2008 年 10 月 のアーカイブ

W杯アジア最終予選 日本対ウズベキスタン

2008 年 10 月 15 日 水曜日

■Japan 1 – 1 Uzbekistan
長友が怪我をして阿部が左のサイドバックをやらなければならなくなっていたんですが、左のサイドバックとして使えるのは駒野もベンチには居たわけで、それからすると疑問の残る采配の一つといってもいいかもしれません。攻撃に重点を置き、守備の上手くない内田を右で使うことで左を守備的にしておかなければバランスが取れないのも影響しているのかもしれませんし、クロスを上げられたときに中へ絞る上手さを考えてのことかもしれませんが、ウズベキスタンにファーまで安定してクロスを上げられてしまえば、阿部であっても他の選手であっても変わりなく勢いのついた状態で入り込まれてしまっては競り負けるのだから、如何に正確なクロスを上げさせないかに問題を持ってきた方がいいのではないでしょうか。より現実的な右のケアを中心に考えて、最低でも余裕を持ってクロスを上げさせないだけの守備をして欲しかったんですが、この試合では右からはクロスを上げられている場面が目立っていましたが、中の準備が整っていなかったお陰で失点に繋がらなかっただけ、という印象。特に身長のあるセンターバックを避けて、ファーまで入れてきている印象が強かっただけに、ファーに選手が入って来られていれば失点はもう一つ増えていたかもしれません。
失点をした場面の引き金となってしまった闘莉王のアクロバティックなクリアミスは、あんなふざけた判断をする必要などどこにもないんです。ヘディングでキーパーまで戻してもよかったしタッチラインに逃げてもよかった。最もリスクマネージメントをしっかりとしたプレイをしなければならない最後尾の選手があれでは失点してしまうのもしかたがなく、失点の全責任は闘莉王が負うべきもの。他の選手たちがどうこうできるものではありません。NHK-BSの実況も解説もあのミスについて触れなかったのが怖いくらいです。リプレイでもそこを切り取ったようにして流れているばかりでしたからね。
それ以外の部分では、センターバックからボランチへのパスをミスして相手に渡してしまったのは序盤だけで二回。素早いカウンターをされてシュートまで、というのではなくても一番プレッシャーのない部分で簡単な繋ぐだけのパスであれだけのミスをしてしまっていては、攻撃の組み立て云々以前で、何より失点の危険性を高めるプレイを自分たちでしてしまっていてはどうしようもない。それ以後も相当数のセンターバックからサイドバックへの単調な繋ぎのパスをカットされそうになってました。プレッシャーがない状態なのに的確な判断が出来ないのは致命的で、長谷部もボールをフリーで持っているのに、何故か焦ってサイドに出してしまってそこから奪われそうになるなど、自分たちが自分たちを追い込んでしまっている場面が残念なことにいくつもありました。
バックラインの技術向上も一つの課題でしょうね。
後方以外の守備は比較的、というか日本にしては評価できる守備で、相手がゆったりと後ろで回しているときもプレス、バックパスにも追いかけ、テクニックのないウズベキスタンの守備陣には効果的でした。速い追い込みはゲームの組み立てをさせず、ボールを奪いやすい環境を作ることに貢献していましたし、序盤はセンターバック二枚が体を張らなければ競り勝つことが難しかったロングボールの精度を極端に落とすことにも成功していましたし、方針としては間違ってなかった。あのミスさえなければ失点をしそうなピンチもそれほどなく終われていたはず。最後の方で闘莉王を上げた事によるスペースを闘莉王のミスから突かれる場面がありましたが、中澤のお陰で事なきを得ましたしね。

ウズベキスタンは中村に近いポジションにマークの選手を置いていませんでした。固定のマーカーを付けるだけではなく、ゾーンで監視することもせず、意外なほどにある程度の自由を持たせてくれていましたね。それは中村の位置が低すぎるのもあるんですが。
ウズベキスタンのディフェンスは、前から積極的にチェックに来ることもあれば、パスカットも積極的に狙ってくる。特に横に動くボールや角度の緩い斜めのボールはパスカットを積極的に狙われている。縦のボールは入れさせてもらえるが、前を向かせてもらっておらず、基本はペナルティエリア前で人数をかける古典的な守り方。中央には高さがあり、日本には高さが無く、クロスに対応する自信もある。だからこその守り方かもしれません。
日本の選手たちには、UAE戦のように前を向こうという意識が希薄ということもなく、ある程度前を向いてボールを出す事も出来ていましたし、それが足下ではなく前へ出していけているのがこの試合を有利に運べた一つの要因でしょうね。後方に遠藤がいることで、前を向けるタイミングでボール出してもらえたり、欲しいタイミングでパスを出してもらえたり、遠藤自身が前を狙ってくれているお陰で周囲が連動しやすい状況になっている、ということでしょうね。
ただ、中村がボール右サイドで持っても、中にボールを受けるための選手がおらず、右での窮屈なドリブルで持ち上がらなければならないことが多く、パスのタイミングも中村と他の選手とがあっておらず、中村からのパスがミスになることが多い。狙ったパスではんかう繋ぐためのパスでのミスで、その多くは中の選手は前方のスペースへ欲しがっているのに中村は足下へ出そうとしている消極的なミス。後半開始直後の場面が象徴的で、頑張ってマークをすり抜けて前に出してくれたのを最初から前を向こうとする意識すらなく最後尾までダイレクトで下げてしまう。リスクマネージメントとは全く別のもので、ただの消極的なプレイ。マークがいなければ前を向くこともあるが、相手としてはポジションさえ掴んでいればコントロールしやすい相手ですね。
それでもあれだけフリーにしてもらえれば前を向いてしまえるので、得点の場面にあったような、クロスを前のスペースへフォワードが動いているタイミングで精度の高いものを出せますヨ。中村は窮屈な動きをしなければならない右よりも、左からああいったクロスを上げている方が、連動したサイドアタックが出来ない日本代表ではいいんでしょうね。右からドリブルで中へ向かうものも、この試合のように体をぶつけてくる相手ならばスピードが無いせいで簡単に止められてしまいますから。

