Liga Espanola Jornadas 22. ヘレス対レアル・マドリー

■Xerez 0 – 3 Real Madrid
芝の状態が非常に悪かったため、特に立ち上がりはパスのスピードも出ず、ボールコントロールにも苦労している様子がうかがえました。ここをカーサにしているヘレスにとっては慣れたものなのかもしれず、ドリブルと少ないタッチでの攻撃を中心として、コントロールに時間をかけることはありませんでした。ディフェンスラインの前でボールを受ければ抜け出していく選手へ目がけて裏へシンプルに使う。シンプルに少ないタッチで行われるためにマドリーは奪うポイントを定められず苦労しているようでもありました。

マドリー側には特にミスが多く、パスの精度が整わないだけではなく、コントロールの際にボールのバウンドに合わせきれずに足下に収められず体から離れてしまったり、次の動作へ移る位置に置けない場面が目立っていました。
それらのミスを見逃さず、ヘレスはボールを奪う姿勢を見せ、実際に奪っていましたが、多くの時間は彼らが前から奪いに言って試合をコントロールしてしまうものではなく、引いて陣形をある程度整えておくことを主眼としているものでした。引いて守ったとしても決められた隙のない形を作って待ちかまえるのではなく、多少不格好なぐらいにずれていたり混雑するようなものでしたが、中央を固めてバイタルエリアを無くしてしまうことに関しては徹底されていました。

怪我や出場停止前までにイグアインとクリスチアーノ・ロナウドが組んでいたときは、どちらかがサイドに流れてどちらかが中央に残り、バランスよくサイドの起点となりつつ中央に脅威を残して相手を切り崩す手段になっていたんですが、この試合の前半ではそのバランスが非常に悪く、固められて渋滞している中央に二人共がポジションを取ってしまうことが多くありました。クリスチアーノ・ロナウドはボールを受ける動きをするために触る回数もありましたが、バランスを取るためにイグアインが前に残らざるを得ず、孤立して試合にからめない状況になっていたのも引いて守られる部分に入り込んだままの状況になっていたためでしょう。

ただマドリーの攻撃、あるいはカウンターになったときにドリブルによって相手を押し下げることが出来ていれば、全体を連動させて下げてしまうヘレスの守り方から、その一つ手前のスペース、中盤の手前が空いてしまうため、広大なスペースを利用してスピードに乗ったドリブルをして変化を与えようとする動きも出来ていましたが、それでも中央の陣形を崩す効果を与えられないために目立った効果はありませんでした。いったんボールを戻してその広大なスペースを利用しようとしたとしても、サイドバックが後方から上がってくるタイミングでしか利用できないために、中央を固められたところへクロスボールを入れるぐらいしか選択肢が無く、競り勝ってシュートを打ち、チャンスにはなりましたが人数とスペースを考えれば可能性の低いプレイでした。

ヘレスの引いて守る守備はドリブルでカウンターを受けたりパスを安定して繋がれて押し込まれたときがメインで、パスを繋がれそうな状況にあったとしてもコントロールをミスする可能性のあるポイント、たとえば ラサナ・ディアラへ狙いを定めることはあり、選手の距離を近く保って的確なプレッシングからボールを奪うこともありましたし、その形で奪えれば攻撃に移ったときも距離が近く、それでいて近すぎない適切な所で対応していました。そして追い越していく動きもあり、逆サイドの上がりもあるからサイドを変える動きも出来る。攻守のバランスでいえば守備の方に重点を置いている戦い方でしたが、決して守備のみだとは言えず、効率的で的確。プレッシングも追いかけ回しているというよりも、奪えそうなタイミングでコースを塞いでミスを待って奪う形で、それができるのも相手を掴まえているからですね。

対するマドリーはプレスが殆ど出来ていませんでいした。ヘレスの球離れが早く距離が適切に保てているため、囲い所がないのもあるんですが、主に個人が激しく当たることはあるんですが、どこへ強く当たり、囲い込むかのポイントを絞れておらず、個人の守備でしかなく組織の守備ではありませんでした。マリオ・ベルメホが収める部分に関しては共通している部分でしたから、ここに強く当たることでバランスを崩させようという動きはありましたが、それぐらいだったでしょうか。

ディフェンスラインが下がったら下がっただけマドリーは深く入ってしまうため、得意なカウンターの形が作れないし、選手たちが得意としているスペースを利用したドリブルも出来ていない。深い位置にまで入り込んでも、フォワードがウイングとなって入り込んでいる訳ではないから、サイドバックの上がりを利用するに留まり、ヘレスが陣形を整えきったところへクロスを入れることが多く、戻りながらの守備を強いることも出来ない。サイドバックを常に高い位置に保てているのであれば、それdめお高い位置に起点を求めることができ、チャンスになるのかもしれませんが、上がってくるまでの時間が必要なため、縦へのドリブルで相手の視線を動かしてもあまり効果はありませんでしたね。

後半になると、ヘレスの守り方が前半の渋滞を引き起こすような守りから少しスマートに陣形を整えてしまおうとするようになった。明確に引いて守って裏側を使わせないとしてしまったが溜に中盤のコントロールミスを突くチェックとのバランスが悪くなり、バイタルエリアが少し出来てしまっていましたし、マドリーに調子を取り戻させる要素にもなっていましたね。

守り方が明確になったが故に、サイドバックのへ対応にでてしまうようになりましたし、守備になれば明確に引いていくこともあって、マドリーが攻撃にスピードを出していけるようになった。全体にスピードが生まれてくれば、サイドに流れて引き出す動きをして押し上げる効果がより発揮できるようになるので、クリスチアーノ・ロナウドのがサイドに流れてプレイすることも多くなりました。ボールを引き出す動きがサイドの高い位置で出来るようになりましたし、おかげで早い段階で縦に出せるようになった。加えてサイドバックのようにヘレスが直接脅威に感じない選手が後からサイドのスペース利用しに来るわけではないので、脅威だと感じる選手がサイドに出て行くため、中央からマークも付いて出て行ってしまわなければならない。そうなれば中央に少しだけスペースが出来ますし、中盤と最後尾のギャップも生まれやすくなる。

先制点自体はそういったものではなかったんですが、陣形が整っておらず、広大なスペースがある状態で裏を使われてしまえば、これまで防いでいた形が作れないわけで、残念な失点でしたね。

こうなるとヘレスは得点を取らなければならなくなるため、中盤と最後尾との間が出てきてしまって、後方のスペースを空けたくないディフェンスラインと積極的に奪いに行き、得点を取るために人数をかけたい中盤との動きにギャップが出来て、どんどんとスペースが空いてしまう。こうなるともうマドリーの攻撃を安定して受け止めきる形が作れなくなり、二点目は後方に戻りながらのプレイを強いられたためのものでした。

一点目を取られたことが全てで、それさえなければ最後まで持ちこたえていた可能性もありますが、あまりに守備を綺麗な形にしてしまおうとしているようにも見えましたし、フォワードがサイドに流れる形を作られるようになってからは、いずれ突き崩されてしまうようにも見えていましたから、どこかで攻撃に出るための変化と得点を取られた後のプランを明確にしておきたいところでした。

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