■Real Madrid 3 – 2 Athletic Bilbao
アスレチック・ビルバオのラインの形成はある程度できていて、フォワードと中盤前にボールを渡さないようにしていました。集中力は高いんですが、人に対しての集中力があるだけで、スペースのケアに集中力があるわけではなく、前半7分にあったように、ポジションチェンジをされてしまうと対応しきれないところがあり、それの対応に思考を奪われている間にディフェンスラインを崩してしまい、イグアインをフリーにして決められてしまいそうになっていました。ゾーンやラインの形成よりも人に付いているから、ポジションチェンジと変化に対応できず、中盤でゲームを組み立てる意識を奪えるほどにきっちりとマークをして封じ込めるやり方なんですが、そのきっちりマークしておこうとするがために、1失点目の場面のように、ラインを押し上げなければならない場面でも、人に付くことに注意を払いすぎて、下がった選手と抜け出そうとする選手に対応できなくなってしまう。飛び出しに特徴のあるラウールに注意を払いすぎていたがための失点で、。もう少し大胆にラインを押し上げてオフサイドにかけてしまう、という意識を少し持っていていいんじゃないかと思ってます。2失点目はポジションチェンジをされてしまうと人にすら付いていけず、マークが混乱してどちらがどちらにプレッシャーをかけるのか判断できない間にやられている。その柔軟性のなさが問題だったんですが、途中、あるいは後半からはマンマークで対応することよりもゾーンになって、抑えるように意識が変化していたお陰で最初のに失点した形のように、付いていたがために崩される、というのは減ったんじゃないでしょうか。
マドリーはサルガドが中に絞っていることが多く、右サイドにスペースを空けてしまう。そこへビルバオの左サイドバックが余裕を持って上がり、クロスを入れられる環境が出来てしまっていました。ガゴが中盤の底を一枚で担当し、攻撃の時も二人のオランダ人はあまり下がって組み立てようという意識が強くないので、その時にも孤立してしまいがちになる。だからガゴが後ろで孤立してしまい、守備でもスペースがその間に出来てしまうプレスがかかりづらいことがサルガドのポジショニングに影響しているんでしょう。後半からはガゴが前にある程度出るようになり、前の選手たちとの距離が縮まったあたりから、サルガドのポジショニングにも問題はなくなったように見えましたし、三点目のアシストは縮まった前後の関係によるものでしたしね。その得点とかその部分だけでなく、全体の距離感がよくなった現れでもあって、後ろに向かう守備ではなく、前向かう守備も出来るようになったから。
PKの判断はどうなんでしょうね。正直なところ、あれはPKじゃないと思ってます。手が顔に当たっていてそれほど強く当たっていたわけでもなく、ボールが手に当たったわけでもないのでハンドでもない。ただ心証が悪かったとすれば、その部分にボールがきてしまったことでしょう。あの手がなければ、正当に競ることが出来ていた、それが出来ていれば、ヘディングシュートまで持って行けたかもしれない。というぐらいでしょうか。でもどの部分を見てもPKを取るほどではないはず。
もともとビルバオも攻撃的な気質を持っているチームで、イングランドスタイルと言われたように、そういった傾向もより強い。マドリーもシュスターになってからファウルの多いクラブになってきており、悪質なものもよくやるし揉めることも多い。良く言えば、戦う集団になったんだけど、ラフでもある。その二つのクラブを審判がコントロールし切れていないことで前半終了間際のような荒れた状況が出来てしまってました。PKの判断が悪かったのもあってのことですが、後半も少し荒れましたね。マドリーにとってはペペが退場にならなかったのは幸いでしたが、ビルバオには危険なプレイでカードが出て当たり前だったとしてもレッドカードが出て、マドリーに出なかった不満もあるでしょう。
審判はお粗末。
ただ、こんな試合を落とさなくなったのが、カペッロ以降のマドリー。一度崩壊すると早そうなんだけど、こういう試合で勝ちを拾っていくところから見ていくと、まだまだ当分続くのかな。シュスターなら後半息切れが例年の如くあるので期待はしてますが。
ビルバオは今年も降格争いか…