようともしていました。特にダニエウ・アウベスの裏側を取ることによってアンカーのブスケツやセンターバックのピケを外に引き出し、中央にスペースを作ろうとしていましたし、その状態でバイタルエリアを使い、少ない本数でゴールに近づこうとしていました。中盤を経由した攻め方をしてきていれば、バルセロナは攻守の切り替えからプレッシングをし、相手のパスコースを狭めながら自分たちの守備の形を整えることができるはずでしたが、中盤を省略してフィードによって競争させられることによって、プレスをさせてもらえず押し下げられるばかりになっていました。ペドロとビジャが積極的にプレッシャーをかけようとしていましたが、ユナイテッドはボールを奪えばすぐにエルナンデス、あるいはルーニーのポジションを見て背後へフィードを入れてチェックを気にせず放り込み続けていました。スピードを活かした競争を仕掛け、二枚のセンターバックに対して二枚のフォワードで仕掛けることでカバーリングをさせず、難しい対応をさせていました。大きく押し下げられることでバルセロナは守備から攻撃に移る位置が常に低く、一からのスタートとなってしまうため、ポゼッションの形を形成するまでに時間を必要としてしまいました。

メッシがサイドにポジションを動かしてボールを収めるポイントとなり始め、それ前でのように複数方向から囲い込まれることはなくなり、ボールを奪われることが無くなったことでバルサは安定して収められるようになってきていました。ビジャが中央にポジションを移すことでメッシが外から中へ動いたときに縦関係を中央で作れるようになり、サポートしあえる状況を作って縦パスのカットを狙わせないようにしている。中央でセンターバックを牽制してくれる選手がいることでメッシは下がってボールを扱えるように自由を得ましたし、シャビと近づくことで彼のポジションを上げることにも繋がりましたから、前の人数の増加は横へのスムーズな動かし方に繋がり、ポゼッションを形成するまでになりました。パク・チソンの運動量とチェイシングを序盤こそバルサは嫌がっていましたが、ユナイテッド全体のチェックやカットを狙うポイントが徐々に解ってくるようになると、それも簡単にかわせるようになりましたし、パスを動かして逃れることも容易になっていました。徐々に相手の隙間に動き直してボールを受け、寄せられて掴まえられ、足を出されるより早くにボールを動かしてしまう。予め掴まえて激しい守備で試合をコントロールしようとしていませんでしたから、待ち構えてしまうとボールへ反応してしまって足を止めてしまい、ポゼッションの間見ていることが増えていました。

バルサがポゼッションを安定して出来るようになると、ディフェンスラインを高く保てるようになり、攻守の切り替えの際にも奪われるポイントをセンターバックが予測をしてラインをコントロールできるようになる。ユナイテッドのフォワードも守備に走らせて、特にルーニーは下がってプレイする時間が増えていましたから、エルナンデス一人がセンターバックと戦い続けなければならなくなっていた。そうなるとラインコントロールされてオフサイドトラップを利用されていくことで、ユナイテッドはフィードを単純に入れても競争するような状態に持っていけず、フィードをすぐに出せなくなったことでバルサが攻守の切り替えからフォアチェックを連動して行い、押し込んで奪い返すことも出来るようになり、高い位置でプレイ続けられるようになる。中盤の守備に関してもキャリックやギグスらもポイントを絞れなくなったことで効果的に寄せられませんし、メッシを気にしすぎるあまり、彼に合わせて足を止めてしまい、動き直されたときにスピードについていけずに背後を取られてしまう。あるいは引き出されてしまってバイタルエリアを空けやすく、もしくは中央に集まりすぎて外側を利用されてしまう。メッシはバルサの中心であると同時に囮であり、イニエスタやシャビが関与することによってそこに出て行かなければならなくさせられる。メッシの動きをキャリックは見きれていませんでしたし、パク・チソンは右に流れたメッシを気にしてついていくことは出来ても、終始徹底するにはいたらず受け渡しも出来ていませんでしたからバイタルエリアを狙うメッシに好きにやらせていました。他も引き出された中盤の背後を狙い続け、シャビまでそこに入らせてもらっていましたから、先制点を演出する時間を多いに与えてもらっていました。ビジャとメッシに動きを釣られて中央に集まり、ペドロの逃げていく動きを見られなかったことも大きく影響していましたが、簡単に引き出される中盤の背後を埋めきれなかったことが、バルサの先制点に繋がっているようでした。
バルセロナは特にシーズン終盤は不調に喘いでいたビジャの動きに非常にキレがあり、コンディションの悪さを全く感じさせなくなっていましたし、ゴールの近くでプレイし、ボールを引き出す動きも、シュートまでのクイックさも十分にありましたから、ユナイテッドとしては注意してみなければならない対象になっていたからこそ、その場面でも引きつけられたようでした。

ユナイテッドはロングボールを裏へ出して競争することが出来なくなり、繋がなければ試合を構築できなくなっていましたが、前へ残る選手たちはバルサが予め掴まえていて自由にさせておらず、収めさせることもさせていませんでした。下げさせることのみで前を向いて扱わせず、スピードにも乗らせていない。ユナイテッドはフォアチェックにも晒されて、ボールを下げざるを得ない場面を増やしていましたが、同点の場面ではスローインからの展開でルーニーをフリーにして前を向いてボールを扱わせてしまい、スピードに乗ったまま展開させてしまった。一度徹底できなかったその一瞬を見逃さずに同点に追いつかれてしまいました。

バルサは形を得たことで、寄せてくるタイミングも足を出すタイミングも理解しているようにボールを動かし、ダイレクトで動かし、自身らは最小限の動きでユナイテッドの奪うポイントを失わせていました。それによって焦らして出てこさせ、引き出した上で中央を使い、ゾーンを狭めさせて外側を使う。失点からシャビのポジションが一時的に下がっていましたが、メッシが中盤を引きつけ、特にキャリックを引きつけておくことでシャビはその背後に動き直してすぐにポジションを元に戻せました。
ただユナイテッドも同点に追いついてからは、パスワークがマイナス方向のものが中心となるのではなく、しっかりと前へ向う勢いのあるパスを出せるようになっていました。競争をするような場面こそ減りましたが、それぞれがドリブルで持ち上がりつつ、前のコースを探していけるようになっているように見えましたが、バルサは相手を外に押し出しつつコースを限定して守りやすい形を作れていましたから、ゴールを脅かされるようにはなっていませんでした。

