UEFA Champions League Quarter Final 1stLeg バルセロナ対シャフタール・ドネツク

■FC Barcelona 5 – 1 FC Shakhtar Donetsk
シャフタールはディフェンスラインからワイドに開き、タッチライン際いっぱいまで開いてボールを動かしていました。特にサイドアタッカーがバルサのサイドバックの所を突き、サポートを利用しながら縦の突破を狙っていました。バルサのシステム上サイドバックの所へ圧力をかけられると、上手くアンカーがサポートしない限り数的な問題を抱えますし、カウンターなら裏を取られやすくなっていました。

シャフタールの守り方は攻撃時のワイドなポジションから一転して、サイドバックを含めて中央に絞ってブロックを構築しようとするものでした。中盤はバイタルエリアを埋めるべく下がっていませんでしたし、外側のケアの為にでて、サイドバックの外を埋めるわけでもありませんでしたから、バルサにとってはサイドバックをオーバーラップさせるスペースをもらっているようなもので、中央へ人を集めて中へ絞る彼らのブロックをさらに中央へ寄せた後に、アドリアーノ・コレイアを利用することで中にギャップを作り、そして押し下げ、マイナスのパスで相手がラインを押し上げるところを狙った縦パスで一気に先制点を奪いました。

単純なスピードこそシャフタールの方が上回っているようでしたが、バルサのプレイスピードは先日のリーガでの鈍さに比べて大きく改善されて、ダイレクトで動かせる、パスコースを探す時間もそれほど必要としないほど早くなっていました。積極的に相手の背後へ飛び出すなど動きの変化もありましたし、シャフタールが積極的にボールホルダーへ向かってこず、マークにも消極的でコースを切っているだけでしたから、大きな苦労はありませんでした。バルサは両サイドバックを高く保ちながら、イニエスタを含めて中へ入り、サイドバックとの横の関係をしっかり作ってサポートを受けながら展開が出来る。相手のブロックは中央に固められていましたから、サイドバックをのパスコースや行動を制限されることはありませんでしたから、幅広くボールを動かせていました。

ただシャフタールのアタッカーにあるスピードは抑えづらく、特にバルサのサイドバックが攻撃時に高くポジションを保っている以上、その裏にはスペースがありましたからそこに飛び出されることも多くありましたし、センターバックの裏を直接取られることもありました。ドリブルを許してしまえば中途半端なリトリートから裏を取られてしまいましたし、相手のミスに助けられたからこそ失点しなかった場面がいくつもありました。ピケとセルヒオ・ブスケツのセンターバックでは背後へのスピードに難がありましたから、完全に振り切られてしまってもいました。
相手のスピードが上回ってのミスだけならまだ仕方がないと思えましたが、ダニエウ・アウベスのパスミスであったり、セルヒオ・ブスケツが不用意にも繋ごうとして相手に奪い返されることもあり、いくつかミスからピンチを演出してしまったことで、シャフタールにチェイシングをされるようになってしまいました。バルサの後方はこれによって時間的な余裕をもらえなくなりましたし、押し上げてコンパクトに保てなくもなりました。何よりシャフタールの面々にはドリブルでボールを運ぶ力がありますから、パスコースを塞ぎながらプレッシングをしても、それをドリブルでかいくぐられて背後から追いかける形になってしまいがちでしたから、苦労をさせられていました。単純なフィードであっても常に裏を狙われていましたし、センターバックとフォワードが同数で、カバーリングを行う選手を作れなかったり、シャフタールは競り合うところの背後やサポートに必ず選手を用意していましたから、一つの処理のミスが致命的になるほどでした。そのボールもフィードで行われていましたから、出所を抑えるのは難しく、どうしても競争になりがちで、その中でアドリアーノ・コレイアのスピードによって守備面で助けられていました。

