2009 年 12 月 のアーカイブ

マネージャーモード – ノッツ・カウンティ 09/10 #02

2009 年 12 月 29 日 火曜日

前は自分のクラブのスタミナにばかり意識がいってしまって、対戦相手を見ていなかったんですが、相手のスタミナも日程に合わせてかなり上下動しているようですね。自分のクラブがスタミナが無く、こぼれ球への反応が遅くとも、相手も同じように遅くて特に問題を感じないこともある。どうやら相手も自分がプレイしていた頃のウイイレのように、スタミナが無尽蔵にあったり常に最高の状態で挑んでくるわけではない様子。

■Matchday 3 Darlington 0-2(W)
■Matchday 4 Burton 3-1(W)
■Matchday 5 Rotherham 0-0(D)

トレーナーをこちらはかなり高く上げたおかげで、環境は激変。日程によっては連続で出場させきることは難しいけれど、回復が早まったおかげでローテーションでなら対応できそうです。
もちろんポジションによっては替えの効かない人もいるわけで、フォワードは特に決定力を要求されてしまうのに補強をしていない。ゴール前にいっても外されてしまえばかなわないのでPixieはなるべく休ませずに酷使し続けることになっています。それでも他の選手よりは総合値が高いのでスタミナが無くとも他の選手とは一段違うプレイができるので安定してますねぇ。でも5節ではついに休みを与えてベンチ外へ置いて回復を図らなければならないほど真っ赤でした。その試合はおかげでシュートをいくら打っても入らず、いつもの形が作れないまま初めての引き分けへ。

試合後、オーフスGFがうちのCAM Joseph Petersonに興味を示した模様。スカウトが契約を延長してチーム必要だと知らせろ、と助言してくれたものの、獲得したばかりで契約期間も45ヶ月も残っているため、さらに接触がなければこのまま放置の方針で。やっぱり過去のシミュレーションゲームのように引き抜かれてしまうんだろうか。

■Matchday 6 Hereford 0-2(W)
■Matchday 7 Port Vale 4-2(W)

Petersonの身体能力は重要で、鈍重なイングランドでは特に際だってクイックに動けるので重宝してます。スタミナの無さとか、パワーやスタミナがなかったり、テクニックの面で劣ったとしても、クイックに動けるだけでも重要。上位決戦になった7節でも活躍してもらい、Pixieと共にチームの中心選手になってますね。ただ、スタミナが無さ過ぎて、安定して使えないのが難点ですが、この二節で我がクラブは単独首位へ。フロントからの評価も鰻登りの真っ最中。

■Matchday 8 Grimsby 1-2(W)

ここで日程が空いたので多くの選手のスタミナが回復。回復しきったリザーブ組を中心に出場させてPixieは休みにして次のカップ戦に備える。前の試合ではPixieがいないがために全く形を作れなかったものの、少しは自分も操作になれてきたようで2得点。
さて、一回戦は余裕で勝てたものの、次はどうなりますか。

ウォルバーハンプトンなんですねぇ。もうちょっと下のディビジョンに所属するクラブと戦わせてくれればもう少し可能性があったと思うんですが、残念ながら相手はプレミアリーグ所属。このために先の試合で主力組を休ませたわけですが、この試合はミッドウィーク開催のためにあまり回復はせず、思惑は外れてPixieもまだ半分程度。
ちなみにプレミアリーグ所属相手のため、格上の感じを出すために一つ難易度を上げてワールドクラスにして試合に挑んでみています。レジェンドでもいいんだけど、それだと手も足も出なさそうなので。

■League Cup Wolves 1-2(L)
先制点をPixieが決めたものの、全体的にスタミナが不足している感は否めず、ルーズボールをことごとく拾われて走り回され、キープされて追い回しても奪えず、引いて守る方が得策だったかもしれない。前半途中で既に息切れしてしまって、ゴール前のボールをきっちりとクリアでできず押し込まれて同点。後半は攻められそうになかったので引き分け狙いで挑んだものの、途中からロングフィード連発のパワープレイをされ、ロスタイムについにクリアボールをそのままフィードされて裏を取られて失点。さすがにロスタイムにリードを許してもう一度追いつけるはずもなく、初めての敗戦で敗退しました。
格上相手なんで仕方ないと思いつつ、前半のリード後の戦い方が不味かったですねぇ。

■Matchday 9 Cheitenham 3-0(W)
■Matchday 10 Bury 0-2(W)

消耗しきったカップ戦の影響からどうなるかと思っていたんですが、やっぱりこの辺のレベルが相手だとスタミナが無くともなんとかなってしまうもので、守備も少し安定してきたかもしれない。安定というよりも、不安定なポジショニングをする選手たちの扱い方を覚えてきたというか何というか。ファウルを貰えばフリーキックも少しずつ決められるようになってきましたし、自分自身のトレーニングにはもってこいかもしれない。

9月はここで終わり。次から日程の楽な10月へと入るわけで、スタミナの面もようやく心配しなくてもいいかもしれない。

と、ここまではよかったんですが、問題はFIFA10がPS3本体に与える負荷の大きさ。FIFA10試合中にPS3本体が大きな異音を発してプチフリーズ。持ち直して試合終了からセーブするところまで持っていけましたが、今後のことを考えると、本体へのダメージを減らすためにマネージャーモードのような負担が長時間かかるものはプレイしなくなるでしょう。
対人戦はプレイするとは思いますが、頻度は少なくなると思いますので動画も減るでしょうし、記事も減るはず。
ゲーム自体は面白いとはいえ本体を犠牲にするほどではありませんし、何よりも一気に醒めました。

マネージャーモード – ノッツ・カウンティ 09/10 #01

2009 年 12 月 26 日 土曜日

前作ではこのモードをプレイすることはなかったんですが、オンラインの切断されるバグを修正するパッチが未だリリースしてもらないので、今作からオンラインのランクマッチをプレイする予定だったのを延期してこちらをプレイすることにしました。プレイ頻度が少なく、ブログのネタがなくなった時用のストックとして、そしてバーチャルプロの育成やトロフィー目的だったりしますが――最後にはバルサで出来ればいいな、と淡い期待を持ちつつ、プレイしていきます。

スタート時に選んだクラブはノッツ・カウンティ。ソル・キャンベルが一時在籍したことでも知られる世界で最も古いといわれるプロサッカークラブを選んでみました。Football Managerや旧Championship Managerをプレイした頃には、下部リーグから監督生活を始めることはよくあったんですが、それ以外のサッカーゲームでは初めてかもしれません。結局FMやCMでは、優秀な成績を収めても他から監督としてのオファーが殆ど来ず、選手を引き抜かれまくってチーム崩壊で辞めるケースが殆どだったわけですが、今回はシミュレーションではないのでその心配はない――かな。オファーが来るかどうかはどうなんでしょう。

