2010 年 11 月 のアーカイブ

Bundesliga 12. Spieltag バイエルン・ミュンヘン対ニュルンベルク

2010 年 11 月 15 日 月曜日

■FC Bayern Munchen 3 – 0 1.FC Nurnberg
これまで多くの怪我人によってメンバーが固定されていましたが、この試合はベンチに復帰していた選手たちが多くいました。ベンチにはコンテント、ファン・ボメル、リベリー、ブレーノが復帰を果たし、ようやく途中交代によって変化をつけられるだけの人数が揃ったようで、誰かを先発起用するかと思っていたんですが、全てベンチスタートになっていました。

序盤はクロースとシュバインシュタイガーがよく動いて引っ張り、左右から縦パスという関係は作れていましたが、アルティントップがそこに絡むことは出来ておらず、守備時こそ中に絞っているものの攻撃になると大きく開いてしまうためにやはり孤立してしまってそれ以上の展開が狙えない。ラームやヴァン・ブイテンが持ち上がって渡すことで距離を縮めてしまえますが、その状況でのパスは殆どが前を向けず後ろ向きで受けることになり、マークと人を引き寄せてしまってから足を止めて受けるためにそれ以上の展開を狙えず、前への展開をやはり狙えるものではありませんでした。ただ改善の傾向は見られていて、シュバインシュタイガーが右へ流れてサポートをしたとき、あるいはマリオ・ゴメスがそれをしたときにアルティントップは孤立しなくなりましたし、それをしたときに本来シュバインシュタイガーがバランスを取るべき中央にはオットルが上がって左のクロースやプラニッチとの連携を取れるようにしていましたから、右を利用した後に中央を経由して左へ回したとしても孤立して前へ進めないような、これまでの試合で多く見られた状況にはならず、スムーズにサイドチェンジから攻撃に移れていました。それだけではなく、シュバインシュタイガーが右にポジションを取ることでアルティントップに中央へとポジションチェンジを促して全体に流動性をもたらせていましたし、先制点の時にはオットルとプラニッチが左で連携をしてクロースが中へ入るなど、それ以外の場所でもポジションの流動性が生まれて得点に繋がっていました。

ニュルンベルクの守備は早い時間に失点こそしたものの運動量が多く、出足もよくパスカットを狙っていたり、それぞれを離さないように足を動かしていました。しかしそれがポジションを動かしているバイエルンの選手たちに振り回される結果にも繋がっていて、上手くいけば受けに戻る選手たちについていってパスカットからショートカウンターを狙えるんですが、バイエルンの繋ぎの方が上手く、守備が引き出されてしまって、ディフェンスラインと中盤の間に広大なスペースを用意して利用させてしまっていました。さらに守備の出足の速さがバイエルンに安定したボール支配をさせていないものの、奪った後の展開も同じようにクイックに縦へ鋭く狙いすぎているため、安定せずに見すなって繋げず、せっかくのボールをすぐに失ってしまって攻撃らしい攻撃が出来ていませんでした。
バイエルンは一点を早々にリードしていることからボールを動かしていく焦りが減っているため、積極的なプレッシングも後方へ下げて逃げることで解消していました。ニュルンベルクも縦パスのタイミングでは向かえていましたが、テンポよく回させてリズムをこそ与えていませんでしたが、バイエルンのセンターバック二人がハーフウェーラインを越えられるほど自由を持てているなど徐々に押し込まれる環境になっていました。

押し込まれたことで攻撃をクイックに急ぎ過ぎなくなったのか、それぞれがキープして他の上がりを待てるようになったのはニュルンベルクにとっては好材料で、パスでの繋ぎやドリブルで縦へ持ち上がったり勝負を仕掛けることも出来るようになっている。それなりに繋げるようになって自らボールを失う回数は減っていましたが、それはバイエルンが守備に戻る時間をあえ耐えてくれることでもあるわけで、人数が揃う前にカウンターで攻めなければやはり手詰まりになってしまっていました。特にキープは中盤のプレッシングに晒されながらで効果的なパスは出せていませんでしたし、サイドを切り崩しにかかってもサイドバックの外側を縦へ突破を出来ておらず、タッチライン際ではなくサイドバックの手前でボールを持っていることが殆ど。そのためバイエルンが苦手としているファーサイドへのクロスはアーリークロスでは利用しづらく、深い位置からマイナスのクロスもないためバイエルンの守りやすい形の上で行われているだけで脅威になっていませんでした。

ただバイエルンの運動量はニュルンベルクのそれから比べると落ちてきていて、途中までは厳しくぶつかりニュルンベルクの選手たちを前向きにボールを扱わせないほどのプレッシングが出来ていたんですが、それができずに前後にボールを動かされて走らされ、前を向くチャンスを狙われてしまうようになっていましたし、攻撃面でも、それまでシュバインシュタイガーとオットルがフォワードと二列目と近い関係を保って攻撃に幅を持たせられていたんですが、その位置にまで上がらずクロースやマリオ・ゴメスらが孤立してしまいがちになって選択肢を失っていることも多くなっていました。

後半はよりバイエルンのプレスは前からかからなくなっていて、それまで使われる回数の少なかったサイドバックの―を使われるようにもなっていましたし、ニュルンベルクは多くの時間でバイエルンのディフェンスライン前に二人から三人の選手を入れていて、その選手たちが守備時にはセンターバックへのプレッシャーを与えてビルドアップを潰し、攻撃に回ればバイタルエリアの空きやすいバイエルンのそこを利用して攻撃の起点としていました。後半から入ったブレーノは時間がル程度経過するまで不安定なポジショニングからそれを許してしまっていました。ハイボールの処理はよかったですし、柔らかな足下の技術はバックパスの多かった前半からすれば有効なパスが前へ送りやすくなったために効果的でした。プラニッチがこの試合も積極的なオーバーラップをしている左に予め出て守ることでその背後を使われないように工夫をしていましたから、それほど大きな問題ではなかったのかもしれません。

全体としては流れは積極的なニュルンベルクが握っていたんですが、カウンターからPKを得てラームが二点目をきっちり決めて、精神的な余裕を手に入れていました。相手が前がかりになって攻めているからこそのカウンターで、その得点以後も同じようにカウンターから攻める回数は増えていました。ただ流れは決定的に変えられたわけではなく、前半は出来ていたニュルンベルクの縦パスをそれぞれが厳しくマークについて抑えていたものも、距離が開いてしまって抑えきれなくなってしまっていて、よくボールを受けられてコントロールされてしまうようになっていました。ただニュルンベルクの攻撃が得点を取ることを強く意識してしまっているからか中央に寄っていてピッチを広く使おうとしていないことで中の守りを固めていればそれにかかってくれましたし、人数の多いところから攻めてくれるお陰でクロスの対応もそれほど心配することなく守ることが出来ていました。ただミドルシュートへの対応、寄せ方は甘く、いくつも寄せきれずに打たれてしましたし、その後もフィジカルコンタクトが発生しないほど緩やかな守りと、後方に引いて待ち構えるだけの守備に近くなってしまっていました。

