2008 年 2 月 のアーカイブ

UEFA Champions League 1stLeg

2008 年 2 月 21 日 木曜日

■Liverpool 2 – 0 Inter
退場が早すぎるよ、マテ兄貴(つД`)
リバプールはそれを狙っているようで、最初からフェルナンド・トーレスを右サイドへ流れさせて、対面するキヴに早々にイエローカードを出させると、次にマテラッツィへイエローカード。アトレチコ時代よりも生き生きと彼が動いているのは、裏のスペースを利用できるサッカーをリバプールがしてくれることと、リーガよりもスペースが大きいことでしょう。対面する二人と比べるとトーレスの方がスピードがあってそれに対応するためにファウルも犯す。でもどのファウルもスペインで培った演技力の賜物でしかなく、そもそもカードが出るほどのファウルは一つもありません。
守備面では左へ流れるイブラヒモビッチにキャラガーとフィナンの二人がボールを持つ以前から激しくプレッシャーをかけ続け、そこへ出るパスを潰し、そこから出るパスを潰すことで攻撃の形を作らせていませんでした。トーレスよりも裏へ抜ける動きのないズラタンを抑え込むのは優しく、そして左に流れてくれるお陰でせっかくのマクスウェルのスピードを潰してしまっている、というのもありますね。前を空け、スペースを空けておけば彼の突破力活きてきますが、その状態でも後ろのキヴは上がってくるわけで大渋滞。インテルがワイドに攻撃をしてこないお陰でフィナンとファビオ・アウレリオの所を無理に動かす必要もありませんし、守備人数を置いて攻撃はワイドに、そしてスペースに、というリバプールの攻めにもそれが直結してくるわけですね。
ただマテラッツィの退場によってよくなった部分があるとすれば、それまでは左サイドバックのキヴと連携して右をケアしていたのがセンターバックのマテラッツィだったわけで、中を空けてしまうリスクを伴う守り方だったんですが、それがキヴがスライドしてセンターバックになり、前のマクスウェルが後ろに下がってサイドバックになったことで大きく改善されていました。それまでの横の関係でサイドを守っていくのではなく、マクスウェルとスタンコビッチやカンビアッソという縦の関係で守ることによって、安定性がぐっと増して中のスペースが出来てしまわないようになっていました。最初からこの縦の連携がキヴとマクスウェルで出来ていれば、また一つ違った結果になっていたんでしょうね。

そしてインテルはあえてリバプールと同じ土俵に立たず、外側を強化し続けるリバプールに対し、インテルは内側を強化し続けポゼッションで大きく引き離されようが、クロスを入れ続けられようが、それを全て「守りきる」という方法を選んだようでした。イブラヒモビッチを抑えられて起点が出来ない攻撃に人数をかけず、守備に人数をかけてカウンターのチャンスが来るのを伺う。終了間際になっても得点できず相手が焦ってより前に出てきたところを、あわよくば、といった感じでしょうか。それが最終的には破綻をきたし、二失点をしてしまったのは、守る時間があまりにも長すぎたこととコルドバまでもがいなくなったから。
守備が破られ人がいなくなったことで、次へ繋がる攻撃もこの試合で見つけられなかったインテルはセカンドレグはかなり苦しくなりそうです。

■AS Roma 2 – 1 Real Madrid
マドリーは先のベティス戦とはシステムを変更して元のフォーメーションに戻していますね。左右非対称の4-4-2で左がロビーニョの代わりにロッベンになった程度で、左サイドバックをミゲル・トーレスにしてウインガーの守備負担を無くす、というところも今までと同じ。こうしたときの弱点は、かつてのマドリーで同じシステムが採用されていた頃にロベルト・カルロスが穴となっていたように、セルヒオ・ラモスの裏に大きなスペースが出来るわけです。実際にローマはそこを狙う気配を見せていましたし、左からの攻撃に若干比重を置いていたのもここを攻撃で押し込むことで、守備に回ったときにこのサイドをからの脅威が減る、ということもあってのことでしょう。それと徹底的にここを突き続けることで、精神的に脆いセルヒオ・ラモスは簡単にファウルを犯してくれますし、攻撃の鍵にもなるグティも同様ですね。グティもローマの激しい守備と驚くほどの戻りの早さでなかなか中へ入ってこず、スペースの消えたマドリーの攻撃はロングレンジのシュート、もしくはカウンター。先の敗戦二つが精神的に影を落としているようで、マドリーのディフェンスラインがカペッロ時代のように低くなっていて、高い位置からのプレッシングとショートカウンターを消してしまっている原因のようですね。ローマのディフェンスラインが低く設定されているのも手伝って、センターサークル付近に広大なスペースがありますから、得意の素早いパスワークをなかなかする機会が無く、ドリブルを強いられる、と。
そのキーマンはデ・ロッシ。ピサロやアクイラーニを後ろで支えつつ高い位置でのファーストチェックにも顔を出し、そしてカウンター時にはアンカーのようにディフェンスラインに入り、ためを作ってのワイドなパス。守備での不用意な飛び込みもせず、かなりローマの守備全体を支えてました。前半のうちにイエローカードを受けて、後半はさすがに頑強なプレイは減りましたけどね。
ファウル関連でいえば、空中戦でペロッタにイエローカードが出たように、ディアラにも出て然るべきで、退場をしておくべきでしたね。そのあとの負傷でアクイラーニが倒れているにもかかわらず、プレイを続けたのも見ている側の心象としては非常に悪くなります。終了間際のカセッティのプロフェッショナルファウルにカードが出て、グティの悪質な二つのタックルでカードが出なかったことも含めて。
マドリーは敗戦したもののアウェーゴールを得て、1点差で終えられたこと。インテルとは違い攻撃の形も幾つか作れていましたが、逆にローマに防げる自信を与えたともいえる内容でしたけど。