得点以外のクロスのタイミングは、前のUAE戦と同じように中の選手たちが足を止めているときにクロスをしている事が多く、高さのある選手たちを相手に、日本の身長の低い選手たちがその状態からヘディングで競り勝てる可能性は低く、中で色々と動き出してもらわないとマークのずれもスペースも生まれない。セットプレイならば精度の高い変化をつけたボールで相手を脅かせるとしても、流れの中からのクロスではそこまでの精度のものは蹴れませんから、より中との連動したタイミングで蹴っていかないと点が決まらない、と。それが出来ていたのがこの日の得点。

それにしても最後のパワープレイはなんとかならなかったんだろうか。いくら闘莉王を前に上げたとしても、何のために稲本を入れたのか解らず、それをするくらいならサイドバックを入れて阿部を中にし、闘莉王を前に上げても余裕のある状態を作り上げてサイドからクロスを多く入れる方が効果的でしょうし、何より相手はロングボールに長けているチームだから、それをやってしまっては相手の望むところではないのか? 実際に送り込まれるボールの殆どは精度を欠いたもので闘莉王に合っているとも言いがたく、ヘディングシュートできた場面もしっかりと相手に体を寄せられていて、キーパーは狙いを絞れる状態でしたから、それほど大きなチャンスでもありませんでしたし。枠に飛んだら「得点チャンスだった」とは口が裂けても言えない。
その部分の監督の采配は駄目すぎる。試合後のインタビューのように「点が入らない試合もある」と割り切れるのであれば、あんな無様な攻め方をすべきではなくて、他にやりようがあるでしょう? 最終予選だということを考えるとこの引き分けは相当痛いけれど、「いいプレイよりも勝ち点3」とか最初から勝つためだけのことをしてしまってはいけないんじゃないかな。試合には観客がいて、それを応援してくれている人はもっといる。その人たちのためにも勝ち点3を得ることも大事だけど、それを最初から口にして内容が伴わなくても文句を言われないような免罪符にしようとするのではなく、「いいプレイをしながら勝つ」というのを目標に掲げて欲しい。どうしても試合内容を見て無理だと解ったら「結果として勝ち点3を狙うことしかできなかった」と発言してくれればいいから。最初から「面白い試合はしないよ」と宣言されてしまうともう――。

余談ながら、長谷部はパワーがつきましたね。やっぱりマガトのやり方がアレだからなのかな。

W杯欧州予選 ドイツ対ロシア

2008 年 10 月 13 日 月曜日

■Germany 2 – 1 Russia
メッツェルダーがコンディションを整えてスタメンを勝ち得ることを優先したために、誰がメルテザッカーの相方になってどれだけ機能するのか興味があったんですが、今回はヴェスターマンですか。シャルケではサイドバックをやっていることが多い彼なんですが、左右問わずにプレイできる点は大きなプラス材料。本来なら、アルネ・フリードリッヒを右センターバックに置いても良さそうなものですが、メルテザッカーにしてもフリードリッヒにしても右専門なので、左は多少人材難。メッツェルダーが怪我の多い選手で、マドリーでもスタメンを勝ち取ることがほぼ不可能な状況を見ていると、早めにここで出来る選手を確立しておきたいところなんですが――。
開始早々に右からクロスを入れられてしまった場面のように、ヴェスターマンの中央での対処はいまいちで、人を抑えるのではなくその前をケアしに行こうとする点なんてサイドバックの守り方そのもの。予想が外れてフリーでシュートまで持っていかれてしまって、あれだと失点していたら大きな責任を背負わなければならなくなっていたところですヨ。それ以外でも何度彼がクロスの対応を失敗してピンチになっていたか。ブレーメンのセンターバックコンビのようにクロスに強ければ出来ないピンチですし、ラインの整え方もできておらずオフサイドを審判が取ってくれたからよかったものの、失点に直結しそうな位置取りをしていたり、と、何故彼なのか。ゼルダー・タスチも招集されていたと思いますが、彼もセンターバックが本職ではありませんし、いまいち。ただ、ヴェスターマンに同情できる部分があるとすれば、中盤の底をフリングスではなくヒツルスベルガーが務めていることで後ろへのケアが甘いこと、もう一つはキーパーがレネ・アドラーで経験が浅くコーチングがそれまでの代表キーパーよりも未完成だということ。失点した場面のように、その二つの擁護できそうな部分すらない、彼自身の判断ミスから失点してしまうのもまたヴェスターマン。パスカットをして自分の前はがら空きなのに、何故か相手が目の前にいるラームにパスを出してラインを押し上げようとするなんて、「ふざけているのか」といいたくなりますヨ。ラームがボールを奪われてしまったのではなく、ヴェスターマンが奪わせてしまった。それだけ。いると便利な選手ですが、計算できる選手ではなさそうです。