状況自体はそれほどいいようには思えませんでしたが、リベリーの復帰は大きかったようで、積極的に守備もしていましたし切り返しも問題なかった。彼が入ったことでにわかに活気づいて個人のドリブルやキープ力を相手に警戒させて前から奪いに来られないようにしてリトリートさせていけるようになっていました。それにはもちろんニュルンベルクが前がかりになってバイタルエリアを空けているからこそ出来ることではありましたが、ドリブルでの仕掛けとサイドをえぐれていることがこの試合の決定的な差と得点になって現れているようでした。

Liga Espanola Jornadas 11. バルセロナ対ビジャレアル

2010 年 11 月 14 日 日曜日

■FC Barcelona 3 – 1 Villarreal CF
両者共にフォアチェックを守備の基本方針として試合に入っていました。ビジャレアルはそれを組織的に行っていて、それぞれが奪うために足を出したりぶつかりに行くものではなく、しっかりとコースを塞いでカットを狙うものでした。ドリブルのコースも不再議つつサイドへ押し出しながらパスカットを狙う。ディフェンスラインを高く保ち、前がかりになりがちな部分を支えてバイタルエリアにスペースを作らず、バルサにそこへ入らせていませんでした。パスコースの切り方もドリブルでサイドへ押し出して奪うための組織的な動きも見事でしたがそれをするが故に、ドリブルで外から中への動きで一人抜きかいくぐることが出来てしまえば、他がカバーのために寄せなければならず、それまでのバランスを崩してしまうことにもなっていました。また、バルセロナはこの試合はドリブルで仕掛ける、あるいは飛び出しのような積極的な動きが目立ち、不調時に多い相手の手前でのみパスを回すような消極的な動きではないことが、ビジャレアルの守備をかいくぐれた要因のようでした。

バルセロナはプレッシングをかいくぐれるようになったことで、パスや仕掛けで押し込んでしまい、特にドリブルやコントロール、キープの部分を相手に警戒させることに成功して、迂闊な寄せをさせないようにして自分たちの間合いを作ることに成功していました。ビジャレアルは仕掛けられてバイタルエリアを使われたりそこから裏へのパスを狙われることを警戒し、フォアチェックでコースを限定できなくなったこともあってリトリートしやすくなっていました。それがバルサにとってはボールを動かせるエリアの増加に繋がり、低い位置での自由度を増やしていました。それによってより仕掛けられるようになっていましたし、ビジャレアルがゾーンを偏らせてスペースを与えないようにして守ろうとしているのをサイドチェンジを多用することによって揺さぶって横に走らせて、崩す準備をしていました。

バルサは特にこの試合では攻守の切り替えが早く、攻撃陣が相手を押し込んでしまえていることがその要因の一つでしたが、だからといって全員が相手のディフェンスラインに入ってしまうほど前がかりになっておらず、足を止めてパスを回しているのではなく、飛び出しを含めて動けていたことが守備に回ったときの早さを生みだしているようでした。適度にセカンドボールを拾い、攻撃時には再展開を狙える位置にシャビやイニエスタらがいることで厚みをもたらしていましたし、サイドにも開きすぎず、かといって絞りすぎてもいなかった。そういった全体が動きながら厚みを持てている状態で押し込んでいるため、ビジャレアルには厚みが無く、攻撃に出ようとしたときにロングボールをフォワードへ当てるか、最後尾の危険な位置から選手を押し上げるためにショートパスを繋ぐかの選択をしなければならなかった。そこで大きく蹴り出すことよりも繋ごうとしたことで切り替えに引っかかりやすくなっていました。

ただ押し込んでいる環境でもビジャレアルはきっちりとディフェンスラインと下がった中盤がゾーンを構築して必要以上に被りすぎないようにしていましたし中のスペースを消していた。バルサの高さのない選手たちではクロスからの得点は狙いづらく、グラウンダーのパスで中へ渡すしかありませんでしたが、中にバランスよく人が入っているために捕まりやすく得点を取れそうにはなかった。だからこそカウンターでのチャンスになったのは大きく、ビジャが得点を取った場面は中の人数が揃えられずカバーが追いつかない理想的なものでした。

残念な事はその後のメッシの抜け出しは微妙なものでもなくオンサイドだったんですが、それをオフサイドの笛を吹かれて阻止されてしまい、二点目を取れるチャンスを審判によって阻止されてしまった。その判定への不満が残っている中でニウマールにパスをフェイントに使われてドリブルで崩されて同点にされてしまったことで、バルサは一気にバランスを崩してしまっていました。それまで出来ていた動きの殆どが鈍くなり、全体の攻守の切り替えも鈍くなっていました。パススピードや追い越していく動きや受けに戻る動き、縦の展開スピードと球離れが悪くなってしまい、ダイレクトでそれまでは動かせていた位置でもタッチ数を増やさなければならないほど選手の距離が遠くなってしまっていました。前へ人をオーバーラップさせられないほど動きが鈍くなっていましたから、攻守の切り替えでプレッシャーをかけていたエリアが下がってしまい、ビジャレアルをそれまで押し込めていたのがプレイエリアをあげさせてしまい、裏へのパスを許してしまうことやニウマールやロッシがボールに触る回数を増やしてしまいました。そして前向きの守備ではなく後ろに下がらなければならない展開を多く作られてしまうようになり、序盤にもあった裏への対応の不安定さを再び感じさせてしまうようになっていました。

ハーフタイムを挟んでもそれを改善することが出来ず、バルサは後半開始からセンターバックに持たされる回数が増えてしまい、中盤が下がって積極的に引き出そうとしていないことも一つの要因で、最後尾から変化をつけたり、安定して前へ運べないこともそれぞれのマークの距離を縮めさせてしまう要因になっていました。運動量が減ったことで予め寄せられていて密着されて受けづらく、受けてもコントロールしづらくなってしまっていました。守備の部分でも前半はオーバーペース気味だったフォアチェックもメッシやビジャらは動きを落としてしまって相手からすぐに奪い返そうと出来なくなってしまっていました。出来たとしても奪うポイントを定められないほどビジャレアルに安定して持たれる余裕を与えてしまったことで、より背後へのボールを恐れなければならなくなっていましたし、それを警戒してしまうためにセカンドボールを拾える位置よりも後方に多くの選手がポジションを取るようになってしまってより切り替えが上手くいかなくなっていました。

