Bundesliga 19. Spieltag ヴェルダー・ブレーメン対バイエルン・ミュンヘン

■Werder Bremen 2 – 3 FC Bayern Munchen
リベリーがようやく復帰を果たしましたが、先発ではなくベンチスタートでした。それ以外の部分では、これまでの試合と同様のメンバーでスタメンが組まれていて変化は殆どありません。ブレーメンは数多くの左利きを要する布陣にしていますが、主要な部分には殆ど変化がないといっても構わないはず。

積極的に主導権を握ろうとしたのはブレーメンで、フォアチェックでプレッシャーを与えつつ、バックパスに対してもマリンやアウメイダが積極的にセンターバックを追いかけ回し、チェックをして展開力のない部分からミスを誘い、マイボールへしてしまおうという意図が見えました。ボールを引き出す動きをあまりしないため、追いかけ回されてしまうと、パスの出し所を探す余裕が無く、苦労をしてフィードやクリアで逃れようとする回数が増えてしまうんですが、そこを高く設定してあるディフェンスラインでブレーメンは収めてします。ナウドにしてもメルテザッカーにしても高さは十分にありますから、フォワードへ収めにかかるボールに対して競り合うのは問題なく行える。また体を入れ替えながらパスカットすることもできていて、それはチェックと連動して全体が前がかりになり、パスカットを狙えるだけの前への意識を持っているため、っですね。ただ前がかりになっているだけに裏へ抜けられる動きに対しては非常に脆く、最初に作られたチャンスはその形でした。ショートカウンターからロッベン抜けられて、決めきれなかったからこそ助かりましたが、この先の高い方をバイエルンに知らせる結果にもなって、二回目のピンチもすぐに訪れていました。

あれだけ勢いよく連動してチェックに多く来るということは、ブレーメンは陣形を崩しているということで、バイエルンはボールを引き出す動きの鈍さ、構築面の苦しさが前面に出てこずにボールを展開できていました。動かすボールに合わせて相手が動いてくれるので、ポジションの修正を大きくしなくてもパスコースが出来ていくことも多く、受けるポジションへ移動も簡単にできていました。直接出せなければバックパスしてからフリーへ渡してもいいわけで、戻せばそれだけ追いかけてくれるためにより高い位置にフリーの選手が出来ますから。
加えて、人数をかけてフォアチェックをしてラインを高め設定しているということは、バイエルンの攻撃をどちらか片側に寄せてしまう必要があり、守る側も片側に集めなければ出来ない。極端なシフトに近い部分があったので、逆サイドがフリーになっている回数も多くありました。そこを冷静に見られるだけの余裕を与えないことがブレーメンにとっての理想でしたが、ロッベンはキープ力があり、そこを見ていられるために、逆サイドのフリーの場所へボールを何度も出し、プレッシングから抜け出す糸口になっていたかもしれません。

ただ先制点を奪ったのはブレーメンで、その場面でブレーメンはボールホルダーのマリンを追い越していく選手が非常に多かった。左右に分かれて、ダイアゴナルな動きも多かった。マリンがキープを出来る選手だからこそ信頼して最終的には四人が追い越していましたが、ラインが低く設定されていたり、守備が後ろ向きの意識付けをされていれば、ここまで全体が前へ向かえなかったでしょう。
それに対するバイエルンの守備にも多少の問題はあり、バイエルンから見て左サイドに人数がかかっていたのが災いしていました。スローインなどの一連の流れで左側に選手が集まっていたところに、左から崩されてしまい、全体が左にスライドして守る体勢を整えてしまった。中盤はファン・ボメルも含めてきちんと走って戻ってきていたんですが、全体がスライドしていたために右サイドが存在せず、ラームが中へ絞ってセンターバックの位置にいて締まった。可能ならばロッベンのポジションが下がってサイドバックの外側のスペースを埋めることができていれば失点は防げていたのかもしれませんが、それはここに起用している以上仕方のないこと。それ以上にあれだけの人数が一気に駆け上がってくれば、抑える術なんてそうそう無いでしょうね。ハントのゴールもさすがでしたし。

失点以後特にバイエルンはディフェンスラインを下げて攻撃を開始して、押し上げてコンパクトに保つのをしないようになりました。元々それほど高く設定はしていなかったものの、コンパクトに保つことでプレスを受けた後の処理が窮屈になるのを嫌がっているようでしたし、猛烈なマリンのチェックも影響したようです。低い状態でセンターバック二人がワイドに開いてサイドバックを押し上げても、そこへ繋ぐ方法が無く、プレスを嫌がって元に戻ってしまったり、前へ出してもバックパスで戻ってくることも多く、我慢の時間帯が多少ありました。