そしてフリングスが出られない穴をヒツルスベルガーが埋めて、その横にバラックがいて、前には左トロホウスキ、右にシュバインシュタイガー。形式上はこんな形ですが、バラックは例の如く自由に動き回れるようになっているので、多くの時間をヒツルスベルガーが後ろ一枚でバランスを取り、左右がバラックの動きに合わせて中か外かを選ぶ、という感じですね。自由に動くバラックを捕まえきるのは難しいため、鍵になりそうなシュバインシュタイガーをヤンバエフと一列前のジルコフで挟み込むことが多く、止めるときはファウルできっちり止める。運動量の面では遙かにロシア側がドイツよりも多く、メンバーを見て解るとおり、ハードワークのできるのはシュバインシュタイガーくらいなものですから、ここを厳しくして機能不全にしてしまおうというのは当然の選択。ただ、右のジリャノフ共々ジルコフが激しすぎる上にプロフェッショナルファウルとすら呼べないものばかり。攻撃になったときのスピードとテクニックは素晴らしいんですが、大嫌いな守備の仕方です。後ろから軸足が絡まるようなやり方でもスライディングに行き、平然と去っていく。結局一枚のイエローカードすらもらわなかったんですが、本来なら退場していてもおかしくないくらい悪質なプレイが多く不満も一杯。
ロシアの素早いプレスと圧倒的な運動量っていうのは、ユーロとは違ってあまり見られなかったんですが、それでもドイツと比較すると圧倒的に多く見え、前からのプレスは状況によって変化があるとしても厳しいものだったんですが、ドイツがそれを見越して少ないタッチでフォワードまでボールを回す意識を徹底していることで、目立ってボールを奪えているわけでも後ろへ下げさせているわけでもなく、正確な繋ぎをさせないぐらいに留まってました。もともと正確な繋ぎが武器のチームではないので、それを封じられたところで前にボールを繋げなくなってしまうわけでもなく、攻撃が立ち行かなくなってしまうわけでもないので、効果はいまいち。ただ、上記の通り攻撃の軸になるであろう場所は潰せていたわけで、守備だけを見るなら、相手に合わせて守備をしたロシアといつも通りの守り方を貫いたドイツって所でしょうか。ドイツの守備はお世辞にもよかったとは言えず、抑えなければならないサイドの部分をあまりケアもせず、中央を固めるスタイルのままだったために後半の終盤ではペナルティエリア内に入り込まれすぎて、あと一歩の所まで詰め寄られてしまうとか、不手際が目立ちましたね。その中でよくアドラーは防いでましたヨ。

先制点の部分はセットプレイ直後だったこともあって、いったん後方に下げてから、上がっていたメルテザッカーの部分をカバーしていたヒツルスベルガーが縦へ繋ぎのパス。シュバインシュタイガーからクローゼに渡して耐えたところをポドルスキに渡して一点。正直なところ、形としてはそれほどいいものではなく、ポドルスキがボールコントロールをミスしていなければそこで手詰まりになってしまっているようなものでしたね。クローゼのポストプレイまではかなり良かった。人に早く強く当たることで抑えようとしているロシアのディフェンスを上手く利用したプレイだったかもしれませんね。前三人はバイエルンでずっとやってますから、あの辺の繋がりさすが。

二点目は左のラームからトロホウスキに預けて、そこからドリブルで仕掛けるように見せながら、右のシュバインシュタイガーが中に絞ってクローゼの下の位置につく。ポドルスキは左に流れていたので中の枚数が少なくなっているための判断で、そこからさらに左に流れてパスを受け、自分がいるはずのスペースへクロスを上げ、バラックがフリーランで走り込んでゴール。トロホウスキからのパスも、バラックへのパスも、どちらもスペースへのパスで、もちろん人のいる位置に出している訳じゃない。でも「誰がいるべきポジションか」ではなく「どこがあいているポジションなのか」で動いているからこれだけ連動するんですね。本当に綺麗なゴールですヨ。
この試合のドイツ代表の動きを見ていれば、後ろからペナルティエリアに入り込むランニングがどれだけ有効か解りますね。センターバックとアンカー以外が徹底してそれをやるんだから。明確にやろうとするサッカーが得点から見て取れるって素晴らしいことですヨ。どこぞの代表監督には(ry

キリンチャレンジカップ 日本対アラブ首長国連邦 / UAE

2008 年 10 月 9 日 木曜日

■Japan 1 – 1 United Arab Emirates / UAE
この試合を一言で表すのなら日本の拙攻ですね。
実況や解説が言っていたような攻撃の形を作れていたとは到底思えず、実際には得点の形を自らが大きく狭めているようでした。例えば前半の早い段階に多く見られた形ですが、ボールをサイド回し、そこからの展開を考えている最中に極度の密集状態が出来上がっていることが多いんです。それはUAEが守備を構成するときにボールサイドに人数をかけているからではなく、フォアチェックでボールを奪おうとしてくるからでもなく、日本の選手たちにマークで付いていると、自然とそうなってしまうためによるもの。ボールを触りたいから近寄ってくるのかサポートのために近づいてくるのかは解りませんが、それがあまりにも間隔が狭すぎてマーカーを引き連れてきてしまうために、自分たちでスペースを消してしまっていた。考え方を変えれば逆サイドには広大なスペースが広がり、ロングパスを展開すればフリーの状態で多くを過ごせるようになるとはいえ、逆サイドにボールを渡したあとの展開を考えての密集ではないのは選手たちの動きから解るとおり。
その後もサイドにボールが出たあとにも、フォワードにボールが渡ったあとにも、ボールホルダーに近い位置からサポートに行きすぎてしまって、マーカーを引き連れてしまうがためにシュートコースやパスコース、ドリブルのコースも消してしまうことが多々ありましたね。ボールがこなくても、サイドをワイドに利用しようとする意志を見せることで、少なくともサイドバックを引き出せる効果があるかもしれませんし、中盤の選手もサイドに一枚引き出せるかもしれない。そうすれば、再三上がっていたような稲本の動きを活かすためのスペースも、もっと多く生まれていたかもしれない。

