Bundesliga 5. Spieltag ホッフェンハイムバイエルン・ミュンヘン

■TSG 1899 Hoffenheim 1 – 2 FC Bayern Munchen
開始一分もしないうちにホッフェンハイムに先制を許していましたが、失点の仕方はお粗末なものでした。ここの所目立っている無理な縦パスをカットされてからのカウンターでディフェンスラインの前をファン・ボメルとシュバインシュタイガーが埋めておらず、バドシュトゥバーの裏を使われてヴァン・ブイテンが左に寄せられたにもかかわらず、誰もヴァン・ブイテンがいなくなったスペースを埋めようとしていなかった。コンテントがきっちりとクリアしていたり、相手に当ててタッチラインを割るように出来ていれば問題の無かった場面でしたが、それが出来なかったのが一番の原因だとしても、リスクを考えればセンターバックの二人が同じポジションに残り続けていることも問題で、周囲の選手がきっちりとスペースを埋めようとしていなかったのも問題でした。

攻め急ぐ傾向が強いバイエルンが追いかけなければならなくなり、余計に攻め急ぐようになっていました。マーカーに付かれていたり囲まれかけている選手に対してもセンターバックから縦パスを出してしまい、収められないどころかカットされてしまいそうになっていましたし、実際に奪われてしまうことも多くにありました。大きなサイドチェンジをして相手を動かそうとしているようなプレイも序盤は見られましたが、サイドチェンジをしたあとにすぐ後ろに戻してしまっているだけで、仕掛けようともせず中のコースも用意できていない。それではサイドを変えても相手がポジション修正する運動量すら稼げず、そして戻してから縦パスを入れて奪われる。多少は背中を押さえられていることを利用して、コースを変えてサイドバックを走らせようとしているものの、それも明確な形で出来ていないことはサイドバックのスタートが遅れていることからも解りますし、勢いこそあるものの中で対応する選手がたりないことも多く得点に繋がりそうには思えませんでした。

ただ攻め急ぎに関しては、ホッフェンハイムが素早い囲い込みとセンターバックへのチェックをしてくれているお陰で、余裕を持ってボールを扱える時間が少なく、横パスを使って最後尾で動かさなければプレスにかかるようになってしまっている。ホッフェンハイムが上手く縦のコースを切ってくれているお陰で、縦パスが選べず、横に動かすことで徐々にボールを引き出す動きや全体を押し上げることにも繋がり、センターバックのヴァン・ブイテンが無理矢理パスをフォワードに渡そうとしなくなってセントラル・ミッドフィールダーのファン・ボメルやシュバインシュタイガーにまず渡すようになったのは怪我の功名とでもいうべきでしょうか。ただボールを渡されることの多いサイドバックの二人はコースを切られていることもあって前にドリブルをできず戻すばかりで、中のセントラル・ミッドフィールダーがサポートに入っていれば、ワンツーで前へ向かっていけるのかもしれませんが、距離が遠くそれも出来ない。徐々にフォアチェックが減ってしまうと、また無理な長距離のフィードで早くサイドアタッカーに預けてしまおうと長いボールが増え、カットされたりタッチラインを割るなどしてボールを失う回数が増えてしまい、相手の守備のお陰で目立たなくなっているだけでした。

リベリーもこれまでの試合よりも左サイドのタッチライン際に張っている時間が多く、中へポジションを動かそうとする回数も少ないままでした。そのため外側に相手一枚を引きつけられても中にパスコースが出来ず、運動量も少ないことで相手のマークがついてしまってパスを出せない。中に入ってクローゼやクロースと連携をしたり、サイドでプレイするならコンテントとの縦の関係で相手を崩すようなこともせず、ボールの来ないタッチライン際でひたすら待っているだけで、有効に力を発揮できているのはカウンター時のスピードで脅威を与えている程度でした。

時間の経過で中盤中央で多少の連動は出来るようになり、シュバインシュタイガーが上がったり、クロースが下がってきて受けてファン・ボメルと入れ替わろうとするようになっていました。ただホッフェンハイムのタイトなマークが前を向かせてくれませんし、一つのそのマークをワンツーなどで抜け出せたとしても、クローゼは相手に抑えられていて、クロースが戻ってきてしまえば他の選択肢が中央にない。それで裏へスルーパスで抜け出しを促すようなものを出せず、再び戻してしまう。戻したボールはマークに付かれながら戻ってくる選手へ縦パスを出して失う。序盤とそこは変わりませんでした。ホッフェンハイムの方が雑さはあるものの、それぞれがボールの近くにサポートに向かっていましたし、全体が運動量を保っているように見える。一斉にオーバーラップをしたりパスコースを作ったりダイアゴナルな動きでマーカーを外そうともしている。ボールを追い越していく動きもある。バイエルンはボールより前に選手がいても渡せず、渡せても追い越していかずに後ろに残ってしまっている。守備ではホッフェンハイムのカウンターを一対一で抑えられず、二枚で向かってもファウルで止めるだけ。そもそも一対一の守備で縦のコースは切っているものの寄せられておらず、奪うところまで持っていけず簡単に下がらされてしまっているのも大きな問題ですね。

