Copa del Rey Dieciseisavos 1st Leg セウタ対バルセロナ

■Ceuta 0 – 2 FC Barcelona
バルセロナは長距離移動と過密日程ということもあり、また相手のセウタがセグンダBに所属するクラブということもあり、主力選手の多くを休ませての試合になっていました。具体的にはビクトル・バルデスやピケ、ダニエウ・アウベス、セルヒオ・ブスケツ、イニエスタ、シャビ、メッシ、ビジャといったところでしょうか。プジョルとアビダルはベンチメンバーに入っていましたが出場はしませんでした。代わりにここの所出番がなかったアドリアーノやジェフレンに出場機会が与えられ、バルサBからのフォンタスやバルトラ、ノリートらが出場していました。

メンバーが大きく替わっていることもあってか、バルサはボールを収めることや繋ぐことも安定して出来ておらず、ポジションを被らせてしまうこともあり、不安定な立ち上がりでした。特に中盤にあるスペースが大きく、センターバックがボールを持ったときに受けに戻るべきチアゴ・アルカンタラやケイタの動きが鈍く、フィードを選択しなければならなかったり、フォワードへと直接ボールを渡そうとしなければならず、長い距離のボールはカットされやすく安定して繋げない要因になっていました。そのため、マスケラーノがよく下がってボールを引き出そうとしたり、センターバックの間に入りフォンタスとバルトラをサイドに開かせて3バック気味にして外から組み立てさせようとしていましたが、セウタの狙いはそこにあるようでした。
センターバックがボールを持っているときにはサイドバックのマクスウェルとアドリアーノにしっかりと付き、そこへ預けさせなかった。ケイタとチアゴにしても掴まえられていて、パスコースを探させ、時間を使わせた上でミスを待ってカウンターを狙う。多くの時間でセンターバックの二人は出し所に困っていましたから、その戦い方はある意味では成功していたようです。ただペドロが上手くウイングの位置から中央へと入り、ボヤンの下につくような形になってボールを引き出そうとしたことで相手の陣形とマークを外して縦パスを収められていましたし、マークを受けずに前を向き、そこからボールを配球することが出来ていました。それ以外でもダイアゴナルの動きからマークを外して起点となれることがはっきりしたことでペドロに多くボールが集まり、上手くそれがチームの共通の動きとして連動できていました。

徐々に攻撃面では改善を見せていましたが、守備面ではフォアチェックが出来ておらず、ディフェンスラインも上げられずにスペースを相手に与えてしまっていました。セウタが下がって守っていてもディフェンスラインを押し上げてコンパクトに保てておらず、前との距離があったことからフォアチェックを書けようとしたとしても前線の選手をかいくぐられてしまえば何もないものと同じでしたし、マスケラーノが攻撃時にセンターバックの間に入ることで、二人にボールを持ち上がらせて変化をもたらそうとしていることもあって守備に回ったときにアンカーのポジションに人がおらず、中盤のスペースを埋める守備が出来ていないのも一つの原因でした。そこへ入られてボールを受けられてディフェンスラインを下げさせられてしまう。経験の朝二人のセンターバックを抱えているとはいえ、あまり改善の見られるポイントではありませんでした。

マクスウェルが角度のないところからゴールを決めてくれたことで、前へ急ぎすぎていた攻撃に少しだけ落ち着きが見られるようになっていました。それまではドリブルで仕掛けるばかりで、後方からサイドバックの上がりや中盤の飛び出しを待つ余裕がなく、個人が仕掛けるだけでフォワード同士の連動した動きもありませんでしたし、ドリブルを囲まれて奪われるばかりだった。それを背後から抑えられながらもパスを繋ごうとする余裕が出てきていましたし、ドリブルで仕掛けるのではなく味方に預けようとするようになった。お陰でサイドバックが高い位置を保てるようになり、アドリアーノが上がってくればウイングのペドロはより中に入りやすくなる。他にもセンターバックからバルトラが押し上げてくることもあって、中央での仕掛けが徐々に増えていました。二点目後にはよりそれが増え、それまではサイドバックに付いていたマークやウイングに付いていた選手たちも中に絞って守備をするようになり、バルサにとってはサイドで自由に使えるスペースが増えていました。センターバックからのボールをチアゴが引き出そうとするようにもなっていましたし、相手を中央に寄せたことでバルサもそこへ人数を入れられるようになったことと、マスケラーノがセンターバックの一から一枚あげて守備のケアをし始めたこともあってセカンドボールを拾えるようになっていました。

ただジェフレンが怪我をしたことが痛く、ただでさえすくないアタッカーとトップ登録の選手が減ってしまい全治一ヶ月のようです。その間のリザーブをどうするのかも気にかかりますが、この試合の残りはノリートが途中出場していました。ただノリートは前半に見せ場は何一つ無く、前半の悪い時間帯にあったプレイを一人だけが引きずっているように、味方を使えず、緩急をつけられていない急ぐだけのドリブルで突っかけては奪われているだけで、停滞してキープして味方の上がりを待つことも出来ていませんでした。
後半になるとバルサのポゼッションがより安定したことに合わせて、ノリートも前へ急ぎ過ぎなくなっていました。少しだけ緩急をつけて相手を引き寄せた上でパスを選択できるようにもなりましたし、まだ焦りのようなものは見えましたが余裕も出てきたようでした。

セウタの守り方は中央で仕掛けられているために真ん中に集まり気味ではありましたが、ディフェンスラインの選手たちはそれぞれ自分の位置を守っているばかりでマークに付こうとあまりしておらず、それぞれの選手の間がぽっかりと空いており、ボヤンはそこを利用しようと何度も動いていましたが、一度の成功を除き、多くは足下で受けてしまってセンターバックの間を抜けようとしている狙い通りのプレイは出来ていませんでした。

全体的には改善されていたものの不満はバルサのセンターバックの二枚で、前からパスコースを塞ぐためのチェックが行われていてもあげ切れておらず、中盤にぽっかりとスペースを与えてしまっているのは前半から変わらず、そこで収められて裏へのパスを狙われる。攻撃時には大きく持ち上がれる勇気を持っているようでしたが、守備時にもそういった守る勇気を出して欲しいところで、マスケラーノがそこに吸収されていることと相まってチアゴとケイタの位置も繋がなければならないために低くなる。そうするとフォワードの距離が開いてプレスがかからなくなったり、パスの繋がりが悪くなる。だから早めにフォワードへ預けてしまってフォワードのボヤンもノリートも強引なドリブルをしなければならないほど味方の存在を感じられなくなる。そういった意味では、ペドロがこのメンバーの中では一番バランスを取れていたのかもしれません。

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