日本の攻撃はあまりにも後ろ向きすぎていた。遠藤がこの試合いないことでゲームを組み立てる役割がおらず、その役割を中村俊輔が担うことになるだろうと思っていたんですが、先日のビジャレアル戦同様に、自分の位置からマイナス方向にボールを出すことが多く、それ以上にボールを後ろ向きで受けるのが目立ちましたね。高い位置であればあるほど相手のプレッシャーを受けるのは当たり前なんですが、この日のUAEは前半の早い段階こそブロックを構成してプレスをかけていましたが、全体から見るとプレッシャーの弱いチームで十分に前を向いてボールを展開するチャンスはありました。が、ボランチのところで、バックラインからボールを受け、フリーであっても前を向こうともせず、前を伺うこともせずに無条件にバックラインに再びボールを戻してしまう事も多く見られました。ただでさえ相手の脅威にならない後方でボールを回している時間が長いのに、前を向こうとする事もしないのだからどうやって相手にプレッシャーをかけていくのだろう。
たまにくるUAEの連動していないフォアチェックのお陰でロングボールから裏を狙うことが出来ていましたが、これは相手の自滅といってもいい形ですから参考にもならず、公式戦であれば見られない形でしょうね。
この後方にボールを戻す作業は、もしかすると監督の影響なのかもしれませんね。少ない手数で早くボールを離して展開しろ、ワンタッチ、ツータッチでボールを捌いて持ちすぎないようにしろ、とでも言われていたのかもしれません。でも周囲の確認もプレッシャーの有無やマーカーとの間隔とかも関係なく、最初からパス一本の選択肢しかないようなら、それは何の意味もないこと。玉田のように、ドリブルばかりを選択してしまっていても困るんですけどね(笑

本来なら中村俊輔に預けて前へ展開するのが理想で、何度かそういった形で相手の裏へボールを出すことに成功していましたが、基本的には前述のように彼は前を向いてパスを出そうとせず、後ろからくるボールを後ろや横へ受け渡すことに終始してしまうため、中村俊輔にボールを集め、サイドバックやアタッカーのオーバーラップを促すことは難しく、タイミングもつかめず、ゲームを組み立てる事が出来ていません。だからそこへボールが集めることができなくなり、効果的な組み立ては見られませんでした。中村憲剛が入ることでボールを後方から前を向いた状態で受けることが出来るようになるだめ、早い段階で前へ繋げることが出来るようになる。もちろん前を向いた間mで巣から視野も当然前方に開けているわけでサイドへの展開も楽になる。入ってすぐはそれまでの影響から持ち味を十分に発揮しているとは言い難い状況でしたが、徐々にそれらしくなってましたね。この交代は攻撃的に行くとかそういうものではなく、前を向いた状態でボールを受け、前にボールを出せる選手が居ることでそこにボールを集め、スムーズに攻撃を展開できるようにするもので、飛び出すタイミングであるとかオーバーラップをしやすい環境になっていました。俊輔よりも憲剛の方が、より後ろのポジションであるために出来ることで、さらにポジションの修正が早く、フリーの場所を見つける早いからこそ。

あとはクロスでしょうか。クロスの質が悪いとか狙う位置が悪いとかいうのではなく、クロスがフォワードの動きに合わせられていないんですヨ。ニアサイドにアーリークロスをグラウンダーで入れることは徹底していて共通理解も出来ているようでしたが、そこは問題ではない。岡崎がよくニアに走り込んでいていて潰れ役にもなっていましたし、十分に相手ラインを引き下げる効果があった。直接シュートに至る動きには思えなかったけど。
実際の問題は、ペナルティエリア内の動きとクロッサーのタイミングのズレ。日本のフォワードの中で最後に投入された巻はともかくとして、それ以外の選手に足を止めた状態からヘディングを強く叩きつけられる選手は見当たらない。それなのにサイドからのクロスはフォワードが動き出せないタイミングのものであったり、動きを止めたときに放り込まれるものが多く、勢いのついた状態から打てる場面があまりにも少ない。サイドで余裕があるにもかかわらず中の選手がポジションを取ってからクロスを上げたり、ゆっくりと確認をしてから中央に上げたのでは話にならないわけですヨ。ファーサイドで待つ選手に出すとかそういった意図ならともかく。
実際にゴールを脅かした興梠のヘディングは、フォワードが動いているタイミングでボールを入れることが出来ていたからこその勢いのあるヘディングでした。その後は足が止まってからのものが多かったのでサイドのクロスから、というのも目立ちませんでしたし。UAEでさえそうなのだからウズベキスタン相手になら、もっとここのタイミングを詰めていかなければならないのではないのでは。

細かいことですが、香川のゴールはアシストの部分で決まっていたものなのだから、ゴールを決めた後にアシストをした選手の方に走っていって感謝を示して欲しかった。あたかも彼自身が全て決めたかのようなパフォーマンスはどうなんでしょうね。アシストをした選手に対して得点を取った選手が敬意を払っていない。日本のサッカーでは相当に得点を取る作業の責任が放棄されているのだから得点を決めた選手が評価されてもいいんだけど、あれだけアシストの段階で得点できることが決まっているようなものだったんだから、アシストだって評価されたって罰が当たらないと思うんです。