■Celtic 2 – 3 FC Barcelona
セルティックがメッシへ二人のマークを付けて守るというところまでは、メッシを封じるためのセオリー通りできていましたが、リーガのエントリで書いたとおり、中へのパスコースを同時に消さなければならないのにそれを全く警戒をしていなかったがための失点でした。この試合最初から最後までそのセオリーを守ることなく、メッシの中へのパスコースを常に空けてしまい、中へカットインする動きを封じたとしてもそこからパスを出してワンツーで抜ける、という所をまったくケアできていなかったのはとても大きなミス。
そしてバルサの失点も大体が同じエントリに書いてあるとおりなんですが、速いカウンターではなかったものの足の速い選手を利用してのサイドアタック。中のカバーに入るプジョルの外側を利用して外を意識付けておいて中へ切れ込んでからのクロスとかね。いつもはバルサが利用している、サイドとは逆の利き足の選手を置く、というスタイルでセルティックは多くの試合を挑んでいるというのに、それをバルサが頭に入れていないからこその失点です。ただあれだけのロングボールを入れられてディフェンスラインをどんどんと後ろへ下げさせられてしまうと、そうなるのは仕方がなく、深い位置からのクロスも多く入れることが出来、中へ入りつつクロスを上げる、なんてことも出来てしまうわけです。多くの場合においてバルサのディフェンスラインが下げられすぎ。でもバルサの中では高さのあるマルケスを入れなければ、ロングボール戦法に対応することは難しく――。
あとはロナウジーニョのコンディションはあまり上がってはいないようでしたが、セルティックが引いて守ることを選択してくれたお陰でスペースがふんだんにあり、リーガで受けるようなプレスがなく余裕を持てたことは好材料で、課題だったアビダルへのパスも意識的に多く出しているようで、アビダルのオーバーラップの意識を挫かずに試合を進められましたし効果的なコンビネーションにもなっていましたね。でもキレはないんですが、そのキレのないロナウジーニョに一発でかわされる守備をする中村の酷さ。アビダルにも散々なまでにやられて、タフな試合では使い物にならないということをまた示してしまったわけです。もし中村ではなく、展開力はなくとも快足のウインガーでもあの位置に置いていたら、左だけではなく右でもバルサに脅威を与えることが出来たのに。

と、いうことでアウェーゴール3点で勝ってしまいました。
うん、いや、なんていうかね、勝っても生殺しな感じが否めない。
一ヶ月の怪我で二週間で試合に出る鉄人プジョルとか、怪我が怪我にならない超人エトーとかね。いい要素はあるんだけど、コンディション不良な選手を大勢抱えて怪我人も多い。でもマドリーも下降線。下手にバルサが勝ち上がってマドリーが敗退してしまうと、またリーガで余裕を持てるようになるマドリーが有利となるわけです。コパ・デル・レイもあそこは敗退しているから本当に楽なもんだ。