とりあえずこんな位置からトロフィー獲得を目指す位置にまで押し上げる必要があるので、バーチャルプロのPixieにストライカーとして加入してもらいチームを牽引してもらうことにしましょう。試合と運営の難易度は両方ともプロだけど、思い通りに動かなければ自分の腕ではこれでも十分に厳しそうなので、上のリーグへ行くまではこのまま維持しましょう。

今のところデータをダウンロードしてもノッツ・カウンティにキャンベルがまだ在籍しているけど、シーズン開始時から始まるわけだからいじらずにスタートしました。途中で放出する予定で、クラブの資金になってもらうつもり。他に名前を知っているメンバーは、キーパーにカスパー・シュマイケルがいますねぇ。これは当分キーパーの心配は要らないかと思いきや、控えキーパーが高齢化していて一人はそのうち補強しなければならないでしょう。他にも微妙な年齢の選手が多く、劇的な成長はあまり期待できそうにないので、若い選手をいくらか補強していきましょう。

移籍市場から詳細検索でフリーエージェントと年齢を若く選択して、興味を持ってくれている選手に片っ端からオファーを出していく。それと同時にトレーナーも二段階アップさせて疲労の回復を優先して、ある程度メンバーを固定できるようにしてみる。選手補強に金をかけずに施設にまず投資する。

■親善試合 1-0(W)

が、誰も獲得できずに放出選手ばかりが決まりました。どうやら給料が低すぎたようで、興味のパーセントが低すぎた様子。さすがに20%ぐらいでは駄目なんでしょうね。ベテラン選手を中心に放出したため、給料の残金が大きく残っているため50%を目安に上げてみる。

■親善試合 4-3(W)

やっぱり誰も取れていない。こうなると試合給+インセンティブをつけるしかなく、それを操作して75%を目安に上げてみる。フリーエージェントのOVRが低い選手でも、このディビジョンでは簡単に移籍を決意してくれないらしい。給料の計算や移籍に頭を使うようにしなければ行けないのは久しぶり。

■親善試合 「ソショー」 3-1(W)

いい相手と対戦することが出来たんですが、ここまでの相手だと守備の選手のポジショニングとかスピードに違いがあってキャンベルに頼りっぱなし。キーパーを飛び出させなければならない場面が増えて、その影響からカスパー・シュマイケルを退場させてしまい10人になったものの、そこはPixieが初めてフリーキックを決めたりしながらリードを保って勝ち。アシスタントコーチにメンバーを任せていたら、控えにキーパーが居なくてフィールドプレイヤーにキーパーを担当してもらいましたが、特に支障は無かった気がする。

試合後の移籍交渉を見ると、今度は何人かは成功。どうやら70%以上は必要な様子。それ以上でなければ獲得できそうにない選手もいますが、サイドバックが不足気味なので、そこは何よりもまず獲得優先でMAXと思われる85%まで関心度を上げてみる。

■親善試合 「アストン・ヴィラ」 2-1(W)

キャンベルを放出予定のため、補強した二人の長身センターバックを同時に試してみたんですが、カリュー相手にも全く引けを取らず高さ負けの心配は無し。問題は、あまりにもポジショニングとマーキングが悪くフリーにしてしまう場面が多いこと。中盤に攻撃的な選手ばかり置いていたので仕方ない面もありますが、ちょっと不安だなぁ。相手がプレミアのクラブとはいえ。勝利はロスタイムに二発の逆転勝ち。まぐれです。

ということでキャンベルは放出して、他の選手の獲得に資金を費やすことにしました。ブラガのJoseph Petersonは実質四部では異質なほど身体能力に優れているのでサイドを任せるにはぴったり。リーベルのLucas Orbanはスタミナが80もあるため、上下動しまくってもらいましょう。

■加入選手
CB Nequete / BRA
CB James McCarten / ENG
LB Lucas Orban / ARG
CAM Joseph Peterson / Haiti
CM Giuseppe Rizzo / ITA
CM Arnulfo Gonzalez / MEX
GK Begovic / CAN / レンタル

さてリーグが開幕するわけですが、補強は大きく失敗。放出した選手よりも獲得できた数が明らかに足りておらず、アンカーも獲得できなかった。目標としていたバルサ式の4-3-3は使えそうにないので、デフォルトを少しいじってポゼッションを高め、Pixieへ預けてどうにかこうにか、というパターンが定着気味。ドリブル突破がさっぱりできずに奪われてばかりでパス中心になっていますが、勝てている間はそのままでいきましょう。

■Matchday 1 Northampt. 0-1(W)
■Matchday 2 Dag & Red 1-0(W)
■League Cup 1 Barnet 0-3(W)

シーズンが開幕してよく解りました。親善試合よりも疲労が激しく、スタミナが減少した状態が長く続いていますね。デフォルトでいた人数ですらローテーションで回せるかどうか、というぐらいに回復が遅い。最初の方にトレーナーを4にした程度では駄目らしいので、キャンベルを移籍させたお金がまだ相当余っているから8まで一気に上げました。移籍金のかかる選手たちも殆ど獲得しませんでしたしね。あとは給料を削減するためとはいえ、選手層を薄くし過ぎたかもしれない。もとより選手のスタミナが少ないため疲労しやすいようですね、これは。

Bundesliga 17. Spieltag バイエルン・ミュンヘン対ヘルタ・ベルリン

2009 年 12 月 21 日 月曜日

■FC Bayern Munchen 5 – 2 Hertha Berlin
バイエルン:ブット、ラーム、ヴァンブイテン、デミチェリス、バドシュトゥバー、ミューラー、シュバインシュタイガー、プラニッチ、ロッベン、ゴメス、オリッチ

ベルリン:小数、ヤンカー、フリードリヒ、フォンベルゲン、Pejcinovic、ピシュチェク、Lyustenberger、キケロ、ラファエル、ニク、ラモス

チャンピオンズリーグを戦っているバイエルンが日程的に不利になることは多いんですが、この日はヘルタ・ベルリンの方が日程的に厳しく難しいものでした。ヨーロッパリーグに出場してミッドウィークに試合を行っていた。ホームだったおかげで多少疲労は少ないのかもしれませんが、この日に取った戦術にしても負担の大きいものでしたから、このスコアも仕方ないのかもしれません。