失点した部分は、カウンターによるものですが、数的不利が出来上がっていたわけでもなく、数的に有利な状態で、しかも残っているのはセンターバック。カウンター時にサイドバックらが残っていて対応を誤って失点してしまう場面はあっても本職の二人がそのまま残っていてこの対応はお粗末。最初のカウンターを阻止するだんかいで、この試合稲本と共にカウンターの出所をファウルになっていたとはいえ、きっちり潰していた長谷部が人に付いて行動を制限して遅らせることを選択せず、スライディングからボールを奪う、あるいはボールを外に出すという軽率な選択をしてしまったのが一つ。中央の長谷部が右に行っているのだから、中央の余ったスペースをカバーしなければならないのが長友の仕事なんですが、ゆっくりと歩いているだけで危機感を感じていない。少なくとも右に流れた選手に付いていくことはしなければならず、その際にニアサイドに入られないようなポジションを取りながら戻らなければならない。でもそれをせず、し始めたときには遅すぎたのが二つ目。三つ目はセンターバックの高木の判断、もしくは中澤の判断。高木が早い段階で内側からゴールを決めた選手にプレッシャーをかけていれば、縦のコースを中澤が切っているお陰で、あそこまで余裕を持ってシュートコースを探すことは出来なかった。あんなにスペースを与え、マークにもカバーにも行かないポジションを取っていれば、やられてしまうのは当たり前。もしくは中澤が早い段階で当たりに行く意思を見せていれば、高木があそこまでどっちつかずなポジショニングをしなければならなくなることはなく、中澤が当たりに行った後のカバーにはいることが出来ていたはず。日本のディフェンスはカウンターになったときにあまりにもリトリートして前に居続けることを選択してしまい、シュートを打つ直前まで奪えるチャンスがあっても行動しないためにこうなるんです。リトリートの時にラインを整えておく必要性は薄く、特にこのレベルなら精度の高いパスを通されてワンタッチで決められる心配よりも、ミドルシュートの警戒をすべき。
センターバックが試合中に入れ替わるなんてとんでもない采配さえなければこんな事はなかったでしょうけどね。

押しているように見えて全く押しておらず、守れているようで、高い位置で奪わずにリトリートをして自陣ゴール前まで簡単に招き入れているディフェンス。再三のチャンス、決定機、といえるほどの決定機はありませんヨ。試合後のインタビューも問題点捉えて無いなぁ。

Bundesliga 7. Spieltag バイエルン対ボーフム

2008 年 10 月 8 日 水曜日

■FC Bayern Munchen 3 – 3 VfL Bochum
チャンピオンズリーグでは、バイエルンの守備の形が変更になっていて、デミケリスを明確なアンカーとして置き、ゼ・ロベルトが中央でバランサーとなりながら攻守両面に動いてデミケリスの仕事の一部を軽減できていたんですが、この試合はリヨン戦でよかった部分を消してしまっていました。アンカーのデミケリスが中央で上がらず、それでいながらフリーになりつつボールを前へシンプルに配給する。この試合も攻撃面では似たようなことをやろうとしていましたが、フリーになろうとする意識が高いのか監督からの指示なのか解りませんが、ポジショニングが前へ移ってしまい、後方からのビルドアップのボールを受ける際に後ろ向きでボールを受けなければならなくなってしまっていて、単純にボールを前に運ぶことができず、一度振り向く作業を必要としていました。相手陣内に近い位置でそれをやるんだから、マークが厳しくなってパスは不正確になりボールは奪われる。そしてアンカーとしての位置もポジションが前目に移行してしまっていて、ファン・ボメルがやっていたときと変わらないような中盤のラインの形成に近くなっていました。本来の彼のプレイスタイルであれば、センターバック二枚の前に位置してフォアリベロとかフォアスイーパーとか言われる役割をこなすはずなんですが、あまりにも不明確。加えてこの日のスタートからすると一列前のはずのゼ・ロベルトが下がってその穴を埋めなければならなかったり、一枚後ろのルシオが上がってきてケアしなければならなかったり。なんでリヨン戦でよかったデミケリスをアンカー、その横にゼ・ロベルトの布陣を継続しなかったんでしょう。試合中にやっている役割は変わらないのに、与えられている役割が変わってしまっているのが試合から透けて見えてくるようです。
この中盤の底の部分が上手く機能していないことで、両サイドバックの部分に負担が集中してしまい、リヨン戦でベンゼマを完封したような、特定の選手を抑えきる役割だけに集中することも出来ませんし、見なければならない選手やエリアの広さ、センターバックのサポート、それと自身へのサポートの無さからサイドからの崩しが全く有効でなく、その煽りを食ってシュバインシュタイガーの目立たないこと。彼の部分を攻守両面が省略しているものだから、居るのか居ないのかさえ解らない有様。

攻撃面でもその影響が出ていて、サイドバックが守備に気を遣わなければならない場面の多さ、それとボーフムのプレッシングが前から速く行われるためにボールを速く動かしていかなければならないのもあって、サイドバックがオーバーラップできるタイミングが少なく、あったとしても守備に回ったときのリスクを考えなければならず、上がっていけないという悪循環。中盤の部分で守備がしっかりしていれば、攻撃のつなぎが正確に出来ていれば、こういったことも多少改善されるかもしれません。でもボーフムの守備は徹底されていて、ラームやリベリーがボールを持ったときに彼らの得意な縦のコースを切り取ることで横パスや横へのドリブルを選択させ、攻撃を遅らせると同時にサイドバックが追い抜いていけないように躊躇させてました。さすがに二点差になったあたりや、スタミナの切れていた部分では形を作れていませんでしたし、カウンターを徹底してファウルで止めたり、好みではないことを相当やっていましたけど。

一失点目は、コーナーキックから一連の流れでそうなったとはいえ、サイドを深くえぐられてしまったときにケアしなければならないのはマイナスのパスやファーへのクロス。最後尾のディフェンダーは視界が限定されてしまうわけですから、その一列前がしっかりとマイナス方向へのパスをケアしなければならないんですが、デミケリスはオフサイドを主張していて、自分がカバーしておかなければならない位置を空けてしまったまま。グラインダーの速いクロスをディフェンダーとキーパーの間に入れられても、ファーもへのクロスでも処理できるポジションをディフェンダーは構成できていたので彼らのミスではなく、デミケリスのミス。二点目もセンターバックの間、というかディフェンスラインの隙間を割られての失点なんですが、そこを埋めるのはアンカーの役目。三点目はあまり関係ないけどね。

責められるべきはデミケリスなのか、それとも彼に役割を与えているクリンスマン監督なのか。ソサやポドルスキが入った辺りからのプレイスタイルの変化、特に攻撃面を見る限りでは、監督の方に問題があるように見えましたが、守備時にフォアチェックするポジションでもないのに、どこまでもボールホルダーに向かっていくとか、とんでもないことをしていたのは彼自身の問題なのか?