後半開始から二枚を投入したことで勢いに繋がり、ミュラーとオリッチが右サイドで連携をしてドリブルで仕掛けられるようになっていました。これまではパスをすることはあってもカウンター以外でのドリブルが少なく変化をもたらせていませんでした。後半に入ってからすぐにバックパスだけではなくドリブルで仕掛けて相手を動かす選択肢を得てからはそれを何度かすることができるようなった。フォワードが二枚になったことから、最初の縦パスを何とか受けられればもう一枚が裏へ抜ける動きをしてそこへパスを出そうとすることも出来るようになったため連動をできましたし、左もコンテントよりもプラニッチが高く中への意識を持っているためにサポートを得れば連動できていましたし、縦や斜めのドリブルをしていける。リベリーも左サイドにいるだけではなく、中に動いてマークを引きつけることでプラニッチの上がるスペースを用意するようになり、プラニッチが上がることでリベリーにつくはずのベックをサイドに引きつけたり、それをすることでリベリーがディフェンスラインと中盤の間に入ってしまえるなど、いくつもの変化が生まれていました。そういった動きとオリッチの運動量が加わり、サイドと中央との距離も縮められるようになったのも大きかったんですが、サイドバックがボールを持った後にドリブルで前へ運ぶことが難しいのは変わらないようでした。前を軽く塞がれるだけで止めてパスを選択するために足を止めてしまうのはいい傾向ではありません。

素早くボールを動かして、選手もそれに合わせて動けるようになってきたことで、バイエルンの方が先手を取って動けるようになり、前半はホッフェンハイムが運動量の少ないバイエルンの選手たちを掴まえておくのに苦労しなかったようでしたが、後半はそれを予めつかまえておくことが難しくなり、ボールを受けようとしている選手に対しても近いポジションを保っていられず、急いで寄せなければ余裕を与えてしまうようになった。そのため走らされる距離が広がり、スピードも要求されるようになって消耗するようになってしまった。全体がそのため走っている印象を受けるようになり、試合展開のスピードアップにも繋がっていました。それはフィジカルコンタクトの回数の増加や激しさを増すことにも繋がり、シュバインシュタイガーやファン・ボメルはイエローカードの可能性すらあるほど遅れてしまったり激しく当たってしまっていたんですが、幸運にもそれらを出されることはありませんでした。

素早い展開が続きすぎて、リベリーへのマークが緩くなってしまったことがバイエルンが同点に追いつけた最大の要因でした。それまではドリブルを中へ向かって許すようなマークをしておらず、ある程度近く、中を切ってしまうことでスピードに乗らせない処理をしていたものの、ベックが再三にわたって攻撃のためにオーバーラップをしたこともあって大きなスペースが出来てしまっていた。バイエルンが右から攻めていたこともあって全体を均等なバランスで保てず片側に寄ってしまっていた。そのことがベックとリベリーとの距離を広げてしまって、スピードに乗ったドリブルをさせてしまい、カバーもいないことでリトリートするしかない環境を作ってしまった。一度は弾いたものの、そこで決められていてもおかしくなく、こぼれ球をミュラーに押し込まれて同点。しかしながら、この際の接触でリベリーは負傷退場をしなければならなくなり、アルティントップが交代で投入されました。

その後はバイエルンが押し気味に試合を進め、鋭いクロスやセットプレイのボールが多くチャンスを作っていました。低く鋭いボールは難しい対応を迫られますし、バイエルンの人数が揃っていたことも、ホッフェンハイムもペナルティエリア内に多く戻っていることで味方同士の競り合いもあり、低いボールはキーパーが出られないなど、処理を難しくさせていたんですが、その多くのチャンスを作った時間帯以降は何故か高いボールを多用するようになり、脅かせていたものから多少対応を楽にさせてしまっていました。

ホッフェンハイムがラインを押し上げられなくなると中盤が間延びしてプレッシャーをかけられず、それまではある程度出来ていたサイドバックの前を塞いでドリブルを選択させないようにしていた守備も出来なくなり、駆け上がられる回数も増えてしまっていました。それによってバイエルンは誰がボールを持ったとしてもスピードアップをすることが出来、それが連続した攻撃になってよりホッフェンハイムが出てこられないような環境を作ることになっていました。ただそれでも集中して守っていましたし、時間を得られれば押し上げて縦のコースを切るように組織を戻すこともできていました。カウンターの人数は少ないものの勢いを持続できていましたし、バイエルンの構成を継続させずに途切れさせたのは素晴らしい集中力でした。それまで一時的に許してしまっていたサイドバックのドリブルも再び防げるように戻せていましたし、粘り強さはさすが。ただバイエルンも横に動かすことでミュラーを掴まえるために左サイドバックが動き、出来たスペースをラームに使わせてオーバーラップからクロスを入れる、左もアルティントップが中に動いてプラニッチが使うなど、ようやくサイドアタッカーが中に安定して入る動きをして、サイドバックがそのスペースを使うパターンが出来るようになってきていました。

問題は審判の判断で、ロスタイム直前のファン・ボメルとルディの接触では、あれはアフターであり、あの試合のテンション、そしてスパイクの方向からすればレッドカードであってもおかしくないほどのものでしたが、バイエルンは幸運にも出されたカードがイエローで済み、ロスタイムのセットプレイでバイエルンは逆転しましたが、最初のヘディングをしたオリッチもオフサイドでしたし、その後ボールに反応したミュラーもヴァン・ブイテンもオフサイドポジションでした。

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