幸運だったのはまだペースを取り戻せていない状態だった中で、フリーキックからのクイックリスタートでメッシとペドロだけでゴールできてしまったことで、あの得点によってバルサはペースを取り戻していけるようになっていました。ビジャレアルががむしゃらに向かって再び抑えて、自分たちの時間を取り戻そうとしていきたものを、うまくパスを連続して動かし寄せられないようにしてしまいましたし、守備ででもビジャレアルにパスコースを譲らないように前からのプレッシングとパスコースの限定をして繋がせないように復活していましたが、徹底の具合と相手の余裕は前半のそれと同様ではありませんでしたから、危険も含んでいました。前からのチェックによって後方との距離が開いてしまってディフェンスラインの前を利用されやすくなっていた。スペースを埋められる存在やセンターバックが本職であったり裏への動きに強ければ問題なかったのかもしれませんが、アビダルとマクスウェルの部分が特にそれに弱く危険でした。象徴的な場面として、マクスウェルにイエローカードが出た部分がそうでしたが、あれは状況を考えれば退場になっていても当然のプレイでしたから前半苦しめられた審判にあの場面では助けられたとしか言いようがありませんでした。

バルサのプレッシングはそれでも足を出せるほどに勢いを増して近づけるようになり、ビジャレアルは球離れを早くして逃れることが出来なくなっていました。ただ途中交代で入ったマルコス・セナが意識的にボールをダイレクトで動かすことで逃れようとしていて、始めこそただダイレクトで動かしているために前へ運べず効果的にプレスをかいくぐれず、むしろプレスの中でボールを動かしているだけのようでしたが、徐々にそこで作ったリズムを前へ運ぶことが出来るようになっていき、バルサはプレッシングをかいくぐられてディフェンスラインと同じ位置でプレイさせられたり、横や裏を狙われるようになって特にマクスウェルが動きを悪くして途中投入のモンテーロを中心に苦手な裏への対応を多用させられて危険になっていました。

そのままのスコアであれば非常に危険な内容だったんですが、メッシのゴールが認められたのは試合内容からすると非常に助かっていました。前半はオフサイドに泣かされていましたからここでオフサイドを取られなかったのは大きく、リプレイを見る限りではオンサイド。カメラアングルからすれば微妙に見えますが芝の目からするとその判定で良さそうでした。この判定はともかく、この試合は重要な局面だけではなく細かい部分でも判定に疑問符がつくようなものが多くありましたから、どちらにとっても重要なものを左右されてしまう、審判によって決められてしまう残念なものでした。ただバルサにとってはこのゴールは大きく、その後の交代をしてマクスウェルの裏を狙われていた部分もケアしていましたし、最後まできっちりとプレッシングをしたのは大きく、少し守備の危うさはありましたが、ビジャレアルを相手にここまでの動きを出来たのは今後に向けて希望の持てる内容でした。欲を言えば、判定と失点からペースを大きく落としてしまった部分がなければもっとよかったのですが、それは欲張りすぎ。

Copa del Rey Dieciseisavos 2nd Leg バルセロナ対セウタ

2010 年 11 月 11 日 木曜日

■FC Barcelona 5 – 1 Ceuta
バルサは第一戦を勝利していることから大きくメンバーを落としてカンテラーノを中心として組む、あるいはリザーブメンバーに多くそういった選手を入れるのかと思っていたんですが、出場機会の少ない選手たちを中心に組む程度で、カンテラからはチアゴ・アルカンタラ、ノリート、バルトラが先発をしている程度で、ベンチにもセルジ・ロベルトとジョナタン・ドス・サントスがいる程度でした。

バルサは攻守の切り替えは序盤からよく、ノリートがあっという間に先制点を取れていましたし、それと攻撃面ではスタートとしては文句のないものでした。ただよかったのは攻守の切り替えだけで、それ以外のバルサの守備はとても相手に寛容するギルト思えるほどに緩く、縦のコースを明確に切るでもなく緩やかに付近に立っているだけで、中盤が積極的にプレッシャーをかけてそれにディフェンスラインが連動するような囲い込む姿勢は出せていませんでしたし、縦のドリブルと侵入を許してしまっていて、人数が揃っている状態でも役割が明確になっていないようで、皆が引いているか足を止めてしまっているためリトリートをする形になり、相手の近くに予めポジションを取ってカットを狙ったり、寄せてコントロールさせないようなことは出来ていませんでした。

バルサは守備の問題を抱えながらでも二点のリードを早い段階で奪ってしまえたことで余裕を持ってボールを扱えるようになっており、この試合ではセウタが中盤中央へ人数を入れて囲い込んで試合を構築させないように狙っているようでしたが、チアゴもケイタもそれを苦にせず、あるいはペドロやノリートも問題なくボールを扱えていました。ボールのコントロールする方向を相手の足が出ない位置へしっかりと置き、奪われないような体勢を作ることでセウタも寄せきれず、寄せたとしても離されるために徹底できていませんでした。それでも動き直してパスコースを作ろうとする動きに対して、スムーズに寄せて出すのを躊躇させることもできていましたし、バルサの中へ預けてワンツーで動き直し、ダイレクトでのパス、飛び出しを狙うプレイをよく注意してみているようで上手くコースには入れて防げていました。
中央に人数を入れる一方でサイドバックを張り出させて縦を塞いでいるようでもありましたが、中でボールを奪われないことバルサは縦に入れてそこを利用できていましたし、そこに視線を集めたりペドロらが中へ入ることでサイドバックやウイングが自由に使えるスペースをサイドに作り出していましたし、横のウイングの動きによってマークが緩くなりギャップが出来てのリートは序盤よく飛び出そうとしていました。

プレイ自体は見事だったんですが、チアゴのパスからボヤンが抜け出したものは、ゴールを狙えていたはずでしたし、相手が押してファウルになっていたのも理解できる範囲ではありましたが、あの判定は過剰だったかもしれません。PKが妥当な判断だったとしてもイエローカードで十分な範囲だったでしょうし、もしかするとファウルだけで済ませておいてもよかったかもしれません。退場にして数的不利を課した上で、PKも与えてしまう。ほどには自分には見えませんでした。が、PKもボヤンは決められず。

