Copa del Rey Semi Final 2ndLeg アルメリア対バルセロナ

■UD Almeria 0 – 3 FC Barcelona
直後のリーガでは天敵とも呼べるアトレチコ・マドリーが相手ですし、チャンピオンズリーグも始まることからか、準々決勝のベティス戦のように一定のメンバーを残すのではなく、特に攻撃陣をベンチに残していましたが、メンバーを大きく変更して臨んでいました。

セルヒオ・ブスケツをセンターバックとして起用して、プレッシャーのある中よりも下がってボールを処理しようとするマスケラーノの部分をケアしようとしているようでしたが、その部分がボールを触る機会はそれほど多くなく、アフェライが下がってバランスを取ったりボヤンがサイドバックの裏を積極的に伺うことで比較的前のエリアで展開できていましたし、サイドバックを含めてサイドへ大きく振り分けることや、攻守の切り替えから高い位置で奪い返すことで相手陣内で試合を動かし続けていました。飛び出しや相手の背後を意識したプレイをボヤンがしていることで、効果的に相手のスペースを利用できていましたから、ここまでのような不調さを強く感じさせることはなく、足下のボールからドリブルを仕掛けるノリートと、少し引き気味で強引な突破よりもパスで活かそうとする印象のアフェライが中央。フォワードの三枚が同じ狙いの動きをしてしまわないことで、最前線に変化が生まれ、ケイタの再三にわたる飛び出しも含め、相手に狙いを絞らせていませんでした。

アルメリアの攻撃はフィードに頼ることが多く、そうでなくともゴイトムのパワーに頼る部分が大でした。ブスケツの起用は展開というよりもここの高さを期待してのものでもあるようで、フィードに対しては彼が競り合うことを考えているようでしたが、マンマークで処理しようというのではなく、左に流れた場合にはガブリエル・ミリートが処理することになっていましたから、その部分では競り負けて不安定なカバーリングをしなければならなくなっていましたが、アルメリアはわざと中央でゴイトムに競らせるのを避けているように左右にポジションを動かせて起点にしようとしていました。浮き球は何度も落とされてしまっていましたから、中盤がそれを拾うために上がってきていて、バルサは戻りながらの処理を強いられていましたが、マスケラーノがセンターバック前のスペースはきっちりと埋めてケアしているお陰でスピードに乗ったまま拾われて突破されるような状態にはありませんでした。ただサイドで一度キープされた後に中央へ上げられてしまうとセンターバックが対応できずにアドリアーノやダニエウ・アウベスが処理をしなければならなかくされていましたから、その外側からもう一枚が上がってきていれば拾われてシュートまで持っていかれることもあり、多少危険だと思える部分もありましたが、殆どは上手く両センターバックが防いでキープをさせなかったことで満足に攻撃をさせていませんでした。

チアゴ・アルカンタラは意識的にポジションを下げてボールをセンターバックから引き出そうとする場面が度々見られましたし、前線の流動的な動きに合わせて上がっていくことこそありましたが、相手のマークを考えていたり、守備のバランスを取るなど多くは引き気味に推移していましたし、攻撃時に流れをスムーズにするように考えているようでした。しかしボールに多く触ることが出来ずに逆にマークされて不安定な動きになってしまったり、パスやドリブルの見せ場もあまり作れていませんでしたし、不用意なミスからボールを失う回数も多くありました。彼が動くことで出来るスペースを上手くボヤンが下がって利用していましたから、一番マークを受けるポジションだったことを考えれば、効果的に相手を引きつけていたとも言えるのかもしれません。中央でアフェライとチアゴが下がっていることで全体のバランスは取れていましたから、サイドバックは高く上がって、特にアドリアーノは何度もクロスを入れられていましたし、それがウイングへのマークを厳しくさせず、ノリートを活かすことにも繋がっているようでした。ボールを奪ってからの流れだとはいえ、積極的な動きが先制点にも繋がっていました。

アフェライは積極的なドリブル突破を狙おうとせずに安全なマイナス方向のパスを多用したり、飛び出すケイタらが上がったスペースへ残ることも多くありましたから、消極的な印象を受けるには十分でしたが、彼は引いた位置で一度触ってから状況を見極めて動き出しているかのようでしたから、ノリートらにボールを渡した後に相手の背後へ飛び出していく、積極的に動いてシュートまで持っていこうとする姿勢も見られていましたし、自分の前にスペースがあるときにはボールを要求するアピールを多くしていましたから、決して消極的だというのではなく、横の間隔や縦への勢いが周囲にあるかどうかを重要視して自分の動きを選んでいるようでした。

後半になるとようやくチアゴも動きを安定して出来るようになったのか、サイドバックやウイングとの距離を縮めたり、アフェライとポジションを入れ替えてマークを外してボールを受けようと出来るようになりましたし、簡単にボールを失う回数も減ったようでした。ただ縦パスをフォワードへ入れることは相変わらず出来ていませんでしたし、マークに付かれた状況からの脱出も一人では出来ておらず、センターバックにはいってピケが大きくサイドへ張り出して相手を引っ張ってくれることでようやく受けられていたり、ゲームを作る仕事に関しては難しさを感じさせていましたが、二点目の場面のように、オーバーラップしてくるダニエウ・アウベスを使うパスは見事でしたし、その後の動きとゴールも見事でした。そのゴールの後はアルメリアが前への守備が雑になったこともあって、ボールを運ぶ仕事や長い距離のパスも出せていましたし、守備にも粘り強さが出るなど、より状態がよくなったように見えるようになりました。低くピボーテに近いポジションを未だ多く取っていましたが、ポジションをあげれば視野の広さから効果的なパスを出せていました。

アフェライも相手のミスからのボールだったとはいえ、角度のないところからゴールを決めて、確かこれがバルサ移籍後初ゴール。この試合はゴールを奪いたいという意志が強く表れているように思えましたから、これまでのようにバランスを取っているように見えることこそあっても遠慮をしてのものではないようで、ゴール後はカウンターからドリブルをして一人で持ち込む姿も見られましたし、プレッシャーを受けながらもマイナス方向の選択をするのではなく、自分でキープしつつ競り合いながらも前を向いていくようにもなりましたから、徐々にバルサのやり方に合ってきているのかもしれません。

あとはボヤンがゴールへの感覚を取り戻してくれればよかったんですが、前後半通していくつかあった中央でのゴールチャンスも、焦りからかシュートを打てずにカットされたり、タイミングを伺いすぎて時間をかけてしまったり、力を入れすぎてふかしてしまうなど苛立ちも見られましたし、まだまだこちらは状況の改善に時間がかかりそうです。前半は右のウイングとしてプレイしていましたからゴールの近くよりもサイドバックの裏へボールを引き出す仕事の方が多くありましたからチャンスが少なかったのは解りますが、リードが多くなってからは中央でプレイする機会も増えていましたし、ボールを集めてくれているようでしたが、それも決められない。自分の思い通りのゴールを一つ決められれば一気に突き抜けられるのかもしれませんが、それでも今の状況はかなり悪いというしかなさそうです。

コメントは受け付けていません。