2010 FIFA World Cup Group -B- ギリシャ対アルゼンチン

■Greece 0 – 2 Argentina
アルゼンチンはこれまで起用していなかった選手たちを中心としたメンバー構成で、メッシこそ出場しキャプテンマークを巻いているなど大きな変化が与えられていました。

新たに出場した選手たちに若干の不慣れな部分はありましたが、パスを繋いで相手を崩していく姿勢に変化はなく、試合開始から一貫してパスによる展開がなされていました。ベロンが低い位置から縦へ入れて戻し、再び縦へボールを入れる。そういった鋭いボールと展開でギリシャの守備を引き出そうとしているようでした。ギリシャは前から守備に向かう姿勢は一切見せておらず、待ち構えるようにして引いて守っていた。アルゼンチンが縦パスを入れればそれを抑えようとする動きは見えていましたが、それほど活発なものではなかった。ギリシャが最も活発に守備をしていたのは、アルゼンチンのフォワードらがボールを受けに戻り、そこへ縦パスが入れられる瞬間で、フォワードについてディフェンダーが背後から追ってくる。受けに戻ってくる動きにマークをして前を向かせないようにしようとしているのかもしれませんが、選手を掴まえて体を寄せられるところまでいけておらず、コントロールミスを誘うことも出来ず、体を当てるよりも早くボールを放されて、引き出されて陣形を動かされているだけのように見えました。

アルゼンチンはそれを延々と繰り返すことで、ボールを動かして相手を動かせる。ベロンは低い位置にいながらそれをコントロールして、距離が開いているフォワードとの間に動き直しながら入っていく。他の選手にしても連続して動かすパスによって陣形が崩れていくところへ徐々に浸食していくように入ってフォワードとの隙間へ入って行けていました。それにはアルゼンチンの戦い方も影響していましたが、それよりもギリシャの守備がペナルティエリア付近に来るまでタイトでないのも影響しているようでした。

ひたすらギリシャは動かされてしまったことから、受けに戻る選手についていく回数も減ってしまい、アルゼンチンのフォワードは受けに戻る動きをしなくてもボールを受けられるようにすることができた。ギリシャのスイッチが戻る動きに影響されているようで、それをしなければ予め掴まえていないから足下に収まる。メッシにこそマークがつき自由な行動はさせてもらえませんでしたが、それ以外の部分では非常に緩くボールを動かし続ける必要もなくなったようでした。

アルゼンチンの守備は比較的危なく、ギリシャの選手を予め掴まえていない部分は相手と同じでした。攻撃の時に引き剥がす動きを後方からしているのだから仕方のない部分はありましたが、カウンターの時に相手がスペースに残してしまっているのは悪く、それを利用されてカウンターを受ける場面もいくつかみられました。それでもサマラスの運動量が大きく影響をしていただけで、この選手の裏へ抜ける動きだけがデミケリスとブルティッソらを苦しめていたんですが、カウンターの体を成していたというには一人の力だけで、連動しているとは言えずギリシャの守備もカウンターをするための守備だとは思えず、何を目指しているのか掴みづらいものでした。

アルゼンチンはフォワードがこれまでよりもサイドに流れて仕事をするタイプではないためにワイドな位置でボールを収めてクロスや、サイドバックを含めた攻撃が出来ず、先に向かうにつれて絞られていく選択肢は相手に抑えやすい環境を作ってしまっていましたが、裏への飛び出しとドリブルでの仕掛けの二つがどちらにもあることで、多少は効果的でしたが、シュートにまでいたる場面は少なかった。それでも裏へのパスやドリブルでの仕掛けがギリシャに戻りながら守備をさせて、キーパーに難しい処理を強いたり、コーナーキックを得たていたのは大きく、それによって先制点に繋がるコーナーキックも得られていました。

その後もチャンスは作るもののメッシはまたゴールを決めることは出来ず、ゴールマウスに嫌われたり、キーパーに防がれたり、どうしてもゴールは入りそうにありませんでした。それでもシュートを打つ意識があることは大きな要素で、シュートを打ちキーパーに弾かせたことで、パレルモの前にボールを与えて二点目のきっかけになっていました。

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