数的変化が訪れたあとはセウタの守備は足が止まっていて、修正があまり効かなくなってしまいました。バイタルエリアにバルサが四人程度入れていたとしても寄せてこず、掴まえようとしておらず、ラインを整え維持するか、あるいは裏へ抜けられる動きを強く警戒しているだけで手前で受けられるものはあまり気にしていないようになっていました。加えバルサの守備の切り替えもエンジンがかかったようにセウタに対して強く当たることが出来るようになっていましたから、攻守両面で主導権を握る環境は出来つつありました。それまで足を止めてしまって寄せられずリトリートしていた守備もしっかりとボールを奪うために向かうようになっていて、守備位置を上げることが出来ていました。ただその守備位置の上昇は、セウタがまだカウンターに対して人数をかけていましたから、かいくぐられたりカウンターを受けた時の危険を招いていて、マクスウェルらサイドバックの裏を多く使われる結果になっていました。センターバックがカバーに出ようにも、人がそこにも張り付いていてそれらをフリーにさせられないためカバーリングは出来ず、フリーで利用されてしまう。そして深くえぐられてクロスやシュートまで持ていかれてしまい、ピンチもありました。ようやくマスケラーノがサイドへ早めに流れて処理をすることで改善を目指せていましたが、結局は失点をしてしまった。
失点をした場面ではバルトラが相手に簡単にかわされてしまったのが直接の要因ですが、最初の部分でアドリアーノがマークやリトリートを選択するのかそれともチェックに向かうのかを判断できておらず、中盤が戻って寄せられていなかったことがそれを呼び込んでいましたしたが、どちらかに明確な動きが出来ていればバルトラも不安定なポジションを取らずに済んだかもしれませんし、二枚で連携されるほど相手に余裕を与えず、突破されることも無かったかもしれない。

後半になると相手を押し込み続けたことで守備位置を前に上げたとしてもサイドバックの裏を突かれてしまうほどセウタが人数をかけたカウンターを出来なくなっていて、フォアチェックもあまりリスク無く実行で出来るようになって一方的な試合展開に持ち込むことがでいていましたし、前後左右のパスやフォワードへ収めるボールに対してもとにかくバルサの方がテンポが速く、攻撃を連続させられていましたし、追加点をいくつも取ることが出来た。

次の試合を考えるとピケが出場停止なこともあってガブリエル・ミリートの怪我が非常に気になりますが、セルジ・ロベルトの出場やプレイもありましたし、チアゴも好調でいいパスもドリブルも何度も見せてくれていましたし、ノリートは前回の出場から比べると見違えるほど落ち着きを持って臨めていましたし、多くの選手が攻撃面で特にいい動きを出来ていて内容は良かったですから、満足できる試合だったはず。ただボヤンは得点こそ取りましたが、全員からプレゼントされたような得点でしたし、それ以外の部分ではまだトンネルの中、という感じでした。ファウルを要求しすぎる姿も調子の悪さを表している一つなのかな。

FIFA11 – 設定を間違えていた部分がありまして

2010 年 11 月 10 日 水曜日

FIFA10からFIFA11へ移行してから全然チャンスが作れず、かといって多くの時間プレイできていたわけではなく殆どプレイできていなかったので、慣れの問題がまだクリアできていなかったから得点機を作り出せないんだと思っていたんですが、そうではなかったようです。ここに動画として載せるような対戦時にも二人揃ってさっぱりなのは変だと思っていたんですが、この日の対戦中に設定を確認してみたら試合時間が4分になってしまっていました。試合時間を変更した記憶がないのでかなり前から4分ハーフでプレイしていたようで、その影響からチャンスを作り切れていなかったのかもしれません。デフォルトは5分のはずだから、設定を変更していた初日にでも動かしてしまったんだろうなぁ。対戦相手で常にアウェー側で戦ったのはいつもの如くショウ氏。

■Inter 1 – 0 AS Roma
昨季の三冠達成のインテルが★4.5というのはちょっと違和感があるんですが、使ってみるとそんなことは関係なく使いやすいですねぇ。現実では大変なことになってますが、ゲームではそんなことを無視して起用できるので楽。見事にスキルムーヴで抜かれてシュートまで持っていかれたものの、危険な場面はあれくらい。自分も大きなチャンスはヘディングミスをした一本ぐらいだったんですが、こぼれ球をシュートしたら入ってしまった。そして勝ってしまった。というぐらい手応えがあまりなかったわけです。

■FC Kobenhavn 0 – 0 FC Barcelona
珍しく自分がコペンハーゲンを選択したところでバルサが対戦相手になるという結構厳しい組み合わせでした。なかなかバルサと対戦することがないんですが、実際に何度か使った経験からするとフィジカルが最重要視されているような節のあるこのFIFA11ではバルサの戦い方は難しく、それこそ小ささとスピードを活かさなければいけないほど。本来はバックパスを含めた構築をしたいんですが、バックパスのコースをフォワードにきっちりと防がれすぎる上に、そのコースを作ろうとしてくれないので、ゲームとして仕方ないとはいえポゼッションを後ろで高めづらいんです。オフラインの対戦でそこまでして勝ちに行く必要もないわけですが、使い慣れてないと苦しいだろうなぁ、と思いながら対戦していたわけです。最初の一本が決まらなかったお陰で崩れることなく何とか守れましたけど、やっぱり鈍重な感じがしますねぇ。先に使ったインテルと比べると余計に。

■Bayer Leverkusen 1 – 1 Borussia Dortmund
書くことがないほど酷い試合で、主に守備面ではフライスルーパスを無対策の状態でやられて裏へ通されまくり、失点しなかったのはひとえにアドラーが素晴らしいからだというだけで自分では何もしていないし、得点できたのも相手のパスが急に自分の所へ来たのでセカンドプレスがシュートになってそのこぼれ球が裏へ抜ける絶好のアシストになっただけという偶然の産物。失点も抑えたつもりが体にしか当たれておらず、ボールを頃がしてしまっての失点。

■Benfica 2 – 0 CSKA Moscow
雪のピッチでボールが見づらかったんですが、動画にするとさっぱりボールが何処にあるか解らないかもしれない。でもプレイしているときは、まだスタジアムの影が強くあるピッチよりは見やすく見失う回数が少なかったんですが、ボールを奪いきれなかったり伸びたり、その辺は難しいですね。PS2時代のウイイレで経験した雪のピッチの不自然な滑り方が無く、その面ではやりやすい試合ではありました。比較的この試合はドリブルとスキルムーヴで抜けたんですが、シュートまで持っていけなかったりオフサイドにかかってしまうパスを出してしまったので動画にはその場面はありませんが、アイマールは凄く使いやすかった。