ヘルタ・ベルリンは高い位置からプレスをして、縦のコースを消しつつ体を寄せて奪いに行く守り方を取っていました。フォアチェックに分類されるやり方ですが、ディフェンスラインの選手たちをそれに参加させないために後方にスペースを作ってしまったり、ウイングをフリーにしてしまってドリブルを高い位置からさせてしまう、ということはあまりありませんでした。チェックに向かう選手たちは、ただ単に寄せるだけでもプレッシャーを与えて遅らせるだけでもなく、奪ってカウンターを狙っているものでした。

この日中盤の底でコンビを組んだシュバインシュタイガーとプラニッチがボールを多く持ち、キープをして展開をしようとするところへ奪おうとする動きが多く見られていました。ウイングのロッベンには背後からぴたりと付き、ミュラーは不安定なポジショニングとアルネ・フリードリッヒに掴まえられており、中盤からパスが前に出てくることは多くなく、サイドバックのラームに渡される回数が多かった。
ヘルタは全体的にボールサイドへと人数を寄せて密度を高めて奪いに行く。その分逆サイドにはスペースを大きく作ってしまいますが、プレスからボールを奪ってカウンターに主眼を置いていることを考えれば十分で、効果的にバイエルンの縦へのパスを防ぎ、横のパスとマイナスのパスを選択させて攻撃を遅らせることが出来ていた。ただし、逆サイドにスペースが出来てしまう関係上、バイエルンに左から右へとボールを動かされてしまうと、それまで後方から引っ付いてボールを前向きに受けさせず抑えられていたロッベンに対して十分なスペースを与えてしまうことになる。前方にも広大なスペースを用意してドリブルで変化をつけられてしまうこともしばしばでした。

それ以外の部分では大方狙い通りだったように見えました。バイエルンが高いラインを保ちたがっているように見えるほど、センターバックの位置を上げている時間帯があったんですが、ヘルタはチェックのエリアがバイエルンのセンターバック、デミケリスとヴァン・ブイテンにまで及ぶことから、それを嫌がって大きく下げてしまうこともありました。センターバックからサイドバックへとボールを預けてもプレスに耐えかねて、中盤の選手に渡すことも出来ずにキーパーに戻される。それが何度も続いていくと、サイドに張るミュラーやロッベンもマークに付かれた状態ではボールが出てこないため、受けに下がってしまう。サイドアタッカーが下がるとヘルタの残しているディフェンスラインと戦っているフォワードとの距離が広がる。
間延びして良い状態ではなかったんですが、バイエルンは一本のコーナーキックから得点してしまい、突き抜けてしまったことが試合の状況を大きく変えてしまいましたね。
ヘルタは奪えなくても状態はよく、バイエルンの構築をさせず苦しめていたのは確か。キーパーにまで戻させてフィードを蹴らせて、それを奪うだけでも十分に効果があった。継続することが出来ていれば、バイエルンに焦りを生じさせる可能性もあった。そうなれば奪うことは難しくなくなり、自分たちのペースへ引き入れることが出来ていたはず。
それが一つの得点によってプレスの持つ意味が変わってしまった。それまではボールを下げさせることで自分たちに有利な環境へと持ち込んでいるように思えていたのが、バイエルンはリードから時間を浪費してしまっても問題なく、消極的な姿勢から前へボールを運んで行かなくてもいい環境になった。構築できなくとも焦る必要はなくなってしまい、後方へボールを下げることに抵抗を感じなくなっているようでした。ハーフウェーラインより前にあったボールをペナルティエリア付近にまで下げさせられたり、センターバックとキーパーとのパス交換を強いられたりしても、バイエルンは躊躇することが無く、ボールを引き出す動きも少なかった。

そうやって前後に伸びていかれてしまうとヘルタはどこまでもボールを追いかけていくことは出来ず、どこかで方針転換をして、待つディフェンスへと切り替えてしまわなければならなかった。運動量も落ちて来たこともあって、ボールを引き出すロッベンの動きに付いていけず、下がってきたロッベンがボールを受けて、簡単に振り向ける環境を作ってしまった。前を向いたままドリブルを開始することが出来てスピードに乗れるだけのスペースを与えていた。そうなってしまうとこれまできっちりと抑えられていたことが無駄になったも同然で、ロッベン一人にドリブルから変化をつけられてバイエルンの攻撃を活発化させてしまう。中へ切り込まれればタッチライン際をラームが駆け上がり、ディフェンダーの意識をロッベンに集中させることなく攻めることが出来る。最初から中にポジションを取ればフォワードのどちらかがサイドに流れてマークを引き連れてスペースを作る。
ロッベンの動きに合わせてサイドバックとフォワードがバランスよくサイドへ進出することでマークを分散させておく。一点へ集中させない方策をとることでバイエルンはあっという間に二点目と三点目を得てしまい、試合の行方は決してしまいました。

後半になってからは前半不活発だったバドシュトゥバーも高いポジションを取るようになりましたし、プラニッチが左へ流れる回数も増えた。オリッチが左へ流れたり飛び出す回数が少なかったために目立たなかった左からの攻撃も見られるようになって、左右のバランスがよくなった。そこがよくなると上手く中央が機能するようになった印象があり、ロッベンの動きや左右に気を取られるあまり、中央にいるマリオ・ゴメスやオリッチに注意が行ききらず、裏へ抜けられる場面も出てくるようになった。

一度ペースを握られ、ここまでの得点差を作られてしまっては、前半のようにプレッシングをして相手のボールを押し下げることに大きく成功したとしても、結局は下げさせるだけであり、奪えない。前へボールを運ぶ意識のない相手に対してそれを続けていくのは困難で、プレスの後のプランが足りませんでしたね。リードを奪われたことが全てであるとはいえ、それがなくてもバイエルンは時間をかけてもよく浪費しても問題なく、どこかで一点を取ればよかった。プレスを高い位置から終始かけ続けることは出来ず、後方はしっかりと陣形を整えている。非常にバランスはよかったんですが、やはりそこは日程の関係で運動量が足りなかったようにも見えましたね。カウンターにも鋭さがありませんでした。

後半は特にピッチに残る雪の量でどれだけ片側でプレイされていたかが解るほど一方的に押し込まれており、ヘルタはカウンターの一歩目を押さえられることが多く、バイエルン陣内に入り込む回数は少なかった。高い位置から奪いにいっても奪えず、実際に奪っているのが後方に人数をかけた後だというのが大きく影響しているわけで、上手くスピードに乗ったままカウンターできていませんでした。直接裏も狙えず、フォワードと近い位置からパスが出るわけでもありませんから。

