2008 年 12 月 のアーカイブ

FIFA Club World Cup パチューカ対ガンバ大阪

2008 年 12 月 21 日 日曜日

■CF Pachuca 0 – 1 Gamba Osaka
どちらも攻撃力があるクラブだといわれますのが、その本質はまるで違い、パチューカは技術をベースにした攻撃であって運動量があるわけではない。というよりも、後方からのビルドアップの際に前線がボールを引き出す動きをあまりせず、動きで攪乱することも裏への抜け出しも少ない、ゆったりとしたスタイルであるのに対して、ガンバは運動量をベースにして前線からのチェックと裏への抜け出しを意識し、後方からのビルドアップには積極的に引き出しに行く、とベースとなるものがまるで違っていました。
この試合までの間にパチューカはその点を改善してきたようで、後方からのビルドアップに時間のかかっていた部分を、一人一人が持つ時間を短くしながら引き出す動きもするようにしていた。もちろん、ガンバのプレッシングに対応するためには速く動かさなければならず、改善云々ではなくそうならざるを得なかった部分があるにしろ、いい変化をします。守備面でもガンバのボールホルダーに人数をかけてプレッシング、縦へ入れる段階でポストプレイをさせないように後ろから強く当たるなど十分にガンバを研究しているようでしたが、さすがに裏へ抜けるスピードには対応し切れていないようで、対応に苦慮している序盤に幾つかチャンスを作られた後、プレッシングとポストプレイに対する圧力が薄れてしまっていました。
ガンバも守備はがむしゃらに前から行くだけではなく、縦のコースを切りながらリトリートすることで、改善された運動量を活かす場を減らしていき、これまでパチューカと同じような停滞した状態を作り出すことに成功をしていたようです。だからこそポゼッションを高く保たれているにもかかわらずそれほど致命的な場面を作られず、シュートの本数も少なく抑えられた要因でしょう。そしてディフェンスの前でボールを回し、裏へ抜け出そうとする意志が少ないことから、パスカットからカウンターをすることが出来ていました。
残念なことをいえば、ガンバの攻撃がそのカウンター頼みであって、高い位置で奪えるように構成をして、そこからポゼッションをしつつ相手を押し込めていくことが殆ど見られなかったことでしょう。後半途中のパチューカが足を止めてしまった時間帯を除いてね。

体力的な問題もあって全体を通すと悪くない試合だけど悪くない試合止まりで、熱狂を生むには物足りなかったかもしれない。足が止まりながらも終盤にセットプレイでオフサイドトラップをかけたり、キーパーのカレロが上がってきた部分なんてのは面白みがあったんですが、二川の退場で台無し。

でも、決して世界三位ではないんですけどね、日テレさん。西野監督にも同様に「大会で三位」と何度も念を押されまくっているのに「世界三位」を繰り返すインタビュアーと番組構成にうんざり。

Liga Espanola Jornadas 16. レアル・マドリー対バレンシア

2008 年 12 月 21 日 日曜日

■Real Madrid 1 – 0 Valencia
クラシコの試合では守備にはいるのかそれとも攻めるのか、または疲労した選手を下げるのかすら不可解な交代采配だったファンデ・ラモスですが、この日はある程度的確なものでしたね。ラウールが先発をしなかったのは体調上の理由であったとして、彼が出場していなかった間のドレンテとロッベンの二枚を同時に起用したスタイルは、シュスターが何度もその機会がありながらしなかったこと。シーズン前のウイングを放出したことからも解るとおり、それがシュスターの欠点でもあったんですが、ウイングを利用した縦への意識付けとワイドな展開から中央を活かすやり方をファンデ・ラモスは徹底させつつあるようです。ただ、その後のラウール、バランカの部分の投入の仕方は不自然で、バランカの持ち味を消すことに終始していましたし、ワイドに使えていた部分を辞めてシュスター時代に戻ったかのような守りと攻めに陥っていました。ミゲル・トーレスを投入したことは最も的確な交代でホアキンを抑えることは出来ていましたけど、的確だったけどまだまだ不自然さは見えますね。ウインターブレイク後、どれだけ選手を把握していい組み合わせと交代を出来るようになっているかが見物です。フンテラールが入ると起用するために他が混沌としそうだけれど。

