Liga Espanola Jornadas 21. ラシン・サンタンデール対バルセロナ

■Racing Santander 1 – 2 FC Barcelona
プジョルが怪我をして迎えるこの難敵との対戦をどうやって乗り切るのか、マルケスも出られないはずなのに。と悲観をしていたらマルケスが怪我から復帰を果たして出場し、プジョルの代わりを務めたのはピケ。この組み合わせが出来たお陰でディフェンスリーダーと若手の組み合わせは変えることがなく済んだので安心で高さを持つラシンに対しては有効かもしれないが、スピードが両者共に致命的なまでにないのだけが気がかり。
その他の気になる部分はトゥーレ・ヤヤとセルジ・ブスケツの部分で、試合開始直後こそ、トゥーレ・ヤヤが前の部分を担当していたものの、どうやらセルジ・ブスケツが前に出る時間も長く、ここは流動的で、イニエスタがメッシの場所と予想されながら出場した居たものの、その部分も相当に自由を与えられていて、右から左、そして高さも自在に変えて自由にプレイしているようだ。その分、右にはダニエウ・アウベスの上がるスペースがあり、彼が頻繁に上がることで右の攻撃力を落とさないようにしているようです。

懸念していたとおり、ジョナタン・ペレイラのスピードにバルサのバックラインはついて行けていませんでした。ダニエウ・アウベスはオーバーラップの頻度を高めているために仕方ないとしても、マルケスとピケの両者は簡単に振り切られてしまい、後方に出されたものを対処するのは難しい。多くの場面ではそれを裏に出る前に上手くカットしていましたが、いざ後ろに出されると本当に致命的。

バルサのパス回しは遅く、一つタイミングを逃しているかのようでした。特に縦へ繋ぐパスを出す際に躊躇することが多く、その原因は、フォワードと前の選手が動いてフリーになる動きを多用しないことと、ラシンがいい距離関係を持って、特に中盤の部分に対して的確な位置関係を保っていることでしょう。そしてプレッシャーも適度に与えて、シャビやトゥーレ・ヤヤ、セルジ・ブスケツに当たることで前方にボールを運ばせず、後方でのボール回しをさせる。そうすることによって、前はタイミングを掴みづらくなり、動き出せず、後方はパスを出しづらくなる。特にシャビ以外の二名はその状況下で正確にプレーすることが出来るほどではありませんから、よりその部分で停滞しがち。イニエスタがそれをサポートするために下がり、前の枚数が薄くなる代わりにどちらかが上がるようにしていましたが、ポジションが違う選手のために効果的な動きは出来ず、前の枚数は減ったも同然。相手に与える脅威も少なくなって寄り対処をしやすく、対象を限定しやすくするだけでした。後方からフィードをしても繋がらないのはその影響。
ボールが来ないことから、エトーがボールを触るために左右に開いたり下がったりすることで、攻撃に移ったときに必要なポジションに彼がいなくなるのも攻撃のスムーズさを失うことに拍車をかけていました。そして右に流れてしまうとダニエウ・アウベスのポジションを塞いでしまい、オーバーラップも封じてしまう。悪循環でしたね。
イニエスタとシャビが下がってボールを引き出そうと必死になって、良く奪われずに前へ配球できていましたが、マンマークのように前方をふさがれているために、時間をかけてそれらを引きはがさなければならないためにさらにスローダウンをする。その間に相手は整えられ、引き剥がしたものの、効果的な働きをするところにまでは至りませんでした。が、それは前の枚数が足りないからこそで、一点を取られてようやくメッシがセルジ・ブスケツに代わって入り、イニエスタのポジションが下がったことで、それらは全く違う意味を持つようになり、組み立てて行くときに前に人数がいられる状況になり、ディフェンダーに与える脅威も大きくなった。

ゴールが入ってからは、イニエスタやシャビが前を向きながらボールをもらうことが出来るようになり、ラシンのプレッシャーの速度が遅れて、中盤で楽にボールを持たせてもらえるようになった。少なくとも一つの障害を乗り越えれば、そのあとは前半に比べてとても楽なもの。だからこその逆転ゴールだったんですが、それは自分には表現のしようがないくらい。何故か解らないけど泣けてくるぐらいのもので、それぐらいに試合の流れを見ていれば素晴らしいゴールだったと思うはず。かなり苦しんでましたからね。

ラシンは、攻守両面において時間をかけることをある種優先しているようでしたね。細かなファウルのリスタートから、ゴールキック、スローインとリプレイを多く挟めるほどに時間を使い、倒されたときにはより大きくファウルをアピールする。セットプレイの強さ云々よりも、何か不思議な印象を受けるほどリスタートはゆったり。あれは何だったんでしょう。リードする以前からそうでしたから、引き分け狙いとかそういう類の話なのかもしれませんが、開始早々からというのも妙なもので――。

あと書くとすれば、PKを取られた場面は何より裏を取られたのが失敗。マルケスにはスピードがなく、それを補うのはプジョルの役目。カセレスはスピードはあってもカバーリングに長けておらず、後方へ向かう反応が遅い。この試合にどの組み合わせで挑んだとしても、今の状況では防ぐことは難しかったでしょうね。
それとバルサが与えてもらえなかった後半二つのペナルティエリア内で倒れた場面、イニエスタのものも、ダニエウ・アウベスがシミュレーションを取られたものも、審判の判断は妥当で、二つともPKを取れるだけの状況は整っていませんでした。マルケスへの二枚目も仕方がないもので、ピケも同じくそれほど大差はないでしょう。
せっかくセンターバックのやりくりに目処がついたと思ったら、自滅で次の試合はどうなる事やら。取り消してもらえる可能性があるとすればピケの方でしょうが、どこぞのクラブとは違い、そんなことに助けてもらいたくはないので、そのままでも解決していけるだけの方法を是非。安易な考えをすれば、左にアビダル、右にカセレス、サイドバックはシウビーニョって所でしょうか。あ、あれ? 右は確か…

ジミー・ジャンプは最大の汚点。

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