デミケリスがこの試合中ずっと駄目でしたね。ミスが多く、ボールコントロールも、パスも、ロングボールへの対応もミスをして失点のきっかけにもなったし、もう何点かそれに繋がりそうなミスもしていた。あまりにも彼はお粗末でした。彼だけでなく全体も点差から受ける印象よりも悪い内容でした。

Liga Espanola Jornadas 15. レアル・マドリー対サラゴサ

2009 年 12 月 20 日 日曜日

■Real Madrid 6 – 0 Zaragoza
見るに堪えない試合でした。レアル・マドリーのファンであれば十分楽しめますし、ゴールを見たい人にとっても十二分に価値のあるものでしたけど、戦術的な意味合いや、今後の試合に及ぼす影響からすると全く価値のないものだと自分は思っています。

サラゴサとマドリーの両者が形を構築する前にスコアが動き、マドリーが先制をしましたが、それがこの試合の行方を決定付けるものではありませんでした。得点自体はアジャラのスピード面の衰えが目立ち、最初のポジションでも掴まえられておらず、体も寄せられなかった部分も影響をして、イグアインがあっさりと抜け出して決めてしまった。

全体の大まかな形としては、マドリーの中盤底には出場停止で出られないシャビ・アロンソではなく、マアマドゥ・ディアラがいましたが、ここからの組み立てのパスが弱くスピードがないものでした。そのため中央でのパスを連続して行うことが出来ず、サイドに振り分けていくこともできていない。ファン・デル・ファールトがボールを引き出すことでそれらの代わりをしようとする動きが見られましたが、一つを経由することでテンポが落ちてしまって連動性を産み出すまでには行かない。
そこでサイドへ交互に流れてくるクリスチアーノ・ロナウドやイグアインがボールをまず引き出して、サイドバックやマルセロと連動をしてサイドから切り崩していく形を取っていました。中央に起点を求められなければ、攻撃のスタート位置をサイドにしてしまい、そのまま中央とサイドの連携から抜け出していくのではなく、サイドで構築して、寄せられてもそのまま縦へ追い越していく選手を利用して、相手サイドバックの裏を突く。サイドアタッカーが豊富なマドリーにとって一つの形ですね。

そこまではマドリーとしてもよくある形ですし、そこまで連続して崩されるはずではなかったのに、問題はサラゴサの対応でした。サイドを利用される以前からディフェンスラインが広がってしまい、選手の間隔ができてしまっていた。一人一人の担当するエリアがあまりにも広く、衰えているアジャラにしてもパボンにしてもスピードはなく、担当しなければならないエリアは、彼らのテリトリーの外になるエリアが多分に含まれていた。言い換えれば”すかすか”になった間を利用されてしまっていたわけで、本来、ディフェンスラインをワイドに広げて個々の対応する範囲を広げてしまうのであれば、中盤の選手をディフェンスラインへ吸収させたり、サイドのケアに向かわせるなどして、隙間を使われないように工夫しなければならなかった。
それがサラゴサはドリブルでスピードに乗るクリスチアーノ・ロナウドにさえ対応するのは一人だけ。複数で囲い込んでコースを塞ぐこともせず、内側のコース消して、対面する選手が縦のコースを切ればいい、という選択肢の限定もできていない。そうなれば攻撃側が圧倒的な主導権を持つのは確かで、何でも出来てしまう。広い隙間に入り込まれてしまえばファウルで止めることすら適わない。もちろん、ボールを受ける前に後ろからプレッシャーを与えて振り向かせない、という選択肢も彼らの中には存在しなかった。

カウンターをされたときも、サラゴサは2トップにセンターバックとサイドバックでマークに付き、一人がスイーパーとして存在するセオリー通りのプレイをしていましたが、あまりにもスピードに差がありすぎて、ワイドに開かれてしまい、スイーパーのケアするエリアが広大。それで失点こそしませんでしたが、守備戦術が破綻をしているのは一失点した段階で十分に解ったはずでした。

ドリブルやスピードで危険な場面を作られることが多く、怖がって下がってしまい、またスピードに乗せてしまってはリトリートを繰り返すばかり。リトリートによって人数を揃えているつもりのようでしたが、ディフェンスラインと中盤との位置は、流れを問わずに開き気味でバイタルエリアを用意してしまっていました。そのため中央が空いていて、アーリークロスを入れられてしまえば、それを跳ね返したとしてもこぼれ球を拾えず、後方から上がってくる選手も掴まえられない。サラゴサは監督が替わって新しいスタイルに変えようとするあまり、目の前の相手と戦うことを忘れて監督の指示を準する姿勢を示すばかりで試合の最中に試合をせず、ポジショニングの練習をしているかのように位置取りとオフサイドラインを気にしてばかりいるようでしたね。

マドリーの守りも決してよくはなく、裏へ抜ける動きを気にしすぎていて簡単に下がってしまって厚みのない守備をしていました。それはいつものことでもありますし、あれだけのリードがあれば仕方のないことかもしれません。それでもサラゴサがまともに裏を狙う意識を持っていれば一矢報いるところまで持っていけたかもしれませんが、彼らがしようとしたのはサイドからクロスを入れるばかり。縦へのカウンターで裏へ抜けられる場面を作ったとしてもサイドへボールを流すことを優先して、そこからディフェンダーとキーパーの間にクロスを入れる。鋭いボールを入れることは出来ていましたが、相手の前でボールを回してしまうか、裏へボールを出すのはサイドからと決まっていれば得点機を向かえることは出来ませんね。

四点を決められてからようやくボールや選手に向かう意識が出てきて、高い位置からプレッシャーがかかるようになり、後ろ向きな部分が一時的に消えましたが、それは苛立ちを含めたものでファウルやカードを生むだけで試合自体を動かす効果はありませんでした。一時的に攻撃への形を作る助けになりましたが、攻撃方法が変わらない以上得点できるはずはなく。
その勢いも後半に入ると同時に失ってしまい、全く厚みのない守備をし始めて、向かっていく意識の少ないものに戻ってしまった。クロスも簡単に上げさせてしまい、これ以上失点せずに終わろうとしているかのようにカウンターのための人数も全く残していませんでしたし、結局最後まで彼らはフットボールをすることなく終わりましたね。選手の誰か、という問題ではなく、クラブ全体としての問題のようです。改善できる問題ならいいんですけどね。

見るべき部分は多くあって、イグアインのゴラッソは凄く価値のあるゴールでした。多くのゴールはいいものでした。サラゴサが非常に悪かったことを含めてもゴールの綺麗さはあまり変わりません。