後半はよりバルサはポゼッションによって前で動かそうとしているようでした。得点を急ぐためのクイックな展開ではなく、ユナイテッドの奪おうとするポイントを理解したことでミスを増やすダイレクトを使うのではなく、タッチ数を増やして横に動かし続けて左右へ揺さぶっていました。ユナイテッドも一度下げるポイントを狙ってパスカットを仕掛けていましたが、それを見極める余裕もバルサにはありましたから、不用意なパスミスからカウンターを受けることもなく、前半よりも足を止めずに向かってこようとするユナイテッドをいなし続けていました。シャビ、イニエスタ、メッシは特にかわされてより不利な環境を作られてしまうために足を出せず、寄せられず。予め寄せようとすれば裏を取られ、外される。左右に動かされてマークを絞りきれず、バルサが足を止めて動かすのに合わせて足を止めさせられてしまう。そしてセントラル・ミッドフィールダーの横にスペースが出来、メッシがポジションを取っているのを意識できず、ミドルシュートからの得点を許していました。

ユナイテッドはメッシを全く抑えられなくなって、奪いに行き、体を寄せようとすればすぐにかわされて背後を取られてしまう。バレンシアやパク・チソンがその象徴で、彼らのチェックはかわされて背後を取られるためのものでファウルで止めるしか無くなっていました。それで他のポイントで止めようと無理をする以外無く、無理に奪いに行くことでバルサはそれをかわして自由を得ていき、ファウルをさせることで自分たちの形を作る。メッシは動きを減らしながら注意を引かないように動くことで自由になり続け、マークを受けないままバイタルエリアを利用できていましたし、ユナイテッドのディフェンスラインは中盤との連動性を欠き、低くあり続けて中盤との距離を広げていました。距離が広がりサポートが遠くなると一つ一つの反応が遅れてファウルになる回数が増えましたし、バルサは動かず、足を止めながらもしっかりと動かし、要所々々でチェックやポジションの修正を無効化して、相手を動かして自分たちが動くゾーンを作る。

ユナイテッドは何とかルーニーが収めて起点としたいところでしたが、マスケラーノがしっかりと見続けて、しっかりと自由を与えないように抑えられていましたし、タイミングを伺ってパスカットをもして収めさせず、非常にタイミングを見極めた守備で支えていました。
ビジャの三点目が決まってからはチャンスを待つわけにはいかないユナイテッドは、前への勢いをがむしゃらに出すしか無く、ルーニーを左右に動かし彼の突破に頼って形を作らなければなりませんでした。それもバルサはアンカーからサイドバック、そしてセンターバックと複数でチャレンジに行き続け、カバーリングもしっかりと行っていましたから、突破されてシュートまで持っていかれることはなく、中へのコースを塞ぎつつ行っていましたから、前半の失点のような形をも作られませんでした。相手が攻撃に出れば出るほどバルサのスピードアップするスペースが得られましたから、一方的に押し込められるような展開にはなりませんでしたし、むしろバルサのプレッシャーによってユナイテッドはどんどんとボールを下げられてスピードアップするパスを出せず、センターバックとの競争や背後へのボールを入れることもままならなくなっていました。

一時的に狙いを定めたプレッシングでいくつかミスを誘ってボールを奪えたユナイテッドでしたが、奪うべきポイントで奪えたつもりが、かわされてファウルにさせられていることで苛立ちが生まれ、素早く寄せようとしてもそれよりも早くダイレクトで動かされることで寄せきれず、メッシへのマークを徹底することぐらいしかできませんでした。代わりにシャビに前を向かせてしまい、守備を固めていくバルサの交代によってより状況は安定してしまいましたから、ユナイテッドにとって崩すポイントを得ることが困難なまま試合を終えるほかありませんでした。守備を固めたことでバルサはフィードをフォワードに当ててこようとするものも抑えられましたし、中央に人数をかけてきても、サイドからのクロスに関しても中の人数を増やすことでフリーにすることなく、危なげなく守り切れました。

Liga Espanola Jornadas 38. マラガ対バルセロナ

2011 年 5 月 22 日 日曜日

■Malaga CF 1 – 3 FC Barcelona
この試合もバルセロナはただの消化試合でしかありませんでしたから、主力メンバーの殆どを休ませ、ベンチにも入れず、怪我から復帰したいくつかの選手を起用するに留めていました。

バルセロナはアンカーにフォンタスを入れている関係から前へボールを運ぶ手段に乏しく、マークやチェックを受けながらも繋ぐ勇気に乏しいようでした。それぞれの選手が相手の隙間に入って受ける体勢を不十分ながら整えているものの、相手選手が近くにいるそこへチャレンジするパスを選択しようとせず、より安全な逃げのパスを選択してしまっていました。後方へ下げることでマラガのチェックをより前へ向かわせてしまっていましたし、パスコースを選ぶ少しの躊躇がマラガに狙いを絞らせ、チェックからパスカットを狙いやすくさせてしまい、序盤は何度もカウンターを受けてしまいました。

パスコースを上手く作れないのであれば、ドリブルで持ち上がることで変化を加えようとしていましたが、チェックの人数がいる中でそれをやってしまうため、簡単に体を寄せられてコースを限定されてしまいましたし、他がサポートのために動いてドリブルのコースを作ったり、パスを受けるための位置取りをできていませんでしたから、ドリブルコースを塞がれた上で窮屈な逃げのパスを選択しなければなりませんでした。主にフォンタスがそこに関係していたんですが、彼がもっとパスを受けるための動き、マークを苦にしないコントロールと散らし、それとパスを迷わなければミッドフィールダーとディフェンダーをスムーズに繋げたのかもしれませんが、それは酷な期待のようでした。

カウンターを何度も受けたことで裏へ走られることを怖がり、ディフェンスラインはすぐに様ってしまい、相手ボールになった際に押し上げてフォアチェックの助けにすることが出来ませんでしたし、攻守の切り替えも遅く、すぐに奪い返す、あるいは囲い込める形が作れていませんでしたから、センターバックが踏みとどまるのは難しい状態でもありました。フォワードが切り替えて守備を行ったとしても、それより後ろの連動が不十分でしたから、サイドバックとウイングの間にスペースが出来てしまい、マラガに意図してそこを使われることでサイドバックも出て行けず、起点にされてクロスを何度も入れられてしまっていました。