バイエルンの三点目は綺麗だったなぁ。オッドからの縦一本のロングボールをトニが綺麗にトラップ、後ろから突っ込んできたゼ・ロベルトに丁寧に出してゴール。形も流れもさることながら、勝負を決める一点になるはずだと思っていただけに、あれから追いつかれますか。いくら試合開始直後から守備が酷かったとはいえ。小野が出てくる直前で点が決まって結局出場しないまま、っていうのも……

Liga Espanola Jornadas 6. レアル・マドリー対エスパニョール

2008 年 10 月 6 日 月曜日

■Real Madrid 2 – 2 RCD Espanyol
ネネーが先発出場していることに疑問を感じていたら、バルセロナダービー時の不当なイエローカードによる退場は取り消してもらったんですね。どのチームにしろ、マドリー戦の前にはよく解らないイエローカードで出場停止にさせられるケースがあったり、マドリー側の出場停止が何故か解除されたり、不思議なことはよく起こるんですが、この件に関してはバルセロナ戦の審判があまりに酷かったことによるもの。お陰で試合を見る側としては期待の持てる状態になりましたヨ。

エスパニョール攻めの中心は、繋ぎやポストプレイよりもマドリーの比較的浅いラインの裏を狙うことで、タムードとルイス・ガルシアの二人が特にどのタイミングであれと飛び出してましたね。パサーがデ・ラ・ペーニャの時だけではなくて、中盤の低い位置からであってもバックラインからのものであっても飛び出していく、その共通理解は素晴らしく、タイミングの少しのずれでオフサイドになる場面が多かったんですが、相手のラインを押し下げることが出来ていましたし、何より一つのボールで得点のチャンスにできてましたから、効果的でした。その辺は、シュツットガルト対ブレーメンのブレーメン側がしていた徹底した飛び出しとは全く違う質のもだということを意味してますね。
特にデ・ラ・ペーニャが持ったときの狙いは素晴らしく、飛び出す側は無駄走りにならないからイメージをしっかりと持った状態でシュートを打てる位置に走り込めて、あと一歩でシュート、あるいはゴールになりそうな場面を何度も作り出していました。デ・ラ・ペーニャの糸を引くようなとんでもないパス。そのパスが出てくる信頼感は素晴らしいですヨ。あのパスを見るためだけでもスタジアムに行ってしまいそうです。
一点目のPKを得た場面は、最後尾からのクリアにも近いロングパスをタムードが抜け出して取ったもの。エインセの対応があまりにもお粗末すぎてPKになったんですが、飛び出しは完璧。二点目は抜け出しとは違いましたが、デ・ラ・ペーニャからタムードへ預けて、そこで勝負を決めに来ると思ったら右へ流してグラウンダーのボールを中へ。ファーに流れていたルイス・ガルシアが押し込む綺麗な崩しで一点。

マドリーはチャンピオンズリーグ疲れか、ボールを奪った後にカウンターをするいつものスタイルがあまり機能していません。オフ・ザ・ボールの動きが少なく、追い越す動きも少ないので、ボールを緩やかに繋ぐことが多い。ただそういう繋ぎも、動きが少ないせいで効果的にはならない。高い位置からのプレスもいつもほど素早くなく、ショートカウンターもなかなか出来ていない。むしろエスパニョールのプレッシャーに追い込まれることも多く、前半は意外なほど攻撃の形がありませんでしたし、自分が奪われたボールを必死で追いかけて取り戻そうともしていないので、パスの出所を潰せず、抜け出しを助ける要因にもなっていましたね。
後半になってさすがにマドリーも修正をしてきて、前からプレスがかかるようになってまして、比較的前半はフリーになっていることが多かったデ・ラ・ペーニャを、デ・ラ・レッドやディアラが遠巻きながら見ておくことで簡単にはボールが渡らなくなり、別の所から繋がなければならなくなってました。繋がると一発のパスで決まってしまいそうになるんですが、デ・ラ・ペーニャの消耗もあって十分な効果でしたし、後ろに下がりながらもきちんと中盤後方のプレスがかかるようになってきてました。その辺の修正はお見事。

マドリーが同点に追いついたゴールは、エスパニョールがずるずると下がってしまったのが原因で、セルヒオ・ラモスを止められないにしても、誰かがサポートをして、どこかで止めなければならず、あるいはパスコースを切ってしまわなければならず、それをしなかったがためにペナルティエリア内までラインが下がってしまって踏みとどまれず、クロスを頭であわされる結果になった。もう少しラインを踏みとどまらせることが出来れば、キーパーが触ることも難しくない。かといってラインを強引に止めると裏に抜け出される危険が高くなるため、出し手を押さえる方がいい。それをこの試合あまり出来ていなくて、ラインが下がった所へクロスを入れられてしまう事が多かったのが残念ですね。サイドを深くえぐられたわけでもないんですが。バルサ戦でしたような、縦のコースを切るのではなく横を切ってクロスを上げさせて跳ね返すやり方はマドリーには通用しなかった、というよりも守備のスタイルが変わってしまっていて、縦も横もフリーだった。プレッシャーも与えられず飛び込みもせず、リトリートしてく。戦術としてそうやっているように見えましたが、ボールの出所を抑えずに下がるだけでは相手にいいようににシュートを打たれてしまうだけ。よく体に当てて防いではいましたが、シュートを相当数打たれていますし、シュートミスに助けられているものも多々ある。相当に危険なことをやってしまっていて、マドリーにいつもの決定力があれば、勝負は早い段階で決まってしまっていたでしょうね。
逆の言い方をすると、マドリーはこの試合勝っておかなければならない試合でした。エスパニョールの攻撃はともかく守備はまるで機能していなかったわけですから、せめてシュートを枠内に飛ばし、脅かし続けなければならないものを、自らのミスや焦りでチャンスを潰しすぎた。