ブレーメンは高くラインを保っているため、ドリブルでサイドを利用されてしまうと、中盤の底、フリングスがディフェンスラインに吸収されてしまう場面があり、中央の守備に厚みがないまま、戻りながらの守備をしなければならなくなっていました。ただ、裏を何度取られても勇敢に高く保っていることで、前のプレッシングを持続する効果にもなっているんですが、無謀な部分も少なからずあり、奪われてから一本のパスで裏を取れたり、センターバックからの多少精度を欠いたフィードであっても後方へ走らざるを得ず、消耗が早そうでした。特にバイエルンのディフェンスラインが下がってしまったために、プレッシャーをかける間隔が間延びしてしまい、焦りを生むほどの激しさにならなくなってきたのもありますね。
バイエルンのフォワード二枚がブレーメンの裏を取ろうとして、最初からラインと戦うポジションを取っているのも大きな要素でした。センターバックの間に位置を取っているため、ブレーメンはフィードやロングボールで戻りながらの守備を強いられることが多く、放り込みを奪ってもプレスを受けながらボールを扱わなければならなかったり、サイドをドリブルで使われて、戻りながら相手を掴まえておかなければならなかったりして、どんどんと高く保てなくなるほど難しい対応をさせられてしまっていました。
1-1の同点になった場面でも、サイドをドリブルで駆け上がられたために、ラインが踏みとどまるきっかけを作れずリトリートせざるを得なかった。そしてフリングスが中央のスペースではなく、サイドのドリブルのケアにいってしまったために、中央に厚みのない守備になってしまい、ディフェンスラインの前を使われて失点をした。直後のものに関しても、戻りながらの守備でフリングスが厚みを作れず、マイナスのボールが通っていますし、露骨にバイエルンが裏を狙い続けていた効果が現れていっていましたね。守備の厚みの無さは攻撃的な布陣だから仕方ないとしても、前のチェックが機能しなくなった段階である程度の変更をしなければいけませんでした。

バイエルンによくパスを回されてしまい、逆サイドも多く使われ、ラインの裏側を常に狙われて多く走らされている。そのため徐々にブレーメンのチェックが遅くなり、連動性を欠いていく結果になっていました。消耗は激しく、片側にきっちりと寄せてスペースを潰せていたものが、徐々に遅くなった影響から複数で囲い込めなくなり、密集を作れなくなり、バイエルンの後方から展開を容易にさせていました。それがフィードになって直接裏側を狙われ、さらに運動量を増やされ、悪循環といってもよかったのかもしれません。決定的な抜け出しをされて、ヴィーゼがエリア外でファウルで止めた場面は、ロッベンのシュートが決まっていれば勝負があったでしょうし、退場になってもおかしくなかった。

ブレーメンの狙い目は、カウンターになったときのファン・ボメルの裏側でしたが、バイエルンのように背後を一発で使えないために苦しさがありました。中央で競り合えるのがアウメイダ一人で、その部分でいったん収めている間に一気にラインを下げられてしまい、常に相手を前で見られる守り方に入られてしまう。ドリブラーが揃っていることもあって、サイドの裏を取ってクロスのような直接的な狙いではなく、サイドの裏を取ってもドリブルで中へ、という意識があり、ワイドに使えても、先制点の時のようにそれを活かせていませんでした。加えて後方から上がってくるサイドバックに攻撃力が乏しく、サポートするフリッツがこの日は特にパスの精度を欠いていて、正確な繋ぎをも出来なかったのは大きかったですね。
アウメイダが決めた二点目のようにローゼンベリを入れて中央に高さを付け足した効果をもっと早い段階から利用するように切り替えられていれば、もう少し違った結果があったのかもしれません。

復帰したリベリーが入ったことで直接裏を狙う動きは減ってバイエルンの攻撃の脅威も減っていましたし、ブレーメンが高く押し上げられなくなっていたのもある。オリッチがそれまでディフェンダーの裏を狙い続けていたのに対して、リベリーはいったんボールを触ってからパスをして飛び出す形が多く、裏へ出すのが一つ遅れる。リベリーのドリブルはまだスピードが無く、戻りながらでも中のコースを切ればいいわけで、きっちりと二枚で横を向いて対応をしていて、全力で戻りながらの処理ではないため、少し楽にさせていました。
ともあれリベリーは復帰したばかりですから、ここからコンディションを上げていけば問題ないはず。

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