バルサが後方で拙いボール回しをすれば、マラガはフォアチェックのスイッチを入れて奪いに来ていましたから、ピントとセンターバック二人で危なっかしいパス交換も相手を引き出す上では効果があり、マラガを間延びさせてカウンターへ移行しやすいスペースを得ていました。マラガのディフェンスラインは一定以上に上がらず、ついていこうともしませんでしたから、その形が出来ればスピードアップするには十分でしたし、ポゼッションが出来ない環境にありましたから、そのカウンター気味のやり方が効果的に見えていました。
ある程度時間をかけた攻め方では、マクスウェルの斜めのドリブルがなければ横の変化を加えつつ前へ運べませんでしたし、アンカーから左右のウイングへの大きな振り分けも出来ず、展開が小さいことでマラガの守備ゾーンから抜けきれませんでした。セルジ・ロベルトもチアゴも似た役割を担えていませんでしたし、ボールを収めるポイントにも慣れていませんでした。アフェライが中央から下がってプレイすることによって、普段メッシがしているように中盤と連動して三枚でボールを動かしてマークを外して安定したキープに繋げるようになってきていました。それはマラガのセンターバックが徹底してついていこうとしなかったからこそ、バイタルエリアを利用できていたことでもありましたし、そこが利用できれば前向きにボールを扱えますし、ドリブルで仕掛けてファウルを貰うことも出来ました。

攻撃にある程度テンポが出てくると、バルサの守備も一定の形が出来るようになり、マラガの選手たちを掴まえず自由にしてしまっていたものから、距離を縮めて捉えられるほどになりましたし、フォアチェックも形になってきていました。ただその最中に失点をしたのはチェックに集中するあまりフォンタスがサイドに引き出され、クロスに対しディフェンスラインに入るべき選手がいなくなったことが強く影響していて、チアゴであったり、ジェフレンのような右側の選手が戻って埋めておくべき場面でした。あるいはフォンタスが中央から動かずに中のケアをし続けることでも防げていたはずでした。

同点に追いついたPKのジャッジは確かに足には当たっていましたが、あれが妥当であるかどうかは疑問の残る判定でした。それが良いか悪いかは別としても、この試合のボヤンにはPKを得たようなゴールへの執念が見られるようになってましたし、強引すぎてもゴールを第一に考えた動きをするようになっていますし、消極的であったり自信のないプレイを連発するような状態の悪さを特別感じることはありませんでした。ゴールへの嗅覚の点では試合勘を必要としそうでしたが、悪くない働きでした。

そのPKの判断から少しマラガのプレイが雑になったようで、特にエリセウは直線的にボールに向かってくる事が多くなり、周囲や背後のスペースを気にせずに奪おうとしてきていましたから、ジェフレンが主導権を握るのは難しくありませんでした。後半になってもそれは変わりませんでしたから、マラガ全体も左側へシフトした守り方になってバランスを崩していました。それ以外の点でもマラガは前へのチェックが、特定のスイッチを待たずに行われてしまうことで間延び気味に推移するようになりましたし、フォワードは前へのこり続け、ミッドフィールダーもそれについてしまいましたから、バイタルエリアを利用される回数も増え、マラガは前半はしていなかったセンターバックの前への守備をしなければならなくなり、ラインを崩して守備しなければならなくなっていました。

フォンタスが前半に比べて十分に縦パスを送れるようになったのも、そこにスペースがあり、スペースがあることでフォワードがしっかりと受ける形を作って待てるから迷うことなく出せていました。スムーズにアンカーから縦パスが出ればスピードアップしてより攻撃に出られましたし、そこを気にさせることが出来れば、セルジ・ロベルトのボールをもらいに来る動きにもパスを渡せるようになりますし、安定したポゼッションを出来るようになりました。

ダニエウ・アウベスが入ったことでよりポゼッションの形は様になり、特に彼のパススピードの速さが周囲にもいい影響を与え、パススピードが上がり左右への動かし方も、チェックを受けるよりも早く動かせるようになりましたから、安定していきました。外から中へと切れ込むドリブルによる変化もありましたし、マラガのゾーンの修正よりも早い展開が出来るようになっていました。

ジェフレンの交代の仕方からすると怪我のようで、非常に残念でしたが、代わりに入ったマスケラーノは大きな展開でマラガのプレッシングをさらに絞りづらくさせていましたし、後方でのポゼッション時も頻繁な動き直しとポジションの的確な取り方でスムーズに動けていましたし、大きな役割を与えていました。さらに投入されたペドロもマラガにプレッシャーを与えるには十分でした。マラガが前がかりになっている状態でのカウンターは効果的でしたし、センターバックが出てしまう状況も改善できていませんでしたから、ディフェンス利案を整えられず裏への飛び出しがしやすくなっていました。それにペドロが投入されればマラガは彼の動きを気にしなければならず、ダイアゴナルな動きによってマークを受け渡せず引っ張られましたし、アフェライのミドルシュートを防ぐ手段を奪っていました。

ペドロのチェイシングは守備面でも十二分に効果を与えていて、後半であってもバルサは連動してマラガに余裕を持って処理をできなくさせていました。それが不安定なロングボールを蹴らせやすくし、奪いやすくすることでボールをキープできるようになり、バルサはサイドバックも中盤も高く保てる回数が増えましたし、ディフェンスラインも高く保つことで組織的なプレッシングの形を作れて、ピンチを作ることなく試合を動かせるようになりました。

コーナーキックから三点目を入れたことで試合の行方を決定付けられましたし、メンバーは大きく落としていましたが、途中投入された面々が試合の流れを変えられましたし、結果もそれに繋がるものでしたから、チャンピオンズリーグに向けていい終わり方をできたようです。

Liga Espanola Jornadas 37. バルセロナ対デポルティボ・ラ・コルーニャ

2011 年 5 月 16 日 月曜日

■FC Barcelona 0 – 0 Deportivo La Coruna
日程が詰まっている中で優勝が決まりましたから、どれだけの選手を入れ替えて休ませ、代わりに誰が出場するのかに興味を持つ以外ありませんでしたが、その中でもボヤンが復帰し出場していたのは嬉しい材料でした。
選手こそ大きな変更がありましたが、システムに大きな変更はなく、アフェライが中央のメッシがいたポジションに入り、左右にボヤンとジェフレン。右サイドバックにジョナタン・ドス・サントスが入ったことが驚きでしたが、それ以外はそれぞれのポジションのそのままの起用になっていました。