ここまでがこの日対戦した中で4分ハーフの設定だった試合。この後にも多くの対戦をしましたが、そちらはきっちり5分ハーフに設定し直してからの試合で、さすがに慣れてきていましたし、連続してプレイした疲労もありましたから点の入りやすい試合でした。

■FC Barcelona 0 – 4 Manchester City
タッチラインを割るかどうかの判断ミスに中のクロスに対応すべきかチェックに行ってコースを限定するかの判断ミスまで加わって、あっという間に失点。その後もボロボロでした。もしかしなくても試合時間なんて関係ないほどボロボロでした。PKさえ決めていれば流れを引き戻せてこんな大差がつくような試合にはならなかったのかもしれませんが、PK難しいよ、本当に。コースを狙えているのかどうかも解らず、下のゲージも気にして、シュートの強さも決める。で、読み負けたりしないように、とか気を配ることが多すぎてもう駄目。アリーナでガイドをつけて練習しないと駄目だなぁ、これ。あとはミスから完璧な崩壊。

■Hercules CF 1 – 1 Catania
最初のフリーキックからのカウンターはどうしようかと。本来ならキーパーに蹴らせるべきだったんですが、そのまま蹴ったら大変なことになりまして。あれだけキッカーが後ろに残ったままならオフサイドなんてなるはずもなく、森本に渡して蹴らせるだけの余裕持たれてしまったという最悪な状況でした。決められなかったお陰で助かりましたが、次からは深い位置のフリーキックはきっちりとキーパーに蹴らせよう…。

■Tottenham Hotspur 0 – 0 Manchester United
ピンチはそれなりに作られたものの、自分は凄まじい泥仕合でした、としか言い様の無いほどgdgd。1トップがどうにも使い物にならなくてシステム変えてみたものの対応できず、中盤でひたすら奪って奪われての繰り返しをしていた印象しかありません。

■Wolrd XI 2 – 0 Classic XI
半分お遊びで選んでみたものの、ワールドイレブンの方は、右サイドバック不在の上にクリエイトセンターでダウンロードしたチームの選手が入っていたりめちゃくちゃ。どうやって選出されているのか試合終了後に見てみたものの、自分で選ぶことも出来ないし、最新の構成をダウンロードしても変わらず。別のアカウントを見てみたら、そこのメンバーともまた違う。よく解らないシステムですねぇ。クラシックの方は流石のメンバーでした。あれはあれで楽しそうだなぁ。とにかく彼らの動きはクイックでシュートまでが早く、パスも正確。フィジカルも全く問題なく弾き飛ばしてくれます。

Liga Espanola Jornadas 10. ヘタフェ対バルセロナ

2010 年 11 月 8 日 月曜日

■Getafe 1 – 3 FC Barcelona
バルサはチャンピオンズリーグで状態の悪かったセルヒオ・ブスケツをベンチに置いてマスケラーノを先発させ、イニエスタを中盤に戻し、左サイドバックをマクスウェルを起用していました。それらの変更によって左側のオーバーラップがアビダルを起用したときよりも多く連動できていましたし、左に開いたビジャが、これまでのように常に開いて孤立するような場面は見られず、中へ動いてメッシらと距離を縮めることも出来ていましたし、状態の改善が見られていました。

試合の入り方は芝の状態からかパススピードが上がらず、ポゼッションをしてもチェックを寄せられる要素を作ってしまっていて、中盤への縦パスに対してプレッシャーを多く受けてしまっていました。パスが届くまでの時間に背後から強く当たり振り向かせないだけではなく奪うことを意識した当たり方で、リーガの中では激しいものだったように見えました。ただアンカーやセンターバックには強くチェックを受けていませんでしたし、むしろ自由にさせてもらっていました。ここを自由にさせてくれていることから、後方から前へ余裕を持って送ることが出来るため、選択肢を中だけでなく外へも広げることが出来ていましたし、パスコースの多さがヘタフェが寄せきれないようにコースを限定しきれない要素にもなっていました。特にサイドバックを保てる環境が、ウイングを中に入れて中の選択肢の増加と共にマーカーを中へ引き込み、サイドバックに縦を使わせるスペースを用意できていましたし、ヘタフェが出所を抑えようとチェックせず待ち構えているために、パスが出た後に寄せられていたものも、徐々に寄せられない位置へとパスが出されるようになり、シャビにすらマークをつけないこともあってバルサがペースを握っていきました。

パスを動かすことを出来たとしても、人数をかけられているためにスペースは少なく、コースよりも人に付いて守られるようになると、どうしても状況によってはパスコースが限定されてしまうこともある。その時にヘタフェはきちんと強く当たってカットも狙い、カウンターを仕掛けるのが彼らのやり方でした。何度か奪ってからカウンターをしようとしてひとにしっかりとついていくようになっていましたが、それはメッシが下がってきたところにぴったりと引っ付きすぎて、代わりに上がるシャビらをフリーにしてしまうことにも繋がっていて、マークをする相手のスイッチやゾーンを離れたときのカバーを誰がするのかといった役割の交代も徹底されていないようでした。お陰でバルサは中に人を入れ、相手に絞った守備をさせるようにしてから、スペースの出来た外側を利用していました。ヘタフェは外を使われてから対応に出ていましたが、多くは中のコースを切るような守り方で縦を切ろうとはしていなかった。お陰でバルサはサイドを多く使って相手を押し下げることも出来ていました。先制点も外を使ってのものでしたから、バルサは上手く相手の守備を利用できていました。

左右に引き出されて動かれてしまったことや、自由に後方に持たせてしまうことが危険だと認識したからかもしれませんが、ヘタフェはやっとバルサの後方に対してもプレッシャーを与えようとチェックに向かうようになっていました。それが下がる選手に対してもされるために、全体が少し前がかりになりすぎてバランスを悪くしていました。中盤の選手たちの多くが前へ引き出されてしまい、バイタルエリアを大きく空けてしまうようになり、バルサは多くの選手をそこに入れてパスを通せるようになっていました。ディフェンスラインの選手たちは積極的に奪いに行かないようで、だからこそリトリートをし過ぎたためにシュートレンジまでボールを運ばれてしまってゴールを危険にさらしてしまっていましたし、それを何度かされたためにセンターバックは防がなければならないために縦パスに対して無理に出て行くようになった。突然の対応のためにチェックとカバーの役割分担が不明確で、二枚で向かったことでディフェンスラインにギャップを作ってしまっていましたし、裏へ抜けられる要素を作ってしまった。それがビジャのゴールに繋がっていました。