England Premier League Gameweek 7-6 ブラックバーン対マンチェスター・ユナイテッド

2008 年 10 月 5 日 日曜日

■Blackburn Rovers 0 – 2 Manchester United
マンチェスター・ユナイテッドが試合消化数が少ないのでこんな表記になってますが、消化試合が少ないとはいえ、ユナイテッドは状態が芳しくないですね。クリスチアーノ・ロナウドの移籍問題とか、ベルバトフがチームにフィットしていない(主に守備面)とかルーニーの起用ポジションとか不安視していたんですが、実際の所はどうなんでしょう。信条の関係で殆どユナイテッドの試合を見ないのでかなり適当で、かなりアレですが、この試合を見ているのはロケ・サンタ・クルスのファンだから。
だから書く方も適当ヽ(´ー`)ノ

ブラックバーンの試合を見ていると、いつも勿体ないと思うんです。
サンタ・クルスへロングボールで頭に当てて、そのこぼれ球を拾うスタイルになるケースが多くて、胸より下のボールで彼へ繋げることはあまり多くないんです。彼のボールコントロールは頭でやるものよりも足でやらせた方が活きるのは確かで、アイデアを持ち合わせているので、簡単にプレイできる位置へ丁寧に渡してやれば、そこから一つで展開することすら可能なんですが、フォワードとして彼一枚しか前に残しておらず、左右に流れてクリアボールを拾い続けさせてしまえば持ち味は半減してしまいますヨ。それでもビディッチをものともせずにキープしたり、左右でグラウンダーのクリアボールを拾って前線までドリブルで持ち上がるとか、ブンデスリーガ時代よりも上手くなった部分を見せてくれています。もうちょっとサポートを速く、特にサイドのアタッカーやサイドバックの部分が速くサポートに来れば。クロスにもニアで体を張るタイプじゃないですし、もっとサポートがあれば得点も増えるはずなのに。ユナイテッドぐらいボールが回るかサポートが速ければ、と高望みしてみる。とんでもなく足下の技術が無くブンデスリーガで笑いものに近かったクリストファー・サンバがセンターバックをしている時点で、ブラックバーンの技術力は推して知るべし。まぁ、サンバの場合は馬鹿みたいなフィジカルとヘディングの上手さはあるのでイングランドのスタイルでは十分に通用するディフェンダーですが、リーガ・エスパニョーラなんかに間違ってきてしまえば、あっという間にクビだろうなぁ。もう一人のセンターバックでキャプテンのネルソンも足下の技術はお粗末。両足で同じ精度で蹴られるわりに両方とも下手なのだから、色んな意味でたまらない。

そんなことよりも、ユナイテッドの1stゴールはファウルでしょ。ゴールエリア内でキーパーが保護されるべき部分で、ボールに向かっていきヘディングシュートをした選手とは違う選手、ビディッチに邪魔をされていますから、ファウルの笛を吹き無効にしてもよかった。ビディッチは明確にボールに向かって飛んでいたわけではありませんし、ジャンプ自体も不十分。そして右側の腕が心象を悪くしていてディフェンダーがよりプレッシャーを与えてゴールキーパー側に寄せていたように見えなくもありませんが、あれがそのままヘディングにいって決めていれば何も問題はなかった。でも実際はその後ろのブラウンが決めてしまったわけで、ボルトン戦で誤審があったと主審が認めてしまったように、これもまたユナイテッドに有利すぎるジャッジのように見えますね。その得点までに何度も得点機を迎えていたとか、大量の点差があったとか、少なくともリードしていたというのがあれば、結果を左右するものではないのだから、納得は出来なくても受け入れられたのに。
一応、その後にクリスチアーノ・ロナウドからマイナスのボールでルーニー、というゴールを決めてくれたので、疑惑のゴールのお陰で勝利、というのだけは避けられたので、それはそれでよかった。ハンドがあったのを取ってもらえなかったのでチャラになりましたし。
それにしてもキーパーのブラウンはこの試合よく止めてますヨ。

ロケ・サンタ・クルスはまたも負傷退場ですか。彼の怪我との戦いは未だに続いているようで、まだバイエルン後期よりはましだとはいえ、プレミアに来てからも細かい怪我は多いですからね。もうちょっとフィジカルコンタクトの少ないリーグであれば、その心配もなかったのかもしれませんが、プレミアだからこその活躍な気もする。
「パワーもスピードもあって、足下の技術もあって守備を積極的にする運動量もある、シュートを打ったら枠を外す気がしない」これがバイエルンでエウベルと組んでいたとき、大怪我を何度もする前のサンタ・クルス。大げさな評価ですけどね。
彼が怪我無くずっとここまで来ていたらと思うと勿体なくてしかたがない(つД`)