バルサのスタート時に目立ったのはケイタとアビダルで、特に前へ向かっていくスピードを前面に出し、パスカットを狙い、カットからそのままスムーズに前へ運べていました。デポルティボもスタート時はディフェンスラインを高く設定しコンパクトに保とうとしていましたから、そういったパスカットを狙う姿勢があれば、一気に相手を押し下げることにも繋がりますし、パスを使ってコントロール選手が不在でしたから、いい動きでした。
ボールをコントロールして奪われないように動かすことは出来ていましたが、左右へ素早く揺さぶるパスを通すにはパススピードが足りませんでしたし、展開も小さく、経由する場所も多いためデポルティボがコンパクトに保って引いているゾーンを揺さぶる効果もありませんでした。ケイタがその役割の一端を担うことになっていましたが、サイドにでていることも多く、ボヤンのサポートであったり前への飛び出しで変化を作ろうとしていましたが、パスを動かすにはサイドに寄りすぎて選択肢の幅を狭めていましたから使えるほどではありませんでした。チアゴもボールを受けて左右へ流していましたが、安全なパスに終始していましたから脅威を与えるようなパスやリズムの変化をもたらせませんでしたし、ボールを受ける動きにしても奪われない安心感を与えることが出来ず、後方からのパスを収めるポイントにもなれていませんでした。センターバックのバルトラもフォンタスの二人も前へ出てこずアンカーの横でボールを扱おうとしていませんでしたから、最後尾で横に動かして中盤に預けやすい形を作れていませんでしたから、チアゴに全ての責任を押しつけるには厳しい状態ではありました。

相手のゾーンを崩せていないため、中へ切れ込むことも後ろへ押し下げることもままならず、ケイタの飛び出しで相手を引きつけてボヤンをフリーにする以外の変化は望めませんでした。徐々にケイタの動きを見てチアゴがパスを出せるようになりましたし、ボヤンはボールを受けてドリブルで仕掛けることで唯一といってもいい変化になっていました。効果的な仕掛けであるようには思えませんでしたが、ゴールライン際に押し下げるにはこの方法しかありませんでしたから、それに頼らなければなりませんでした。アフェライも徐々に左右や戻って受ける、あるいはピボーテの裏でボールを受けるなど動きが大きくなってきていましたし、ドリブルを中央でも仕掛けられるようになって、消極的なバックパスではなく、積極的な仕掛けによって少しゾーンを動かせるようになってきていました。デポルティボもその動きを気にしていましたから、マークがついて動いた後、バイタルエリアに出来たスペースにチアゴ・アルカンタラが入って使おうとし始めましたし、一部に動きは出ていました。
ただポジションの変化やボールを持ち上がって変化を加えるセンターバックやアンカーもおらず、ジェフレンもジョナタンも右側でドリブルを仕掛けられていませんでしたし、特にジェフレンは引いてボールを受けて自らドリブルをするためのスペースを作ってからプレイしようとしていませんでしたから、停滞気味になり、左右両方が効果的に動いていればより混乱させられていたのかもしれませんが、片方が足を引っ張っている印象が強くありました。それをポジションチェンジして、ボヤンとジェフレンが入れ替わることで左右のバランスを切り替えて仕掛けられるようにもなり、若干改善された部分はありましたが、デポルティボはポイントをさえていて自由にさせないことで決定的な働きをさせてもらえませんでした。ウイングやサイドバックからの中へのパスは出せませんでしたし、ケイタにはマークが付き自由に動かせず、潰すわけではありませんでしたが前を向かせないためのいいコントロールをされていました。

ジョナタンのサイドバックは攻撃面でドリブルや飛び出しが無く、それほど大きな効果をもたらすことが出来ませんでしたが、体の使い方や強さは十分に発揮して、守備面で大きな貢献をしましたし、きっちりと奪いきれる能力を示し、そこにパスが加わることで可能性をしっかりと見せてくれていました。フォンタスもバルトラも悪くない程度には出来ていたんですが、序盤にあったピンチもそうでしたし、裏へ抜けられる動きへの対応と、自分の前にあるスペースをどう潰すかのバランスが上手くいっておらず、マイナスのボールに対応しきれなかったり、背後に抜けられやすくなっている点はマイナスでした。

後半のポゼッション時にはウイングや上がってきているジョナタンなどに大きく振り分けて展開しようとし始め、デポルティボも前半から比べれば前からっチェックに出てきて積極的な姿勢に見えていました。交代でダニエウ・アウベスとマクスウェルが入ってからは左右のバランスもあり、右側が高く保ち続けてサイドチェンジを受ける場面は減りましたが、ジョナタンがアンカーに入ることでポジションが上がって中盤同士がボールを動かしやすい環境を作れるようになったようでした。ただ徐々にバルサの面々も消耗してきていましたし、デポルティボのゴール前まで複数で対応しつつカバーリングで最終的に止める守備組織の確立によってドリブルで崩せなくなったのも停滞してきた要因になっていました。バイタルエリアに待ち構えられる選手がいればディフェンダーの前でワンツーをして裏を使ったり、リズムに変化をつけてシュートを打てたのかもしれませんが、それもありませんでした。マクスウェルの外から中へのオーバーラップでつけられる変化や、ダニエウ・アウベスの相手の背後まで飛び出すフリーランニングで得点を感じさせるプレイは出てきていましたが、ドリブルとパスを織り交ぜた試合展開を継続できませんでした。

ケイタやダニエウ・アウベスのフリーランニングも活かせられるほどのパスを出せませんでしたし、継続して出せないことで相手に強くそのランニングを意識づけて囮にも出来ていませんでしたし、実際にフィードを出せたとしてもサポートが遠すぎて落としたボールも拾えず、徒労に終わるばかりでした。二度ほど決定的な形を作れたダニエウ・アウベスの飛び出しだけが成功例だったでっしょうか。
あとはデポルティボが全員で引いて守っていましたから、間延びしているエリアが少なく、攻撃に人数をかけてこないことでスピードアップした展開にも持ち込めませんでしたから、最後までスペースが無く、バルサには消耗からかミスも多くなってしまい、崩しきったと思えるようなプレイを見ることは殆どありませんでした。