前半終了間際から後半開始にかけて、ヘタフェが奪ってから前の選手を追い越していく人数が増していましたが、まだ勢いは出せていませんでした。バルサのラインを押し下げるほどサイドを深く利用できていませんでしたし、早くボールを預けてもドリブルで仕掛けられるわけではなく囲まれてしまっていました。サイドバックや中盤で対応できるほどテンポが遅いことでバルサはセンターバックを出さなくても対応できていましたから、中の陣形を崩してしまうことは殆どありませんでしたからフォワードへきっちりと対応することが出来ていた。ヘタフェは余計な手をかけていることが多く、バルサへ裏への競争をさせるようなパスを出すこともあまりありませんでした。フォワードの位置に二枚いれば十分にチャンスになっていましたし、この試合のピケの出来が悪く、不安定なプレイと不注意さが多くありましたから競争になれば抜いてしまえるチャンスは多くありました。

ヘタフェの守備面は抑えるポイントを中央からサイドへ移したように、それまで対応することが出来ていなかった部分を抑えられるようになっていました。特にウイングやサイドバックが縦にしかけようとしても出来ないほどきっちりと予め開いて中ではなく縦を塞いでスピードを殺していましたし、コースを限定した上で中を塞ぐことで囲えるような環境を整えつつありましたが、バルサはその上をいって逆サイドまで左右に振り分けることでそれを逃れていましたから、致命的に抑えられていたわけではありませんでした。
ただバルサは攻撃に移っても押し上げられず攻撃を多く受けてしまうようになったことからディフェンスラインを高く保てなくなり、中盤で奪うように囲い込むことも体をぶつけて自由を奪うこともあまり出来なくなってしまい、ヘタフェにサイドに逃げられてしまったり裏へ出される回数を増やし、余計にディフェンスラインを押し上げられずヘタフェが人数をかけやすい環境にしてしまっていました。それがバルサの攻撃時には間延びに繋がり、フォワードへのパスを無理に出そうとしてしまってパススピードが上がらない環境ではカットされやすくコースも読まれやすい。流れは一番悪い状態にありました。

幸運だったのは一気に流れを持っていかれている中でヘタフェのキーパーとセンターバックがミスをしてくれたことで、メッシが奪い、ペドロが決めて試合を決定付ける三点目を得られたことでしょう。ヘタフェが流れを作り、選手交代もしてこれから攻める形を作り、実際に得点の可能性を得られたところでしたから大きな失敗で、バルサはこれに助けられました。それまで長い距離を繋いで攻撃に急ぐような嫌いがあったバルサが最後尾と中盤の後方を使ってパスで動かすようにし、急がなくなったことで安定してキープを再び出来るようになり、試合の流れを五分に戻せていました。直後にあったミスからのカウンターでプジョルがかわされてピケのハンドになった場面も、得点を得ていたからこそ焦りを生みませんでしたし、致命的に流れを失わずに済んでいたのかもしれません。

一時的にセンターバックにマスケラーノが入ったことでバルサはアンカーがおらず中盤にぽっかりとスペースが空いていて、ヘタフェのアリスメンディにそのエリアへ入られて、バイタルエリアを利用されていた部分があったんですが、さすがにガブリエル・ミリートを投入してアンカーが再び中盤を埋めるようになってからは、バイタルエリアを大きく空けてしまうことはなくなり、フォワードへの対応に絞ることが出来ていました。ただ攻撃の枚数をヘタフェは増やしていましたし、攻撃に出ていたことからサイドにカバーに出なければならなかったり、アンカーの横を使われる、あるいは裏を狙われるなどセンターバックの仕事量が増えて目立つようになったのは悪いことで、あのままの流れを継続されていればもっと大きな失点の危機にさらされていたかもしれませんが、ボアテングが退場してくれたことで、そういった部分でも楽になっていきました。

退場して出来たスペースは大きく、メッシには大きなスペースが用意されていましたし、他の選手にもバイタルエリアが大きく空いたことで利用できるエリアは広がっていましたし、そうやってキープが出来る環境はサイドバックのオーバーラップを取り戻す役割も果たしていました。攻撃に出られてラインを上げられるようになったことや、セルヒオ・ブスケツの投入で中央の厚みとフォアチェックの環境が戻ったことでより連続した攻撃を受けない環境が出来上がった。ミスから失点しそうにもなりましたが、なんとかそれは相手のコントロールミスによって助けられましたし、ピケがいなくなったことでセンターバックに高さが無くなり、クロスやロングボールへの不安が増していたにもかかわらず、ヘタフェは多用してこず、むしろそれを殆どしてきませんでしたから、相手に助けられている部分も多くありましたが、PKの失点以外を許さずに試合を終われていました。

Bundesliga 11. Spieltag ボルシア・メンヘングラッドバッハ対バイエルン・ミュンヘン

2010 年 11 月 7 日 日曜日

■Borussia Monchengladbach 3 – 3 FC Bayern Munchen
中盤の構成は先日から変わらず、この布陣にも馴染んできたのか連動性が増している様子でした。シュバインシュタイガーが受けに下がるとオットルが前に出てポジションを変えていたり、ティモシュチュクがオットルの上がりに合わせてアンカー気味に下がる。ただそうすると一枚のみが後方にいることになり、左右のどちらかに大きなスペースが出来てしまい、守備を担当する二人はあくまで二枚のセントラル・ミッドフィールダーの動きであってアンカーではないためにセンターバックの前を埋める効果はありませんでした。それにシュバインシュタイガーが下がってしまえばフォワードのマリオ・ゴメスは孤立してしまい、そこへパスを預けたときにすぐに他の展開、例えばサイドアタッカーへのパスコースを距離が開きすぎて用意できず、単独での突破をする必要があり、効果的な展開は期待できませんでした。対するグラッドバッハは早いチェックと、動き直されたとしても修正してすぐに選手についていきボールに惑わされていませんでしたから、バイエルンの中盤が連動性を増していたとしてもそれに振り回されることはありませんでした。

バイエルンはペースを掴みきれない序盤のうちに早々に失点してしまいました。デミケリスがサイドに引き出されるのはあの状況では仕方のないことでしたが、それぞれがボールホルダーに向かわずに近くにあるパスコースのみを塞ごうとしたことがそもそもの原因で、その次はクロスにはセンターバックではなくサイドバックやキーパーが主にいたいおうさせられる環境を作ってしまっていることで、だからこそブットは最初の予測の際に前へ出てしまったのかもしれません。ただ彼の判断ミスが伸びたクロスを招き入れる結果になったわけで、様々な部分がお粗末でした。