マドリーのワイドに使うやり方は、大きくい開きディフェンスの前でボールを受け、仕掛けていくもの。ドレンテの場合はディフェンスラインと平行するか裏で受ける方が向いているようですが、ロッベンのこの良さはシュスターの時でも発揮できていたんですが、怪我もあってそれを継続できていなかったのと、監督自身が継続しようとしなかったのが大きかった。それをこの試合は終始徹底させることで、バレンシアの左サイド、守備の得意ではないデル・オルノだったこともあって切り裂き続けましたね。そしてディフェンスラインを押し上げたり、サイドバックの攻撃参加を送らせ、バレンシアの攻撃を単調にさせるのにも一役買っていて、ロッベン一人で十分な活躍をしていました。

試合開始直後にあった積極的なアプローチと前線からの守備がディフェンスラインの負担を減らしているのは事実なんですが、それを終始継続するにはシュスター時の悪癖から抜け出せない選手がいることと、スタミナ不足で難しいようでした。途中からフォアチェックの頻度が落ち、それを連動できないと知るとより奪いに行かないようになり、悪循環から引いて守るように戻ってしまっていました。先制点を取っていたのもありますけどね。守り奪って、足を止めていた選手たちがカウンターというのはバルサとやったときとあまり変わらず、面白いとは言い難い試合展開でしたね。ワンパターンというか、ポゼッションも低いのもそれを表しているようでしたし、リードして数的優位も作っていて相手も押し込めているのに、それを利用した攻撃もしようとしない。前へ向かうばかりでボールを回してビジャやマタ、ビセンテ、シルバ、ホアキンらをより守備に忙殺させてカウンターを受けないようにすることも出来るはずの選手たちなのに。

バレンシアは裏へのロングパスを多用しているんですが、ぺぺやセルヒオ・ラモスとは違い、メッツェルダーとカンナバーロのコンビならその対応、裏へ向かいながらのプレイは十分に高い精度を保ったまま出来るためにあまりチャンスを作る効果はありませんでした。カンナバーロのいくつかギャンブルなディフェンスがあったとしても、それをサポートするために人がいませんからね。
ロングボールで縦に急ぎ一気に勝負をしたくとも、マドリーが引いているためにチャンスにはならず、そこから組み立てる攻撃に入っても、サイドバックが守備から攻撃に移る際に距離があり、さらにはドレンテとロッベンに押し込まれていて警戒をしなければならないので上がれないというのもあってサポートが遅い、セカンドボールを拾えない、とフォワードがやっていることと後方がやっていることのバランスの悪さが出ていました。あのやり方をするのであれば、もっとウイングにボールを集めて切り崩しつつやらなければ、全体は間に合いませんヨ。
後半にマルチェナが退場してからはそれが顕著になり、縦の位置関係で相手を押し込むことが出来ずに、ロッベンの脅威を考えているがために、ロッベンを守備に戻させるほど押し込んでいけず、またロッベンが守備に戻らないこともあってカウンターを――と、振り回されまくっていました。この試合の主導権は最後まで握れなかったと見ていいかもしれませんね。
そのマルチェナへの二枚目のカードですが厳しすぎるように見えました。ロッベンが狙っていたのは事実だとしても上手いプレイだとは言えず、制止している相手に自ら当たりに行っていた印象が強かった。マルチェナの手が離れていたのは心証が悪くなった要因でしょうが、それでも退場させるような場面ではなく、試合を壊す行為そのもの。それが直後のバランカの流血に繋がるファウルにもなり、試合後半の妙な試合展開を作る要因にもなったんでしょう。
イグアインが外しまくっていたこともあって、あの退場さえなければ、見る側としてはもっと面白い展開になっていたかもしれないと思うだけに、余計にあの退場は否定したいものです。

