■FC Barcelona 3 – 2 Real Betis
プジョルがベンチでカセレスが左側を担当した以外はそれほど変わったところはなく、ベティスの方が意外にもホセ・マリの1トップだったぐらいでしょうか。パボーネやセルヒオ・ガルシアがいながら、ホセ・マリの1トップ。悪くはないんですが、彼がこの試合の前半、裏へ抜ける動きを何度かしながらもオフサイドになっていたのからも解るとおり、あまりチームの後ろとあってないような印象を受けていたので、最初は何故彼なのか疑問でしたが――。
バルセロナはダニエウ・アウベスの所を突かれてクロスを入れられることが左や中央からやられるよりも多く、ニアサイドや中央はケアできていてそこからヘディングで点を取られる危険性は感じなかったものの、ファーサイドまではケアできておらず、アビダルが中へ絞りすぎているのかアンカーが中へ入れていないのかは解りませんが、もっとワイドに鋭いクロスを入れられていたら、もっと危険になっていたかもしれません。それともう一つ、クロスの際にニアから中央まできっちりとケアできているんですが、ファーサイド以外にもマイナス方向のクロスを対処するための選手が少なく、一列のディフェンスになっていて、厚い守りは難しいとしてもやっておかなければならないんですが、できていませんでしたね。フォアチェックでベティスにボールを回す余裕を与えず、攻撃の目を積み高い位置から攻撃を再開する、その守備とクロスの対応でマイナスをケアする両立は難しいとは思いますが。
右からクロスを上げられ危険に感じたのは、ダニエウ・アウベスだけの責任ではなく、その他にも多少の問題があって、左はケイタやイニエスタの守備が的確で、さらに上がらないアビダルのお陰で縦だけでなく横のコースも切れていて組み立てはさせていない。ただ右側はシャビもグァルディオラ監督になって攻撃にかからなければならず、メッシも守備はしますが、ボールホルダーへの守備はよくてもオフ・ザ・ボールのいい選手へのマークでどこまでついていくか、というのは曖昧なんです。そこの影響を受けてダニエウ・アウベスは横のコースは切れているが、縦へ行かせなければならない守備をしなければならなくなり潰せない、というところでしょうか。他にもディフェンスラインは、プジョルがいないことでラインコントロールに集中しすぎている嫌いがありました。きっちりとラインを整えてはいるが、裏へ抜けようとしている選手への対応がいまいちで、ホセ・マリのオフサイドが何度かあったように、コントロールはできているが、パスの出し手とのタイミングの問題であって、もしオフサイドを取られなかったとしたら、という部分の約束事が見えず、何度もヒヤリとしましたヨ。
カセレスはどうなんだろう。十分なスピードはあるが特別速いわけではなく、マークをきっちりとかプジョルのようにラインを崩してでもチェックにいくというのでもない。ボールを持ったときの思い切りと判断はあるが、技術はちょっと怪しいんじゃないかと思わせる部分があり、相方を選べば十分に活躍できるけど、彼一人が軸になれるタイプではないんでしょう。後半は余裕が出来てきて、ラインを崩してチェックにいく場面も見られるようになったのはよかったんですが、セルヒオ・ガルシアをペナルティエリア内で倒したようなヒヤリとする場面や、裏へ抜け出される相手への対応はいまいち。二点目のところなんかもそうなんですが、アビダルもあまり裏には強くないから、そのディフェンダーの間を両方とも裏に弱い中で突かれてしまって失点をしてしまった。動き出しと寄せさえ上手ければあんなに綺麗なループシュートは決めさせなかったはずで、ボールを奪えなくても、相手の余裕さえ奪ってしまえばディフェンダーの最低責任は果たせるんですが、あの場面ではアビダル共々ディフェンダーとしての最低責任すら果たせていなかったのはマイナス。
で、そんなこととかも関係ないのがエトーの先制ゴールで、メッシからボールを受けた後、反転して自ら決めたんですが、それまでポストプレイとパスを出していたお陰で、マークが緩くてエトーに渡った後のパスの方を警戒していてエトー自身に対する警戒が疎かになっていたのを利用したゴールでしたね。二点目はニアにきっちり入ってくるエトーにディフェンスがきっちり付いていくかキーパーがニアサイドで飛び出せる準備をしておくべきなんですが、メッシの右足のシュートを警戒してしまったがために起こったゴール。そのゴールのようにバルサにはペナルティエリア付近に近づくことはこの試合容易く、サイドの深い位置では人数で抑えられて簡単には入っていけないが、ボールを奪われはせず、じっくりと崩しながらペナルティエリア内に勝負が出来ていたんですが、後半は修正されて立ち行かなくなりましたね。サイドでは人は付いていたが当たりに行かなかったのを、人にも付き、当たりにもいくようになって、攻撃の組み立てを容易にさせなくなりチャレンジもさせなくなった。中央でもプレスが厳しくなって、前半と後半でまるで裏返しになったようだったのもありますが、二点差になってバルサの油断がもしかしたらあったのかもしれません。
間接フリーキックから弾丸シュートを決められてから嫌な予感を感じるにはそれほど時間は必要なく、ミスが多くなり、前からのプレスが緩くなって、攻撃を組み立てられるようになってしまい――。その嫌なムードをよくグジョンセンが振り払ってくれましたヨ。ボヤンがブラインドになって当てることさえ相当に難しかったはずなんですが。そのお陰で流れは決したようになって、辛くも勝利、と。
次節はバルセロナダービー。今節はマドリーも同日に試合をしていましたが、それは後日。