東アジア選手権 日本対中国

2008 年 2 月 20 日 水曜日

■China 0 – 1 Japan
これが東アジアでのアウェーだと言ってしまえばそれまでなんですが、審判にしろ観客にしろあまりのレベルの低さですよね。もちろん、その部分には政治的要素が多分に含まれていて試合開始前にカメラに写った観客なんかは明らかに中国政府が用意した問題を起こさないための観客でした。それでも鈴木啓太が相手とトラブルを起こした際には何か投げ込まれたようですが、画面に映っていたペットボトルがそれならば、それはもう凶器であり、蓋が閉まっていればさらにそうだとしか言えない状況です。普通のスタジアムなら蓋は持ち込んではいけないはずなんですけどね。発煙筒までたかれていましたし、相当数の警備を動員して厳戒態勢であれならば、オリンピックなんて出来るのか、とすら思えます。
試合部分とまたそれますが、ファウルの判断も明らかにおかしく、いくつも中国側のファウルが日本のファウルに入れ替わり、オフサイドではない状態でパスを受けてもオフサイドになり、カードが出るべきファウルがファウルにすらならないとかも。安田が受けたファウルではキーパーは足の裏を見せて跳んで実際に蹴りを入れているわけですから退場になって然るべきで、それ以外のファウルでもアフターで軸足にいったり遠藤にはスパイクの裏で太ももに蹴りを入れていたり、カードは出るべきファウルも多いんです。でも出ない。それが北朝鮮の審判のレベルなのか、それとも政治的な意図が働いた判断なのかは知りませんが。

試合内容は、前回の北朝鮮戦とは違い、パスを出したあとのフリーランニングは多く、裏を突いたりスペースを突く動きもあり、前線からのチェックで相手を封じようとするなど改善は見られましたが、チェックに行くことに関していえば失敗しています。前から連動してプレスに行く場合、ディフェンスラインもある程度の高さを保ちボランチの位置も高くしなければ連動できず中途半端になってしまうんですが、そこまでは出来ていたんです。でもラインを高く保ち片側に集まってしまいがちのフォアチェックをするのであれば、絶対にロングボールだけは出させてはいけない。ショートパスで繋がせるのは、そこへ新たなプレスをかける余地があるぶん問題はないんですが、ロングレンジのパスで逆サイドやディフェンスの裏へ出されてしまうと前がかりの意識になっている裏ですから、一歩目が遅れがちになってしまう、入れ替わるようにしてスピードに乗られてしまう、という危険性があり、一本のパスで勝負が決まってしまうことだって十分に考えられるわけです。ですから、ロングパスは最低でも体に当ててコースを変えなければならない。出来ることならタッチラインを割ってでもいいからブロックするのが必要になるんですね。今回それで失点しなかったのは相手の技術が足りなかったからで、もっと上のレベルであれば一発でやられていても不思議ではないものです。そして中国がそのような戦い方をしてくるのは、素人でもある程度の情報があれば予測できるので、プロならばもっとちゃんとした対応を見せて欲しかった。
中国ではプレミアリーグが人気があるらしい、という話は以前に聞いたことがあるんですが、どうも代表選手の動きを見ていると、その話も信用できそうです。ディフェンダーがリトリートして守り、複数人でプレスをかけるのではなく一対一で勝負をする、反面、フォワードらは前からプレスに行き前後が統制の取れた分離をする。そして中盤にはスペースができる、という具合にプレミアの中堅クラブのようですね。今日のような試合であれば、日本はもっとサイドをえぐったあとマイナスのパスなりクロスをして、ミドルシュートを打ってディフェンスラインを引き出す、という作業的なことをしてもよかったのかもしれません。それを決められる人材がいるとは思いませんけどね。
あとはフィジカル重視でロングボールとサイドチェンジを多用し、激しい当たりを基調とした守りとか。その辺も試合内容、という部分からはちょっと違う部分に試合全体がいっていたんでもう評価のしようもありませんが。日本を含めて。
でも精神的に後ろ向きにならなかった今日の日本代表は評価できますね。

余談として、何故に中国の選手だけが漢字表記なのでしょう。先日の北朝鮮の選手たちはカタカナ表記でしたが、Jリーグでは在日コリアンであるとか韓国人は今回の中国の選手らと同じように漢字表記をされていますよね。原語、もしくはそれに近い表記をするというのであれば、それ以外の国のチームは英字表記をしなければなりませんし、東欧の一部ではキリル文字で表記しなければなりません。そうすると普通の日本人は読めなかったりするわけですが、それが問題なら今回の漢字表記だって同じ事で、さっぱり読めていません。何故一部の東アジアの国だけこうやって特別扱いを受けるのか。これは彼らが差別だと訴えていることの裏返しで、それ以外の他の国の人たちに対する差別ですよね。もしくは特権を得ている、とさえ言えるかもしれません。

ウイイレ2008 – 試合勘なんてありませんが何か?

