■Werder Bremen 0 – 0 FC Bayern Munchen
この試合はラームとトニが出られない(出ない?)こともあって、ゼ・ロベルトが久しぶりに左のサイドバックをやっていますが、もとより攻撃的な部分なので、それに伴うリスクは少ない。とはいえ、ディフェンスラインを整える作業が雑で戻らなければならない部分の判断も甘く中へ絞りすぎて人についていないなど不満点があるのも確か。ヤンゼンがいなくなった際に一人くらいは補充しておくべきでしたね。少なくともゼ・ロベルトはもとは左のアタッカーだったとはいえ本職ではなく、攻守のバランスを取り、攻撃にアクセントを付けられる存在だということを考えれば、この位置で使うのは勿体ない。ただ、その辺のバランスの取り方は、シュバインシュタイガーが非常に上手いお陰でなんとかなってます。ゼ・ロベルトが上がってしまえばサイドバックのようにカバーし、中に絞りすぎているときのケア、中盤の組み立てに参加しているときも――という見方をしていくと、ゼ・ロベルトとシュバインシュタイガーがある種ローテーションのようにして持ち回っているとさえ言えるのかもしれません。
リベリーがいつもの左サイドにいないことで、彼がドリブルで持ち上がって攻撃を組み立ててしまうことも出来ず、ラームが最後尾からドリブルで切れ込んで周囲を掻き回していくこともない。この試合の形としては、開始早々にあった二つのように、高く保たれているわりに戻るスピードとラインコントロールに不安の残るブレーメンの裏側を突くことでしょう。あの二つの内どちらかを決めることさえ出来ていれば、フェアな状態のまま試合が動いて、点の取り合いへと変化してしまう可能性だってあったのに。あるいは、その後のミスからバイエルンが得点できていたかもしれない部分もね。ナウドがよくメルテザッカーのミスをファウルで帳消しにしたんですが、あれを一発退場にしてしまう審判の神経は理解できない。イタリアで導入が検討されている「オレンジカード」があるとすれば、その事案に引っかかるのかもしれませんが、得点機を故意にファウルで潰した、としても赤を出すには、時間帯を考えても、ファウルの質を考えても、状況を考えても、厳しすぎたんじゃないかと思えますね。直後にあったピサロの得点機をオフサイドで潰した判断にしても、その後の部分にしてもどうなんだろう。大量にあったバイエルンのオフサイドに関しては、オフサイドでいいと思える場面が殆どでしたけどね。
一人減って、フォワードを一枚減らさなければならなくなっても攻撃的な姿勢を崩さないブレーメンは素晴らしいと思うんですが、さすがに高いディフェンスラインを維持するのは難しくなってしまったらしく、バイエルンが積極的に一発で裏を狙えるほどの高さではなくなりましたが、それよりもこの試合の状況を顕著に表していたのはバイエルン・ミュンヘンのライン設定の低さ。どれだけ攻め込んでいたとしても、どん引きといってもいいほどセンターバックの位置が低く、下がってしまうのもまた早い。もちろん前へチェックしなければならないのは中盤の構成からも明らかなので、時折フォアチェックのようにして出てきますが、それでも裏を使わせないためだけにどんどんと下がっていく姿は無様でした。ただでさえ機動力が無く、中盤で抑えが効かないファン・ボメルの横に、鈍重で潰しができないボロウスキなのだから仕方がないのかもしれませんが、あれだけ押し込んでいて数的有利でもあるのに、カウンターの出所を抑えられないのはちょっとね。後半からは多少よくなりましたけど。
リベリーも後半から後方へ下がりいつものポジションに戻ったことで、左サイドを深くまでえぐってマイナスに出せるようになりましたが、体を張るトニとクローゼのコンビなら、どこかに恐怖感からスペースが出来ることもあるんでしょうけど、クローゼ一人、ポドルスキは体を張らず、では深くまで切れ込んでマイナスに戻しても効果は限定されてしまいますね。久しぶりなヴァンダーが神懸かって止めまくったのもありますが、両チームとも決めようよ。本当にそういう場面が幾つかあって、最後まで楽しめる試合ではありましたが――。ブレーメンはよく耐えてよく攻めた。バイエルンは疑問符が付く場面が幾つかあって、大げさに書いてますが、不満は不満。
そもそも、何故前半戦のように、ボロウスキをセカンドトップのように起用して、シュバインシュタイガーを中央かサイドバックにして、なるべくバランスを崩さないまま戦っていたあの頃と同じ事をしなかったのか。うまくいっていたように見えていたことをさせず、途中交代で下げてしまうその意図は。直後にDFB-Pokalが控えていて、チャンピオンズリーグもUEFA Cupも両者勝ち残り中。日程を考えても、なんていうかなぁ。