FIFAクラブワールドカップ エストゥディアンテス対バルセロナ

2009 年 12 月 20 日 日曜日

■Estudiantes 1 – 2 FC Barcelona
バルサの入り方はいつも通りに近く、センターバックをワイドに開かせて、サイドバックを押し上げて後方からサイドの主導権を握ろうとするものでした。多くのクラブがそうするように、シャビをマークしてくるかと思われたんですが、それはしてこずに高い位置にさえ進出しなければ安定してボールを扱わせてもらえていました。

守備の入り方も普段と同じ方法をとってフォアチェックから相手センターバックにまでプレッシャーを与えていましたが効果は薄いものでした。繋いで構築していくパスを前へ預けさせないだけの効果はありましたが、精神的なゆとりを持ってディフェンスラインでボールを回されている。
その上、前の試合では下がり気味に位置することもあったベロンが、アンカーに入っているセルヒオ・ブスケツの横のポジションを取ってフォアチェックのかからない位置にいることも重要なポイントでした。そのため、センターバックへプレッシャーを与えてもすぐ近くのベロンへ預ける選択肢はなく、フィードからベロンが一つクッションを置いて受け取る形が多くありました。そのためバルサのフォアチェックは無駄に終わることが多く、フィードからベロンに渡るためにバルサのディフェンスラインと近い距離で裏を狙うパスを出されてしまい、危険を感じることもあった。直接ベロンへボールが飛んでくれば、マンマーク気味に抑えに入るセルヒオ・ブスケツが潰せるので問題ないんですが、一つクッションが入ると辛かった。

クッションを入れるためにバルサのセンターバックの前で常に競り合って落とすポストプレイを狙ってくれていれば対応は楽だったんですが、ディフェンスラインにフォワードが入り込んでフィードから直接に裏側を何度も狙われた。前の試合やここの所の試合で対応をミスした弱い部分を突いてこようとする意図が見えていました。
高い位置で囲い込むことが出来ず、ボールを上手く奪えず、カウンターをバルサができないでいる。無理をして自分たちのスタイルを貫いたり、繋ぐことに徹しようとする気配がなく、フィードで構築を省略されてしまうために、バルサがボールを奪う位置が低くなり、攻撃の開始位置も低くなる。低い位置からサイドバックを使う意図は十分に残っていたんですが、それでも中央を素早く固めてしまうエストゥディアンテスの守備の前に効果的ではなく、中の人数が足りないためにマイナスのボールを出そうとしたり切り返すことが多く、それを読まれてカットされてしまうことも多かった。
ならばとシャビが低い位置で安定して受けられている以上、そこからサイドバックへとサイドを変えるパスを何度か出してみても陣形が崩れない。それだけではなく、バルサが低い位置でボールを持っているときには縦のコースを明確に切ってドリブルでタッチライン際を駆け上がられないだけの方法をとり、深く入られてしまえば中への切り返しと中央とサイドへ繰り返してボールを動かされて陣形を崩されるのを防ぐための方法をエストゥディアンテスは取ってくる。
ポジションと守り方の修正が早く、バルサの選手たちがサポートに移る前に寄せられるために、いつものような少ないタッチでボールを回せない。もちろんボールが走ってくれないのもありますが、全体をコンパクトに保てていないことも影響をしていました。

徐々に裏を狙い続けられることが影響をして、後方へ出されるロングボールへ対処するためセンターバック二人が下がってしまい、ディフェンスラインの位置を高く保てなくなる。そうなるとサイドのエリアを使わせないためにサイドバックも同時にポジションを下げざるを得なくなり、攻撃時に高いポジションを保ち続けるのが困難になり、相手サイドバックの外側にまで進出できなくなった。シャビがパスを出して上がりを促しても前へ進出しようとしなかったのも、そこら辺が頭にあったためかもしれません。センターバックが開く回数も減りましたし、開いたとしてもサイドバックが上がって行かなくもなっていました。

ディフェンスラインを下げてしまった影響から、前のプレッシングは元々機能していなかったとしても、後方で何故かボールを囲い込んで奪えるようになってしまった。つまりはバルサの選手たちが低い位置に攻撃時から人数が残ってしまっているということで、フォワードのイブラヒモビッチとの関係が開いてしまい、アンリとメッシに明確なポジションを取らせてあげられなくなっていましたね。セルヒオ・ブスケツとディフェンスラインの間が開き、ベロンに利用されていた場面も、以前にあったようなブスケツが後方のスペースを意識していない影響ではなく、必要以上にリトリートしてしまったセンターバックとの関係が悪かっただけ。何度かそれを繰り返してしまったため、局面では、ある程度低い位置ででも囲い込めていたものが、それすらできなくなり個人同士の勝負になる回数も増えてしまいました。中盤で一つかわされてしまえば、広大なスペースがあるようになり、厚みのない守備がいくつか並んで存在しているだけになり、相手の脅威にはならなっていませんでした。そしてアンカーの横側にポジションを取られ、裏へ出されるのが怖いために引いて守る。サイドのエリアを使ってくれと言わんばかりのプレイで、クロスを上げられるときにオフサイドを取りに行けなくなる。プレスにいけていないためセンターバックが踏みとどまることが出来ないんですが、それを作り出したのはセンターバック自身。結局それによってやられてしまいましたね。プジョルとアビダルの間に入られていたとはいえ、それでも踏みとどまることが出来るような守備をしていれば、あそこは簡単にオフサイドを取れていたはずですから。

失点してからようやく左サイドはある程度ワイドに使えるようになりました。それでもバルサの選手たちは、相手が何処に出もいると錯覚しているんじゃないかと思うほどに、余裕がない状態でプレイしてましたね。実際にエストゥディアンテスのプレスは早いんですが、それはともかくワイドに使えるようになったのはアンリが高い位置でボールを持って縦へ、と向かえるようになってきた影響もありますし、その少し前からケイタが開いてワイドに使う意識を見せていたのもあるでしょう。中へ切り返すのを読まれてそのコースを切られてカットされていましたから、単純にクロスを上げるようにしはじめて、ようやくある程度の形になりましたね。もちろん対面するクレメンテ・ロドリゲスが左利きで、逆足の対応を迫られる縦の突破が効果的だったのもありますが。