2008 年 2 月 19 日 火曜日

どうも久しぶりの対戦動画です。記録からすると二週間近くやっていないわけですが、その間何をしていたかというと、何もしていません(ぉ
一度だけ某サイトの都市伝説並みの信用度のないテクニックを検証しただけで、それ以外は何もウイイレに触ってません。ブンデスリーガのエディットもやってますが、あれは結構前に溜めていたものを時間稼ぎで放出しただけですからね。

■Scorpio 2 – 0 Sagittarius
最初のシュートチャンスを何故打たなかったのかというと、R2のコントロールシュートをやろうとして×ボタンを押すという、試合勘の無さが露呈してしまっただけです(わら
右足で打たなければいけないところを左足でシュートしてしまったり、クリアせずにトラップすればいいものを何故か相手に向かってクリアしてしまったり、ダイレクトでクロスを上げようとしたらボールに触る前にスライディングして結局ボールにすら触れられなかったり、そんなのが随所にあるわけです。得点した場面とかからショウ氏の邪魔が入り始めまして、試合が動き始めたという感じです(ぉぃ
結局試合勘の鈍り方が緩い方が勝ったってだけです。内容のいいサッカーを見てきてたお陰で多少は頭に攻撃のイメージが出来ていたってのもあるかもしれませんね。

■Scorpio 3 – 2 Sagittarius
いや、その、なんだ。ホアキンがスルーパスを受けて右に出たときには誰も中におらず、切れ込んで勝負をするべきか迷いながらやっていたらマテラッツィの当たりでボールを蹴り損なったんですヨ。それがよかったのか後ろでフリーになっていたロナウジーニョにパスを出したらトラップミス、というよりもロナウジーニョらしいトリッキーなプレイから凄いボレー(*´д`)ハァハァ トラップミスをして「なんでやねん」とツッコミを入れそうになりながらプレイしていた本人がびっくりしてヽ( ゚∀゚)/こんな感じ。
喜びすぎて直後に失点しそうになる当たりが自分らしい(わら
そして一番のハイライトはこちら。ファーディナンドのドリブルからシュートまでの一連の流れ。ルシオやアレックスとかナウドじゃあるまいし、あそこまで上がってきてシュートまで行くとは思って無くて、どこかで切り返したりパスを選択するだろうと思っていたらこれですヨ。油断大敵。
あと個人的に好きだったのはフリングスとスコールズの読み合い。結局、負けたんですがファーサイドの選択をされるよりはマシかな、と思いまして動いてみました。

Liga Espanola Jornadas 24

2008 年 2 月 18 日 月曜日

■Zaragoza 1 – 2 FC Barcelona
この試合、正直に言うと負け試合だったと思う。バルサの弱点を次節以降の対戦相手に教えるには十分な内容だったし、勝てたのも審判が不可解なジャッジでPKを献上してくれたお陰。手が体から離れていて心象が悪くてもPKを取るには苦しく、バルサを応援する身としても不安になるようなもの。今のバルサは、内容はともかく結果を得てさえいれば内容も向上していく、ってものじゃないのが困りものなんだ(´・ω・`)

アンカーの位置にエジミウソンを置いてセンターバックにマルケスとガブリエル・ミリートというのは相性が悪いんですよね。マルケスの位置にテュラムを置いたとしても同じ事で、マルケスにしろテュラムにしろ高い位置で守りきるよりもカバーリング能力に定評のある人たちだから、バルサが求めているラインよりは少し低めで守った方が持ち味を活かせるわけです。マルケスは他の選手に比べて足が遅いのもありますし、本当ならラインを少し下げたい、でもエジミウソンはアンカーの位置にありながら中盤とディフェンスラインのスペースを埋めるのが下手、で、中盤と後ろが分離していっちゃった訳ですね。そうなってしまうと守備のゾーンが後ろに下がってしまって、フォワードも戻ってこなければならない、サイドバックのアップダウンの距離も伸びる、カウンターを喰らったときにそこが空きやすくなる。サラゴサは見事にセルヒオ・ガルシアがアビダルの裏を集中的に狙い、何度かチャンスを作っていましたし、右のプジョルにしても中盤のカバーが緩いから中へはいることも多く、メッシが止められすぎて機能しないから、ウイングのような位置にまで上がらなければならず、尚かつ怪我の影響で鈍さは隠しきれていないからスペースが空いていた。
メッシが封じられたのは常に二人のマークが付き、一人が動きによってはさらにマークに来る、という圧倒的な数的不利の状況だったからで、後半になってプジョルがマークを引きつけて一対一になっても抜けなかったのはその間に消耗しきったから。アンリにしても同様でディフェンスラインが低いから下がり、上がったらセルヒオにぴったりマンマークでボールを持っていなくても潰される、その繰り返しで消耗していて、シャビとデコの運動量と飛び出しが少ないからパスコースもなく、裏の相手が最も脅威に感じるスペースを突けない。