FIFA09 – 入れ替え戦

2008 年 12 月 20 日 土曜日

年末へ向けての撮り貯めという意味も含めて、今回対戦したleia v ショウのオフライン対戦の動画は二つに分けようと思っています。まぁ、どちらにしろ対戦数からして二つに分けないと動画の時間がYouTubeの制限に収まらないわけですが(わら
相も変わらず対戦開始の時刻が遅いのでまたも二人だけですが――。

■Hoffenheim 0 – 2 FC Bayern
めでたくHerbstmeisterになったホッフェンハイムでバイエルンに挑んでみたものの、よくよく考えてみたらイビセビッチすら出してないじゃないかヽ(゚Д゚)ノウェーイ
何をやっているんだ自分。3トップにしてもいないし、もうめちゃくちゃ。ただ言えるのは、ライブシーズンも適用していないので、ホッフェンハイムの各面々というか、組織としての部分も現実のそれとは結構かけ離れてます。一芸に秀でているような部分もあまり見られず、チーム選択画面に出てくる★の数通り、といった感じでしょうか。
にしても、いつもバイエルンは使う側で対戦相手として迎えることはないので、敵に回すとこれほどまでにトニにパワーがあってハイボールの処理とかディフェンスラインの寄せであるとかが脅威になるとは思いませんでしたヨ。まぁ、チームがチームだっただけに余計にそう感じたのかもしれませんが。
先制点の部分はコナミエフェクトばりに、カーソルを変えた途端に急ブレーキをされてボールを取られる、ということがあったため。

■AS Roma 3 – 0 SS Lazio
ローマを使うのはこれが初めてかもしれない。対戦はよくしていますが、その逆っていうのはあまりなく、先のバイエルンと対戦したときの違和感も結構なものがありましたが、ローマを使う違和感も凄くありましたヨ。ショウ氏は自分に合わせてくれてデルビー・ロマーノということになりましたが、残念なことにラツィオが全く合わなかったらしい。
先制点の場面は、通り過ぎちゃった、というやつです。それとPKは何故PK担ったのかその瞬間はさっぱり解りませんでしたが、スライディングがしっかり入っとるがな(´・ω・`) 一応シュートを打ったあとに入っているんで、PKというには難しい部分ではありますが、きっちり足に当たっているだけに仕方ないのかもしれません。ウイイレよりは理不尽さが少ないんでマシかな。
それにしてもローマは使いやすいです。ええ、あとは自分の決定力さえあれば、って感じです。

UEFA Champions League + UEFA Cup ノックアウト・ラウンド組み合わせ

2008 年 12 月 19 日 金曜日

■UEFA Champions League組み合わせ
□Chelsea FC v Juventus
□Villareal CF v Panathinaikos FC
□Sporting CP v FC Bayern Munchen
□Atletico Madrid v FC Porto
□Olympique Lyonnais v FC Barcelona
□Real Madrid v Liverpool FC
□Arsenal FC v AS Roma
□FC Internazionale Milano v Manchester United

となりました。バルセロナは候補となる4つのうちからイングランドとイタリアのクラブを避けてリヨンと対戦することになったんですが、リヨンのファンやクラブ関係者には申し訳ないけれど、これは僥倖でしょう。
他は現在調子が上がらない部分もありますが、冬の移籍マーケットでの動向やウインターブレイク中に改善できる要素もあるし、バルサが悪くなっていく可能性だってないわけじゃない。そういった中ではリヨンが劇的に変化する可能性が一番少なく、グループリーグで見たバイエルンとの対戦で見た内容もあまりいものではありませんでした。昨季もグループリーグでバルサと対戦してますし、よく見ている相手でもあるので、万が一というのが起こりやすいものの、ここを突破するのに苦労しているのがリヨンなので、一番いいカード。もちろん、一位抜けなのでホームを二試合目に残せるというのも大きなアドバンテージとしてありますが。

さて、他はユベントスがチェルシーと対戦をすることになってしまい貧乏くじを引いた感じですね。プレミアでは現在二位だとはいえ得失点差を見れば解るとおり、全く悪いわけではなく、ドログバも復活してこれからがフェリポンのチームの成熟度を上げていくところでもありますから、本当にガキ氏乙。