いくつかあった失点のピンチもビクトル・バルデスの素晴らしいセーブのお陰で失点せずに済んだだけで、デポルティボとしては思い通りの試合展開だったでしょうし、この試合のバルサのメンバーではそれを打開できるだけの力がありませんでした。ただ主要メンバーを休ませ、怪我から復帰した選手たちのコンディションは見た限りでは十分なようでしたから、試合の持つ意味ではこれでも良かったのかもしれません。

Bundesliga 34. Spieltag バイエルン・ミュンヘン対シュツットガルト

2011 年 5 月 15 日 日曜日

■FC Bayern Munchen 2 – 1 VfB Stuttgart
どちらのチームも激しいプレッシングで試合をコントロールしておらず、緩やかながらマークとチェックによって守備を構築していました。特にシュツットガルトは待ち構える意識が強いようで自陣に引き気味でしたが、岡崎が積極的にラームへ仕掛ければ、それに連動してフォワードがパスコースを切りに動きましたし、その逆も然りで、それぞれの守備が徒労に終わらない程度に連動できていました。その中で序盤上手くいっていなかったのがサイドの攻防で、シュツットガルトのサイドアタッカーはサイドバックを掴まえるのがメインとなっていて、バイエルンのウイングを抑えるのはサイドバックに任せっきりになっていました。ロッベンはボカが動きに合わせてついて行っていましたから、ロッベンが戻れば彼もついていかなければならず岡崎とポジションが被ってしまい、後方に広大なスペースを用意してしまうことも多々ありましたし、動き直されて背後を使われることもありました。

バイエルンはそういった相手のマークを利用し、ミュラーとロッベンらがポジションを横に動かすことでマークを受けずに中盤の背後を取ってバイタルエリアに入る、あるいはクローゼが下がってボールを持ち上がり、二人を飛び出させるなど変化をつけ、シュツットガルトにマークの狙いを絞らせていませんでした。中へ入ってプレイすることでシュツットガルトのゾーンを狭めて外に大きくスペースを用意しましたし、待ち構えてドリブルを止めなければならないようにした上で、相手の足を止めさせて裏を狙う。中へのポジション変化にボカがマークに付き切れていませんでしたから、ロッベンがスピードに乗ることも難しくなく、決定的なチャンスを作り出せていました。あるいは下がって引き出すことでスピードアップできるスペースをも用意していました。シュツットガルトは徐々に二枚で対応することでロッベンを抑えようとし始め、中央から外へ張り出して中のコースを切りつつ守るようになりましたし、岡崎もラームのみを気にするのではなく、ロッベンのマークをも担当するようになり、ボカ一枚で対応する時間は減っていました。

先制点を挙げたのは岡崎で、バイエルンの守備はカウンターを受けたとはいえお粗末でした。シュバインシュタイガーはこの試合中央のスペースを埋める守備的な役割を担っておらず、サイドに多く流れることで外に起点を作ることに専念しているようでしたから、ミュラーやロッベンを中に入れることに成功し、サイドバックとの連携も出来ていましたが、守備の面では中央をがら空きにするだけでした。失点の場面ではセンターバック前を埋めておくべきティモシュチュクがサイドに簡単に引き出されてしまったのも問題でしたが、それをカバーできる位置にいたシュバインシュタイガーも歩くだけでセンターバック前を埋めたりディフェンスラインに入る動きをしなかったことで、ファーサイドを空けてしまい、岡崎のゴールを演出してしまっていました。その後のセットプレイからのカウンターでも同様でしたし、監督交代後に改善されていた守備に緩さが戻ってしまっていました。

得点後はボカと岡崎の二枚でロッベンを見ていることが多くなり、形になってきていました。中盤からのサポートも含め、ボカがマークではなくカバーリングに専念をすることで裏へ抜けられたりスピードアップをされないような陣形を整え、縦へスピードアップされなくなりました。しかし、岡崎とロッベンの対決ではロッベンに軍配が上がり、たった一歩でスルーパスを出せるスペースを用意したロッベンによってマリオ・ゴメスのアシストを決められてしまい、同点になってしまいました。

バイエルンは同点に追いつけましたが、フォアチェックが全くなく守備の形が安定しませんでした。相手のサイドバックにボールを持たれてもアタッカーがプレスに向かわず、自由にボールを扱わせてしまっていました。センターバックにこそ多少のプレスはありましたが奪おうとするものではありませんでしたし、それより後ろが連動していませんでしたからパスで逃れられてしまっていました。フィードを出しやすい環境にしてしまうと、シュツットガルトはそれまでフォワードへボールを収めづらかったものがきちんと収まるようになり、シュバインシュタイガーとティモシュチュクの背後を使われて繋がれオーバーラップを許してしまいました。足を動かしパスコースを読んでカットを狙っているシュツットガルトに対して歩いている姿が目立ち、ヴァン・ブイテンが前へ大きく張り出してぶつかって止めようとするようになってしまうほどでしたから、それを奪い返されてしまうとディフェンスラインのギャップが生じているまま裏を取られることになり、前半終了間際には勝ち越しゴールを奪われてしまうところでした。
ルを奪われているところだった。

後半には特にバイエルンの動きの悪さが目立ち、単純なパスミスも多く見られるようになってしまいましたし、守備を担うべき中盤の二人が、カウンターのために前線に残ったまま守備をしない、後ろを埋めようともせずに守備に穴を作ってもいましたから、非常に悪い状態にありました。
ロッベンはマークされるサイドではなく、中央にポジションを移すことで、シュツットガルトサイドバックやサイドアタッカー、それとセンターバックとディフェンシブ・ミッドフィールダーのそれぞれの間に入ることで掴まえられずにボールを受けようとしていました。特に守備時に中央に移り、攻撃時にサイドへスライドして出てくる動きを掴まえ切れていませんでしたが、サイドにいてくれさえすれば、前半から継続している守備によって二枚で中を塞ぎつつ抑えられるようになっていましたし、ロッベン自身が前半のように裏へ飛び出そうとしなくなって行動範囲が狭まってきていましたから、動きを限定しやすくなっていました。