もうだめぽ。セルティック戦だって勝てるかどうか怪しい。
ガチにディフェンスラインを低く設定され、メッシに対して二人のマークと中へのパスコースを消し、ボールのないところでもガツガツと当たり、足の速い選手を両サイドにおいてカウンター、もしくはハイボールを送り続けて中盤と後ろの空間を徹底的に利用する、それだけでバルサは泡を食って統制の取れていないチームに劣化してしまいそうだ(´・ω・`)
セルティックがサラゴサほどの統率されたチームだとは思えないのがせめてもの救いだけど、そこをしのいだとしても、次節以降の対戦相手が――

■Betis 2 – 1 Real Madrid
序盤は、かつてのオランダ・バルサのようにワイドすぎるぐらいワイドに両サイドが開いて片方のサイドだけが上がるのではなく、両サイドを同時に押し上げて逆サイドを使う、というプレッシングを使用としている相手に対して最も効果的な攻めでした。ワイドに使うからといって中央が手薄にならないようにバチスタやグティが中に入ってくれば、サイドバックも押し上げて中盤の構成力の手伝いもするというような、ファン・ニステルローイが出場しているときのようにサイドアタックは左のロビーニョから、右はセルヒオ・ラモスに任せて――という左右非対称でタイミングをずらした攻めとは違う、両サイド同時の攻撃は圧倒的な人数と攻撃力でした。それを機能させているのはラウールの不規則な動きと飛び出しで、それがディフェンスラインのコントロールを難しくさせ、中盤との受け渡しを混乱させていたからこそ、裏のスペースを突けていたわけです。
ベティスの方は、個人としての意志統一は出来ていて、攻撃にいく場面や守備をする場面でフォワードからディフェンダーに至るまで共通の意志はあったように見えましたが、それが必ずしも組織として統一されていたかというと疑問符が付くぐらいにバラバラ、守備のポジショニングも位置関係も不安定でいくつものスペースを作っていて、プレッシングを前から行くのか後ろに引くのかすら決まっていないかのようでした。が、現金なものでサイドを連携で突破でき始めると意識が前に向かうことで全体の守備も前である程度出来るようになり、さらに逆転すると守りきるための意識に変化してきましたね。正直なところ、あの一点が入る前に幾つかのチャンスを潰していて、その間にもう一点をマドリーに決められる可能性だってあったわけです。むしろその可能性の方が強かったんじゃないかと思えるくらいに。でもマドリーの大穴はやっぱりマルセロですか。ドリブルの対応にも難があり、連携された攻撃にはさらに対応できず、空中戦は滅法弱い。攻撃の積極性がなければ「将来性」という言葉だけでは使い切れませんね。
逆転を許してからのマドリーの失速っぷりは追われるもののプレッシャーによるものなのか、それとも怪我や疲れの影響が出てきたのか、それともうまくいかないことのフラストレーション? 個人的にあの落ち方は、昨季にカペッロが作り上げた貯金を使い切ってきたことが一番の要因じゃないかと思うんです。つまらないサッカーといわれつつもセットプレイでも流れの中でも完璧なまでに守備戦術を徹底して守れるチームにしていたのをシュスターが引き継ぎ、攻撃面を強化した。でもシュスターの守り方はレバンテやヘタフェを指揮していた頃から、明確な守備戦術って見えてこないんですよね。攻撃の面白さや激しさはありましたが、マドリーに二部上がりのクラブのように激しいプレイをさせるわけにもいきませんし。それに本人が公言しているくらい「守備戦術=カシージャス」だというのにカシージャスが怪我をしてしまっている、ということも悪化の原因かもしれません。

シュスターが交代枠を使って、サイドを活性化させて得点を取りたそうにしているようにも思えたんですが、点を取りたいという意識が強すぎて選手たちが中へ寄りすぎていて序盤のようにワイド過ぎるぐらいワイドには使えませんでしたし、中がファン・ニステルローイになったこともベティスのラインを安定させた要因ですね。ラウールに比べて飛び出しの怖さが半減して余裕はなくとも楽にはなりますから。
さらに書くとロッベンはキーパーのリカルドを蹴ったところで退場しておくべきだった。丁度ダミアーがブラインドになってしまっていて主審からは見えていなかったのがカードのでなかった理由。それがなければ二枚目ですよね。