後半になって右側にペドロを投入したことでメッシが中に入ってしまい、ダニエウ・アウベスは距離が遠く使えていなかった右サイドをワイドに使えるように交代で対応したのはよかったのかもしれません。縦への突破力であればジェフレンの方が上手く、スピードもありますから彼でもよかったんですが、ペドロの投入の効果は十分に出ていて、下がり気味だった部分と、ワイドに使い始めたことで、連続してディフェンスラインにギャップを作ってチャンスを得られた。まだ陣形が整っておらず、縦のコースを切ろうとしてくるところへ挑めていたのが大きかったのかもしれません。本来はそこで得点を取っておきたかったんですが、すぐに修正されてラインを整える前のギャップはなくなってしまった。

ただ、エストゥディアンテスが意図したかそうでなかいかは解りませんが、守備に重点を置くようになりフィードの回数が減って上がりが遅くなってきていた。バルサもハーフタイムの修正から勇気を持ってディフェンスラインをある程度上げられるようになっていましたし、守勢に回ったときにリトリートしなくなっていました。フォワード一枚しか残っていなければ、ピケとプジョルだけで縦関係を作って対応も出来るようになっていましたし、ペースをバルサが握り始めているのは明確でした。
体勢が決定的になったのは60分過ぎた頃からでしょうか。縦の選択を増やしていたアンリの所をクレメンテ・ロドリゲス一枚からサポートを含めてを二枚で抑えるようになった部分ですね。引いて固める人数も増えましたし位置も下がった。そのままでは押し切られるのが解っているらしく、修正するために前に出てきてチェックをして変化をもたらそうとしてはいましたが、後方に下がった選手たちの足が止まり始めていました。クロスにはそれで対処できていましたが、ドリブルや細かいパス、後方から上がれるようになっていたダニエウ・アウベスなどを掴まえるのは難しく、バルサがずっと出来ずに苦しんでいたサイドバックを含めてたワイドな攻撃をさせてもらえるようになった。ダニエウ・アウベスが右サイドを深く使い、サイドバックの外側を利用して相手を外へ釣り出す。その形が出来るようになればペドロがより活きる中央でプレイしやすくなり、チャンスも作れた。

相手選手の守備間隔を広げ、その隙間をついて行けるようになって、ようやくバルサが試合を支配し始めたんですが、後方からの組み立ての際に安易なミスが多くリズムを掴み切れていなかった。ファウルを取らない審判にファウルを要求しても駄目な訳で、その辺の切り替えの出来ないセルヒオ・ブスケツが足を引っ張っていました。トゥーレ・ヤヤが入り、その部分でのミスが減り、カウンターの一歩目を抑えてくれる用になったおかげで、よりバルサのペースに持ち込むことが出来るようになりましたし、ジェフレン投入後のパワープレイの布石でもありましたね。
再三にわたって縦の突破とクロスをジェフレンが選択してくれたおかげで、あの得点があったのかもしれません。何よりも、ゴールに愛されているペドロがあのポジションにいたからこそではありますが。

延長ではもうエストゥディアンテスはどうにも守備に労力を使ってしまったため、上がっていく力が弱く、後方から前に送るパスにミスが目立ち、安定して送れなくなっていました。バルサも似たようなものですが、交代で入った選手たちが主に動き、プレッシングも機能していましたし、縦への突破力も一部で残したままでした。

エストゥディアンテスは時間を稼いで逃げ切ってPK戦の方を選択したような戦い方になっていましたが、足の止まり始めた相手にメッシのドリブルは効果的でメッシがボールを持つと相手の視線が集まり、足が止まる。そこの裏をイブラヒモビッチが狙ってチャンスを作ったり、ボールを散らしたり、幾つか試合をコントロールしていました。最後の最後に仕事をしたのもメッシでしたね。ボールを触った後、前へ飛び出していくメッシを掴まえるには、後方で固めている選手たちは足が止まっている以上難しく、中盤のマーカーがそのまま対応しなければならないんですが、ベロンの状態ではそれを期待できなかった。

FIFAクラブワールドカップ アトランテ対バルセロナ

2009 年 12 月 17 日 木曜日

■Atlante 1 – 3 FC Barcelona
日程が厳しく直前の数試合で内容が悪かったために心配をしていたんですが、先制点を取られたところまでは心配をしていたとおりでした。同点以後は何も問題なく、大きな余裕さえ見えましたね。

序盤は特にチェックに苦しんでボールを失うことも多かった。アンカーとセンターバックでボールを回す姿を久しぶりに見るほどにアトランテの前から来る守備に苦慮していて、ボールを前へ引き出すためイニエスタ、シャビ、セルヒオ・ブスケツが戻ってきたとしてもぴったりとマークに付かれていて、アンカーも前を向かせてもらえる場面は少なかった。そうなると球離れをよくしてダイレクトで戻しつつ、マルケスがフィードを出せる環境を作り、それに頼らなければならず、トゥーレ・ヤヤが若干下がり気味に位置してセンターバックと近い関係を保って二人のセンターバックはワイドに開いてボールを処理するようになった。
ただ、それをしたとしても、押し上げておくダニエウ・アウベスに預けても縦のコースを切られてしまい、スピードに乗れる場面は少ない。それ以外の選手にしても同じ事でボールを預ける以上後ろ向きにボールを受ける回数が多く、前を振り向かせない守り方をされてしまえば、バックパスをするしかない。縦のコースを切る守備と共に、高くチェックするために出来やすい中盤とディフェンスラインの間のスペースに、アトランテはしっかりとアンカーを配置してバイタルエリアを消す守り方をしていて、そこを利用して前を向くことも難しかった。きっちりとマンマークで振り向かせない守備をされるということは、運動量が少なく、ポジション修正を頻繁に行っていないことでもあり、バルサ側に多少の問題がありましたね。

ボール支配率を高く保てていましたが、それは主導権を持ったものではなく、相手に良さを消されて持たされているものでした。ペースを掴めない時間帯にロングボールで処理をミスして失点をしたのは非常に悪いことですね。あの場面でビクトル・バルデスが出て処理しようとする動きは仕方が無く、それ以上に二人のフォワードが共に裏を狙っていたのに、抑えていたのは右サイドバックと右のセンターバックだったのが問題でしょう。スピードのないマルケスが対応していてプジョルがおらず、裏側のサポートを行う選手が誰もいなかった。あの位置からのフィードに対してアンカーが対応をするのは難しいために仕方ないんですが、両センターバックが掴まえてサイドバックが中へ絞ってケアをする、その形が作れていれば失点をしたとしても、相手が上回っただけと諦めがつくんですが、裏へ抜けられてしまう事への意識が薄く、対応する選手のミスマッチもあって、これはミスですね。