ローマも現在は好調であるとは言えないアーセナルですが、何か既視感があるのは何故? と思ったら勝手に予想をしたショウ氏のファイルにあったとおりの組み合わせじゃないか。楽な相手ではないにしろ、最も厳しい相手だとも言えないところでラッキーなんだか何なんだか。あの適当AI予想では勝てているだけに、これは勝ち? 個人的にはレアル・マドリーとかビジャレアルのような相手よりは与し易い相手のように思えるので、これはショウ氏、おめでとう(ぇ

バイエルンもバルサのグループにいて見ていたので十分に勝てる相手だと踏んでいるスポルティングを引いてくれたので、来たコレヽ( ゚∀゚)/状態。ドローを見ていて思わず声が出ました(わら

■UEFA Cup組み合わせ
□PSG v VfL Wolfsburg
□Copenhagen v Man City
□NEC v Hamburger SV
□Sampdoria v Metalist Kharkiv
□Braga v Standard Liege
□Aston Villa v CSKA Moscow
□Lech Poznan v Udinese
□Olympiacos v Saint-Etienne
□Fiorentina v Ajax
□Aalborg BK v Deportivo de La Coruna
□Werder Bremen v AC Milan
□Bordeaux v Galatasaray
□Dynamo Kyiv v Valencia
□Zenit St. Petersburg v VfB Stuttgart
□Marseille v Twente
□Shakhtar Donetsk v Tottenham Hotspur

貧乏くじを引きすぎなのはドイツ勢でしょう。昨季のチャンピオンを引き受けてしまったのはシュツットガルト、そしてチャンピオンズリーグからなんとかUEFA Cupに回れたブレーメンは戦力的に抜けていると思われるACミランと当たるようになり、この先を勝ち残っていける可能性の高いこの二クラブが、共に潰れかねない対戦カードを引いてしまったのは残念でなりません。

その他にもセビリアがここに残れなかったり、同じ組でまったく駄目だったパルチザンもいなければ、ディナモ・ザグレブもいない。ドイツ勢ではシャルケがやっぱり駄目で潰れていたりヘルタも駄目、フェイエノールトもついでに駄目だったのを考えると、今回のUEFA Cupはここが(個人的な)山場かもしれない。
バレンシア、ウディネーゼ、ミランが引っ張っていって、日本人としてはサンテティエンヌとヴォルフスブルクに頑張ってもらいたいところ。どこまで興味の続くクラブが残ってくれるかが問題で――

FIFA Club World Cup マンチェスター・ユナイテッド対ガンバ大阪

2008 年 12 月 18 日 木曜日

■Manchester United 5 – 3 Gamba Osaka
個人的にはマンチェスター・ユナイテッドのサイドバックとセンターバックに展開力を感じないので、彼らにボールを多く持たせることで停滞を生み出し、ボールの奪い所を作ってしまえば何とかなるんじゃないかと思っています。中央へのフィードとショートパスを牽制しつつプレッシャーをかけてサイドにボールを押し出し、クリスチアーノ・ロナウドにはボールのないところでも当たり続けることで苛立たせ、彼の欠点の一つでもあるダイブの多さをさせてファウルのアピールに終始させてしまえばいい。もちろんこんなことで抑えられるならどのクラブも苦労はしないわけで、これはただの絵空事。

ガンバ大阪は試合開始直後から徹底したフォアチェックをかけて、この試合のゲームプランそのものを示しましたね。ユナイテッドを抑えるには恐らくこの方法しかないでしょうから、いい方法だったんじゃないかと思っています。前から守備をして最終ラインにまでプレッシャーをかけ余裕を持ってボールを持たせない環境を作り、縦のフィードも出せなくできていました。
最終ラインには展開力はありませんから、フィード一発で裏へ抜けられる心配も少なければ、守備の隙間に出されて繋がれる心配も少ない。スコールズとアンデルソンの部分を抑えておけば前への展開力は発揮できないので厳しい状態では守備をしなければならなくはないはず。ディフェンスラインの部分で下げさせて、いくら足下のテクニックに定評のあるファン・デル・サールとはいえロングパスは不安定なもので、それを出させていれば体を張れないユナイテッドのアタッカー相手ならボールを拾うことが出来る。
それが出来ている間はよく、試合開始直後のガンバの攻めは、単純に力を抜いて流していては勝たせてもらえない、攻め続けて楽にいける、という意識をユナイテッドから取り除くには多少の効果があったかもしれませんね。