東アジア選手権 日本対北朝鮮

2008 年 2 月 17 日 日曜日

■Japan 1 – 1 DPRK
予想の範囲内の結果ですね。「内容がよくてこうなった」と言うつもりはなく、「これまでの試合同様、内容が悪いからこうなった」というだけのことです。試合前の各選手の状況を全く知らないので怪我や病気などがあったのなら別ですが、ゴールキーパーに川島を起用したことや、左サイドバックに加地を起用したこと、中盤の構成は疑問に思う部分ですね。
まずはキーパーから言うと、失点される少し前のコーナーキックでパンチングでクリアをしましたよね。あのプレイは非常にまずく、最初のコーナーキックで安全にいきたかったことや前に入った選手が少しのブラインドになったかもしれないとしても、競り合う選手もおらずキーパーはフリーの状況でキャッチ出来ていたはずなんです。それをパンチングで不用意に逃れたばかりにこぼれ球を拾われ失点することになるんですが、そこからもディフェンダーの動きとキーパーの動きが連動していなくて、ディフェンダーがファーへのコースを消していたはずなんですが、ニアへポジションを取らなかった。存在意義すら疑わしいような試合であっても公式戦であり大会なのに、試す場とするのはどうなんでしょう。試す気があるのならば、前の二つの親善試合で試しておくべきでしょう。
そしてサイドバックですが、途中出場をした安田を最初から左で起用して、右で加地を起用する方法だってあるわけです。右の内田のスピードは一定の評価を出来るレベルですが、判断の速度とクロスの精度はあまりにもお粗末。なまじスピードに自信があるせいで守備にしても攻撃にしても一歩目の動き始めが遅く、ボールが来る前に動き出して前のスペースへボールを出させなければならないのに、ボールが出るまで動かないからスピードに乗れない。それでは駄目なんですヨ。左の安田のようにドリブルで積極的に勝負をするのならそれでもいいんですけどね。
最後に中盤の構成ですが、毎度の事ながら4-1-3-2のフォーメーションで起用するのであれば、前の三人のうち少なくとも一人はサイドアタッカーにすべき。全員が全員中央でしかプレイできないとは言いませんが、サイドをドリブルで突破できる選手でもなければ、サイドバックと連携してクロスまで持っていくということをする選手でもないんで、中が飽和状態になっていて自らがスペースを潰して苦しい環境を作ってしまっています。そして「ダイレクト」や「タンタッチ、ツータッチ」でパスを繋いで行けとでも指示されているんでしょう。忠実にこなそうとしているのは見て取れるんですが、横パスだけではなく前へのパスも全てが足下へのパスでボールを受ける選手が後ろ向きでボールを受けるしかなく、受けた後に後ろへ戻すのだからたまらない。三歩進んで二歩下がって、結局一歩しか進まない攻め方で相手の脅威になるだろうか。次のプレイのイメージを伝えられず足下にしかパスを出さない出し手と、受けた後のプレイをイメージせずに受けて前を向こうともしない受け手、これで相手の脅威になるような攻めは出来ません。ゆっくりとしたリズムで攻めるだけで、速いテンポになることはない。むしろ一定のリズムを保っているだけで相手にとっては守りやすいかもしれない。北朝鮮がしてきたカウンターを脅威に感じたのは前のスペースへ出しているのと次のプレイをイメージできるパスであること。それがスピードアップに繋がっているから。日本のディフェンスが、相手に当たりに行くことをせずにずるずると下がっているのも一つの要因ではありますが。
身も蓋もない言い方をすると、残りの試合は負けるんじゃね? ってこと。サイドアタッカー不在でサイドの全てをサイドバックに任せてしまう妙な戦術と、パスを出す位置が変わらなければ。

余談ながら、何故この大会での食事が全て日本から持ち込んだ食材で行われず、中国側が用意した食材で行われているのかも疑問の残る部分であり、「毒餃子のことで悪化した日中関係を考慮する」という政治的な配慮だとしても、日本代表選手に餃子を食べさせる必要はなく、毒食材を使った料理を食べさせる必要もないわけですヨ。特に今回の毒餃子の問題に関しては中国側の対応があまりにも酷く、到底納得できものではないのだから、そういった部分で何故日本だけが相手の顔色をうかがいながらサッカーをしなければならないのか。相手は国家の最中に盛大なブーイングをするような、未熟な国だというのに。
それにあの霧の正体が光化学スモッグじゃないかという風にだって見えてしまう。

本当にオリンピックなんてやって大丈夫?