バルサは前を向けず、中央にはアンカーが存在してポストプレイをするのが難しかったために、イブラヒモビッチが右に流れて起点になろうとしていたんですが、効果的ではありませんでした。ボールを前へ引き出せないときにサイドで起点になる動きがあるのはとてもいいことなんですが、それが出来るのはイブラヒモビッチでだけで、ペドロでは駄目でイニエスタは中に入りがちでワイドに使えていなかった。シャビやセルヒオ・ブスケツも中盤のポジションの修正が活発化して前を向ける環境が多少作れるようになっていたんですが、彼がボールを収められれば奪うことが困難なことを理解して奪いに来ずにコースを切ることに徹するようになっていた。リトリートしてスペースを消しにかかることが多く、ディフェンスラインの部分へ入り込む選手が足りなく、イブラヒモビッチがサイドに流れてしまえばより顕著になって勝負をするパスを出す場所が存在しなくなってしまう。
ただ、全体が引き気味だということもあって、セカンドボールは拾い続けることができていましたが、押し込んでいけばいくほど裏へ抜ける動きが無くなり、中の人数もイブラヒモビッチだけになった。相手の手前でボールを回すだけで、効果的な崩しをしておらず、回す動きと裏へ抜ける動きがバラバラで、ドリブルで抜けようとする姿勢こそあるものの、人数が入り込んでいるところへ突っ込むばかりで可能性はありませんでしたね。

その時点までで目立ったのはイニエスタの彼らしくない不用意なミスとダニエウ・アウベスが奪う守備をし過ぎて裏を使われていること、マルケスがケアをしようとして簡単にかわされてしまうことでしょうか。
それもこれもコーナーキックからセルヒオ・ブスケツがゴールを決めたことで一気に突き抜けてしまうわけですが。

シャビらがポジションの修正をして前を向けるようになっていたのは少し前からでしたが、それよりも得点以後はポジションの流動性が出てきていました。ケイタが出場していれば全体のバランスを見て流れてくれることやフォワードの位置にまで進出してくれることもあったんですが、それまではセルヒオ・ブスケツは自重して後方に位置するばかりで効果的な動きを見せていなかったんですが、イニエスタが下がったときにはフォワードのポジションにまで上がることもするようになりましたし、ペドロとアビダルの連携も見られ、クロスに対して中の人数がそれまで一枚、もしくはゼロだったのが二人入り込めた。イブラヒモビッチが右に流れるようになっても中に選手と高さが存在するようになりましたし、守備に回っても、トゥーレ・ヤヤがダニエウ・アウベスが上がった後のスペースをケアできるようになり安定した守備も出来るようになっていました。マルケスだけは相変わらず味方の守備を利用して自分がボールを奪うのが得意な選手であるにもかかわらず、単独でボールを奪いにいってかわされる姿は悲惨なほどでした。

後半になればアトランテにサイドから攻められる回数が減ったためにサイドバックの裏側は目立たなくなりましたが、その分中央の裏を使われる回数はそれなりにあった。その部分の修正は問題なく、裏へ抜ける動きにプジョルが対応をしていましたし、ピケが投入されたこともあって問題は少なくなって安定したケアをするようになっていました。

ピケと同時に投入されたメッシがすぐに逆転ゴールを決めたおかげで勝負はついてしまいましたね。フォワードが引いてキープをする動きと裏へ抜ける動きの連動性を持たせてプレイをする。それまではどちらか一歩というよりも受ける一辺倒だったものを組み合わせて行ったのが得点の要因でしょうね。それによってギャップが出来て、メッシが抜けるだけのスペースが出来た。シャビとイニエスタが中盤で連動して動けるようになり、イブラヒモビッチと近い関係を保てるようになっていたのも大きく、その後もその形が継続できるようになり、孤立していた前半が嘘のように近い関係を保てるようになりました。そこへ後方からセルヒオ・ブスケツがトゥーレ・ヤヤよりも安定して前のサポートをする形になり、高い位置でのプレイが多くなっていました。全体がきっちりと選手の間隔を詰めてサポートをする。パススピードこそピッチの関係からか上がってきませんでしたが、ボールを持つ主導権がバルサに完全に移行したのは確かでした。

ワイドに開いたメッシはボールの収め所となり、それまでイブラヒモビッチがやらなければならなかった役割を一つ減らし、キープ力を活かして全体を押し上げて、相手を広げておく動きをするようになりました。フィードに頼らなければならなかった場面で、メッシが受けられる状況を作ってくれるため、不安定なフィードに頼ることなく安定した繋ぎが出来るようになる。アトランテはメッシに対して密着してマークについて一瞬でかわされるのが怖いのか、少し距離をもってマークに付いてくれていたのが特に好材料でした。
こうなると前半当初の勢いをアトランテが取り戻すことは難しく、よく見たバルサのペースに持っていかれる展開であり、イニエスタからペドロへ渡り三点目が決まったことで、その後の試合内容は余分なものになりました。その余分であっても手を抜かなかったことが次の試合に対する姿勢だと思えるわけで、今度こそ、と期待をしておきます。

それにそてもペドロはまた新しい大会でゴールを決めましたね。いい活躍は多くなかったんですが、本当にペドロです。

Liga Espanola Jornadas 14. バレンシア対レアル・マドリー

2009 年 12 月 13 日 日曜日

■Valencia 2 – 3 Real Madrid
バレンシアはスタート時から飛ばして、積極的に前から連動してチェック行っていました。最後尾も一定の高さを保ちっていましたが、スタート当初はフォワードらの四人程度が行っている部分があり、それをかいくぐると少しだけスペースがあり、利用できる可能性を含んでいました。レアル・マドリーはそこを利用して勢いを出そうとしている気配があり、フォワードへ直接そのエリアに入り込ませるのではなく、その一つ手前、ファン・デル・ファールトを入り込ませることで、クッションとしながら近い関係で裏を狙おうとしているようでした。ですが、それをバレンシアはすぐにマルチェナやアルベルダといった経験豊かな選手が埋めてしまうことで、イグアインとベンゼマを直接入れてしまい、ディフェンダーが彼ら二人を見られるようにしてペースを握り始めていました。

バレンシアの速攻はサイドバックの外側を利用して、クロスからシュートを狙うことが多く、中央に高さ無いためそこへ緩やかなクロスを入れて勝負するのではなく、逆サイドまで流すか、低く鋭いものを入れて前への推進力を活かすものでした。裏へ抜ける動きも併せて多用することで、サイドのバックの外側を利用していくだけでは縦を切られてしまうだけで勢いを殺されてしまうのを防ぐ狙いもありましたね。サイドに人数をかけさせず、スピードだけに目をいかせないようにして、ドリブルに対して前へ向かい、奪いに来る守備をさせない。さらにはサイドにボールが入ったときにも足を止めずに中央に早く送り込むことから、マドリーのディフェンスは踏みとどまることが困難で、裏のケアをするためにクロスが送り込まれる、込まれないに関係なく、戻りながらの処理を常に強いられるようになっていました。