ガンバ大阪の守備は一対一のマンマークで抑えられる相手ではないために、比較的ゾーンで守り、入った選手を捕まえようとしているんですが、攻撃に人数をかけてプレッシャーを前からかけようとしているために後方の人数が不十分で、守備の数的有利は出来ていても中央を固めておかなければならないためにサイドが空いてしまう場面が多々見られていました。それがナニであったりクリスチアーノ・ロナウドであったりするわけですが、そこをケアしなければならないために中盤、スコールズやアンデルソンに収まったときにプレッシャーをかけられずにボールを持たせてしまうようになってきましたね。ただスコールズらは、後ろに下がりながらボールをコントロールするためにプレッシャーをかけにいこうとするとディフェンスを引き出されてしまうことにもなるので、行きたくても行けない状態を作られ、その結果プレッシャーのかからないところでコントロールされているということでもありますが、その辺を含め前半途中から徐々に力の差が見え始め、スロースタートだったユナイテッドのおかげで勢いで相手を押し込めていたスタート時とは違い、プレッシャーも選手に寄せる前にボールが足下に既に無く、体に触れることすら許してもらえない状況になってます。所々にある奪い所ではきっちり奪えているだけに惜しい部分もあるんですが、こうやって追いかけても奪えない状況が増えていくと守備時に下がらざるを得ず、フォワードは前でプレッシャーをかけなければならず前へ残るために孤立していく。そうなるとカウンターがカウンターにならなくなっていく。そしてどんどんと中盤とサイドバックが消耗をしていってその傾向が顕著になっていく。裏を狙うためには相手ディフェンスに前への意識を持たせておかなければならないので、攻撃に人数がいなければいくら裏を狙っても実を結びにくいんです。

後半になってもガンバの攻撃は継続できていましたし、ユナイテッドの意識が緩んでいることもあって、人数をかけて両サイドまで押し込んでいました。少し前へ入れた後の展開が単調であることや、ディフェンスラインを崩すほどの効果的な動きがなかったのは残念ですが、得点を入れられたことだけでも十分ですし、遠藤のフリーキックやミドルシュートも後一歩の所まで迫ることが出来ていた。
ここまでの差が付いたのはテベスからルーニーへと選手交代をしたことで攻撃のスタイルが変わったことでしょう。高く保つディフェンスラインに対してテベスは裏へ抜ける動きを多用するのではなく、ポストと左右のアタッカーとの連携によって崩す動きが中心で、個人による打開は少なかった。もちろん中盤がパスを出せる状態のままボールを持っている事が少なかったので仕方ないということもあるのかもしれませんが、ルーにはその点でディフェンスラインの裏を常に狙い、中盤でボールを持っている状況ではディフェンダーの間に潜り込んで裏で勝負をしようとしてる。明確であるがためにそこへパスが出るんです。その戦い方の変化にガンバ大阪のディフェンスラインは対応する暇もなくやられてしまい、それに対応できた頃にはもう一つの改善点として飛び込んでくるようになったフレッチャーにやられてしまう。この辺の交代を含めて戦術の変化と対応は見事です。この大量得点も納得の交代ですヨ。

惜しむらくは前半にした失点が二つともセットプレイによるもので、流れの中での失点ではないことでしょう。セットプレイの駆け引きで大きく実力差が出てしまっているだけに、あれが運だとか何だというつもりは毛頭ありませんが、流れの中で失点しなかっただけでもたいしたものだと思っていいと思います。後半の失点は前述通りですが、これだけのプレイが出来ていれば、欧州でこの試合を見ている人たちにも一定の印象は与えられたんじゃないでしょうか。ユナイテッドが本気でなかったとしても、大量失点をしたとしてもね。