Liga Espanola Jornadas 23

2008 年 2 月 11 日 月曜日

■Real Madrid 7 – 0 Valladolid
久しぶりの凄い展開ですが、ゴールシーンはそれほど素晴らしいものではないのが難点です。この試合の行く末を決めたのはマドリーの先制点なんですが、その先制点を生み出したのはバジャドリーのミスなんですよね。最初から積極的にプレスに行き、前に人数をかけて押し込む、という戦い方はとてもいいものだったんですが、あまりにマドリーの調子が悪くパスミスも増えていて脅威をまるで感じなかったんでしょう。ディフェンスラインを目一杯上げてしまって、センターバックまでフォアチェックに行ってしまった所へカウンターですヨ。マドリーのスリートップが残っている中で、両サイドバックを含めて攻撃をし過ぎて対応できなくなるほど人数を減らしてしまったバジャドリーの失態。
このやり方はマドリーが今季ずっとこのスタイルでやってきていて、バルサのスポーツディレクターのベギリスタイン曰く「効率的なサッカー」と言うほどのものです。守備のラインをカペッロが監督をしていたときほど下げなくなりましたが、守備のしかたに変化はなく、ディフェンスラインを一定の高さに保ちつつ、ミッドフィールダーとディフェンダーとの間に少しのスペースを置いて緩やかなポジショニングで、パスコースを限定しつつ、一歩目で寄せられる位置をキープするだけ。キープをしてもプレッシングに行かないところがマドリーのマドリーたる所以で、かわされるリスクを極力減らした守備スタイルですね。だからこそスリートップに守備負担が及ばずカウンターに備えられる、ということになり、スルーパス一本で得点が出来るわけです。
面白みはないです。パスを繋いで繋いで突き崩す、というスタイルが好みなので。こういうやりかたってのはブンデスリーガでもお目にかかれなくなった「古いスタイル」なんですが、ポゼッションサッカーの限界が見え始めている「今」にとっては最も効果的なスタイルな気がします。それも圧倒的なまでの決定力があってこその話ですが、本来はじっくり相手にボールを持たせてカウンター、っていうのは下位のチームが強豪を迎えたときにする戦法ですよね。例えばバルサを相手にした下位のチームがするような――。少なくとも勝負が決まってバジャドリーの選手らが集中を切らすまでは確実にその戦い方でした。

■Sevilla 1 – 1 FC Barcelona
マドリーのサッカーを「カウンターのつまらないサッカー」と簡単に形容したとしても、今のバルサのサッカーがそれと対極に位置するとはとても思えません。この試合のセビリアもまるで本来の調子のでない酷いサッカーを展開していたわけですが、一部の好調な人材が引っ張って形になりかけてはいました。例えば、ディエゴ・カペルや本来カードの累積で出場できないはずだったダニエウ・アウベスだとかですね。バルサはメッシが好調なのを除けば、イニエスタも蓄積疲労で動きが鈍くなってきているし、ジオバニ・ドス・サントスも一時期のキレが無くなって自己中心的なプレイに走りがち。活性化させるための人材に乏しい上に、ここに来て怪我人多発でベストメンバーとはほど遠い状態。ポゼッションサッカーをしたくとも疲労の溜まりきった選手たちと怪我明けの選手たちではオフ・ザ・ボールの動きが減ってどうにもならない。もっと裏へ抜けられる選手がいれば、中で繋ぐことも出来るんですが今のバルサにそれを望むのは酷そうです。
でも、試合の入り方としてはもう少しやり方があったと思うんです。例えばこの試合で鍵を握るのが先に挙げたディエゴ・カペルになるのは火を見るよりも明らかで、それにマッチアップをさせたのがこういったタイプを特に苦手としているオレゲールではどうにもなりません。上下動は無理だとしても守備の安定感を求めてテュラムを右に持っていって、中をマルケスでしのぐ、という方法もあったはず。疲労を考えれば取りたくないのは解りますが、三ヶ月試合から離れていた選手を好調のキーマンにぶつけるなんてのは無謀です。まだBチームから調子の良い若手をトップに持ってきて起用した方が可能性としては高かったかもしれませんね。
攻撃の方もアドリアーノのところが穴なのは誰にでも解りそうなんですが、試合前の情報としてドラグティノビッチが左で出てくるかもしれない、ということがあってメッシを右に持ってこなかったのかもしれませんが、試合開始直前にでも調整すべきでしたね。メッシを右に持っていくことで左サイドバックとと左センターバック、そしてピボーテの一人の注意を引きつけられるわけで、いくらオレゲールが上がって来られなくてもそれをカバーできるだけの効果をもたらしてくれるというのに。そうしておけば、中でシャビやイニエスタが動きやすくなるでしょうし、ジオバニも多少マシだったでしょう。
後半からは二人の選手交代をして攻撃のスタイルを変えはじめ、変化に対応するだけの調子をセビリアが持っていないだけにそれが効果的で、不幸にもアンリが負傷退場してしまうわけですが、結果からするとそれは非常にいいタイミングだった。たたみかけるように交代を三つ使い切ったことでセビリアが対応し始める隙を上手く突けたし、メッシを右に固定させるきっかけにもなった部分がよかったですね。うん、でもロナウジーニョの出来はお世辞にもいいとは言えず、フリーキックも意固地になって狙いすぎです。あの余裕の無さは本来のロナウジーニョのスタイルではないんですが、まだまだ希望を持ってみておくことにします。
それにしても、ディエゴ・カペルのクロスは凄まじいですね。ドリブルの方に目が行きがちですが、一番凄いのはクロスの方。精度が凄いのではなく、クロスを必ず中へ飛ばす能力が凄いんですヨ。ビジャレアルのマルコスだとか、マジョルカのホナス・グティエレスのドリブルも興味深いんですが、彼らよりも一つ武器が多い分、ディエゴ・カペルの方が現時点では面白い。

