■RCD Mallorca 2 – 1 FC Barcelona
前日にレアル・マドリーが審判に二点目を与えてもらいながらも、不甲斐なく負けてしまったために、戦わずして優勝が決まってしまったバルセロナ。どういうモチベーション、テンションで挑むのか。もしかするとチャンピオンズリーグへの集中が途切れないように、メンバーを殆ど落とさず継続した戦いをするのかと思っていたら、唖然とするほどメンバーを落としてきましたね。さすがにマジョルカも順位の変動こそあっても、欧州の舞台に立てる可能性もなく、降格の可能性もない。どちらにとっても気合いの入る試合ではなかったのは確かです。
エトーがカピタンで、その他はカンテラから上げた選手が多く出場していましたね。プジョル、メッシ、シャビら休みが必要だと思われる選手たちはベンチにすら入らず、サモラ賞を確実なものにするために、ビクトル・バルデスはベンチに入るだけ。対戦相手に敬意を払う云々よりも、今は怪我が怖く、選手には休息が必要ということでしょう。
戦術的なものも意味はなく、この試合にも意味はないので書くかどうするか悩んだんですが、とりあえずざっと。もちろん、選手の動きに関しても状況が状況だから、まるであてにはなりませんが。
カセレスにはもっとリーダーシップを取ってラインをコントロールする意識を出して貰いたかったんですが、いつも通りにスピードがありカバーはある程度出来るが、ラインの形成に対する意識と飛び出しに対する注意が少なく、モチベーションの高い相手であればあっという間に失点をしていたことでしょう。それ以外の場面でも、ペナルティエリア付近で正対し、相手をマークしてパスを出されないように、あるいはドリブルで抜かれないようにしなければならない場面でも、不用意なまでに距離が広く空いてしまい、簡単にキックの種類を変えてクロスを中へ入れられてしまう。殆どプレッシャーにすらなっていないのは残念で、この様子であれば、チャンピオンズリーグ決勝に使うのはギャンブルかもしれません。
せっかく中盤で使って貰ったフレブも、スペースへ動き、ボールを受けて捌いていくことができず、自分の持ち味を発揮しようとする意識が強すぎてドリブルに固執し引っかかるばかり。もっと視野を広げてパスを選択することが出来ればよかったんですが、シャビのポジションをするには無理がありましたね。できれば、イニエスタの方でやるべきでした。プレイスタイルに幅を持たせられる選手のはずなので、残念でした。まさかダニエウ・アウベスにゲームメイクの大半を持っていかれるとは……。
ボヤンとペドロに関してはいつもの通り。いつもよりは若干開き気味であったり下がり気味で、エトーを戻らず、守備をしなくてもいい環境に置いておくために動いていたので、システムは若干4-1-4-1に近くなっていましたね。
そのアンカーを務めていたシャビ・トーレスは体格も良く、少ないタッチ数ながら安定したボール回しが出来ていました。アンカーとしての後方のポジションもしっかり取れていて、サイドから攻められたときには、ディフェンスラインの一枚前のスペースや、ラインの中に入ってカバーをするなど、バルサのアンカーらしい仕事が出来ていましたし、ライバルとされているセルヒオ・ブスケツ、つまりセルジ・ブスケツよりは今のバルサが必要とするアンカーに向いていて、後方で円滑に進めるだけの能力はあるようです。ただ守備はスピードがそれほどないようで押さえ込むのは難しい。激しく当たるなどモチベーションは見られんですが、もっと経験を積まないと自信を持つには難しく、本来の彼の良さを見るのは難しそうです。ポジションの取り直しやフリーになるためのポジショニングはまだまだ。
あとはオイエールは落ち着いてプレイしていましたね。二失点こそしましたが、一つ目は仕方のないもので、あれを反応だけで防ぐことができていれば、あっという間に2ndキーパーになれるでしょう。できることなら壁の構築などにもっと怒鳴り散らすぐらいのことをしていれば防げていたのかもしれませんが、無茶すぎる要求はしません。ただ、二点目を与えた場面のきっかけとなった、ダニエウ・アウベスの不必要なクリアは、状況を見られるキーパーが止めなければならず、そこから失点してしまったのだから、間接的な責任は彼にあるのでしょう。ディフェンスラインとのコミュニケーションや飛び出しのタイミングとかまだまだ課題はありますけど、幾つか見てきたキーパーのデビュー戦の中ではかなり落ち着いている方だったはず。いいキーパーになって欲しいものです。
それ以外ではほぼ全員が得点王を目指すエトーへ取らせようとパスを集めてましたね。いつかのシーズンでもフォルランにピチチを取られた記憶がありますが、あのころもエトーにボールを集めまくり、そして外しまくり、結果的に取れなかったわけで、その記憶を呼び起こすには十分な外しっぷりでした。もういくらシュートを放ったとしても得点を決められそうになく、途中からエトーが何本外すかのほうに興味が行きそうなほどでした。
最後の最後に審判からPKをもらい、それでも外して同点に出来なかったあたりがエトーの真骨頂ってところでしょうか。あのPKの判断からすると、決めなくて正解だったとは思いますが。
ともかく、この試合は勝敗は殆ど関係しない余分でしかありません。