いい打ち合いでした。

FIFA Club World Cup リーガ・デ・キト対パチューカ

2008 年 12 月 17 日 水曜日

■LDU Quito 2 – 0 CF Pachuca
パチューカの前線があまり動かないのは、先のアル・アハリ戦とあまり変わりません。ディフェンスラインがボールを持ったときにボールを引き出す動きと、裏へ抜ける動きが少なく、ディフェンダーがボールの出しどころを探して出さなければならない状況になっているのも同じ。フィードが上手く展開力のあるセンターバックがいればそれでも成り立つのかもしれないんですが、パチューカのディフェンダーにその技術を感じ取ることは出来ないので、まずい攻め方でしょう。
実際にディフェンスラインからボールを出せず左右に動かしたり戻したりしている間に最初のカウンターを喰らい、それからさほど変わらない状況で二三度カウンターを喰らって失点。クリアが味方に当たる不運もありましたが、カウンターをされた時点でもう失点してもおかしくない状況でしたから、先制点を与えてしまった部分は仕方がないでしょう。
失点の大きな原因は守備に問題があるのではなく、ビルドアップに問題があり、奪われた選手の責任ではなくチームの攻撃を構築していくやり方に問題があるわけで、責任を問うとすれば監督か中盤より前の選手たちでしょう。
対するリーガ・デ・キトの攻撃は素早く、ボールを引き出す動きが活発ですね。左右のアタッカーが裏へ抜ける意識を強く持ちパスを出させる動きをしていますし、中盤でボールを持てば後方から追い越していく動きもある。リーガ・デ・キトよりパチューカの方が守備面での徹底が出来ていないこととラインを高く保とうとしていることもあって、裏は盛んに狙われていますね。かといって、パチューカが高い位置からプレッシングをしてそのボールを出させないようにしているわけでもなく、リスクマネージメントはいまいち。
リーガ・デ・キトは思っていたよりも勤勉で守備に対しても攻撃に対してもよく動いてました。フォアチェックと動かないターゲットへの単調なパスコースへ入りカットを狙ったり、裏を狙われそうならラインを下げてスペースを消したり、下手にアルゼンチンやブラジルのクラブが来るよりも面白みがある戦い方をしてくれてますヨ。

後半になるとパチューカも守備の部分では、前述の悪かった部分の解消はある程度出来るようになっていましたし、リーガ・デ・キトに余裕が出来た事による緩いプレイも増えましたし、試合展開としては面白くなっていましたが、テクニックもスピードも戦術も、見た目に現れているとおりに相当な差がありましたね。得点できるチャンスを決めていれば、もっと拮抗した戦いになっていたのかもしれませんが、押していても相手には余裕がありましたし、攻撃よりも守備に時間を割いて抑えきる術を持っていましたから、攻め続けていた割にミスが多く決定的な部分まで持って行けず、まだボールを引き出す動きはできていない、という印象はあります。
守備の良さもあるかもしれませんが、それ以上にやっぱりもっと運動量で相手の守備陣形を崩していけるようにならないと、この先にいくのは難しいんでしょう。

Bundesliga 17. Spieltag シュツットガルト対バイエルン・ミュンヘン

2008 年 12 月 15 日 月曜日

■VfB Stuttgart 2 – 2 FC Bayern Munchen
毎年重要な要素となっているヘルプストマイスターにバイエルンが挑む試合、そして今季ブンデスリーガで苦戦しているもののUEFA Cupにも出場してまずまずの成績を残しているシュツットガルトとの一戦で、注目度は高い試合でした。ヘルプストマイスター、つまり秋の王者を争う相手、ホッフェンハイムは翌日の試合なので、もしバイエルンが勝っていたとしても、それは相手にプレッシャーを与えるだけで、勝利とそれが直結しているわけではありませんけどね。

