W杯欧州予選 ドイツ対ロシア

■Germany 2 – 1 Russia
メッツェルダーがコンディションを整えてスタメンを勝ち得ることを優先したために、誰がメルテザッカーの相方になってどれだけ機能するのか興味があったんですが、今回はヴェスターマンですか。シャルケではサイドバックをやっていることが多い彼なんですが、左右問わずにプレイできる点は大きなプラス材料。本来なら、アルネ・フリードリッヒを右センターバックに置いても良さそうなものですが、メルテザッカーにしてもフリードリッヒにしても右専門なので、左は多少人材難。メッツェルダーが怪我の多い選手で、マドリーでもスタメンを勝ち取ることがほぼ不可能な状況を見ていると、早めにここで出来る選手を確立しておきたいところなんですが――。
開始早々に右からクロスを入れられてしまった場面のように、ヴェスターマンの中央での対処はいまいちで、人を抑えるのではなくその前をケアしに行こうとする点なんてサイドバックの守り方そのもの。予想が外れてフリーでシュートまで持っていかれてしまって、あれだと失点していたら大きな責任を背負わなければならなくなっていたところですヨ。それ以外でも何度彼がクロスの対応を失敗してピンチになっていたか。ブレーメンのセンターバックコンビのようにクロスに強ければ出来ないピンチですし、ラインの整え方もできておらずオフサイドを審判が取ってくれたからよかったものの、失点に直結しそうな位置取りをしていたり、と、何故彼なのか。ゼルダー・タスチも招集されていたと思いますが、彼もセンターバックが本職ではありませんし、いまいち。ただ、ヴェスターマンに同情できる部分があるとすれば、中盤の底をフリングスではなくヒツルスベルガーが務めていることで後ろへのケアが甘いこと、もう一つはキーパーがレネ・アドラーで経験が浅くコーチングがそれまでの代表キーパーよりも未完成だということ。失点した場面のように、その二つの擁護できそうな部分すらない、彼自身の判断ミスから失点してしまうのもまたヴェスターマン。パスカットをして自分の前はがら空きなのに、何故か相手が目の前にいるラームにパスを出してラインを押し上げようとするなんて、「ふざけているのか」といいたくなりますヨ。ラームがボールを奪われてしまったのではなく、ヴェスターマンが奪わせてしまった。それだけ。いると便利な選手ですが、計算できる選手ではなさそうです。

そしてフリングスが出られない穴をヒツルスベルガーが埋めて、その横にバラックがいて、前には左トロホウスキ、右にシュバインシュタイガー。形式上はこんな形ですが、バラックは例の如く自由に動き回れるようになっているので、多くの時間をヒツルスベルガーが後ろ一枚でバランスを取り、左右がバラックの動きに合わせて中か外かを選ぶ、という感じですね。自由に動くバラックを捕まえきるのは難しいため、鍵になりそうなシュバインシュタイガーをヤンバエフと一列前のジルコフで挟み込むことが多く、止めるときはファウルできっちり止める。運動量の面では遙かにロシア側がドイツよりも多く、メンバーを見て解るとおり、ハードワークのできるのはシュバインシュタイガーくらいなものですから、ここを厳しくして機能不全にしてしまおうというのは当然の選択。ただ、右のジリャノフ共々ジルコフが激しすぎる上にプロフェッショナルファウルとすら呼べないものばかり。攻撃になったときのスピードとテクニックは素晴らしいんですが、大嫌いな守備の仕方です。後ろから軸足が絡まるようなやり方でもスライディングに行き、平然と去っていく。結局一枚のイエローカードすらもらわなかったんですが、本来なら退場していてもおかしくないくらい悪質なプレイが多く不満も一杯。
ロシアの素早いプレスと圧倒的な運動量っていうのは、ユーロとは違ってあまり見られなかったんですが、それでもドイツと比較すると圧倒的に多く見え、前からのプレスは状況によって変化があるとしても厳しいものだったんですが、ドイツがそれを見越して少ないタッチでフォワードまでボールを回す意識を徹底していることで、目立ってボールを奪えているわけでも後ろへ下げさせているわけでもなく、正確な繋ぎをさせないぐらいに留まってました。もともと正確な繋ぎが武器のチームではないので、それを封じられたところで前にボールを繋げなくなってしまうわけでもなく、攻撃が立ち行かなくなってしまうわけでもないので、効果はいまいち。ただ、上記の通り攻撃の軸になるであろう場所は潰せていたわけで、守備だけを見るなら、相手に合わせて守備をしたロシアといつも通りの守り方を貫いたドイツって所でしょうか。ドイツの守備はお世辞にもよかったとは言えず、抑えなければならないサイドの部分をあまりケアもせず、中央を固めるスタイルのままだったために後半の終盤ではペナルティエリア内に入り込まれすぎて、あと一歩の所まで詰め寄られてしまうとか、不手際が目立ちましたね。その中でよくアドラーは防いでましたヨ。

先制点の部分はセットプレイ直後だったこともあって、いったん後方に下げてから、上がっていたメルテザッカーの部分をカバーしていたヒツルスベルガーが縦へ繋ぎのパス。シュバインシュタイガーからクローゼに渡して耐えたところをポドルスキに渡して一点。正直なところ、形としてはそれほどいいものではなく、ポドルスキがボールコントロールをミスしていなければそこで手詰まりになってしまっているようなものでしたね。クローゼのポストプレイまではかなり良かった。人に早く強く当たることで抑えようとしているロシアのディフェンスを上手く利用したプレイだったかもしれませんね。前三人はバイエルンでずっとやってますから、あの辺の繋がりさすが。

二点目は左のラームからトロホウスキに預けて、そこからドリブルで仕掛けるように見せながら、右のシュバインシュタイガーが中に絞ってクローゼの下の位置につく。ポドルスキは左に流れていたので中の枚数が少なくなっているための判断で、そこからさらに左に流れてパスを受け、自分がいるはずのスペースへクロスを上げ、バラックがフリーランで走り込んでゴール。トロホウスキからのパスも、バラックへのパスも、どちらもスペースへのパスで、もちろん人のいる位置に出している訳じゃない。でも「誰がいるべきポジションか」ではなく「どこがあいているポジションなのか」で動いているからこれだけ連動するんですね。本当に綺麗なゴールですヨ。
この試合のドイツ代表の動きを見ていれば、後ろからペナルティエリアに入り込むランニングがどれだけ有効か解りますね。センターバックとアンカー以外が徹底してそれをやるんだから。明確にやろうとするサッカーが得点から見て取れるって素晴らしいことですヨ。どこぞの代表監督には(ry

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