シュツットガルトの攻撃は決して展開力があるわけではなく、スムーズにボールを動かせているわけでもなく、バックパスも多くありましたが、それでも足を止めて待っているだけの選手が少なく、誰から動いてボールを引き出そうとしていましたし、そこを使えていました。受ける動きにバイエルンのマークがつかなかったこともありますが、誰かが動くことで窮屈になってもボールを奪われずに預けられましたし、それが連続していくことでオーバーラップをしながら攻め込めていました。

バイエルン側にはそういったサポートが無く、多くの選手が歩くだけでボールに対して近づこうとしていませんでしたから、途中交代で入ったばかりのクロースが外で起点を作っても、中に預ける先を作れず、フォワードが裏へ飛び出し、そこに合わせるだけでした。バイタルエリアを誰も使おうとしておらず、勝負を仕掛けるようなパスを出すことも出来ず、横のパスでゾーンを揺さぶることも出来ませんでしたが、ファウルだけは得ることが出来、そのセットプレイで逆転ゴールを奪えてしまいました。

リードできたことでそれぞれが隙間に入って動けるようになり、ボールが収まれば追い越すことも出来るようになり、多少は活性化されたようでした。両者が間延びをして中盤に大きなスペースがあり、そこでドリブルをしてスピードアップできたこともそれらの一つの要因でしょうし、シュツットガルトも消耗からそれまでのようにパスコースを限定してカットを狙えなくなっていたのも大きいのかもしれません。ロッベンはマークを受けなくなったことで自由に動けるようになっていましたし、前半のように相手の背後へ飛び出すことでより掴まえづらくすることが出来ましたが、それ以上の得点に繋げることは出来ませんでした。

Liga Espanola Jornadas 36. レバンテ対バルセロナ

2011 年 5 月 12 日 木曜日

■Levante UD 1 – 1 FC Barcelona
バルセロナはこの試合を引き分け以上で優勝が決まることもあってメンバーを大きく落としてくる可能性も考えられましたが、ペドロとイニエスタを休ませたのみで大きく落とすことはなく、復帰を果たしたアビダルを先発起用する程度で済ませていました。

バルサの試合の入り方はとても慎重なものでした。レバンテがセンターバックにまで向かって来ず、自陣のスペースを消して素早く寄せることのみを考えていることが強く影響をしていました。前を向かれなければボールを持たせても構わない、足を出して奪いに行くことでかわされて追いかけなければならなくなるよりは、前に居続けることを選んでいるようで、それに合わせてディフェンスラインの上下動をさせてスペースを消していました。それぞれのマークはラインを崩してでも近い距離を保とうとしていましたが、それでも体をぶつけるわけではありませんでしたから、バルサはダイレクトで落としたり、バックパスを中心とした後ろ向きの処理を多くして、安定して繋げようとしていました。パスを出した後に動き直したり、ボールのないところでのフリーランニングもそれほどありませんでしたし、攻撃に変化はそれほどなく、序盤は特に試合の動く要素がありませんでした。

レバンテも守備に集中をしてフォワードまで自陣に戻す手スペースを与えないようにしていましたから、ボールを得てカウンターを仕掛けても勢いを得ることが難しく、バルサの攻守の切り替えによって奪い返されやすいものでした。ターゲットになるフォワードのカイセド一人に頼らなければなりませんでしたから、そこを抑えていられればよかったんですが、バルサのディフェンダーはカイセドを密着して抑え切れておらず、フィードを収められてしまうようになってしまいましたし、前を向かれるようにもなってしまい、特にピケが緩く、レバンテに攻撃の芽を摘むことが出来ていませんでした。
レバンテは攻撃に出られるようになったことで前へ出て運動量を増やしながらプレイするようになっていましたから、後ろに下がってスペースを埋めるだけではなく、守備時にもマークの距離が縮まり体をぶつけたり、足を出そうとするようになってきていました。それもバルサの選手たちがポジションチェンジをして中盤から前の構成を動かしていたから、それらに揺さぶられないための処理としてしているようでした。背後から抑えるには動かされているため、レバンテは前を向かせない寄せ方を継続できなくなり、シャビが前を向いてボールを扱う回数が増えていきました。それに合わせてダニエウ・アウベスが飛び出したり、アフェライが中へ絞ってプレイすることで縦の変化が生まれ始め、ようやくパスのみを繋ぐところからゴールに迫る動きが生まれるようになっていました。ただ中央をきっちりと埋めておく意識があまりにも強いことからバルサは相手ピボーテの裏側を取りづらく、ピボーテの背後にポジションを取ったとしてもセンターバックが前に出てきて潰されましたし、チェックとカバーの関係を作られてしまい、ドリブルも抜き切れていませんでした。何より中央に複数が入って、ワンツーで繋げたり、その状態からダイレクトで背後を取るための動きを連動して出来ていないことで、中央は孤立気味でしたし、メッシも中央からサイドに逃げてボールを扱おうとしていましたから、中央に選択肢を得られませんでした。

パスを繋ぐことしかできず、ドリブルで時折変化を与えることぐらいしかできていませんでしたし、チャレンジをするパスがあまりにもありませんでした。強く蹴って相手の隙間を狙う、いつものプレイをしていれば通せるような状態でも縦パスやバイタルエリアの選手へのパスを狙わず、横に動かしてもっと確実にそこへ渡せるコースを探しすぎていましたし、その一つパスを増やすことでレバンテにマークやゾーンの修正する時間を与えてしまい、悪循環になっていました。変化が生まれにくい状態の中でダニエウ・アウベスやケイタのフリーランニングは数少ない大きな変化でしたし、リスクも少ないことでパスもしっかりと出ていました。先制点は見事なケイタのランニングとシャビのパスによって生まれ、唯一といっても良いチャンスをものに出来たのは二人の素晴らしい働きによるものでした。

得点後はゆっくりとチャンスを待つようなボールの動かし方になり、それまでよりもさらに時間がかかるようになってしまいました。左右へボールの動かし方は小さく、パススピードも上がりませんでしたから、相手を走らせる効果が薄く、ゾーンも動かせていませんでした。ピボーテの横こそのそのパスで空き気味になってきていましたが、メッシがそこにポジションを取ってパスを渡したとしてもすぐに戻られて全体が集まってスペースを潰されてしまいますし、センターバック前にピボーテが入って中へのドリブルを確実に潰しに来ることで、効果的に使えませんでした。サイドバックやウイングにも起点を作れないことで、横へ相手を広げる効果もありませんでしたし、動きが安全なポゼッションのために小さくなっているようでした。

