■Villareal CF 1 – 0 Celtic FC
中村はフリーマンのように、基本は中央に位置していて左右にも流れるというスタイルのようですが、中央のプレッシャーの厳しい位置でボールを受けようとはせず、左右に流れるか、少し低い位置でプレッシャーの少ない位置で受けようとすることが多い。でもそこは問題ではなく、ボールを受けた際に前を向く意識がかなり低く、トラップの瞬間に前を向こうとする素振りもないのが問題。マーカーとの位置が1メートルずれていれば、前を向き裏へ抜け出そうとしているサマラスらに決定的なパスを通せているかもしれないのに、簡単に後ろに戻してしまう。これは中村俊輔だけではなく、セルティック全体が後ろ向きで、ポゼッションを重視しているかのような印象を受けるんですが、このやり方で支配率を高めたとしても、それは数字上のもので、試合を左右するものではないんです。
ビジャレアルの選手たちはそのことをよく理解していて、常に前を伺い、ポストプレイのように後ろ向きでプレイしなければならないときでも、裏へ抜ける動きを意識して、実際にパスも出してくる。プレッシャーがあるからといって、後方にしか選択肢を持とうとしないのでは、いくらパスを繋いでも相手は崩せませんヨ。
ビジャレアルの攻撃は、どこの位置で手詰まりになって崩せない状況になったとしても、マルコス・セナのポジショニングがいいので、いつでもその位置にまで戻せばゲームを組み立て直せる強みがあり、セナの位置からロングパスで縦に繋いだり、横に出してサイドを切り崩させたり、自分で持ち上がってシュートを狙ったり、と様々なことが出来るんです。攻撃の第一の起点ではないにしろ、単発の攻撃で得点を取ろうというチームではないので活用されるケースが多くなるんですが、セルティックがマーカーを付けたり重点的にケアしようとしなかったお陰で、楽に色々とさせてもらってました。
マルコス・セナの攻撃の時のポジショニングはかなり自由に左右に動くフィルターの役割で、中盤の底を担当するアンカーではないんですが、攻撃の時も同様に多くの時間でサポートにはいるから固定されたポジションで待っていることは少ない。固定のマーカーを付けていると相当な消耗を強いられるでしょうから、全体で見ておくのが理想なんでしょうが、自分ならば(笑)攻撃時だけではなく守備時にも彼に突っかける役目を一人置いておいて、自由にカバーリングをさせないようにするかもしれませんね。
あれだけ跳ばずにすんなりと蹴らせてもらえればフリーキックは決まる罠。
ビジャレアルのパス回しを見ていると、目に見えるパスコースは囮でその一歩先にある二つ目のパスコースこそが本命ってのがよく解りますね。デコイラン(とか言うんでしたっけ)に近く、その動きによって出来るスペースにもう一人が入り込む。もちろんマークは付いているけれど、そのままボールを受けて窮屈なプレイを強いられるよりも余裕があり、カットされてカウンターを受ける可能性も減る。守備はともかくとして攻撃面はチームとして完成されつつありますね。あとはシュートの部分で如何に強くたたける環境を作り出すか、ぐらい。キーパーへのパスはもう要らないよ。
それにしても、中村のところがボールを奪う狙い目だとビジャレアル側に認識されているらしく、他の選手にはノープレッシャーでも中村がボールを持つと体を寄せて二人で奪う場面が相当に多く見られました。中村を脅威だと思っている止め方ではなく、カモだと見ているかのような止め方で、体を寄せるだけで、あるいはプレッシャーを与えるだけで動きをコントロールできるから楽なんでしょうね。走破距離がいくら多くとも無駄走りで、効果的ではない本当の無駄走りが多すぎる。
あとは、スコット・ブラウンのダーティなプレイは大嫌いだ。比較的好きなボルツのファインセーブの数々が霞むぐらい嫌い。