Bundesliga 7. Spieltag シュツットガルト対ブレーメン

2008 年 10 月 5 日 日曜日

■VfB Stuttgart 4 – 1 Werder Bremen
ブレーメンは右のディフェンダー以外はいつものメンバー。メルテザッカーが出られず、プレドルが右のセンターバック、サイドバックにはフリッツ。シュツットガルトはセンターバックに今度の代表でメルテザッカーとコンビを組むであろうタスチが入って右サイドバックにクリスティアン・トレシュが入った程度で、あとはいつものメンバーかな。
ブレーメンはチャンピオンズリーグ、シュツットガルトはUEFAカップを戦っているため日程が詰まっていて疲労があるんでしょう。開始早々は非常に出足が鈍く、カットしようとしたプレイやボールを奪うタックルがファウルになってしまいがちで、オフ・ザ・ボールの動きも活発だとは言えず、自分たちの得意な形の時以外でのマークを外す動きだったり、スペースを作る動きは少ない。
シュツットガルトはゴメスとカカウの二人が裏を狙うことでラインを押し下げ、その空いたスペースをボカらが利用しながら構成していく感じで、ブレーメンの方は中盤の連動した動きがないので、サイドに流れた選手がクロスを上げる、もしくは中央で受けた選手が裏へパスを出す、というパターンだけですね。最初の方は、それでもブレーメンの裏へのパスは効果的で、ボールを奪ってから二本ぐらいでヂエゴやフリングスにボールを渡してローゼンベリやエジルが裏へ抜け出す、という形が見られてました。早い段階でのパスで守備陣形が整う前のものが幾つかありましたから、精度さえよければ得点に近いところまでは行けたかもしれません。が、そのフォワードらが飛び出していくのは、シュツットガルトのセンターバックの裏ではなく、センターバックとサイドバックの間であったり、サイドバックの裏だったりと、得点に直結する抜け出しではなく、そこから中へ折り返したりサポートを待ちながら切り崩していくもので、せっかく抜け出してもシュートまで持っていけない場面が多々。二度ほどセンターバックの裏に抜けた場面がありましたが、それはレーマンの好判断によって潰されてシュートにすらいけず。
それだけ裏を狙われていても、シュツットガルトはディフェンスラインを下げて対応しようとはせず、ある程度の高さを保ったままラインコントロールをしてオフサイドを大量に積み上げていく方法を選んでいましたが、それが出来たのは、昨季とは違いキーパーが信頼できる人物だから。
本当ならブレーメンは中盤の高い位置で奪ってショートカウンターからこの形を作りたいんですが、この日の運動量はまるでなく、後半開始時に下げられたことでも解るとおり、バウマンがまったく機能していなかったのもその一つで、中盤のプレスからカウンターに移行できる場面はほとんど無し。もう、かわいそうなくらいにディフェンスラインにそのしわ寄せが来ていて、特にナウドは広範囲にわたってカバーしなければならなくなって、あたかも彼のミスであるかのように突かれまくり。中盤のプレッシャーが効いておらず、プレイも軽く簡単にかわされてしまうと、本当にもうディフェンダーとキーパーはお手上げ。

先制点は、右のヒルバートからポジションチェンジをして左に来ていたカカウに正確なくさびのパスが通り、それをカカウがダイレクトで浮かせて相手の裏へ。カカウがいる前方向に釣られたフリッツとオフサイドポジションから戻ってきたマリオ・ゴメスに意識を奪われたナウドの裏を狙われ、スピードに乗ったケディラーに前へ体重が乗ってしまっていたディフェンダーが反応し追いつくのは難しく、キーパーまで抜かれてしまってのゴール。
二点目のクリスティアン・トレシュの弾丸ミドルシュートはまぐれ当たりでもいいゴール。コーナーキックの跳ね返りをダイレクトで蹴って、あの精度。ヂエゴがブロックをしに入っているのをものともしない良いシュートです。シュツットガルトIIから今季トップに上がってデビューを果たしたばかりの若手なんですが、得点力がある選手ではなかったと思うんですが、まさかのゴールでしたヨ。そのゴール以外ではさっぱり目立たない一般的な新人レベルで守備も遠慮がちで普通。いい選手だとは思えないんですけどね(笑
三点目はコーナーキックからカウンターをしての得点。レーマンが直接左サイドの裏を狙って投げ、両センターバックがセットプレイで高さを活かすために上がっていった裏を突いたプレイ。本来なら最初のレーマンのスローのボールを前に出させないようにファウルをしてでも止めなければならないのに、恐らくパサネンだとは思うんですが、彼が半ばアシストをするように不用意な対応をしてしまってますよ。サイドバックがあった場面で残るケースが多いんですが、多くの場合はファウルをしてでも止めて戻って形を作る時間を得るプレイをすべきなんですが、お粗末さらに。四点目の部分でアシストを容易にさせてしまったのも、抜け出す選手に対応しなかったのも彼。どちらか一方にでもきっちり対応していれば、またキーパーをかわしてのシュートなんて打たせなかったはずなのに。何故トーマス・シャーフは彼を重用するのかわからない。

ブレーメンはフリーキックで一点を返したものの、レーマンがもう身体能力が落ちてきて読みに頼らざるを得なくなっているだけ。彼としてはナウドの弾丸シュートが壁を抜けてくるのを恐れていて、フリーキックの構えからしてもナウドが蹴ると始めから思いこんでしまっていた。だからこそ、ヂエゴが蹴ったボールへの反応が遅れ、ポジショニングも最悪だった。もちろん、ヂエゴの蹴ったボールの弾道が低く、キーパーにとって見づらい素晴らしいものであったのもあるけどね。読みに頼らざるを得なくなっていると、この手のゴールは増えそうです。

ブレーメンの反撃はこの一点のみ。守備組織の作り方と攻撃パターンの豊富さで、この日は結果も内容もシュツットガルトがブレーメンの遙か上をいっていました。バイエルンをボコボコにしたくせにブレーメンのこの体たらく。