ウイイレ2008 ―傷口ぱっくり―

2008 年 2 月 6 日 水曜日

せっかく勝率が断トツで失点率も0点台を保っていたのにこの日と前日とで相当に悪化させてしまって、さらに傷口を開かせてしまうような試合がコレです。もうね、今までの負け無さとか失点の少なさが嘘のようになってます。もうルーニーの得点が増加中なんて関係ないぐらいに。

■Scorpio 1 – 3 Sagittarius
ガキ氏用に作っていつも使用していた4-4-2を前回の対戦で破られてしまったので、今度は過去に戻ってWE10で使用していた形の4-3-3へとシフトしてみました。原点回帰というかなんというか。それが早々に失点したことでもう崩れました。いつもこんな展開です(´・ω・`) ゴールを決めたガキ氏は前の試合でポストにことごとく阻まれていたんですが、ようやくポストに味方してもらってのゴール。あとは、マルケスのスピードではミスマッチすぎるから前で止めようとしたり、追いつかなきゃいけないからバランスを崩した2-5-3のフォーメーションで極度に中盤を厚くして押し切ろうとした所をカウンターで失点したり、そんな感じです。センターバックまでを含めたフルトップの2バックシステムも個人的には好きなんですけどね。ノートップのシステムも好きだけど、ウイイレではこちらの方が機能する感じ。

■Scorpio 4 – 4 Sagittarius
前半は波状攻撃で押し込んではいたんですが、動画になっている部分があまり多くないので解るとおり、シュート数が少ないんです。クロスを多く放り込んでもシュートまでなかなかいけず、あの流れが来ている間に一点でも取れていたら状況は大きく変わっていたんでしょうね。一点を取られてからに点目まではあっという間。またフルトップにしようかと思ったんですが、あれはもう無理な感じなんで4-4-2をいじって右サイドを重点的に上げてみました。一度は追いついても、アドリアーノとズラタンの化け物っぷりには手も足も出ません。我がチームのエトーとその二人のどちらがより凄い化け物なのか、という対決のような状況ですね、これは。
アドリアーノとズラタンの二人が揃っているときの威圧感は凄まじく、そりゃもうキヴもヒルデブラントからのパスをトラップミスして先行入力と合わさって妙なことになる罠。不運もあるけど、情けない。あれさえなければ、あれさえなければ(つД`) 

ついに平均失点が1点台に(つД`)
結局の所、全員がモンスター級ってことでおkですか?

Excel更新済み。

余談として、ウイイレに関しては都市伝説並に信用性のないテクニックが出回っているのでそれを否定するコメントを出したいんですが、あまりに規模の違うサイトなため止めときます。まぁ、信じるか信じないかはあなた次第、ですか。否定できる要素が大量に含まれているので否定したいんですけどね。うん、動画もないしね、動画もセットして否定コメントを出したい。でも同じ条件を何度も作り出すのが難しすぎるので却下。
ロングパスシュートとかヒール”ループ”シュートとか、あの辺のテクニックなら何も問題ないんですけどね、わかりやすくて動画にもしやすくて。「気のせい」で済ませられそうなのを自慢げに語られてもなぁ。再現性もないし。