リベリーがおらず、マリオ・ゴメスもいない状態でスタートしましたが、マリオ・ゴメスの方は先発のマリカが負傷退場したことにより前半途中から出場してます。ただ彼が出場しているいないに関わらずシュツットガルトの攻撃が上手くバイエルンの守備を混乱させていたかというとそうではなく、カカウの秀逸なオフ・ザ・ボールの動きがボールを引き出しているだけで、それ以外の選手がボールを呼び込む動きを出来ておらず、両サイドが開いて受けることはあっても中央での崩しはなく単調といっても差し支えないかもしれない。
守備は徹底されており、フォワードが追いかけ回してバイエルンのクリアやフィードがトニに収まるところへ激しく当たり、攻撃の一歩目を挫くやり方をしていました。ファウルになる回数は多く、ゼルダー・タスチとトニのやり合いも激しくカードを出されるほどでした。タスチも優秀な選手ですが小粒というかスケールの大きな選手ではないので完璧に抑えることは出来ないと思っていましたが、この部分は非常に効果的でした。そしてこの守備とフォアチェックでボールの出所になる部分の精度を落とすことが出来ているのも、攻撃に人数をかけてラインを押し上げているからこそ出来ることで、それが強みとなっているようでした。

バイエルンの攻撃が、フォワードにボールが収まりそこから人数が出てくるものであって、後方から組み立てていける訳じゃないのが前半抑えられた大きな要因で、スピードに乗るには押され続けていて難しく、フォワードに収まりきらないので余計に上がれないというのも大きかった。本来ならリベリーと含めて前線の三人だけで組み立てられる部分が、ボロウスキでは彼ほどの効果を発揮しきれないのでキープから押し上げも出来ませんでしたし、前と後ろを繋ぐゼ・ロベルトがハードワークをしていても、距離が空いてしまっているためにスタミナを消費しているだけで効果的ではありませんでした。
後半になってラインの押し上げが出来るようになり、中盤でボールを奪う回数が増え、フォワードの部分でボールを奪われず、中盤の選手のところで奪われるようになったのは好材料でした。中盤で奪われているといっても選手の居るエリアが前進したために起こる現象であって奪われる位置が下がったわけではないので、攻撃の枚数と種類は増えてチャレンジできている証拠でもあるわけで、そのお陰で高い位置からでも奪えるようになり、逆転のゴールはその高い位置からのディフェンスからショートカウンター、そしてトニのゴールとなって産まれたのでいい改善でしたね。

それをぶち壊したオッドの退場は、攻撃の最中にファウルを受けたとアピールしながら、副審に対して侮辱的な行為をしたことも含めて心象があまりにも悪いプレイでした。ボールに対して明らかに遅く間に合わないタイミングであり、足の裏を高く上げて相手を避けることなく蹴っている。レッドカードを出されて当たり前。あれで出されなければよほどのことでしょう。

それにしてもロスタイムにも入っていないのに、セットプレイで相当数の攻撃に参加するレーマンはどうなんだ。確かにオッドが退場になったあと、トニに替えてヴァン・ブイテンを入れているために攻撃の枚数は少なくなっていますし、この日のバイエルンの前線にはスピードがないのも事実。とはいえ、リスクがあまりにも高いと思うんですが――。この気迫が同点ゴールを産んだと思えば効果的な判断だったのかもしれませんが、レンジンクのハイボールに対する判断の怪しさは一級品。ノイアーもそうですが、ドイツ人キーパーの特徴だったハイボールへの対応の上手さはどこへ消えたのやら。ボールの進化があったにしろ。

Herbstmeisterは翌日の試合でシャルケと引き分けたホッフェンハイムの手に。引き分けてしまったホッフェンハイムに厳しい見方をするよりも、退場者を二人出させたことと、その退場者を出してしまったシャルケに厳しい見方をすべき。

ユーベ対ミランの試合を楽しみにしていてそちらを先に見るつもりだったのに、全く関係のないニュースに紛れ込んで試合結果を伝えられてしまったために、書く気を失いました。見るには見るかもしれないけど(つД`)