■Uruguay 0 – 0 France
フランスに対する印象はEURO2008に悪化した印象そのまま、あるいはそれよりも悪くなったのではないかと思えるほど酷いもので、采配や戦術に対して疑問を持ってしまいました。
アネルカがまずボール引き出すためにサイドへ流れたり引いて触ろうとしなければ後方からボールが安定して供給されず、グルキュフやディアビーの所からの展開がスムーズにいっているようには思えませんでした。それに加えてアネルカが多くボールを触りたがっているように見え、不必要なタイミングであっても後方に残ってしまっている場面が数多く見られて、クロスなどでサイドから中への展開を探した際に動き直してフォワードとしての位置に戻っていれば使いようがあったんですが、その動き直しもしなかった。ゴヴーが代わりに右から中へ入ることでクロスへ対応していましたが、それでもウルグアイのセンターバックにある強さと上手さを上回るのは難しく、得点の気配はありませんでした。
さらにはリベリーやゴヴーがサイドでボールを持ち、起点となる働きをある程度出来る要素はあったんですが、前述のようにアネルカが流れて縦のコースを塞いでしまうこともありましたし、それよりもここで大きな問題だったのはサイドバックが彼らウイングを追い越していこうとしなかったこと。サニャもエヴラもオーバーラップをして前の選手を追い越していくことが出来る選手である意味ではそれを持ち味としているといってもいいはずなんですが、それを実行することは殆ど無く、リベリーがボールを持つとその後ろでピタッと止まり、奪われるのを待つかそれともバックパスを待つかのようでした。そういった役割はセンターバックやトゥラランのポジションに任せてしまえばいいわけで、それよりもウイングに付いているマークの一人をオーバーラップをすることで引き剥がしていかなければならない。
サイドで起点を作っているときもそういったオーバーラップがサイドバックにはありませんでしたが、中央でボールを保持しているときも同じでした。ウルグアイの守備が中へ入ってくるリベリーらを掴まえておくために絞り、サイドにスペースを大きく空けても外側を利用するために駆け上がってこず、スペースの詰まっている中央に目がけて後方から上がってきてボールを受けられない状態を作ってしまう。スペースが空いている外側を利用していないために余計に窮屈になってしまいカットされやすい環境を作りカウンターを受けてしまう。他にも逆サイドのサイドバックは後方に留まり続け、片側に相手を寄せてその後にサイドチェンジから大きく空いた部分を利用しようとしても、後方から上がってくるまでのしばらくの間中央でボールを保持しなければならず、相手を揺さぶる効果は非常に薄く対応されてしまう。そしてスピードダウンしたところで受けてしまうためにクロスまで持っていくことも縦に仕掛けることも出来ず、非常に拙い攻撃に見えました。
ただそういったサイドバックの攻撃を自重させることで守備面では数的不利を作ることなく安定して守れていましたし、後方に対するケアもできていたし、サイドを制圧されることもなかった。受け身であることには変わらず、消極的でした。
後半にウルグアイがシステムを変えてサイドを二枚で抑えておこうとしなくなったことからある程度攻め込める状況にもなりましたし、終了間際には数的有利から攻め続ける場面も見られましたが、それ以前からあった選手交代は同じポジションのタイプを入れ替えるだけで、攻撃が行き詰まる要素の改善を目指したものではありませんでしたし、攻めの枚数を増やして得点を取ろうとするものでもありませんでした。アンリの苦手とする中央で相手を背負うプレイを強要していましたし、終了間際に相手が全員で引いて守り、フランスの前の人数が増えて距離が近くなってようやくサポートを得られるようになった攻撃陣が連動をした程度でしかなく、得点は取れなくて当たり前とでも思えるようなチーム状態でした。