その後のバイエルンは、シュバインシュタイガーが上下動をして前述のように下がってバランスを取りつつも、主にマリオ・ゴメスと同列にポジションを取る機会を増やしたことで、クロスを入れやすい環境を作ってそれを中心にしているようでした。ただプラニッチもラームも高い位置を取り切れておらず、クロースやアルティントップとのタイミングもオーバーラップも上手くいっているとは言えず、殆どは縦に蓋をされてしまっているようでした。多くはアーリークロスになって深くからクロスを選択することは出来ていませんでしたし、シュバインシュタイガーがフォワードの位置にいるためにその下側に味方が誰もおらず、セントラル・ミッドフィールダーの二人は役割を分担することなく二人が似たような高さを保っているため、中央に厚みが作れませんでした。クロスを跳ね返されたときに広くを役割を果たす選手が足りず、どちらかのサイドアタッカーを中へ入れることができればよかったんですが、そうはならず。シュバインシュタイガーの動きをグラッドバッハが常に見ているわけではなく、上下動を自由にさせてもらっていることで辛うじて保っている攻撃でした。

ただフリーキックから同点に追いつけてからは少しだけクロースのポジションが中に移っていくようになり、多少は横の連動も出来るようになっていました。グラッドバッハの守備もそれまでは集中していたものの、同点になって以降は、最初の縦パスを抑えるべく背後からきっちりと抑えているものの、その後の動き出しにハメがいかず、ボールに集中してしまうようになってバイエルンは簡単に動き直しからパスを繋げるようになっていました。最初のコースのふさぎ堅やチェックの方法には問題ないために、最初を上手く凌げればチャンスが増えるというだけで、そこさえクリアしてしまえば、パスを出した後にバイタルエリアへ入り、そしてボールを受けて、この試合では再三マリオ・ゴメスが相手の裏へ飛び出そうとしていましたが、それ以外の選手へも近い距離から裏へパスを出すことが出来る。特にグラッドバッハは素早くカウンターに出ようとしているため、早い段階で奪ってしまえば運動量を活かした守備も追いかける形になり効果がなくなり、バイエルンはマークに付かれずプレイすることが出来る。前半終盤にそういったカウンターからサイドチェンジをしてゴールを決めたことで逆転。さらにその直後には裏へ抜けたアルティントップがPKを誘って審判にPKをプレゼントしてもらっていましたが、それは決めきれず。決めていれば試合の行方を決定付けられるものを逃してしまいました。
を決められなかった。

両者とも動きながら早いパスを連続して繋いで大きな展開よりも近くのパスで試合を構築するために細かいミスが増えてしまうのは仕方が無く、寄せてきている相手に渡してしまったりコントロールしきれず失ってしまうこともありました。後半になって選手交代をしたグラッドバッハの方がそのダイレクトパスを利用した繋ぎは積極的で、守備面での素早い寄せと運動量があるからこそ、攻撃に移ったときのスムーズさがあるようでした。動いているからこそセカンドボールを拾えているわけで、ペースはグラッドバッハのものでした。バイエルンは後手に対応するばかりで動きが鈍ってきていて、パスを出した後に動き直してパスコースに入ったり、収まると解った瞬間に動いて背後へ飛び出す動きが減って、それぞれの距離が開いて、それがグラッドバッハの攻撃を助けてもいました。

バイエルンの守備、特にセンターバックは相手を掴まえておくにはあまりにも距離が遠く、攻撃時に自分たちがフリーでボールを扱うことを考えているばかりに守備へ回ったときに切り替えの早さについて行けておらず、2-2に追いつかれた場面では顕著に表れていました。カウンターからだったとはいえ、誰一人、守備の選手が相手を掴まえることが出来ておらず、寄せられもしなかった。ボールコントロールのミスもあったことで、それを突いて奪うことも出来ていたでしょうし、枠に飛ばさせない事も出来たはず。

追いつかれたことでバイエルンは無理に勢いを出そうとしているようでしたが、直線的で変化に乏しい攻撃では中盤の連動も見いだせず、シュバインシュタイガーがバランスを取ってチームに変化をつけるようなことも出来ず、再び似たような形で失点してしまいました。デミケリスが中央にいなかったのはチーム戦術と焦りで前がかりになっている以上、サポートがサイドに必要なことから仕方ないとできても、スライドして中央左へ入ったヴァン・ブイテンが相手を掴まえなければならなかったんですが、中盤が下がるのには間に合わず、カバーがいませんでした。それでもヴァン・ブイテンはそれまでと同じく、相手を掴まえられる距離にはおらず、自分の加速の外側に相手を置いて見ているだけで、そのことがデ・カマルゴに先に触られる原因になり抜けられてゴールを許してしまった。中盤がいなかったりデミケリスがサイドへ出てしまって数的な問題を抱えていたとしても、彼自身のプレイも問題でした。

リードしたグラッドバッハは引いて守ることを選択したようでしたが、それは失敗で、バイエルンをそれまで抑えられていたのは、縦を塞いだ積極的なチェックによって深くまで進入させなかったからこそで、そこを自由にしてしまったことで、中盤は自由に動き、深くまで入られ、クロスを連続して許してしまってペナルティエリア内に釘付けにされてしまった。ただ幸運だったのはバイエルンはセカンドボールを十分に拾える中盤ではありませんでしたし、クロスに対応する選手もあまりに少なくピンポイントで合わされなければ失点する可能性が低かったことでしょう。お陰でしばらくそのバイエルンの時間は続いたものの、立て直すことが出来、再びバランスのいい高さを保って守れるようになっていました。

ミュラーの投入は前の人数を増やす意図であれば失敗で、シュバインシュタイガーのポジションを下げただけという印象が強く、底からパスの配球をさせて安定して繋ごうとでもしているのかもしれませんが、ミュラーはマリオ・ゴメスと同列になって前へ二枚の選択肢を用意することは出来ませんし、その下にポジションを取ってしまうため縦の厚みは増したとしても、選択肢を増やすほどではありませんでしたし、攻撃の多くの部分を担っていたクロスもターゲットを減らしてしまっているだけでした。せっかく得たチャンスも失い、グラッドバッハにペースを渡してしまうだけで、パスの預け所が見つからず、そういったときに頼りにするシュバインシュタイガーが後方にいるため、パスが下がりやすかったのも問題の一つでした。