しかし得点直後からカイセドにクロスをあわされたり裏へ抜けられたりピンチを作られていましたから、万全とは言い難く、油断のような緩さを感じられていました。そしてピケとビクトル・バルデスの間に落ちたボールの処理を誤ったことで同点ゴールを許してしまい、またミスから失点をしてしまいました。最近のこのミスの多さが勝利から遠ざかっている要因になっていますが、これも非常にお粗末になミスからの失点でした。

後半には多少前半から変わって、ボールを動かし、パスだけに頼っていたものから、後方の選手が多少ドリブルで仕掛けることでマークを引きつけて、フリーになる選手を作り、そこへパスを出すことで、前向きにボールを受けてスペースを得てスピードアップできる環境を作ろうとするようになっていました。ダニエウ・アウベスも飛び出しやパスから動き直して背後を取ろうと動くことで変化をつけようとするようになりましたし、右側で動きが出れば逆サイドのビジャをフリーに出来るようになっていました。
ただメッシは集中して相手に見られていましたから、中へのドリブルはやはりピボーテがセンターバックの前へ立つことで右から中への切れ込みからビジャへのパスも許してもらなくなりましたし、背後を取ることも出来ないほど遠くサポートに欠けていましたからチャンスを作りきれませんでした。その中でもゴールまであと一歩に迫る当たりに彼の凄さがあるわけですが、ゴールを決めるためにはメッシの周りで動いてパスコースやドリブルのコースを作る囮を誰かがやらなければ密集してしまうだけでしたし、誰も囮にならないことで継続できず、メッシを囮にして裏を取ることも出来ませんでした。
シャビのポジションも一向に上がらず、プレッシャーを受けないアンカーと同列に居続けましたから、メッシとの距離が遠く脅威になりませんでした。セルヒオ・ブスケツに任せきれない状況もよくなく、並列になることで余計な横パスが一つ多く入り、縦パスのタイミングを遅くしてしまっていました。

ケイタにしてもダニエウ・アウベスにしても飛び出す動きをしていましたが、相手のマーク後方に引っ張り、縦に伸ばす効果こそあっても、誰もフィードの後のこぼれ球を拾おうとサポートの距離を近づけず、動きが分離してしまっていましたから、セカンドボールをレバンテに拾われるだけでした。メッシのドリブルにしても個人に任せてしまっている印象が強く、組織としての崩しに乏しく、徒労に終わり、徐々にレバンテにもボールを繋ぐチャンスを与えてしまいました。左右へ大きく振り分けられて走らされてしまいましたし、プレスをしてもすぐに逃げられ、ダイレクトで動かされて寄せきれず、押し込まれて跳ね返しても拾われるなど、バルサがやるべき事をやられていました。

ただ両者共に引き分けで十分な結果だと考えているようでしたから、その後はメッシはバイタルエリアでボールを受けようとせずに中盤に下がってボールを横へ動かすばかりになりましたし、ウイングにしてもボールを戻すばかりで仕掛けようとせずに、バックパスを繰り返すようになっていました。レバンテも自陣に戻って積極的に出なくなっていましたし、バルサも無理に出て行きませんでした。中盤より後ろが全く縦に入れようとしませんでしたから、縦パスのコースをフォワードらは作らず、動いてもボールは出てこず、試合を消費するだけでした。

優勝するのはもちろん嬉しく、チャンピオンズリーグへ準備するためにここで優勝を決めることが大事なのも解りますが、ミスからの失点で引き分けて終えるのはすっきりしませんでした。以前にも似たようなことになりましたし、今回も予定調和とでもいうべき優勝の決まり方、ということでしょうか。

Liga Espanola Jornadas 35. バルセロナ対エスパニョール

2011 年 5 月 9 日 月曜日

■FC Barcelona 2 – 0 RCD Espanyol
試合開始時からバルセロナには若干の疲労の色が見て取れていました。それに加え、エスパニョールの球離れの早さとドリブルでの仕掛けもあって、自分たちの守備の形は作れていませんでした。囲むことは出来ても足を出せず、フォアチェックをしてもボールを簡単に動かされ、チェックの速度よりも早く動かされてしまい、限定もままなりませんでした。前へボールを運ばれてしまうと特にそれが顕著に出てしまい、エスパニョールにボールを動かされ仕掛けられ、窮屈な処理をしなければならなくなりそうでしたから、バルサはボールを支配して動かすことで相手を走らせ、全体のバランスを崩させることで攻撃のスムーズさを消そうとしているようでした。エスパニョールも積極的に繋いでいましたが、センターバックからそれを行うのは難しく、バルサのプレッシャーによってミスをしていましたから、バルサは裏へのパスを連続して出し、ディフェンスラインを下げさせ、さらにボールを奪われる位置さえ気をつけておけば、自分たちの形を継続し、守備の脆い部分を突かせていませんでした。

高い位置でプレイしようとすることに対してエスパニョールはサイドに人数をかけて守り、外側に起点を作らせないようにしていました。囲い込んでバルサが動き直しやサポートを得られる状況を作らず、サポートに寄ればむしろスペースを潰すことに繋がるほどの人数をかけていました。ディフェンスラインと中盤をコンパクトに保って中央を使わせないように陣形を作りつつそれを行い、バルサのセンターバックやアンカーにもプレスをかけていましたから、バルサは中盤を自由に使えませんでしたし、横に動かしづらい環境を使われてしまったことで裏へフィードを出さなければならなくなっていました。ある意味ではそれはバルサの狙いでもあり、エスパニョールのディフェンスラインはフラットに保とうとしておらず、裏へ抜ける動きへ事前に対応しようと動いて自ら崩していましたから、先を読んで彼らはプレイしなければならず、裏へのボールを連続させることでそれを強く意識させ、逆を突いて手前を使いやすくし、ボールを外に繋げるようにしていました。

メッシには専用のマーカータグ手いるように自由にさせてもらえませんでしたから、裏へ飛び出し囮としての動きを多用していましたし、サイドにでて中央を空けようとしたり、下がって相手を引き出そうとするなど動きによって陣形を崩す役割を担っていました。イニエスタはメッシが下がって引き出した裏側、相手ピボーテの背後にポジションを取りプレイしようとしていましたし、バルサが引いてボールを回している時にはよりそこが開き気味になっていましたから利用しやすくなっていました。ただそこに入ったときにバルサはウイングを含めて人数を持ち込めませんでしたから、突破は難しく上がりを待てばスペースはなくなってしまう。左サイドバックのフォンタスがあと一歩でも前へ出ていればビジャを助けつつ連携できていたのかもしれませんが、彼にそれは望めそうにありませんでした。

