2009 年 8 月 のアーカイブ

Pre Season バイエルン編 -2- ケルン対バイエルン

2009 年 8 月 3 日 月曜日

■1.FC Koln 0 – 2 FC Bayern Munchen
ブラーフハイトが左サイドバックに入り、右にラームがスライドして、フォワードにクローゼの姿がある以外は、これまでの試合とそれほどメンバーの変更はなく目新しさはなようでしたが、コンディションが上がってきているようで全体のプレイスピードは向上していましたね。

このシステムでやはりファン・ボメルがアンカーを務めるようになるんですが、中盤の二枚――この日はアルティントップとプラニッチでしたが、この二人が時には4-3-1-2のように下がって三枚で中盤の底を担当するようになったり、4-1-3-2のように攻撃の部分で三枚が横に並ぶようにするなど負担が大きくなるわけです。そうなってくると彼らの判断がチームの判断にもなり、攻守の判断だけではなく、キープ力が求められ、そこからゲームを構築していくことも必要になってくる。それより前の部分の構成は違ってもある種バルサのようでもありますね。
アルティントップの動きは十分ですが、彼には構築力がそれほどあるわけではなく、プラニッチはサイドアタッカーであり中に入ってのプレイではキープ力に問題があり、ボールを失ってしまうことも多い。後半途中から入ったシュバインシュタイガーの扱いやリベリーの扱い方によっては機能することもあるかもしれませんが、サイドのスペースを積極的に利用できるだけの攻撃力がサイドバックに求められ、上がった後のスペースをケアするだけの能力がアンカーにも求められるんですが、どうにもこの部分がミスマッチに見えてきますね。前半に出場していたファン・ボメルは、ケルンの攻撃の枚数が少なかったこともあって攻撃に上がってくる機会が多く、本来見ておくべき選手をセンターバックのバドシュトゥバーが前へ出て見て、ヴァン・ブイテンが一枚でカバーとマークをしているというのもありましたから、相手の枚数や出方次第の守り方ですから、オプションはいくつも必要なはず。

そのオプションの一つとして守備の開始位置が高く、実際にボールを奪える位置が高かったのは好材料で、その要因としてアルティントップとクローゼの守備意識が高く、前から奪いに行けることが一つ。もう一つはケルンの選手たちのコンディションが出来上っていないようで判断も遅いため、パスミスやキープの際に当たることで簡単にボールを奪えているのもありましたし、バックパスをバイエルンの選手たちの所に出してしまうこともしばしばありました。当たるといっても、足をボールに出して上手く突っつくようになった、というべきかもしれませんね。開始早々にイエローカードをもらったファン・ボメルを除いて突っつき方が上手くなった上に4-1-3-2だから前に人数がいる分、前から守備が出来やすくなったのものあるのかもしれません。

攻撃面では、サイドアタッカーはプラニッチ、ブラーフハイト、ラームぐらいなもので、中央で幾つかパスを繋いでいこうとするのは見えるけれど、ドイツらしいタッチライン際まで開く攻め方はほとんど無いですね。ただ、これまでは物足りないことの多かった右の攻撃にラームが入ったことで、パスの展開と視野の広さが加わり、多少のやりやすさがあるようでした。高い位置までサポートがあることで、アルティントップが活き活きとしていて、左はプラニッチが開けるから、ブラーフハイトは前を蓋される形にもなり、後方からのサポートが中心でした。ミュラーを経由して、プラニッチが開き、引く位置でブラーフハイトがサポート、そしてタッチライン際でボールを回して、というのが見られたお陰で、最初の方は攻撃が中央によりがちで効果的ではなかったものがそれがワイドになることで効果的に使えるようになったのは、これまでの親善試合の中でも良い傾向。

オリッチがいないから、それまでサイドに流れていたオリッチにボールを集めて、起点としていたものからどう変えて戦うのかと思っていたら、中央にいるマリオ・ゴメスへボールをいったん収めてポストプレイをさせ、落としたところからカウンターの展開をするのがメインで、もう一つは守備で下がり目にいるクローゼへボールを渡してドリブルで前を向きながら持ち上がらせ、ミュラーらが外へ開いて展開の足がかりとするようにしているものが多いようですね。アンカーの部分からゆったりとポジションを取り直しながらポゼッションを高めていくことは殆どせず、前へのスピードがある攻撃をメインにしているようです。時間がかかる場面、スローインなどで時間をかけなければならなくなった時の攻撃にはパスミスが多く、狙われてカットされ、カウンターを受けることも多い。その場合はやはり昨季のようにクローゼがサイドに流れてボールを引き出すことで組み立てようとする辺り、オリッチがいても、いなくても、そういった組み立て方を中盤の構成上しなければならないようですね。
カウンターになったときに裏へ出せば得点に直結するのに、わざわざサイドへ流してしまうのは悪い部分で、そこから中へ流すだけのワンパターンさも少し気になりました。ドリブルで切れ込むでもなく、さらに深くまで入り込んで小細工をするわけでもない。ディフェンダーの背中になる部分へグラウンダーのボールを流してダイレクトでシュート。効率は良いかもしれないけれど、見る分には単調で、繰り返すことで別のパターンで攻撃できるようになるかもしれないとはいえ、どうかと思う。

あと気になった部分は、後半にオットルとティモシュチュクの二人がいながらオットルを一枚前でプレイさせたことで、ディフェンスラインからのボールを引き出す動きに問題があってなかなかボールを構えに運べず、押し込まれる展開になったこと。二枚でディフェンシブ・ミッドフィールダーとしてプレイさせれば安定したかもしれず、サイドに展開されたときに、不必要にディフェンスラインが揃ってしまい、ケルンの誰もがラインと戦っていないのに、ラインに6人が無意味にいることもあったのも気になりましたね。それがサイドに開いて当たりに行く選手となっているのならともかく、サイドバックにサイドの守備を一任しているようで、カバーにすらあまり向かっていないのは気になる所です。前半からケルンの攻撃が中央に寄っていても、アンカーが一枚のバイエルンは、それに引っ張られるようにしてセンターバックが前に出てしまうので、中央を破られることも多かったし、中央に引っ張られたところをサイドへ渡されて、サイドバックの裏へのワンツーも多用されていた。バイエルンはそれらも防ぐ手段を持たず、ケアも甘いので、後ろへ戻りながらの守備を迫られ、人数がいる状態になってからその攻撃を受けることが多かったお陰で助かったものの、人数が足りなければプルバックのボールであっという間に失点しかねないものだった。あるいはファーサイドへ出されていてもフリーでシュートをされていたかもしれません。