それでも効果があったのは、グラッドバッハが攻撃に耐えかねてまた下がってしまったことで、それでもクリアを徹底していれば守り切れていたのかもしれませんが、下手に繋ごうとしていたり、タッチラインにボールを出してしまおうとせず、前へ中途半端なクリアを連続してしてしまったことが、交代を効果的にしてくれていました。連続して攻め続けられる環境がシュバインシュタイガーのポジションをあげて、ペナルティエリア内に人数を増やしていエーエムしたし、セカンドボールを拾う人数の増加にもなった。主に相手の不徹底から来たミスによってのゴールでしたが、同点までお陰で持っていくことが出来た。

その後はバイエルンはかさにかかって攻めて逆転を狙っているようには見えませんでしたし、グラッドバッハも落ち着きを取り戻してきちんとクリアするようになった。両者の足も止まってきていましたからそれ以上の大きな変化はありませんでした。

UEFA Champions League -E- Matchday 4 クルージュ対バイエルン・ミュンヘン

2010 年 11 月 4 日 木曜日

■CFR Cluj 0 – 4 FC Bayern Munchen
バイエルンはバドシュトゥバーの怪我とヴァン・ブイテンの復帰によってようやくデミケリスとヴァン・ブイテンの二枚のセンターバックを組むようになり、週末のブンデスリーガでは途中からティモシュチュクを中盤にあげたこの形にして内容が改善されていましたが、それを試合開始時から継続して採用していました。中盤の底をオットルとティモシュチュクで組むことで、シュバインシュタイガーのポジションは明確に一つ高くなり、フォワードの下についていました。

中盤の構成が変わっても大きなスタイルの変化はないものの、クロースが同じポジションに着いたときに比べ、シュバインシュタイガーはボールを引き出しに戻る回数が多く左右への動きの幅も大きい。極めてゆったりとした展開で、パススピードがお互いに遅く、それでいてプレッシングをかけるわけでもないためにそれほど引き出しに戻る動きは重要ではないようでしたが、センターバックからのボールは以前より前へ出やすくなっていました。もちろん彼だけの功績ではなく、ティモシュチュクも盛んにセンターバックの前へ動き直してパスを引き出そうとしていましたし、クルージュがセンターバックやセントラル・ミッドフィールダーに対してもそれほどプレッシャーを与えようとしていなかったこともボールを繋ぎやすくしていた要因でした。

バイエルンもスタート時こそクルージュとさほど変わらず前からのチェックをせずに下がってしまっていることが多く、ハーフウェーラインをスイッチとしているようにそれより後ろに下がって、自陣に入ってきた相手にのみプレッシャーを与えようとしていたように見えましたが、クルージュは素早く攻めていきませんでしたし、ボールを持ってもオーバーラップを盛んにするわけでも、裏へ徹底して出すわけでもありませんでした。そのためバイエルンは徐々にディフェンスラインを含めた全体の守備エリアをあげていき、相手陣内に中盤の殆どを入れて守備をするようになっていました。パスを繋がせてくれることもそれをしやすくしてくれた要素で、バイエルンはフォアチェックというほど連動をしていませんでしたが、相手のセンターバックにプレッシャーを与えてミスを多く誘い、横に逃げるパスを選択させず縦に出させる。クルージュは引いてしまっていることと前にトラオレくらいしか選択肢がないことでその殆どをバイエルンにカットされてショートカウンターを受けていましたし、先制点の場面も、バイエルンが前からの守備をするようになったことを気にしていないかのような油断から奪われてのものでした。

バイエルンはその得点以降は特に相手のディフェンスラインの前に、二人から三人の選手を入れて守備をするようになり、センターバック間でのパスも繋がせずミスを誘うようになった。相手の中盤の背後にポジションを取ってプレッシャーをかけられることは多くのミスを相手がしていたことを考えると大きく、さらにはボールを奪って攻撃に回ったときに、そこが即ちバイタルエリアになって、常に決定的な位置で守備から攻撃に移れることでもあり、チャンスも数多く作れていました。

ただ全体を見れば運動量自体は多くなく、前からの守備も継続できているわけではなく、バランスよく左右や前後に陣形を整えたまま動けているわけでもありませんし、ポゼッションになったときにも動き直してパスコースに入ったり、それを作ろうとするようなランニングは無く足が止まっている選手が多く見受けられました。そのため引いているクルージュの手前でしかボールを回せないことが多く、相手が居る中央を避けて、その手前からサイドバックやウイングに預けて戻していることが多かった。それでも二点目が入ったのはクルージュの動きがそれ以上に悪かったからと捉えた方が良さそうで、クロスからシュバインシュタイガーがヘディングで折り返せたのも、マリオ・ゴメスが詰めていたのも、それぞれ掴まえられていませんでしたし、それ以外の場面でもしっかりと掴まえておくということをしていませんでした。ボールを引き出そうとするマリオ・ゴメスも掴まえず自由に戻らせていましたし、シュバインシュタイガーがバイタルエリアに入っても誰もマークに向かわず大きくスペースを与えてしまっているほどでした。

後半になるとクルージュは選手交代もあって、多少ドリブルを含めて攻める動きを出すようになった。ボールを追い越していく動きはそれほどありませんでしたが、前半は足が止まっていた後方からの押し上げができるようになり、トラオレが孤立しがちだった部分へ他の二枚が近く保っているお陰で前半よりは多くの選択肢が前にありました。ただそれは前後の分離を生み、バイタルエリアを広げてしまうことにも繋がり、シュバインシュタイガーは流れの中で再三そのスペースへと入り込み、ボールを受けようとしていまい多。ただバイエルンの他の面々がパスコースがあるにもかかわらず彼の動きを見ていなかったため、実際に彼がボールを触る回数は増やせていませんでしたが、実際にパスが出れば簡単に受けられ、受ければマリオ・ゴメスのハットトリックをアシストをしてしまえたわけですから、もっと彼の動きを見てパスを出してしまってもよかった。パスコースが細くともしっかりとそれが出来ていればもっと追い越していく動き、裏へ抜ける動きが出来ていたでしょうし、もっと厚みを出して相手陣内でのみ仕事が出来ていたかもしれません。

この試合のバイエルンは運動量が多くなく、出来もそれほどよくなかった。失点しそうになった場面も多く、ブットやゴールマウスに助けられてもいました。特にセットプレイではマークを外してしまい、多く相手に触れてシュートを打たれてしまっている場面が目立ち、他にも気の緩みのようなミスからシュートを打たれたり、よく無失点で済んだと思えるほどお粗末でした。もちろんクルージュも四点目を奪われた場面などは目も当てられないほどのミスでしたし、試合自体は凡戦でした。