■Cote d’Ivoire 0 – 0 Portugal
ポルトガルがボールを持ち、コートジボワールがゾーンを低く構えて待ち構える姿から試合に入っていきました。
コートジボワールはそれぞれの選手を自分たちの前に置いて守備を始めていて、クリスチアーノ・ロナウドもそれ以外の選手も同じように背後を取らせないように前に置いて見ておこうとしている。基本としてはその形で守っているものの、徐々にディフェンスラインの設定は高くなっていき、相手を見ておく位置も高くなっていきました。それはポルトガルが前に人数を多く入れようとしておらず、後方から特定の選手を目がけてパスを出してからビルドアップをしようとしているため、コートジボワールのゾーンの中へ入って、背後を取ろうと動く選手が居ない。そのためコートジボワールは掴まえられる位置をどんどんと上げていく。特にサイドバックを縦に進ませないように中盤で止めていて、サイドバックを利用した組み立てをさせていませんし、組み立て自体も遅らせて幅を持たせないようにしている。
それぞれの守り方が自分たちの前で捉えておくもので、ボールを奪おうとするのではなく、見ておく。直接出されるパスに対してはその守り方で安定して前へ運ばせないように出来ているんですが、ボールを離した後にもう一度受けるために動き直しをされてしまったり、中盤であっても裏を取られる動きには弱く、見方によっては後手を踏んでいました。
ただそれも試合が落ち着くまでの時間までで、ポルトガルのフォワードがボールを引き出そうとしなくなってからは、後方で手詰まりになり、パスコースが単調になってパスカットを狙えるようになったことと、フォワードの運動量の少なさから手前に捉えておいてからパスが出るまでの間にぶつかることも出来るようになり、コロ・トゥーレを中心として、足下で受けようとするボールに対してカットを狙い、そのままカウンターを狙うようにもなった。
コートジボワールはボールを縦に入れることはなく、サイドを縦に使う回数を多くしていました。中からサイドへのスルーパスはあっても中央の裏をそのままの形で使うことは少なく、サイドバックの裏側で確実に繋ぐカウンターを多く利用していました。中を利用しようとすることがあっても相手の手前で止まってしまいミドルシュートを狙う程度の選択肢しかない。それでもポルトガルの消極的な動きからコートジボワールがボールを支配するようになり、守備も積極的になっていく。前に人数をかけられるようになったことで奪われた瞬間の切り替えで再攻撃が出来る。
後半になってポルトガルは攻撃面で大きく修正をしてきて縦パスを入れるタイミングを早めた。フォワードがボールを引き出すための動きをするようになりフィードにも対応するようになった。後方から前へ多くボールを入れられるようになったことで、前半は後方に留まってリスクマネージメントをしていた中盤の選手たちも高く保てるようになった。高くポジションを保てるようになったことと運動量を増やしたことで前半のコートジボワールのように奪われた後の切り替えを早くしてプレスも機能するようになった。
運動量が増えたことで相手の裏側に入ってボールを受けられるようにもなったし、一定のスペースを得られるようになった。システムを変えてからはサイドアタッカーが低い位置でボールを触れるようになったことで、そのスペースに対してドリブルで仕掛けて進入していけるようになった。それまで掴まえられたまま受けてドリブルを開始しょうとしていたものから、掴まえられる前に受けてスタートするようになったことで安定していきました。
ただそれを継続できていれば良かったんですが、サイドアタッカーの位置が徐々に高くなってしまい、相手のマークに捕まる位置でプレイを開始してしまうようになり、ドリブルで変化をつけなくなってしまい、裏へ単純に出すようになってしまった。最終的には前半と同じ3トップに戻してしまい、コートジボワールが掴まえやすい状態に戻してしまった。
こうなると前半にボールを運べなかったことの繰り返しでしか無く、コートジボワールも引き分けを考えた試合運びになったことで、より試合が動かない要素が増えてそのまま決定的な形を作ることは殆どありませんでした。