チェイシングをしてバルサにプレッシャーをかけに来てくれるということは、寄せにくることで後方のブロックを構築している選手が引き出されることでもありましたから、バルサはパスを繋ぎながら動き直すことでそこへ入ってしまえましたし、新たにパスコースを用意して前へ進んでいけました。相手のゾーンの外側を利用するだけではなく、バイタルエリアにはメッシもビジャも入れていましたし、そこに縦パスを通してもいられました。だからシャフタールはサイドバックを中へ絞らせる守備を中断して全体へ広げて両サイドをケアできませんでしたから、ダニエウ・アウベスの二点目のように、逆サイドへの大きな展開を全く防ぐことも見ておくことも出来ていませんでした。

しかし徐々にバルサも相手のスピードを警戒した守備陣形を取るようになっていましたから、相手のフォアチェックもあって前後に距離が伸びてしまってビジャが孤立しがちになりましたし、ケイタが飛び出したとしてもそれぞれの距離は遠く別の動きでしたからなかなか収められていませんでした。メッシもイニエスタもバイタルエリアよりも下がってプレイしていましたから、両サイドバックがポジションをあげたとしても横パスを繋いで裏へ飛び出すところまで行けず、マイナスのパスで安定を求めなければならなくなっていました。
後半になるとそこは改善されて、しっかりとシャビやケイタもポジションをサイドバックと近くし、ダイレクトで動かせるほどの距離を保つようになりましたし、サポートが得られていなくても、サイドバックがすぐにマイナスに戻してしまうのではなく、同じ高さに上がってくるまで待てるようになっていました。それらにフリーランによってシャフタールを下げられてもいましたから、いい修正になっていました。

バルサのディフェンスラインはコンパクトに保てていませんでしたが、裏へ抜けられることを警戒してのもので、中盤との距離は開いてしまっていましたが、シャフタールがフォアチェックに出てきてくれる、あるいは絞った守備をしてくれていることで、フィードをワイドに散らすことで簡単に抜けられましたから、あまり大きな問題にはなっていませんでした。余裕を持って守るようになったことで、裏へのパス一本で裏へ抜けられることはなくなっていましたし、競争になったとしても予め対応していられるようになっていましたから、置いて行かれることもなくなっていました。チェックとカバーの二枚をルイス・アドリアーノに用意できるようになっていましたし、彼も消耗して一人で飛び出しを繰り返せなくなっていましたから、バルサの守備陣形が整う前でなければチャンスにならなくなっていました。それもバルサは遅らせて囲い込めるようになっていましたし、サイドに起点を作られてもゾーンを動かして対処も出来るようになり、サイドバックの裏を簡単には取られなくなっていました。

一失点はしてしまいましたが、その直後にはメッシのドリブルでシャフタール全員を集めた上で、逆サイドを利用できましたし、シャフタールは守備時に横の距離を狭めて選手間を突破されないようにしていたことが徒となったかのように、全体の外側を利用されて失点をする、それを繰り返していました。
シャフタールは攻撃に出るしか無くなっていましたから、それまで中へ絞っていたサイドバックもオーバーラップして裏へスペースを作っているようにもなっていましたから、バルサはそこへボールを送り込むことで何度も起点に出来ていました。

その頃にはメッシ、シャビ、イニエスタにマークがつかず、余裕を持ってボールを扱わせてもらえるようになっていましたかあら、バルサの後方が活発にボールを繋ぐ姿勢にはなくても、バイタルエリアにも入って仕掛けられていました。マクスウェルが入ったことでサイドバックの動きにも横の変化が出てきていましたから、外から中への動きがよりスムーズに出来るようになっていましたし、逆サイドまできっちりとボールを運べていました。ダニエウ・アウベスのクロスがちっとも合わないことが勿体ないほどの多くチャンスを作れていましたが、最後にきっちりとアシストを決めてくれましたし、十分に効果があったのかも知れません。

アウェーゴールがあるため万全とはいきませんが、それでも十分にリードを奪えましたから、第二戦を非常に楽にして終わることが出来ました。ただあのスピードは警戒し続けなければ簡単に裏を取られて失点をしかねないものでしたし、第二戦も十分な注意と対応が必要そうです。

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