バルサの選手たちは、エスパニョールが中央に人を置きながらも起点を外へ作ろうとするとサイドへ人を動かして対応しようとする動きを利用し始め、中から外へ流れる動きを多用し始めていました。ウイングやサイドバックと連携しながら外へ流れることで中央のバイタルエリアを埋めていた相手のマークを外に引っ張り出し、センターバックの前を利用しやすくしていましたし、ボールを受けてから中へカットインして生きやすい環境を作っていました。ドリブルで勝負を仕掛ける相手が、それまでの中盤とサイドバックの二枚を相手にするのではなく、センターバック一枚を相手にするだけになりますから、スムーズな仕掛けを期待できるようになりました。先制点はそれに近く、相手のミスもあったことでイニエスタを止められずゴールになりましたが、エスパニョールは外へ対応に出て抑えるとこrまでは出来ていましたが、全体をスライドさせて中央を埋め続けることが出来ていませんでした。

エスパニョールは徐々に守備に動かされて押し下げられていったことでダイレクトでボールを動かせなくなりましたし、ドリブルでかわすにはリスクのある高さになってしまいましたから、それも少なくなりました。フィードで裏を取ろうとしてそれに頼らなければならなくなっていましたから、バルサは戻りながら対応する難しさこそありましたが、セカンドボールを拾われるようなサポートが相手にないことで安心して処理できていました。唯一の問題があるとすればフォンタスが抜かれやすく、ピケとマスケラーノが再三左サイドをケアしなければならなかったことでしょうか。あとは深くまで戻された後、無理に繋ごうとしてここ二戦で失点に繋がっている無理な繋ぎを最後尾でしようとしてしまったことが問題でした。

バルサの動きはエスパニョールを押し込めるようになっていましたし、何より裏へ抜け出す動きをフォワードが何度も行い続けることでディフェンスラインを整えさせず、大きく崩して裏を意識させることに成功していましたから、ウイングが引いてボールを受けるのは容易くなっていましたし、中へ絞って崩れたラインを整えさせた上で相手を引き出し、今度は手前を強く意識させて動き直して裏を取るようなことも出来るようになっていました。そして中央の厚みを失わせて、そこでボールを動かして足を止めさせ、ディフェンスラインも下げさせる。相手に自陣深くでのプレイを強い続けることでエスパニョールは組織的な前へのチェックが出来なくなり、ばらばらに動くためにギャップが出来やすくなっていましたし、中盤の埋め方もフラットではなくなっていました。

後半早々にバルサの二点目が入ったことで勝負を一気に楽に出来たのは大きな出来事でした。前半にパスと動きを使って相手を翻弄していましたから、ドリブルの変化に対応しきれず、特にイニエスタのコントロールが効果的に相手のチェックを外していました。それ以外の部分でもイニエスタが重要な役割を担っていて、パスを収めるポイントになっていましたし、そこでプレッシャーを受けても奪われず、簡単に下げずに前へと運んでしまえる。中央とサイドを動かしていられましたし、フォンタスが攻撃に出られていれば、より左側の連携を上手く使って突破できていたのかもしれませんが、ビジャの不調もあって連続した崩しこそ出来なかったのが残念でしたが、ドリブルも含めていい働きをしていました。

ただ二点を取ったことでバルサはスローダウンしつつありましたから、積極的に前から奪いに出てきたエスパニョールに対して、バルサはダイレクトで動かしてかわそうとし始めましたが、その位置が最後尾で繋いでしまっていましたから、どこかでミスをして失点に繋がりそうな危うさをもたらしていましたが、エスパニョールはサイドバックは守備のためのポジションから前へ出てそのチェックに参加しようとしていませんでしたから、どこかでバルサが逃げられるスペースを得られ、奪われることはありませんでした。しかし最後尾で相手を引き出し続けるのは勢いを相手に与えかねず、失点にも繋がる可能性を含んでいましたから、前から積極的に奪いに行くことで切り替えのポイントを高く設定し、深くまで戻らないようにしていました。

徐々に運動量の低下は目立つようになり、エスパニョールのプレッシングに対して上手く逃げられなくなり、ダイレクトでボールを動かせるほどポジションの修正を頻繁にしなくなりましたし、掴まれている味方のサポートも遅くなり、逃げ場を用意できず奪われてしまうようになっていました。イニエスタやシャビがボールを持っても誰も受けによって行かず、下げなければならなくなっていました。それ以外の面でも運動量が落ち、足が止まってきていましたから、攻守の切り替えも全員が連動して行えず、エスパニョールに繋がせてしまいましたし、オスバルドに繋がれてしまい、彼に何度もシュートを打たれてしまいました。ドリブルに対応しても止めきれず、抜かれた後をケアするためのポジションを取れていないことで後手を踏み抜かれやすい状態で対応しなければならなくなっていましたし、パスを繋がれるときにもサイドバックの前をよく使われていましたし、アンカーの横にも起点を作られ裏へのスルーパスを通される要因になっていました。
バルサのパスやドリブルの崩しに関しても一人が行っているだけで、誰も囮になろうとしておらず、前半にあったような積極的な裏への飛び出しもなく、手前絵へ引いて相手を引き出してギャップを持つくれていませんでしたから、エスパニョールのディフェンスラインが前後にギャップを作る必要がなくなり、それを利用できないことで手詰まりになっていました。それを単独で切り崩そうとしてもメッシのドリブルにもスピードがありませんでしたし、ビジャの飛び出しからの動きもペドロの左右への動きも鈍く、それぞれの判断が遅く、ゴールに迫ることが出来なくなっていました。

ここの所の日程の厳しさを考えると、疲労で運動量が落ちることは仕方が無く、そうなる前に二点を奪えたことで精神的に優位に立てましたし、相手に圧倒されるような事態に陥らなかったことだけでも十分な試合運びでした。どこかでテンポアップして相手のゴールを脅かすことが出来ればさらに楽に動かせたのかもしれませんが、それは望みすぎでしょうね。