バレンシアの守り方は明確で、チェックと同時に片側のブロック、ボールサイドに人数を大きく入れてゾーンを寄せてしまうため、マドリーが攻めているサイドには多くの人数が入り込んでしまってスペースが存在しなくなる。密集地帯のようになり、そこで明確なボールコントロールをするのは難しいわけで、どうしてもスピードに乗ることが出来ず、バレンシアは抜かれてもスピードを殺していて、再びチェックに行くのも難しくない。マドリーは足を止めた状態からスピードアップして抜きにかかることが難しい。逆サイドにまでボールを運ぶことが出来れば、その分スペースがああるわけで、何度か縦へイグアインらに使われる場面も目立ちましたが、この時点ではその傾向は薄いものでした。

ただし、ある程度試合が落ち着いてバレンシアの猛烈なチェックが減り、攻撃の時にはバランスよく左右に開いていくようになれば、片側に寄せていた守備の人数を揃えられなくなり、マルセロらのドリブルに対してディフェンスラインが足を踏み留めておくことが出来なくなっていました。チェックで密集を作り奪うことを目的としていたために、振り向かせないための守り方をしておらず、ボールコントロールを安定してされてしまえば、前を振り向かれる。そうなればスピードに乗らせてしまい、簡単に寄せられない間に裏を狙う動きをフォワードにされてしまい、より足を止めて守備をすることが出来ずにペナルティエリア内に入り込ませる結果になってしまった。

この要因の一つにバレンシアの速攻が関係しているかもしれませんね。ワイドに利用して裏へボールを出し続けて、ディフェンスラインの手前でボールをコントロールすることをあまりしない。センターバックを大きく裏へ抜ける動きで押し下げて、広大なスペースがピボーテとの間に出来ても、そこへ入り込むべきバネガの姿はあまりなく、あったとしてもマークを受けて抑え込まれている。フォワードと近い関係から裏へパスを出せていないのに、どんどんと相手を押し下げて早いタイミングで中へ入れてしまうために、中盤が間延びするしかなく、結果としてマドリーにも有益なスペースが出来上がってしまったのかもしれません。

秀逸だったのはイグアインとベンゼマが縦の関係でセンターバック二人を縦関係にしてしまえていた動きでしょうか。それでディフェンスラインにギャップをつくって二人のパス交換とドリブルでどうにか打開しようとする動きがありましたが、継続して出来ておらず、二人の動きと共に、他の選手が利用しようとする動きがなかったために、ギャップを利用して裏を狙えず得点にはなりませんでしたが、きっかけの一つにはなっていましたね。

守備も多少の変化を見せ始めて、長い距離をウイングが走り通しているバレンシアの裏への狙いが単調なこともあって、長距離のパスが多い。精度が極端に高くなければ一点を取るのは難しい中で、一定の踏みとどまる勇気をマドリーのラインが持つことが出来るようになってきていました。それは高い位置で納めて繋ぎたい意志が見えていたバレンシアのバネガの部分を激しい守備で押さえ込めているのが多く役に立っていました。ラサナ・ディアラが十分に効果を発揮している。彼が体を張るお陰で、でカウンターの起点にもなって、振り向かせず高い位置から裏へ出させないいい守備でした。

後半になってもバレンシアはまた前への勢いを持たせたまま、中盤から一気に裏へ出すプレイを連続していました。ビジャらが一気にディフェンスラインを押し下げるように走っているため、その手前側を一度使えると凄く面白くなるんですが、一発で長い距離の裏を狙うため、チャンスを作っているようでチャンスにならないプレイが連続していましたし、マドリーのバネガを抑えて高い位置を使わせないようにする守備も明確になってきて、早めに修正をして高い位置の起点を作りたかったんですが、ウナイ・エメリ監督は最後までその部分の修正は行いませんでした。

試合の修正ではマドリーの方が一枚上手で、チェックをかいくぐる方法を明確にとるようになり、サイドチェンジの頻度を増やしてスペースのある場所を狙う意図を強くしていました。バレンシアの片側へ寄せる守備は継続して行うことが出来なくなり、密集できなくなったことからチェックは少しずつ遅れていくようになりました。ベンゼマを密着して抑えていたブルーノもペナルティエリアに入り込まれる位置にまで押し下げられてしまい、結局は激しく当たれない位置でのプレイから相手にアシストを許してしまう結果になりましたしね。

バレンシアは高い位置にボールを運ぶには苦労してしまうようになり、縦のコースを切られてドリブルが難しく、高い位置で納め所がないっまあ裏へボール出すばかりになっていました。それが同点に追いついた場面では、サイドの高い位置でサイドバックと二対一の関係が作ることが出来ていた。それまでであれば既に中へクロスが送り込まれていたはずの場面で、クロス以外のいくつかの選択肢を作ることに成功していましたし、時間があればもう一人が裏を狙って近い位置からマイナス方向へのパスで得点を狙う形もあった。そういった選択肢が増えたこととサイドバック一枚しか守りにいなかったことも大きく関係しているでしょうね。
それまで前へ運ぶことにさえ苦労していたのと、前へと急ぐあまりボールをきっちりと納められていなかったのが、得点以後は納められるようになり、高い位置で起点になることが出来るようになりました。裏へ裏へ、の一本だけから、相手ディフェンスラインの前でボールを納めて、そこから繋ぐことも出来るようになったため、選択肢が増えて、マドリーが縦のコースを切ったとしても、多少の可能性を感じるようになっていました。

それを打ち砕いたのはまたしてもイグアインでした。改善されていたものがまた元に戻ってしまうのには十分でしたし、焦りを生むのにも効果的だった。ホアキンが同点ゴールを入れて、まだ状態としては解らなくありつつありましたが、前へ焦る気持ちと前半から走り通しだったウイングの疲労もあり、得点の香りはあまりしなかくなっていました。前へ前へと向かう交代を繰り返していましたが、最後まで必要だった収め所を用意できなかったために、ミゲウを入れたところで効果的な上がりはできませんでしたし、結局逆転される要素をも作ってしまった。
どこかで妥協してもよかったのなら負けはなかったんでしょうけどね。